閣議後記者会見概要

H16.06.01(火)9:35~9:46 参議院議員食堂

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
閣議におきましては、交通事故の状況及び交通安全施策の現況等に関する年次報告、いわゆる交通安全白書につきまして内閣官房長官から発言がございました。それから平成15年度ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告、いわゆるものづくり白書でございまして、経済産業大臣から発言があり、私の方からもこれについて発言をさせていただき、文部科学大臣からも発言がございました。それから川口外務大臣が訪韓、韓国を訪問されたことにつきましての報告がございました。以上が閣議でございまして、閣議が終わりましてからバリアフリーに関する関係閣僚会議というのがございまして、そこで新しい方針を取り決めるということでございまして、ここでもまた発言をさせていただいた、こういうことでございます。以上でございます、私のほうからは。

質疑

記者:
大臣、日曜日に診療報酬体系の見直しについて発言されましたが、中医協のあり方と含めてもう一度改めてお考えをお願いします。
大臣:
現在医療の抜本改革を進めているわけでありまして、一つは医療保険の問題、国保の統合化あるいはまた政管健保の都道府県への分割と進めております。組合健保におきましても出来るだけ統合化の方向に向かって努力をしていただくということをお願いをしているところでございます。そうした問題が一方でありますし、もう一つは診療報酬体系の見直し、いわゆる基準作りというものを現在進めているところでございます。これは非常に複雑になっておりますし、大変分厚い電話帳のような診療報酬内容のものとなっております。なかなか隅から隅まで誰も解らないというような状況になっておりますので、もう少し診療報酬の何をもってこの点数を決めるかという基準を明確にすべきだというふうに思っております。その一つといたしましては、これは病院でありますとかあるいは診療所の基本的なコストをどうみるかという問題がございます。それに加えまして、疾病の重症度というものもその中に一つ加えるべき。もう一つは時間的な要素、非常に時間を要するものか、そうでないのかという時間的な要素といったようなことも加えていく。あるいは、この疾病の中で放っておきますとそれが重症化をしてしまう、重症化予防のための対策。こうしたものをですね、基準にして一つお進めをいただきたいということを私の方からお願いをいたしまして、現在そうした基準も含めてどういうふうにしていくかということを進めていただいているところでございます。私が考えておりますのは、そうしたことを行うことによりまして、2年ごとにこの診療報酬の改定を行っているわけでありますから、この根底から覆すようなこの診療報酬の改定を、そういつもいつもやっているというのはどうかなというふうに思っております。したがいまして、もう少し基準は明確にしておいて、そしてその上でその時その時に必要な調整を行うということでよろしいのではないかというふうに思っております。そうすれば中医協の負担というものも少なくなるというふうに考えております。そうしたことをこれからどう進めていくか、大変今後の中医協のあり方なども含めまして、大事な問題だというふうに思っているところでございます。
記者:
中医協の委員の方で組合出身の方が新たにお仕立券をもらっていたということが判りまして、委員を辞めたいということで届けが出されて、今日が6月1日なので、6月1日付ということになると思うのですが、このように委員の方が反対側の方から、そういうような会食ですとかお仕立券をもらっているような状況がぼろぼろ出てくるということについて、大臣はどのようにお考えで、中医協がこの次に開かれるのかどうかということも含めて、どのように改革したらいいかというふうにお考えになられますでしょうか。
大臣:
大変残念なことだというふうに思っております。今後の中医協のあり方をどうしていくかという問題に直結する問題だというふうに思っておりますが、何となく片肺飛行みたいな形に現在なっておりますけれども、中医協は中医協でお集まりをいただいて、そこでいろいろのご議論をしていただく。中医協に今所属をしておみえになる皆さん方、出席することの出来る皆さん、その皆さん方は中医協というものに対して、今後どういうふうにしていったらいいのかということをお話を頂くということも大事だというふうに思っております。それだけではなくて、そうしたご意見も聞きながら、今後全体として中医協のあり方というものを考えていく時に来ているのではないかというふうに思っております。一つは先ほど申し上げたように、全てのことを中医協に一任をするというのもいかがなものか、もう少し基本は明確にしておいて、そしてその上での、微調整と云うと少し言葉が過ぎるかもしれませんけれども、その時その時の問題をそれに加えて整理をするという程度にすることが出来れば、私は大変整理されるのではないかというふうに思っている次第でござます。
記者:
役所で先に基本を決めて、その微調整を中医協で行うという趣旨でよろしいのでしょうか。
大臣:
そうではなくて、いわゆる基準を明確にして、何をどう評価するかという基準を明確にしておきたい。これは役所だけではなくて、いろいろの方のご意見を聞いて決めなければいけないというふうに思いますが、いわゆるそういう物差しを明確にしておいて、そしてその都度それに当てはめていくということにすれば、かなり整理をされたのではないかというふうに思います。また何故診療報酬が点数が高いか、何故低いのかといったことに対する説明が現在出来にくい状況になっておりますから、そうしたことが確保出来るようにしなければいけない。患者の皆さん方にもきちんとご報告が出来るようにしなければいけないと、そういうふうに思っている。
記者:
中医協以外に基準をつくるための組織を新たにつくるということですか。
大臣:
現在中医協の中でもご議論いただいておりますし、中医協以外にも検討会をつくりまして、そこでご議論を現在すでにいただいております。そうしたこともございますし、必要に応じましてまたそうしたことに造詣の深い皆さん方のご意見というものも拝聴するということになっていくだろうと、それで最終的にそれを決定するということになっていくというふうに思っております。
記者:
それは時間的な目途等はございますでしょうか。
大臣:
そうですね、来年は介護、その次は医療制度の抜本改革をたぶん国会に出させていただくことになるのではないかというふうに思っておりますから、それは18年度ということになりますので、それまでにということになりますと今年から来年前半くらいの間に骨格は決めなければいけないというふうに思っております。

(了)