閣議後記者会見概要

H16.01.09(金)9:21~9:31 省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
今日の閣議は、外務大臣の臨時代理であります麻生大臣からイランにおける地震災害に対する緊急無償資金協力についての発言がございました。それから農林水産大臣から独立行政法人水産総合研究センター及び独立行政法人農薬検査所の理事長人事についてのお話がございました。その他は外国に行かれる大臣がおりますので、その代理の話。それから、話題としましては別にまとまった話は何もありませんけれども、竹島の切手の話が出ました、それぐらいでございます。

質疑

記者:
昨日介護制度改革本部が発足して、制度の見直しが決まりましたけれども、大臣は今何が課題だと考えておりますか。またそれに対してどのような見直しを期待しておられますか。
大臣:
介護制度、順調に推移はしてきたというふうに思っておりますが、各都道府県あるいは市町村を廻らせていただきまして、全国各地域でいろいろのご意見の多いのはやはり介護保険であることには間違いがございません。市町村から、それからそれに携わっておみえになる皆さん方から様々なご意見が出ます。市町村やあるいはこの介護制度に携わっておみえになります皆さん方からは、かなり財政的に厳しいというお話でございます。しかし、ここを埋めるということは負担を増やすということになるわけでありますので、それはなかなか私も難しい話だというふうに思っておりますが、やはりこれからも介護の方は需要がかなり伸びていくと思わなければなりません。それに対しまして、どう対応していくかということは、ひとつは財政上の問題がございます。財政上の問題というのは、これは保険料の問題になってくるわけであります。そこをどうするかという問題だろうというふうに思います。そのことはやはり40歳からになっております保険料の問題をこのままでいくのか、それとももう少し年齢を下げてお願いをするのかといったことになってくるというふうに思っておりますが、併せて障害者の問題をどうするかというのも大きな課題だというふうに思っております。障害者の問題をこの介護制度の中で同じに見るか、それとも別枠で今まで通りのようにいくかということは、これは意見の分かれているところでございます。しかし、長い目で障害者の皆さん方の問題も考えました時に財政的な問題を考えますと厳しい財政の中でありますから、介護保険の中で同じに検討するというのは一つの方向ではないかというふうに私は思っているところでございます。したがいまして、そうした問題が今後の大きな課題になってくる。もう一つ別な角度から言いますとやはりサービスの中身の問題でありまして、それは一般の利用した皆さん方のご意見として、やはりサービスが十分でない、いろいろしてはいただくけれども、しかし十分な介護がなされていないというご意見もあるわけでありまして、質的な向上をどう図るかという問題が半面にある、そうした問題をもう一度トータルで議論をしていただいて、大枠のところを決めていただいて、そしてより具体的にどうしていくかといったことをご議論をいただければありがたいというふうに思っております。
記者:
労働関係なのですが、広島の労働局の方で職員の不正が明るみに出たようなのですけれども、大臣がどの程度ご承知なのかちょっと分かりませんが、この事についてご見解と何か再発防止みたいなことについてお考えがあればお聞かせ下さい。
大臣:
まだ全体像は分かりません。昨年末に少しそういうお話があるということを聞きまして、徹底的な調査を命じているところでございまして、今調査中でございます。まだ全貌明らかでございません。明らかに早くして対応したいというふうに思っております。
記者:
同じ件なのですが、一部で本省から広島に来た本省の職員の接待に使っていたのではという証言といいますか、報道があるのですが、これについては大臣は。
大臣:
いやそれも分かりません。そうしたことを含めて調査を致しております。
記者:
イラクに対する陸上自衛隊の先遣隊の派遣命令が近く出ますけれども、これについてのご所見を伺えますでしょうか。
大臣:
イラクに自衛隊の皆さん方に行っていただく問題につきまして、陸上自衛隊が向こうでどう活動出来るのか、そしてそれは安全を保つことが出来るのかといったことについて、先遣隊の皆さん方にそこを専門的な目で見ていただくということでございますから、いずれに致しましても大事なことだと思っております。イラクへの自衛隊の派遣につきましては、非常に危険を伴うのではないかというご議論もあるわけでありまして、確かにそういうことも考え得るというふうに私も率直にそう思っております。これは自衛隊の皆さん方の問題だけではなくて、世界のどこかで例えば大きな伝染病が発生をするといったような時に、そういたしますと世界からそこに支援に行かないといけないといったようなことになります。そうすると行った人は安全かといえば、やはり安全とはなかなか言えないわけでありまして、かなり医療従事者も危険を伴うということになるのだろうというふうに思っております。現在自衛隊の問題でございますが、これは単に自衛隊の問題だけではなくて、厚生労働省自身も将来の問題として考えておかねばならない問題だというふうに思っておりまして、そうした立場で今私いろいろと考えているところでございます。確かに自衛隊も危険を伴いますけれども、そうした病気が発生しました時に医療従事者が行くということにも、これは危険がかなり伴う、こちらの方が危険は高いかもしれない。しかしその時にうつる可能性があるから行かないのかということになれば、諸外国が支援をする場合に日本もそうはいかないだろうという気がいたします。そうした問題も含めて我々も対応を考えておかなければいけないと、そんなふうに思っております。

(了)