閣議後記者会見概要

H19.04.03(火)09:20~09:35 省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。本日の閣議ですけれども、日タイのEPAが報告されました。EPAの相当厚かったものを持ち出すのにみんな苦労していました。

質疑

記者:
あの。まず、C型肝炎訴訟についてなんですけども、原告団が金曜日に下村官房副長官と面会して下村副長官は与党と一体になって解決すると言われました。その後、与党、総理あるいは官邸から解決策について何か指示があるのかどうか。
大臣:
まず、今の質問からすると別段指示はございませんでした。下村副長官からのお話はですね、なんらかのルートで下村副長官のところに、官邸でどなたかやってくれないかというような申し入れがあったとのことで、私の方にも状況の報告がありましたので、私からもそういうことであれば下村副長官のご判断でやっていただく、それはもうお任せすると言うことを申し上げました。
記者:
これを受けて厚労省として何か新しい新たな解決策についてどのようにお考えでしょうか
大臣:
今のところ私どもとしては、私がたびたび国会で答弁しておりますように、一般施策を充実するということでその方針を前に進めていくという考え方です。与党との方にと今お話があったいうことですが、私も承知していますことですが、そういう中からどういう考え方が出てくるかそれは今後のことで予断を許さないと思ってます。
記者:
この副長官の発言を受けて原告団の方々は座り込みを解除したということで、同じように原爆症の方々が昨日から厚労省前で座り込みを始めて今日も雨の中座り込みを続けていることですけども、これに対するご認識とこれについては裁判の方で認定基準について国の方は敗訴しているのですけど認定基準を変えるお考えはあるのか改めてお願いします。
大臣:
これは国が敗訴している部分もあるし、そうでない部分も細かにみるとありますけれど、いずれにしても地方裁判所の判決の理由が区々なんですね。それだけではありませんが、我々としては上級審の判断を待ちたいということで控訴して。そういうことで時間がたっているのでご年齢が高くなっていることも承知していますので、健康等には十分留意されてもらいたいなという気持ちでおります。
記者:
これも裁判とは別に、枠外で新たな何らかの施策というのは考えられるんでしょうか。
大臣:
度々これも国会で申し上げていますけれども、こちらの方は、与党の方にも見直しを提言するというような動きもあるわけですけれども、我々の方が立っているのが、非常に科学的にがっちりした議論、理論でやっておりますので、なかなかそういうところとうまくかみ合わないというか、かみ合っているご議論ではないなという感じですね。難しいと思います。
記者:
最後にタミフルについてなんですけれども、厚生労働省の前の担当者が中外製薬から寄付金を受けることは不適切であるという認識を持ちながら、後任者にちゃんと、十分に引き継ぎをせずに、結果的に黙認したという形になってしまいましたけれども、これについては、厚生労働省側の不手際というご認識はございますでしょうか。
大臣:
そう言わざるを得ないでしょうね。我々がかなり反省すべき部分があるということです。要するに、今ご指摘のとおり、前任者はミックストアップするということに対しては非常にしっかりとした意識を持って、それを何とか分けなくてはいけないということでいたということなんですが、そこのところがうまく引き継がれなくて、先生方がいろいろな客観情勢で、こういうふうにしたい、ああいうふうにしたいというようなものが、全て先生方と前任者の側とは了解がついた話だというような受け止め方があったんじゃないかということですね。この点は、本当に我々が反省しなければいけないと思っています。
記者:
これについて再発防止策、あるいは処分というのはお考えでしょうか。
大臣:
これについては、処分ということについては、一般的な話かなという気がしますが、これからの事態の推移にもよると思うんですがね。ただ、再発防止だけは、これは非常に重要な問題でありまして、それからもう一つは、そのルールがない、なかったと、本当に裁量で前任者が気がついたのも、別にルールにてらして、そこが区分されるべきだということをしたということではなくて、要するにルールがないんですよね。ですから、もうちょっとそこのところ、奨学寄付金の場合はどうか、あるいは、その他の寄付金の場合はどうか、それを国の研究とうまく調整する、そして区分けをしていく基準はどうか、ルールはどうかということについては、これは検討しないといけないと、こういうふうに思っています。
記者:
その問題なんですが、そもそも最初の段階で、国から出るお金が少なすぎて、融通がなかなかうまくきかなかったというような、使いづらい部分があるのではないかと思うんですが、そのへん大臣のご認識はいかがでしょうか。
大臣:
そうですね。もうちょっとこちらに潤沢な資金があって、うまく適切に配分され得るという状況があれば。先生方の側で工面をするということの中で、ちょっとそこのところの混合が起こってしまったと、こういうことですから、特にこれから、イノベーションということで、医薬が非常に重要だということでしたら、もう少し予算の確保について私どもも力を入れるし、また財政当局の方でも理解をしてもらいたいと気持ちはあります。
記者:
その件なんですが、7,600万円の寄付のうち、1,600万円は従来の奨学寄付金という形をとっていて、そのうちの6,000万円というのは今年度のタミフルの疫学調査ですね、それをデータ解析する研究機関に寄付されているわけですね。ちょっと意味合いが違うかなと思うんですね。ルールがないというのは、奨学寄付金に関しては、今まで明確なルールがなかったという部分は納得できるところではあるんですが、6,000万円という部分、目的、タミフルのためにまさに寄付されていると思うんですが、そこの部分に関して、大臣のご認識を伺いたいんですが。
大臣:
今のご質問でもありましたように、奨学寄付金とこうした研究との関係というか、奨学寄付金ですから本当は関係ないんですが、しかし、そういう奨学寄付金を受けていらっしゃる先生が参加するかどうか、こういうことについてルールがあった方がいいねということで、私も先ほど申したんですね。それから、奨学寄付金でない寄付金についてどうかと言われれば、これはある意味で、こちらの方は、仮にルールを作るとしてもやさしいというか、考えてみればそういうことはわかるじゃないかみたいなルールになるかもしれませんけれども、いずれにしましても、そういうことを含めて、そういう業界からの、奨学寄付金の方は本当にルールをよく詰めないといけないと、こっち側はそんなことはもうあまり詰めなくてもルールが引けるじゃないかという意味では、それは差があることは明らかですけれども、せっかくルール化ということであれば、これも両方対象にして、明らかにしておいた方がいいじゃないかと、そういう趣旨で今申し上げたんですが、もちろん差はありますね。
記者:
それと、寄付金の、特に6,000万円の部分ですけれども、前任者からの引き継ぎができていなくて、実質放置されていたという部分で、3人の研究者が外れるわけですね。今年度の疫学調査に影響が出るんじゃないかという懸念も含めて、大臣は本当に処分には値しないと考えていらっしゃるのか。厚生労働省側のですね。研究者の方は3人外すと、中外製薬にも注意喚起しているわけですね。厚生労働省側の処分というのはなくていいのかどうかというのを。
大臣:
そうですね。今私が何かこう、結論というか、結論はもちろん、結論に至る検討に着手しているかというと、そういうことではありませんけれども、しかし、どういう事態かということはさらに、今言った責任とか処分とかいうこととの絡みで、今別段調査をしたわけではないんですけれども、もう少し調査をしてみる必要はあるかもしれませんね。
記者:
その結果次第では、処分も考え得るということですか。
大臣:
いや、だから、そちらの、そういうことで必要がないかということを考えようというわけですね。調査しようということですね。だから、当然、そういうことの必要があればそういうことにならざるを得ないということですね。

(了)