閣議後記者会見概要

H17.06.03(金)09:00~09:11 省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
閣議における大臣発言からご紹介を致します。まず、「平成十六年度高齢化の状況及び高齢社会対策の実施状況」及び「平成十七年度高齢社会対策」について官房長官から、同じく官房長官から憲仁親王妃久子殿下のドイツ国及びヨルダン国御旅行並びに承子女王殿下の英国御留学期間の延長について発言がございました。続いて「平成十六年度ものづくり基盤技術の振興施策」について経済産業大臣、私厚生労働大臣、そして文部科学大臣、3大臣より発言を致しました。それから中川経済産業大臣の韓国出張について経済産業大臣から、OECD持続可能な開発ラウンドテーブル出席のための出張の結果について環境大臣から発言がございました。今朝申し上げることは以上でございます。

質疑

記者:
経済指標による社会保障の伸び率管理の話なんですけれども、自民・公明の与党両党が「骨太の方針」に入れるなということを求めているんですけれども、まず与党が求めていらっしゃることについてはどういうふうにお考えなんでしょうか。
大臣:
昨年私も党側、党の厚生労働部会長でございましたけれども、当時も党としては同じ主張を繰り返しておりましたから、今年も党側として、その主張をしておられるというふうに理解を致しております。
記者:
先日も経済財政諮問会議の席上で、年末までに何らかの指標を考えていこうという話になったことについてお伺いするのですけれども、その一方で昨日公明党が竹中大臣に「GDPによる指標管理を入れるな」という要望をした時に、竹中大臣の方が「GDPを全く無視することは出来ない」という回答があったということなんですけれども、尾辻大臣としてはGDPという指標、もしかしたらそれに近いようなものについてはどういうふうに捉えているのでしょうか。
大臣:
これは先日の経済財政諮問会議でも申し上げましたけれども、この伸び率管理に当たっての最大の課題というのは医療費抑制、医療費をどうするかということであります。この医療費について見ますと、伸びが、例えば本人負担を上げるといったようなことをしたときは別ですけれども、大体3ないし4%伸びてきております。これはもちろん景気だとかGDPの伸びだとか、そうしたものと関係なく3ないし4%伸びておるということであり、決してそうしたものに連動しておるものではないということをこの前の経済財政諮問会議でも申し上げ、連動してないものを指標にして管理するといったようなことはどうでしょうかと言っておるところでありまして、そういった考え方であります。従って「何か指標を、と言われるならばまた考える必要があるでしょうね」ということを繰り返し主張しているところであります。
記者:
確認なんですけれども、もし何らかの指標をというにしても、さっきのGDPに関わるようなものにはしないんだ、というお考えでよろしいでしょうか。
大臣:
これは今ご議論いただいているところでありますから、私が結論めいたことを言うものではありませんけれども、私、というか厚生労働省と言ってもいいんですけれども、考え方はGDPと言うと問題があるんじゃないでしょうかと言っておるところであります。
記者:
何らかの指標を入れることはいいんですか。
大臣:
そうですね。抑制するということにおいては、これは必要なことだと思っておりますから、基本的に医療費の抑制ということについては当然のことでありますということを言っておるわけであります。後はそれに対する手段・方法をどうするかということで、年末までに答えを出していきたいと言っておるわけであります。
記者:
これに関連して財務大臣の方から短期的な効果が上がる医療制度改革メニューを考えて欲しいという話があったと思うんですけれども、今後の国会の方でも議論が進むかと思うんですが、大臣としてはどのようなポイントと言いますか視点に立って今後の議論を進めていくお考えなんでしょうか。
大臣:
医療費の抑制が必要であるということは、申し上げたように基本的に一致した見方でありますし考え方であります。これは私どももそのように思っております。そして医療費を抑制するために短期的に採るべきこと、長期として、うんと長期として考えること。これはこの前の経済財政諮問会議で総理も言っておられましたけれども、今私たちが言っている「健康フロンティア戦略」などうんと長い目で国民の健康に留意しながら施策を採っていく。そのことが医療費の抑制につながるわけでありますから、そういった「うんと長期のこと」を考えること。いろいろ方法は考えられますので、そうしたものを一つずつ検討していくことは当然のことでありまして、私どももその作業は繰り返していきたいと思っております。
記者:
厚生労働省としてこれからいろいろ考えていかれると思うんですけれども、短期的に財政の効果があらわれるような改革メニューについては、大臣としてはどういうことをポイントに考えていくべきとお考えなんでしょうか。
大臣:
これは今からよく検討していきます。今すぐにどういう答ということ、今日お答えするものを持ち合わせていものではありません。検討してみます。
記者:
今日高齢化白書が閣議で決定されたと思うんですが、過去最高の高齢化率19.5%を更新していると様々な施策に影響が出てくると思うんですが、大臣としてどのように受け止めてらっしゃいますか。
大臣:
数字そのものですか。
記者:
数字そのものも含めて、高齢化がどんどん進んで将来的に35%を超えるというような内容だったと思うんですが、当然社会保障施策に大きな影響が出ると思うんですけれども、どのように受け止めてらっしゃいますか。
大臣:
今高齢化が進んでいる。これはいつも言われていることでありまして、それによる私どもの施策、年金でありますとか、特に来年度予定しております医療の改革・見直し、そうした中で特に高齢者の皆さんの医療保険をどうするかというのは大きな課題でありますから、そうした中で今日出ました報告などの数字もきっちり踏まえてどういう施策をとっていくのがいいのか。これはまさに私どもが真剣に取り組まなきゃならない数字を改めて示されたものと理解をいたします。
記者:
医療費の管理の話に戻りますが、諮問会議で出された数字でも1日当たり医療費が制度改正とかに関係なく3~4%伸びているということですけれども、今後の目標としては3~4%伸びる、自然増は仕方がないとして考えるのか。あるいは3~4%をさらに抑制する方法で考えるのか、その辺はどのようにお考えなんですか。
大臣:
その辺が一番の課題だと思っております。3ないし4%でずっと伸び続けると財政的に大変厳しいことになるということでありますから、この3ないし4%を何とか抑える方法がないのかということを、申し上げておりますように私たちも年末までによく検討してみたいと思っております。

(了)