大臣折衝後記者会見概要

H13.12.22(土)15:31~15:41 厚生労働省記者会見場

広報室

会見の詳細

平成14年度予算大臣折衝について

大臣:
財務大臣と平成14年度の予算につきましての復活折衝を行ったところでございますが、その結果、超微細技術、ナノテクノロジー、それからゲノム科学といった先端科学技術を保健医療分野で活用いたします、萌芽的先端医療技術推進研究につきまして、28億円の予算が認められました。ナノメートルすなわち10億分の1メートルを単位として物質を観察、操作する超微細技術の活用によりまして、より精細な診断や患者の心身に負担を少なくする安全な治療が可能になりますとともに、ゲノム科学を活用いたしました薬ですね、創薬基盤技術によりまして安全で有効な医薬品をより迅速に開発できるものと考えております。こうした科学技術の成果を活用いたしまして、より高度で安全な保健医療サービスの提供を実現していきたいと考えているところでございます。28億4000万円、確保したところでございます。以上でございます。
「ナノって、何なの」って言って、なかなか難しい内容でございますが、これ進んでまいりましたら、大阪にございますあの基盤技術研究をやっておりますところで、ぜひ進めてもらいたいというふうに思っていますが、一つは薬のほうはもう2年も3年もかかって研究いたしておりました。とりわけ、毒素がいわゆる人間に対してどういう作用を与えるかということで、ずいぶん長い間かかってやっているわけでございますが、もうこの技術が進んで参りますと2、3年かかるのが2日か3日でもうできると言うことになりますから、非常に大きな進歩になると思いますし、それはもう大きな企業だけではなくて中小企業にも開発できる目処が立ってくるということで、大変大きな進歩になるというふうに思ってます。
また、医療技術の方、ナノの方につきましては、非常に小さなもの、あるいは非常に小さなものを見るようにできるようになりますから、例えば今問題になっておりますプリオンなどというようなタンパク質もこれが実際に見えるようになる。そういたしますと、プリオンは化学構造式ですと、なかなか変化が分かりませんが、立体を見ることができれば、それが正常なプリオンなのか、異常なプリオンなのかということが、分かるわけでございます。また、胃カメラもですね、太い管を入れるというようなことをやっておりますけれども、そんな必要はなくなりまして、錠剤を飲むように小さなカメラを飲み込めば、それで全部事足りるというようなことになってくる。あらゆる分野で大きな進歩を遂げることができるだろうというふうに思っています。28億でそれだけの進歩が出来ましたら、これは大変なことだというふうに思います。財務大臣からボケも直るようにしてくれというふうに言われております。忘れないようにちゃんとしたいと思います。ちょっと言い過ぎましたけれども。

質疑

記者:
今日の復活を受けて、構造改革を掲げる小泉内閣の14年度予算、月曜日に閣議決定されますが、厚生労働分野の予算の全体的な評価というのをお願いします。
大臣:
そうですね、全体としては非常に厳しい予算だったというふうに思いますが、厚生労働省の分野におきましては3.2%伸ばしていただいたわけでございますから、これは感謝しなければならないというふうに思います。その中でとりわけ雇用の面におきます配分でありますとか、あるいはいわゆる子育てに対します保育所その他など、あるいは高齢者向けの分野、そしてあるいはC型肝炎対策等々、そういったことにつきましても配慮がございまして、新しい支援対策もさせていただくことが出来るというふうに思ってます。出来る限り財源を有効に使うということが一番大事でございますから、有効に使わせていただいて、そして国民の皆さん方に少しでもお役に立つようにしたいというふうに思っている次第でございます。
記者:
復活の事項で援護年金というのが入っていたと思うんですけれども、これはどういうふうに。
大臣:
援護年金というのは年金は総務省でございまして。
桝屋副大臣:
恩給並びになります。
会計課長:
総務省折衝の後に、それに準じて決めるということになってます。
記者:
後で。
会計課長:
後でご連絡します。
大臣:
総務省の方が決まりましたらそれに横並びで決まってくるものですから。
記者:
来年度の機構とか定員の変化というのはどうなりましたでしょうか。
官房長:
定員は後で資料を配付します。
大臣:
人員の方はちょっと後で資料配らせていただきます。
官房長:
定員は、要求は去年に比べてマイナス10%ということでやってますが、一つは国民年金が来年4月から国に移管するということで、それの徴収事務の社会保険事務所の職員の増、それから後は治安関係ということで麻薬取り締まりと検疫の増、それから雇用対策の増、このあたりが目玉で増員となっている。ただ全体は厳しい増員の中でそれなりの配慮をいただけたと思いますが、後で資料を。

(了)