閣議後記者会見概要

H16.10.01(金)10:35~10:50 厚生労働省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
閣議の報告からいたします。今日まず内閣官房長官から閣僚会議・本部、総理または官房長官をトップとする会議等の廃止について発言がございました。続いて外務大臣から川口前外務大臣の第59回国連総会出席について発言がございました。同じく外務大臣から政府開発援助白書2004年版について、報告がございました。総務大臣から労働力調査結果、消費者物価指数及び家計調査結果について発言がございました。その後私から2件発言をいたしております。1件は有効求人倍率についてでございまして、平成16年8月の有効求人倍率は季節調整値で0.83倍となり、前月と同水準となりました。有効求人は前月に比べ3.3%の増加となり、有効求職者は2.5%の増加となりました。求人・求職の動向や、総務大臣より報告のありました労働力調査結果をみますと、現下の雇用失業情勢は、厳しさが残るものの、引き続き改善しているところであります。私としては、ミスマッチの解消、若年者や地域の雇用対策等の諸施策により、雇用失業情勢の改善が進むよう、取り組んでまいります。こういう発言をいたしました。もう一つは共同募金運動に対する協力についてでございます。赤い羽根共同募金運動は、本年で58回目を迎え、本日から年末にかけて全国的に展開されます。共同募金運動は、戦後間もなく、福祉施設の経営を支援することを目的として始められ、その後赤い羽根共同募金として、国民の皆様の善意と助け合いの精神により、はぐくまれてきました。その貴重な財産は、民間社会福祉事業の発展に大きな役割を果たしております。国民の誰もが、生きがいをもって安心して暮らせる社会を構築するために、本年も、国民の皆様のより一層の御支援と御協力をお願いし、その成果を挙げたいと存じます。各大臣におかれましては、共同募金の趣旨を御理解の上、積極的に御協力賜りますようお願い申し上げます。以上の発言を私からしたところであります。

厚生労働省信頼回復対策推進チームの設置について

大臣:
かねてこういうチームをぜひ作って徹底してやってみたいということを申し上げておりました。このところ不祥事が続いておりますことに対する私どもの信頼を回復するための対策チームでございます。名前は「厚生労働省信頼回復対策推進チーム」といたしました。趣旨は申し上げたとおりでございます。任務につきましては、これもかねて申し上げておりますように通り一遍の対応ではなくて、ぜひ具体的な何か方策を作り上げてほしい、見つけてほしいということをねらいといたしております。なお、当面まず何をやるかということでございますが、まず諸悪の根元という表現がいいのかどうかわかりませんが、何かそんな感じがします。随意契約ということでしょうがやはり問題だと思いますので、これについて徹底して洗ってほしい。そして社会保険庁においてはまず16年度随意契約はどうなっているか、やっている具体的なものがあればその調査をいたしたいと思います。それからもう1点でありますが、監修料に関する調査は既に前大臣の時に調査が始まっておりますので、これを継続してさらに徹底してもらおうということでございます。

