閣議後記者会見概要

H17.01.07(金)10:45~10:59 省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
今日の閣議ですが、交通事故防止対策の推進について内閣官房長官と国家公安委員会委員長の発言がございました。続いてスマトラ沖大地震及びインド洋津波被害に対する緊急無償資金協力について外務大臣臨時代理からの発言、関連して小泉内閣総理大臣のASEAN主催緊急首脳会議等出席について、外務大臣臨時代理から発言がございました。

閣僚懇談会等について

大臣:
モルディブ共和国における高潮対策事業による津波被害防止効果について、国土交通大臣から発言がございました。なお閣議に先立ちまして郵政民営化推進本部の第3回会合がございました。以上です。

質疑

記者:
大臣、本年もよろしくお願いいたします。
大臣:
どうぞよろしくお願いします。
記者:
年頭にあたって、今年1年間大臣としてどのように積極的に取り組んでいかれるのかということを主な項目をあげて決意のほどをお願いいたします。
大臣:
今日は新年初めての会見でございましたけれども、あえて「おめでとうございます」というご挨拶をいたしませんでした。なぜかといいますと今省内で私は「不祥事のことがきっちりとできるまでは我が省には正月は来ていないんだ」ということを言っております。年末年始も返上して不祥事の調査を進めるようにという指示をいたし、その通りに作業を今進めております。近くこのことは公表をさせていただくつもりでおります。それが済んでから私はやっと曲がりなりにも厚生労働省、社会保険庁にも新年が来るというふうに考えております。新年に当たっての抱負を述べろということでございましたので、あえてまず申し上げたところでございます。
しかしカレンダーとしては新年が来ておりますし新しい年でもございますから、一言抱負だけは述べさせていただきたいと思います。
昨年の9月27日に厚生労働大臣を拝命いたしました。そして約3ヶ月が過ぎたところでございますけれども、厚生労働大臣になりまして改めて思うことがございます。それは人間一人一人みんなが一人一人人間らしくまさに尊厳を持って生きていける世の中にしなきゃいけないなと思うのであります。そんなことを思って現状を見ますと、やっぱりいくつかの谷間が生じている、それから盆地もあるのではないかなと思います。そういう谷間を1つでも丹念に埋めていく作業をしたい。私が大臣の間にそういう谷間が1つでも2つでも埋められればありがたいなと思っておるところでございます。大きく言いますと今年そういう谷間を埋める作業をがんばってやっていきたいと思っているところであります。念頭に抱負を述べろということでございましたから、以上の答えにさせていただきたいと思います。
記者:
「谷間」というのは具体的にどのようなことを。
大臣:
谷間を大きく表現すると、私が思う谷間の1つの例ということで言いますと障害者に対する対策だと思っております。そしてまたその障害者に対する対策の中でも精神障害者の皆さんに対する対応ということが1つの谷間になっているなと感じます。もう1つ谷間だと思っておるのが難病患者の皆さんに対する対応。これも谷間になっているんじゃないかなという感じがします。例でいうとそういうものを今思っております。
記者:
インド洋の津波の件でかなり疫病等新たな感染の被害の懸念がまた出ているわけですけれども、人の行き来も多いので日本の防疫を含めて厚生労働省として今どのような対応を考えていらっしゃるかをお願いします。
大臣:
具体的な対応はそれぞれございますが、これも大きくお答えをいたします。いろいろなことで国境のない世の中になっておりますけれども、病気も国境のない時代になっていると感じます。したがって、昨日も私は改めて、公衆衛生という立場で今後の国際協力といいますか、協力というよりも国境がない時代でありますから大きな地域全体で公衆衛生を考えるという視点でいろいろ検討して欲しいと指示をいたしました。鳥インフルエンザのことだとか、やはりそういう視点で今後地域全体で対応する時代になっている、しなければいけないと思っております。したがいまして、今度の津波の被害に対する対応も厚生労働省としては大きくそういう意味で、他人様を助けるなどということではなくて、我がこととして対応を考えなければいけない。そういう意味でもやれることは何でもやらなければいけないと考えているところであります。発生直後から私は直ちにやれることは何でもやるようにという指示を出してきました。これが今のご質問に対する私の基本的な、大きな面で言ってのお答えであります。具体的にはそれぞれ医療チームを派遣したりいたしておりますし、今後とも外務省の要請があれば、2次派遣、3次派遣、これは直ちに出していきたいと考えているところであります。
記者:
先ほど新年の抱負の中で「盆地もある」と、これは。
大臣:
気付かれてしまいましたのでお答えをします。私があえて盆地と表現したのは、子ども達に対する対策、福祉のことであります。やや具体的に言いますと、子ども達に対する社会保障費の割合、今手元に細かい数字は持っておりませんが4%に達していない。一方、高齢者、お年寄りに対する社会保障の給付の割合というのはほとんど70%になっている。ただこれは年金も入っての計算で、年金は子ども達に払われるわけもないし、年金の大きな額が当然高齢者に給付されている。そんなものを入れて割合を計算をすると、当然基本的にそういう割合にはなるのですが、とは言え子ども達に対する社会保障費の割合というのはやはり4%に達していないのは少ないなと思っておりまして、この辺も1つの今後みんなで考えるべきことだと私は思っておりまして、実はそこを先ほどつい盆地と表現したのです。今お尋ねでありましたから実はそういう思いを少し込めた表現でありましたということです。
記者:
それは一段の努力が必要だということですか。
大臣:
そうですね。もう少しやはり子ども達に対する社会保障の割合というのは、今よりも大きくする必要があると思っています。
記者:
冒頭の不祥事の関連で恐縮なのですが、兵庫労働局の裏金の問題の調査というのを進めておられると思うのですが、当初去年の年内にという話も若干あったかと思うのですが、今どの程度進んでおられて、いつ頃を目途に公表するお考えでしょうか。
大臣:
兵庫はまだ司直の手が入っております。したがってなかなか私たちの内部調査というのが率直に申し上げてやりづらいところであります。警察の方の調べがありますから、その脇でというのは申し上げたようになかなかやりづらいところがあって、したがってまずそちらの方の調べが一段落するのを待っているという状況であります。それを待って今度は内部の調査をもう一度しっかりやり直そうと思っております。
記者:
それは大体いつ頃になりそうですか。
大臣:
まずその前提になる方がよくわかりませんので、今いつ頃というのはなかなか答えづらいところであります。

(了)