川崎大臣厚生労働記者会挨拶

H17.10.31(月)23:07~23:20 省内会見場

広報室

会見の詳細

挨拶

記者:
就任の抱負を一言お願いいたします。
大臣:
先ほど官邸でもご挨拶申し上げましたけれども、厚生労働大臣を拝命いたしました川崎二郎でございます。総理から「国対・議運で長い間ごくろうさん」というお話をまず冒頭いただきまして、その後「厚生労働大臣はそれ以上に厳しい仕事だぞ、しっかりやれ」と言われました。特に国対・議運というのは調整するのが仕事でございましたので、厚生労働関係というのはもちろん関係団体・関係者も多くございますし、また各省庁との調整もありますし、そういった意味ではいろいろ意見を聞きながら調整をしていくのも一つの仕事であろう、このように思っております。私は昭和22年生まれ、団塊の世代に生まれた者です。我々が268万人、昭和24年が270万人、まさに日本経済の日が昇る、こうした時代に育って、経済的にも非常に良い時代を生きてきた。そうしたら、この団塊の世代と言われる1,000万人くらいになるでしょうか、4年間で、この世代が年金・医療のお世話になる時代がそろそろ目前に迫ってきた。私でいえば11月15日で58歳になりますから、64歳支給ですから丸6年ということになりますでしょうか。そういうときを今迎えつつある。我々の立場、自分の立場から考えても、また私の友人の立場から考えても、年金・医療に対する期待というのは非常に大きなものがある。しかし一方それが最大の不安になっていることも事実であろうと。これをどう持続可能なものにしていくことができるのか、逆に言えば団塊の世代を含めて、大変大きな労働力がある時代にはできたことと、いよいよ我々が受給者になる、いろいろとお世話になる時代になると明らかに切り口が変わってきますねと。それをどう調整をしながら、一挙にカーブをかけといってもできない話ですから、目標を決めながら少しずつ少しずつ調整をしながら、目標を一定のものにしていくということが、今一番求められている課題でしょうということを記者会見でもお話申し上げました。
同時に今年の課題として、三位一体改革の問題があり、それから先ほどの話とある意味じゃ裏表の話、子育てはどう考えるのかという問題、それから私の三重県という地域はものすごく雇用の良い地域になってしまいまして、今全国で8月で確か愛知、群馬、三重で、1.4くらいの数字にはなっています。しかし地元を歩いていても何となく雇用というものはあることはあるんだけれども、うまく結びついているのかなというと必ずしもそうではない。逆に言えばうまくいっている地域と言われていても。まして青森みたいに0.36、もっと低いかな。あるいは0.31くらいかもしれないですが。それから沖縄とか、そういう地域の雇用問題になると、そういう意味では雇用対策というのはかなりよくなってきたと言われるものの、かなりミスマッチが多いような気がします。
それから今、目前の課題としてアスベスト問題を少なくとも来年の国会にきちっと法案提出して、また予算付けをしてやっていかなければならないということを迎えていると思うので、当面こうしたものをきちっとやらなきゃならんというのが私の仕事かなと思っています。厚生行政ないし労働行政というのは、あまり私は自分の専門分野としてやってきたわけではない。昨年の年金問題に関して、衆議院を通さなければならなかったものですから、公明党、民主党、自民党とのあれを創り上げたのは私なんです、正直申し上げて。長勢さんと一緒になって書かせてもらいました。そんな経過の中から国対という観点から、厚生労働行政を見てきたことは事実ですけれども、さきほどの話でも専門家ではありません。その私に今回総理が「しっかりやれ」と言われたのは、1つはやっぱり「政治家としてこの問題に取り組め」ということなんだろうと思います。それからやはり「もう一度見直すべきところは一から見直しながらしっかりやってみろ」ということもあると思います。一方で、一から見直すと言ったってスピード感というのは一番問われている問題ですので、政治家としての一つの直感力も必要になってくるんだろうと、そんなことを心がけながらやっていきたいと思っております。また皆さん方からいろいろアドバイスもいただきながら、情報もいただきながらやりたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
記者:
幹事社の方から代表して3点ほどお伺いしたのですが、よろしいですか。1点は総理の方から医療・年金・三位一体・子育て支援・雇用・アスベストの6項目について指示を受けたというお話なんですが、可能な範囲で具体的どのようなご指示だったのかということをお話いただけますか。
大臣:
医療制度について、今後とも国民皆保険制度を堅守しつつ、質の向上と効率化を図り持続可能なものとするため、医療費の伸びを国民が負担可能な範囲とする仕組みの導入、都道府県を軸とする生活習慣病対策などの医療費の適正化策の実施、高齢者負担の見直し、公的保険給付の見直し、診療報酬の見直し、ITの活用などの改革を18年度より推進されたい。これが第1であります。
厚生年金と共済年金の一元化の実現に関係大臣と連携して取り組むとともに、国民年金については未納者縮減の目標を実現するなど具体的な成果を上げられたい。また課題となっております社会保険庁の組織改革については、次期通常国会に改革のための法案を提出し、制度に対する信頼を確保されたい。それから、先ほど触れました国会における年金を含む社会保障協議にしっかりと協力してほしいということです。この2点が主です。
記者:
本日の任命はいつ、どのような形でお受けになられたのかということ。
大臣:
任命というのは総理からこの指示をいただいて、3役というのかな5役というのかな、それから公明党の方のいる前で「しっかり厚生労働大臣としてやれ」という任命をいただいたのだから、4時15分くらいかな、4時5分までに入れと言われて入ったのが、4時15分かな、記者会見に臨む直前の話です。
記者:
事前の打診のようなものはあったのかという質問なんですが。
大臣:
正直詰まりましてね、厚生労働大臣をやってくれと言われたときは。
記者:
その前に国務大臣としてとか何らかの。
大臣:
ということではなくて、お電話いただいて「やる仕事はわかっているな」と言われまして「はい」と。
記者:
それは総理から直接だったんでしょうか。
大臣:
はい。なかなか大変な仕事、総理が後から私が会ったときに言われたように大変な仕事させていただくことになったという感はいたしました。
記者:
3点目なんですが、恐縮ですが年金を所管するお立場の大臣になられたということで、ご自身の年金の未納・未加入の期間について教えていただけますでしょうか。
大臣:
去年ルールを作ったのも私と長勢さんで作って、与野党で統一したルールを作りました。そのとき自分も調べた限りでは、記憶だけですよ、調べた限りでは国会議員になって強制期間未納というのはなかったなという記憶はしていますけれども、正確なデータを出せというならそのときに戻ってやりたいと思いますし、少なくとも今自動振込になっておりますから、自動天引きかな、振込というのかな、そうなっていますので間違いないと思いますけれども。
記者:
アメリカ牛肉の輸入問題について一言お願いします。
大臣:
これからでしょう。というよりも食品安全委員会、そこでまず基本的な考え方出してきて、我が省としてどうしていくかということになると思いますが。
記者:
輸入の見通しは。
大臣:
そこのところをどうするかというのは、正式にはまだ聞いていません。私が今ここで即答できるような状況にないと思います。

(了)