閣議後記者会見概要

H19.03.30(金)10:12~10:31 省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
   本日の閣議ですけれども、この何か規制をするときの事前の評価をするということを始めますよという話、これは総務大臣ですけれども、それから、失業率・有効求人倍率のご報告、それから、独立行政法人の人事、それから、政府の事務事業に関する温室効果ガスの排出抑制のこと、それからイラクの特措法の2年延長にあたっての考え方、それから、外務大臣ご出張になられて、官房長官が臨時代理を務めるということ。それから、閣僚懇談会にいきまして、ウォームビズの終了期間が明日で終了しますということでございます。以上でございます。

質疑

記者:
   閣議・閣僚懇談会の後に、総理とお話をされていたようですが、どのような話をされたのでしょうか。
大臣:
   第一に、私から昨日の雇用保険法改正法案、日切れ法案であるにもかかわらず、審議が出来なくて、我々の方のミスで、そういう事態になりまして、これはもうしっかりと4月1日施行が出来なくなったということをお詫び申し上げまして、経過の報告とともに私からお詫びを申し上げたと、これが1つです。それからもう1つは、タミフルの副作用につきましての問題というようなことで、この副作用に係るもろもろの問題について、経過というか、そういうことを報告をしておったということでございます。
記者:
   タミフルの件ですが、具体的にはどういう報告をされたのでしょうか。
大臣:
   具体的には、国会でも問題にされた17年、18年調査に関わる奨学寄付金の問題等ですね、そういったことについてご報告、まだ必ずしも全部が分かっているわけではないんですがということで、中間的にご報告したところでございます。
記者:
   それは確認ですけれども、異常行動の関係ですかね。奨学金。
大臣:
   インフルエンザに起因する異常行動の調査をしたわけでございますけれども、それについて調査をされた先生方の中に、奨学寄付金を受けていらっしゃる方がいるということ、国会で現に問題になりまして、それらについて実態であるとか、あるいは考え方というのをしっかりしなければいけないと、そんな報告をしたということです。
記者:
   何か、こう新しいことがこれ明らかになって、それを総理に報告したというよりは、これまでの一連の事実経過について総理に報告をされたということですか。
大臣:
   基本的にそういうことです。
記者:
   これに対して、総理はどんなことをおっしゃったんでしょうか。
大臣:
   総理は、やはりルールがないといけないなということをおっしゃられました。
記者:
   雇用保険の関係は、総理は何かおっしゃっていましたか。
大臣:
   出来るだけ国民に迷惑がかからないようにと。ですからそれは、我々もそのように考えていますということを話しておきました。
記者:
   昨日、処分の話をされていたかと思うんですが、雇用保険の一連のミスについて今後厚生労働省としてはどういうふうに対応されていくのでしょうか。
大臣:
   昨日、帰庁しまして、すぐ幹部会を招集して、気を引き締めてやってもらいたいということと同時に、こうしたことが起こらないようにやはりシステムですね、資料が流れていくシステムなどについても、もうちょっときちんとしたルールを決めておく必要があるんじゃないかと、再発防止対策に、そういうことを言っておきましたけれども、当然国民の皆さんに迷惑をかける話ですから、これはもう当然その経過をよく調査をして、その結果に基づいて、やはり責任を問うべきことは問うと、こういうことでなければならないと、このように思っています。
記者:
   大臣ご自身の責任というのは、どのようにお考えになるのでしょうか。
大臣:
   ですから、私にも管理責任があるということです。昨日、国会で答弁したとおりです。
記者:
   タミフルなんですが、もうちょっと具体的に教えていただきたいんですけど、我々が研究班に対して把握している事実というのは、奨学金を1千万近く横田先生がもらっていて、それに関して他に研究班全員、他にももらっていた人がいないかどうか、金額についても具体的に調べますというところで止まっているんですね。中間報告とはいえ、それとは違う新たな事実が出てきたのかどうか、どういった報告をされたのか。
大臣:
   それは、今中間的な段階ですから、ここで皆さんに申し上げれば、ミスリーディングにもなりますから、よく本当に調査が終わった段階で、やはり、こういうことでしたと言わないと、やはり皆さんのご理解も不正確なままになるということを懸念しますので、やはり、きちんと調査をしきったところで、皆さんには申し上げたいと思います。
記者:
   総理が言ったことは、ルール作りをしなくてはいけないなということは、何に対して。もうちょっと具体的に。
大臣:
   要するに、奨学寄付金などをもらって調査をする場合に、これは奨学寄付金いくらもらっても、今1千万近くと言われたのは期間的にトータルでしょ。そういうようなことで考えるのか、あるいは、各年度こうならして少しずつ、それも複数からもらっていらっしゃるようなケースが多いわけでしょ、そういうときにどういうことであったら、何というか、そういう調査に携わってもらうというのをご遠慮してもらうのか、そうではなくて、こういうことであれば、それはいいということで考えていくという、線引きというか、ルールがね、そういうものを考えていかなければいけないということですね。
記者:
   そうすると、大臣は国会でも横田先生を研究班から外すと・・・
大臣:
   ですから、一般論としての話はやはりルールを作らなければいけないかもしれないけれども、今回のタミフルの調査に限っては、これだけルールもない時にそういうことがあったし、それからまた、問題に対する国民の関心、それから、実際のいろいろな問題ということを考えると、今回は外れていただいた方がいいじゃないかということを国会で申し上げたということです。
記者:
   総理からルール作りのお話があったということで、大臣の方としてはお考えはいかがでしょうか。
