閣議後記者会見概要

H13.8.03(金)18:24~18:35 厚生労働記者会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
閣議の方は、国会の方の委員会が8月の7日に招集されるということの決定がございました。我が方と関係ありますのは、労働時間短縮推進計画の一部変更につきまして、これは平成12年から5年間この延長するということが前国会で決まりましたので、それに対する1800時間推進計画をもう一度作り替えるというものでございます。大臣発言といたしましては、外務大臣からパキスタンにおける洪水災害に対する緊急援助について3210万円緊急無償援助を行うということ。それから文部科学大臣のトレド・ペルー共和国大統領就任式典への参列について。農林水産大臣から国際漁業再編対策に基づく、たら等はえ縄漁業の国際減船の実施について。尾身沖縄及び北方対策担当大臣から北方領土等視察について。以上のお話がございましたが、だいたい主なものは以上でございます。

質疑

記者:
昨日、総務省が公的年金と児童扶養手当の併給を禁止するのはおかしいという指摘をしていますけれども、いかがお考えでしょうか。
大臣:
総務省からご指摘いただきました内容を、私個人としましてはごもっともな内容だというふうに思っておりますので、然るべくこれは検討し、そして見直しを行わなければならないと思っております。
記者:
こういった併給制限はなくした方がいいと。
大臣:
ということで、見直しをしたいと。
記者:
今月前半までに、ヤコブ病の訴訟について原告の方と話し合われたりということをお考えだとおっしゃっていたのですが、これについていかが進んでいるのでしょうか。
大臣:
話し合いをすることは決めておりません。話し合いをするというよりも、こちら側の考え方を大体8月の中頃までには決めたいという気持ちを述べたわけで、今のところ進んでおりません。
記者:
先日、長崎の被爆指定地域拡大問題で検討会の最終結果をまとめましたが、指定地域をどうするかということについて大臣の考えをお聞かせ下さい。
大臣:
検討会の報告を出していただきまして、貴重なご意見を頂戴いたしましたので、あの内容を慎重に検討させていただいて、対応を決めさせていただきたいというふうに思っております。長崎にはお邪魔することにもなりますが、それまでに最終結論を出すというのは少し無理もございますので、一応質問も出るというふうに思いますが、内容につきましては総理からご答弁をいただくことにしております。
記者:
その場で結論が出るということは無いと考えて。
大臣:
そうですね、まだそこまではいかないと。
記者:
結論が出ない一番の原因は、どういうことが難しいのでしょうか。
大臣:
もう少しいろいろの側面から決めなければならない問題もありますので、私ももう少し勉強させていただきたいと思います。
記者:
PTSDとか前例がないとか。
大臣:
いえ、そうではありません。PTSDの問題は結論も出していただきましたから、そのことにつきましては評価をさせていただきたいというふうに思っておりますが、それだけではなくて他の分野の今までの調査等もございますし、そうしたものにつきましても、もう少しもう一度きちんと見直しと申しますか、見せていただいて、そして最終的な結論にしたいと思います。
記者:
8月中には何か形になって出てくるのでしょうか。
大臣:
そうですね、そんなに長くかかるわけではありませんから、そうしたいというふうに思っておりますが、あまり長崎に行く日を前にしてあまりドタバタとして決定するということもどうかというふうに思いますので。
記者:
検討会の最終報告には放射線の影響はほとんど完全に否定されているのですが、そうなりますとやはり既存の援護法での指定地域あるいは健康診断特別地域の対応は難しいところはあるのでしょうか。
大臣:
だからもう少し勉強させていただきたいというのはそういうことでございです。
あれを読ませていただきますと、直接的な影響は今までのいろいろな調査の結果、あるいは物理的な様々な所見の結果等を参考にされたところですけれども、まあ、一応認められないという結論になっております。その上でPTSDの問題を論じてお見えになるわけであります。それを行政上どのように把握させていただくかということについては少し慎重に取り扱わなければいけないと、こう思っております。
記者:
今日の閣僚懇で何か。
大臣:
特別にございません。
記者:
医療制度改革ですけれど、大臣として大分現状の認識が深まってと思うんですが。
大臣:
いやいや、深まっておりません。
記者:
今後の進め方についてスケジュールとかは。
大臣:
3日間勉強いたしましたけれども、私の今までの断片的な知識ではいけませんので、トータルとして知識を集約しなければいけないというので、いろいろの検討もしてもらいながら、またいろいろと現状についての報告も受けたところでございます。そんなに長い時間これから先検討をするだけの余裕はないわけでありますから、毎日毎日が戦争だというふうに思いますが、臨時国会が開かれるかどうかも、7日からのはありますけれども、その次の国会が今年中にあるのかどうかということもわかりませんけれども、それによっても左右されると思ってます。遅くとも9月の末までくらいには厚生労働省としての一つの考え方というものを固めなければならないと思います。皆さん方にお示しをしてご批判を仰がなければならないと思います。
記者:
それを考える上において、今議論が始まっているシ-リングでどのようなシーリングがかかるのかというのが大事かと思うんですが、シーリングについての厚生労働省としての考え方としては。
大臣:
シーリングにつきましては、厚生労働省としては少しでも削りが少ないようにしてもらうのが我々としては一番ありがたい。極力削らないようにしてもらいたいというのが、私の偽らざる心境です。まあ、無駄な部分は省かなければならないというふうに思いますが、やはり高齢者がだんだんと増えていくわけでありますから、高齢者が増えます分についての自然増というのは当然あり得るわけでありますから、それまで削れと言われましても削ることはできない。一貫して私は言っているわけです。まあ、情に厚い財務省のことでございますから、そこまではおっしゃらないだろうと思っております。経済財政諮問会議も温厚な皆さん方ばかりでございますから、そこまで削るとはまさかおっしゃらないだろうと思っております。今は安心をして9日か10日を迎えたいと思っております。
記者:
今日の経済財政諮問会議では、早速財務大臣の方から医療費の伸びについては抑制するという考えを示されてるんですが。
大臣:
こちらの意見を聞いてから決めてもらいたいというふうに思っております。仏の坂口も時には鬼になることもある。まあ、今日はこのぐらいで。

(了)