質疑

記者:
今日改正年金法が施行されましたが、担当大臣として改めて所感なり国民に呼びかけたいことがあればということと、三党合意に基づく通りに全く動いてないのですが、これに対しての考え方についてお願いします。
大臣:
まず三党合意についてですが、合意に基づいてぜひ検討を始めていただきたい。是非そうしていただきたいと思うところであります。三党合意についてはとにかく進めてほしいとこういうことを申し上げております。
それから本日からいよいよ年金改革関連法が施行されるわけでございますが、今回の年金改革は急速な少子高齢化が進行し、年金財政の悪化が進む中で長期的な給付と負担の均衡を確保し、持続可能な年金制度とするという避けて通ることのできない課題に取り組んだものでございます。そこで10月1日からは厚生年金保険料の引き上げなどが始まりますけれども、今回の改正は、全体で平成20年4月までの間で8段階で実施されていくものでありまして、今後とも円滑かつ遺漏のないように施行してまいりたいと考えております。年金のことはわかりづらいし、そのことがまた不安を招いていると思いますから、とにかく丁寧にわかりやすく広報していきたいと考えておりまして、ありとあらゆる機会を捉えたいと思っております。どうぞ皆さんにおいてもご協力をよろしくお願いしたいと思うところであります。
記者:
昨日、介護保険の関係で被保険者の年齢を下げることに前向きのような発言をされておりますけれども、それについて改めてお考えをちょっとお伺いしたいのですが。
大臣:
個人的な意見と断った上で申し上げたので、大臣の発言としてはちょっと踏み込みすぎたかなと反省はしております。個人的に出来るだけ多くの人で支えた方がいいと私は思っているものですから、「個人的にはそう思っております」と、つい申し上げたのですが、改めて考えてみるとまだあちこちで議論をして、その答えが出ていない時に大臣が先にものを言うのはいかがかなと思いますので、今日のところはややぼかした発言にさせていただきたいと思います。正直には先に言ってしまっておりますけれども、そこのところはご解釈いただきたいと思います。
記者:
対策チームなのですけれども、結論はいつまでということは副大臣と相談されたのでしょうか。
大臣:
私としては、「いつ」という時間を区切るよりも徹底してやることが大事だと思っておりまして、そういう意味での後ろを区切ってはおりません。ただだらだらするものでもありませんから、出来るだけ早く、可能な限り早くお答えは出したいと思っております。
記者:
調査班というのは、当然省内の方が省内の方を調査するという構図は変わらないのでしょうか。
大臣:
自分たちで自分たちのことを本当に調査出来るのかという、いつもこうした時のご意見もありますから、今後いろいろ考えてみたいと思っております。調査班というのも必要があればどういうことでもやる、場合によっては細かい調査班もつくるという心意気を示すつもりで「こういうことは場合によってはあります」ということを述べたつもりでありますので、そのようにご理解をいただきたいと思います。
記者:
調査することで信頼回復が得られるというお考えなのでしょうか。
大臣:
そうは思っておりません。膿を出すことがまず最初だと思っております。調査して、とにかく平たい表現で言うと膿を出すというのはまず最初だと思っておりまして、その後で対策を、二度と再び起きないようなことを考える。皆さんに本当に洗いざらいお出しするというつもりでおります。
記者:
今回の事件は、今捜査中だと思いますけれども、個人の犯罪というよりもかなり組織だったものではないかという見方も出ておりますけれども、社会保険庁改革の今後への影響及び今、村瀬長官の下でやっておりますけれども、とりわけその信頼回復のことも含めて、やり方を変えざるを得ないのかという感じもするのですけれども、この辺りはいかがでしょうか。
大臣:
そこのところ難しいところなのですが、不祥事があったことで直接的に今後の改革を、今まだ私の感じで、変えるというところまでは考えません。今の改革を進めようという、その中でやってみて、しかし今度の調査なども含めて検討して、やはりそこまで考えなければいけないなという判断をしたら大胆にやらせてもらいます。今のところまだ、どうしても改革のやり方を変えなければいけないなというところまでは、今私は感じておりません。
記者:
不祥事対策のチームなのですが、常設という形ではなくて、いつか期限を切ってそこで解散するものなのですか。
大臣:
こんなものがいつまでも続くこと自体がおかしなことでありますし、恥ずべきことでありますから、そう長々とやるつもりもありません。ただ先ほども申し上げたように徹底してやりたいと思ってますから、時間がきたら終わりなどというのも逆に絶対にしないと思っております。
記者:
大臣のイメージとしては、大体どれくらいの期間でやりたいというふうに今思ってらっしゃるのでしょうか。
大臣:
これはなかなか難しいので、ここで答えるのがいいのかなとは思いますが、お尋ねでありますから。やはり私の今、頭の中にあるの半年であります。ただこれもう本当に今、私の頭の中にあるということで申し上げておきます。

(了)