閣議後記者会見概要

H14.02.01(金)9:44~9:54 厚生労働省記者会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
今日の閣議でございますが、閣議におきましては私の方から日本の将来推計人口につきましての概要を皆さん方にご説明を申し上げました。沖縄及び北方対策担当大臣から北方領土の日にあたってのご発言がございました。文部科学大臣からH-IIAロケットの試験機2号機の打上げ、来る2月3日に2号機を打ち上げるというお話がございました。それから後は総理演説をはじめといたしまして、4演説につきましてのそれぞれのご発言がございまして、意見を聞いたということでございます。だいたい以上でございます。

その他

大臣:
人口問題でございますが、予想以上に進展をしている。そして2050年には平均寿命が女性におきましては89.22、いわゆる人生90年時代にまさしく突入するという数字でございます。しかしこれから医療の発達等、かなり遺伝子等の面から新しい医療の発達等も見込めますところからいたしますと、おそらくもっと平均寿命は延びるのだろうというふうに私は思います。男性は80歳半ばでございますけれども、しかし男性もそれに近づいていく、そういうことになってまいりますと、今まで人生50年時代から人生80年時代という設計図を書いてきたわけでございますが、人生80年時代の設計図が書ききれていない段階のうちにもう人生の方は人生90年時代に突入をしてきた、この人生90年時代に焦点を合わせた対策というのが必要になってきたというふうに思います。これは厚生労働省だけの話ではございませんで、政府全体で取り組まなければならない課題でございますが、しかし厚生労働省がイニシアティブを取ってやっていかないといけないというふうに思っているところでございます。従いまして少子化対策に焦点を絞るのか、あるいは人口問題全体に対してするのか、もう少し検討しなければなりませんが、一応高齢化もあるわけでございますから、この人口問題を中心にしてこれからどのように取り組んでいくかということについて、もう少しやはり突っ込んだ議論をしなければならないというふうに思ってます。現在国民会議のような形で各界代表の皆さん方にお集まりをいただいている会合もございますし、閣僚懇等もあるわけでございますが、もう少し専門的に、その中核になってどうするかという専門家の意見を中心にして、活発な議論を進めていくことができればというふうに思いますし、厚生労働省の中にも次官をキャップといたしました一つのグループを作って検討をしたいというふうに思っているところでございます。

質疑

記者:
今の次官をキャップにグループで検討するというのはどういったイメージで、いつ頃から。
大臣:
これはもうすぐ立ち上げたいというふうに思っておりますが、ここを人口問題というふうに広くしますか、あるいは少子化の方が晩婚化ということで捉えておりましたけれども、結婚された皆さん方の中の出生数というものも下がってきているという現状からいたしまして、少し絞り込んでやるか、そこのところを少し検討したいというふうに思ってます。少子化のところを打開すれば全体として高齢化をある程度緩和することが出来るわけでありますから、そこのところを絞り込むか、それとも高齢化の問題も含めていくか、その辺のところをもう少し検討したいというふうに思っておりますが、すぐにでも始めたいと思ってます。
記者:
それは検討を始められてどれぐらいの期間で。
大臣:
それはちょっとわかりませんけれども、何時までもだらだらとやるのではなくて1年なら1年というふうに切って、そのぐらいでひとつの結論を出すようにしなければならないというふうに思ってます。
記者:
今の少子化の話なんですけれども、出生率の低下というのはもう過去10年、20年続いてきている傾向で、対策が必要だと言われながら求められていたような効果が発揮出来なかったという点で、少子化対策にこれまで何が欠けていたというふうに大臣としては、大臣は大臣になられる前も少子化問題にご見識をお持ちだったと思うんですけれども、どういうふうにお考えでしょうか。
大臣:
まあ児童手当を、大臣になる前の話でございますが、言いまして袋だたきに遭いましたけれども、今考えますとなかなか見識のある案だったと思っているわけでございますが、働く女性、この働く女性のための少子化対策ということと、そしてそうではない奥様はご家庭にお見えになりますけれども、しかし必ずしも子どもがそれじゃあ多いかといえば、そうでもないんだろうというふうに思いますので、幅広く一体何が最も必要なのかということも考えないといけないのだろうというふうに思います。働く女性の皆さん方の為の政策としましては、いわゆる保育所の待機児童ゼロ作戦があるわけでございまして、また小学校低学年の皆さん方の問題も取り上げているわけでございますから、その辺のところはかなり進んできているというふうに思いますが、保育所だけの問題かというとそうでもないんだろうというふうに思ってます。それぞれのご家庭によりましていろいろの違いもあるんだろというふうに思いますが、その辺の優先順位を明確にしながらやっていかないといけないと思いますので、今一度その辺のところのチェックをして、そして政策的展開をしないといけないというふうに思います。ですからそれはいわゆる正面切っての少子化対策としてどういう法案を作るとかということだけではなくて、それは年金政策にも、あるいはまた医療の政策にも、他の政策の中にも少子化の問題をどうちりばめるかということが大事だというふうに思っておりますので、ひとつ幅広くいきたいというふうに思ってます。

(了)