閣議後記者会見

H15.10.07(火)9:10~9:22 参議院議員食堂

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
今日の閣議におきましては、経済産業大臣からエネルギー基本計画についてのご発言がございました。さらに、エネルギー基本計画につきまして内閣府の特命担当大臣茂木大臣の方からご発言がございました。今日の閣議は以上でございます。

その他

大臣:
すでにご承知のように昨日のBSE専門家会議におきまして、これまでとは異なるBSEが発見されたというふうに判断されたところでございます。いままでのBSEはかなり年長と申しますか、年をとっておりましたけれども、今度は非常に若い牛であった、まだ今年の10月25日で満2歳を迎える牛であったと。しかも今までは全部雌でしたが今度は雄の牛であった、というようなことが今までと異なっておりますし、それからいわゆるプリオンそのものに対する科学的な違いもあるようでございます。これからこれらの問題をどのように解決をしていくかということ、これは農林水産省とよくご相談をさせていただいて、やらせていただかなければならないというふうに思っておりますが、今までの通説からいきますと、かなり高齢の牛に発生をするということが言われておりまして、そう若いところには発生しないということでございましたが、これが確実にプリオン異常によりますところのBSEだということが確定的になるとすれば、これは今までの通説を覆すということになるわけであります。日本におきましてはBSEの発生以来なんとか全頭検査をしようということで今までやってまいりました。中にはヨーロッパもそういう若いところにはやっていないのだから無意味ではないか、というふうに言われる節もあったわけでございまして、見直し論も出ていたところでございますが、今回、こういう事態を迎えまして全頭検査をしていて大変それはよかったのかなというふうに思っている次第でございます。今後専門家の皆さん方に研究を委ねなければなりませんが、肉骨粉を禁止をしてからということでございますし、それならば感染源は一体なんだろうか、ということもございますし、いわゆる今までの感染源とは違った形で発生したものかどうかといったようなことにつきましても議論をしていただきたいと思っているところでございます。いずれにいたしましても、この牛につきましてはすべて処理をいたしますので消費者の皆さんにご迷惑をかけることは一切ございません。私の方からは以上でございます。

質疑

記者:
改めてお伺いしたいのですけれども、雇用保険の関係の話なのですけれども、特殊法人、別枠で現在ありまして、改革を現在進められる中で名前は変わるのですけれども残るという形になると思うのですけれども、その是非について。
大臣:
雇用保険は残さないといけませんね、それはこれだけ失業が続いているのですから。それに対する保険でありますから、それを残していかないとやっていけない。保険料をどのようにするかという問題は残っておりますし、現在のところ完全失業率が5パーセント台で高止まりをいたしておりますので、ここはなんとかもう少し経済の改善と併せて、我々も努力をしなければならないところだというふうに思っておりますけれども、雇用保険そのものはやはり残していかないと、いざという時の命綱でありますから、これからもそれは残していきたいと、そういうふうに思っております。おっしゃるのは雇用保険の中でいわゆる一般の従業員の皆さん方からいただく分ではなくて、企業からいただいている分の話ですかね。
記者:
別枠があることによって投げ売りが行われていると。
大臣:
別枠の分は、これはどちらかと言えば失業予防と申しますかね、そういうことに今まで使ってきたわけで、ただし今まで箱物を作るとか、そうしたことを今までやってきましたから、そこは間違いであったというので、17年までにそれは決着を着けたいということで今やっている。私も民間に委ねるべきところは全部委ねていかなければいけないというふうに思っております。この失業の問題は予防も非常に大事であることは間違いがない、これからも予防問題やっていかなければいけない。ただし、そのやる内容について今までのものでよかったかどうかということの見直しは全部やらなければいけないというふうに思ってます。だからそういう民間で出来るところは民間に委ねる、しかし民間に委ねておいてはいかないところもあるわけでございます。例えば採算ベースに合わないようなところで、どうしてもやらなければならないところがあって、その分野についてはやっていくというふうに、中身をよく限定をして、そして見直しも行って、そしてやっていかなければいけないというふうに思っております。
記者:
大臣、今のに関連してなのですが、総合規制改革会議が雇用保険と労災保険について、民間に開放すべきだという主張をして、ポイント課題に加えているようですけれども、これについては今のご発言ですと、出来るところは民間開放しても構わないというご主旨なのでしょうか。
大臣:
雇用保険を民間に本当に委ねていいかどうか、急激にこれからも失業者数が多くなってきた時に、そうするとかなりな財政がオーバーになるわけでして、そうした時に保険の中だけでしかやれないということでは、やはりうまくいかない、その時には国庫負担も行いながらやっていかなければならないということでありますから、私はそこの点ですね、働く人にとっての一番肝心要のところでありますから、そこのところを民間に委ねて、民間ベースでやっていくことには、私は抵抗がございます。もっと一般に渡さなければならないところはたくさんあるわけで、そうしたところは渡していく、しかし国民の皆さん方に、やはりここは国が保障しますという安心感を持ってもらう必要がありますから、そうしたところはやはり国の方がやっていく必要があるのではないかというふうに思っております。
記者:
BSEの件で今後のスケジュール的なところを教えていただけますか。
大臣:
今後のスケジュール、本当にこれがBSEで、感染力があるのかどうかということについては、昨日もう発表があったと思いますけれども、やはり動物実験しなければならないそうでありまして、マウス等を使って、それにBSEに感染したと思われる牛のプリオン部分を注入をして感染するかどうかということを見なければならない、こういうことだそうでございますので、その結果が出るのは、1年くらいかかるのだそうです。ですから少し暇はかかりますけれども、そうした研究を着実に進めていただくということが一つだと思っております。研究の方は。それからもう一つの方は、こういう若い牛が他にもいないかということでございます。今回非常にきわどいところですけれども、検査でひっかかってまいりました。この新しいタイプのBSEが、現在行っている検査方法で全てうまくひっかかってくるのかどうかといったようなことにつきましても、一遍ご検討をいただきたいというふうに思っております。今回ひっかかったわけですから、いやそれはプリオン異常だったら、全部ひっかかるのだと言えば、それはそれでいいというふうに思ってます。それからもし今回のものが、新しいタイプのBSEだということになったとすれば、その感染源というのは一体どうなのかということの検討も、別途始めなければならないわけでございますので、そうしたことも農林水産省とよくご相談をさせていただきながら、至急に検討会等も作りまして、あるいはまた現在ありますものを使ってもそれはいいのですけれども、一つ今後の対策を考えていきたいというふうに思ってます。
記者:
留任時の会見で、道路公団改革に関して、個人的な意見ということで、賛成というご所見を述べられたと思うのですけれども、今回の道路公団藤井総裁が、辞任を巡って今かなり騒ぎになっているのですけれども、あれをご覧になって個人的なご感想でいいのですけれども、どのようにご覧になっていますか。
大臣:
総理がいつもおっしゃっているように、そこは民営化するのだという総理のリーダーシップで進んできていることでございますから、やはり民営化に向けて進んでいくということになるだろうというふうに、私は思っております。その中の人事の問題だとか、そういうことは私は担当大臣ではございませんから、それ以上のことを申し上げません。しかし現在こういうふうになってきたというのは、藤井総裁の下でなかなか民営化がうまく進みにくいというところから、今日がきているようにも、私には見えるわけでありまして、そうしたことは当然人事の問題に波及してくることは当然だというふうに思っております。

(了)