閣議後記者会見概要

H13.12.18(火)10:47~10:59 厚生労働省記者会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
閣議における報告からまず申し上げたいと思いますが、閣議におきましては、石原大臣から総合規制改革会議の規制改革の推進に関する第一次答申に関する対処方針ということで報告がございました。それから財務大臣からは平成14年度の税制改正に対する答申につきましての報告がございました。この中では14年度は大きな変化はありませんでしたけれども、来年に向けまして、年が明けましたら精力的に税制改革のことに取り組んでいきたいというお話がございました。それから平成14年度の税制改正に関する答申について、これは総務大臣から引き続いてお話がございました。それから緊急対応プログラムにつきまして竹中大臣の方からご発言がございました。特に新しいものはございません。外務大臣から東チモールの復興開発に対する緊急援助につきまして、それから官房長官からは閣僚等の株取引の自粛について、だいたい今日の閣議としては以上でございます。

閣僚懇談会について

大臣:
閣僚懇におきましては、総理大臣から特殊法人改革、そして医療制度改革、大きな山を一つ一つ越えていただいて改革をするというお話がございました。その他総理からは、特殊法人改革も医療制度改革も非常に最初は難しい、なかなかこれはできないというふうに言われてきたけれども、ある程度所期の目標を達することが出来たというふうに感謝をしている、こういう話でございました。その医療改革でございますが、まだ最終決着を見ておりませんけれども、一応中・長期的な展望につきまして、これからもう少し具体的なことを詰めなければならない問題が残っておりますし、また緊急の課題につきましても小さいな課題につきましてはまだ残っておりますが、しかし大枠のところはだいたいお決めをいただいたというふうに思っております。厚生労働省の初期の案に比較をいたしますと、かなり姿、形が変わってはおりますけれども、根幹になりますところはそれは引き続きそれが受け継がれているというふうに理解をいたしております。したがいまして、これは与党の皆さん方のご努力にも感謝を申し上げておきたいというふうに思いますし、今日の夕方までには全て完了したいと思っておるところでございます。以上私の方から報告でございます。

質疑

記者:
診療報酬についてなのですが、本体を初めて引き下げて、全体で2.7%という引き下げ幅ですね、事実上決まりましたけれども、これについてどのように受け止めてらっしゃいますか。
大臣:
最初3%がひとつの攻防戦と申しますか、3%が上限というふうに私は内心思っておりましたので、それにかなり近い数字になったというふうに思ってます。これはかなり関係者の努力があってここまで来たわけでございますし、また当事者の皆さん方もですね、よく現在の状況というものを理解をしていただいたおかげであるというふうに思っている次第でございます。
記者:
医療制度について調整中ということですが、高齢者の外来について当初案よりはかなり低い上限が設定されたようですけれども、低所得者8千円だとか1万2千円とか4万200円の話ですが、それについては大臣としてはどういう評価をなさってますでしょうか。
大臣:
まだそこは最終的に決まっておりませんから、いま断定的なことを申し上げるのは控えたいというふうに思いますが、当初からそこはいろいろのご議論のあるところでございました。とりわけ党の側からは少しそれは高すぎるのではないかというご議論が、最初からあったところでございますし、そこが手直しをされることは私も予期いたしておりましたので、考えておりました範囲内の改革と申しますか、改善と申しますか、初期の制度から比較をして、若干下がる形になるだろうというふうに思いますけれども、それはそれで良かったのではないかというふうに思っております。
記者:
年金支給の物価スライド制ですが、概算要求の方向で考えているのでしょうか。
大臣:
まだそこを最終結論まで至っておりません。最後の所で話し合いになるだろうというふうに思っておりますが。
記者:
夕方までにいろいろ決めなきゃいけないことが、まだいくつか残っているとおっしゃってましたけれども、後はどういったところが。
大臣:
医療制度改革ですか。医療制度改革は、先程ご質問のありましたいわゆる外来におきます上限が、今まで3千円、5千円だったところを1万5千円、2万6千円、4万200円というふうに設定をした、そこをどう変えるかといったようなことがございますし、それから高齢者医療のところの630万以上の所得がある方につきましては2割というふうになっておりますが、その辺のところをその辺に納めるか、それとももう少しその辺に何らかの手を打つかといったようなことが若干残っております。それから大枠な話としましては診療報酬体系の問題でございますとか、あるいは保険制度の統合化、一元化の今後のスケジュールをどうしていくかといったようなことが残っているということです。
記者:
診療報酬に戻るんですけれども、先程上限3%ということを思ってられたと言うんですが、その3%の根拠は何処にあるんでしょうか。
大臣:
いや、根拠は何もないです。
記者:
根拠なしですか。
大臣:
根拠はない。根拠はないと言うと語弊がありますけれども、私のトータル、様々なことを考慮に入れての結論として、だいたいそのぐらいがひとつの結論と言いますか、上限がだいたいそのぐらいではないかというふうに思っていて、いわゆる合意される上限がそのぐらいではないかというふうに思っていたと、こういうことです。
記者:
合意の相手方は日本医師会ですか。
大臣:
それも中に含まれますね。医師会も含まれますし、歯科医師会も含まれるでしょうし、薬剤師会も含まれるでしょうし、皆さん方の合意が得られる、そして我々も言い分を通さなければならない。そうしたことを勘案をいたしまして、それがひとつの限界線かなというふうに思っております。
記者:
熊本ハンセン病の訴訟の問題で、今日また未入所者と遺族の方がこちらに来られるようですけれども、方針としてはまだ決まってないと。
大臣:
まだですね、まだちょっと出ません。いろいろと動いてはおりますけれども、まだ結論の出るところまで至っておりません。
記者:
方向としては以前おっしゃったように、そのまま受け入れるということはしない方向になるのでしょうか。
大臣:
しないと断定したわけではございませんけれども、なかなか理解のしにくい点が多いことは事実でございますので、もう少しその内容というものをよく吟味をして、どういう趣旨かということもよく理解をさせていただいた上で、最終結論を出したいと思っております。
記者:
原告との面談についてはその後どうでしょうか。
大臣:
まだ決定しておりません。
記者:
原爆の関係で、在外被爆者の問題と長崎の問題がありますが、この対応はお固めになったでしょうか。
大臣:
そうですね、今日中には決めたいと思っております。夕方の記者会見の時には、そのことについても触れさせていただけるようにしたいと思っておりますが。
記者:
大臣が記者会見で発表なさると。
大臣:
はい。
記者:
薬害ヤコブの問題なのですけれども、大臣が三重の患者さんを訪問したということで、他の患者さんの方からちょっと不公平なのではないかというお声が上がっているのですけれど、その辺についてはいかがでしょうか。
大臣:
この前も申しましたとおり原告団の皆さん方との会談につきましては、時を見て行いたいというふうに思っております。三重の方は、私がいろいろお世話になった方でございますし、同室の方も私が大変お世話になっている方でございまして、たまたまでございますけれども、その人が二人揃って入院をしてお見えになるということでございましたので、花束を二つ持ってお邪魔をして参りました。

(了)