大臣:
   私もそのように考えておりますので、私が考えていることをやはり総理からも言われましたので、もう本当に総理のおっしゃるとおりだと我々も考えています。私の方から言ったんじゃなくて、総理の方からですよ。
記者:
   話は変わるんですけれども、今朝一部報道で、社会保険庁が年金の支給漏れについて、2001年からおよそ6年間に、22万件の支給漏れが受給者の方から申し立てみたいなものがあったというような報道があるんですが、この件に関して、まず報告を受けているかということと、あと、この数の多さについてどのようにお考えになられるか、それから、国民に対して何か呼びかけをなさるお考えがあるかどうかということについてお願いします。
大臣:
   この裁定変更の問題というのは、これは裁定をした後、裁定する時もいろいろ本人にいろいろ確かめてやっているわけですけれども、これは国会等でも質疑があってお答えしているわけですけれども、裁定があった後、自分の方で資料がみつかりましたよという場合もあるしというようなことで、それはいろいろな事情によって変更が行われるということがあるわけですね。そのことについて、平成13年度から19年の2月までの裁定変更処理を行った件数を言ったと、こういうことであります。ですから、できるだけ、これは確かにこうしたことは裁定が行われる時に全部、何というか、できるだけ完璧な記録に基づいて裁定が行われると、それで、こういう変更はできるだけ少ない方がいいということは、これは当然ですけれども、これを多いか少ないかということについては、私としては、やはりできるだけ少なくするようにこれから努めていきたいと、こういうことを申し上げたいと思います。
記者:
   少なくするためには具体的にはどのようなことをされるお考えでしょうか。
大臣:
   これはねんきん定期便というようなことで、「あなたの記録はこうですよ」ということを、できるだけ前広に知らせていくと、そして、皆さんに関心を持ってもらって、それをそうかなというようなことで前広に、裁定の時まできちゃうんじゃなくて、前広に相互に確認し合って、裁定のところまで行って、裁定は正確な記録に基づいて行われると、こういうことにしていくということが大事だと思いますね。
記者:
   どういう状況でこういう漏れが起きるかについて、さらに詳しく実態を調べたり、あるいは、既に受給している人に対して気を付けてくださいよという注意を喚起するというお考えはありますか。
大臣:
   それは、今回そうしたこともできるだけ幅広に、よく皆さん自分の記録、記憶、そういったものと照合してくださいということの注意喚起はいろいろな機会を通じてやっていきたいと、こう思います。
記者:
   原因の調査みたいなことについては、さらに詳しくされるお考えでしょうか。
大臣:
   原因の調査は、これはもうおそらく多岐に渡るのだろうと思いますけれども、比較的多く発生しているようなことについては、やはり何かそういうことをシステマティックに起こらないようにしていくという努力は必要だと思います。
記者:
   C型肝炎訴訟なんですけれども、昨日公明党が全面解決に向けて、政治的決断を求める申し入れを、塩崎官房長官にされたと聞いていますが、与党からもこういう声が上がっていることについて、大臣としてはどうお考えでしょうか。
大臣:
   C型肝炎訴訟については、私何回も国会で答弁しているわけですよね。これは、やはりなかなか今我々がやっている早期発見、早期治療開始、それから、治療水準の向上といったようなことで、できる限りの対処をして、予算等も確保しているわけですけれども、その上で、何を考えるべきかということ、例えば、医療費の助成というようなことを考えるかということについては、私も真剣に考えているわけですけれども、なかなかこれまでの基準というか筋道というか、そういうものの中で、そうしたことを認めることが非常に壁が高いと、こういうことなんですね。ですから、私としては国会ではなかなかそういったことは難しいですということを、そのまま申し上げているわけですけれども、昨日、そうしたことについては、私も国会の終了後、赤松さんから大臣に会いたいんだという話があったんですよ。それで、私もそのつもりでいたんですけれども、もう、片方の問題が、雇用保険の問題ですけれども、それがばたばたしちゃって、ちゃんとした時間に帰ってこれなかったものですから、事務次官に会っていただいたようですね。ですから、それは今言ったように、与党からもそういう話があったということですので、また改めて公明党の申し入れを踏まえて考えなければいけないわけですが、なかなかこれは難しい問題だということは、今この段階で、私としてはそれを言う他ないというふうに思っております。
記者:
   この件については、特に、官房、または、総理から何か指示があったりとか、そういうことはないんですか。
大臣:
   ありません。
記者:
   原告団の方にお会いになる、そういったことはお考えですか。
大臣:
   これも国会で答弁を申し上げているように、裁判をされていて、争点になっていることについて、お会いするということはやはり適切でないではないかということを申し上げているわけですね。もとより、そのさっき言った一般的な対策の問題についてであれば、それはまた我が方の担当する専門家がお話を承りますということを申し上げていると、こういうことですね。
記者:
   その方たちが座り込みをずっと続けていて、大臣との面会がかなうまでは座り込みをやめないというふうに話していますが、それでも大臣の考えというのは変わらないですか。
大臣:
   ですから、そういうことで健康を害するようなことは、私も心配をしていまして、そういうことでなく、いろいろとまた国会の先生等によく実情をお願いしたり、実情をお訴えになられて、これいろいろとまた、国会議員を通してご意見が反映されると、あるいは、実情がいろいろ把握されるというような、そういう筋道をとっていただいたらなということを希望したいと思っています。
記者:
   確認ですが、医療費の助成等の対策については、現段階では壁が高いと考えていらっしゃるということでよろしいですか。
大臣:
   そうです。

(了)