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社会的養護の施設等について

1 児童養護施設の概要

 児童養護施設は、保護者のない児童や保護者に監護させることが適当でない児童に対し、安定した生活環境を整えるとともに、生活指導、学習指導、家庭環境の調整等を行いつつ養育を行い、児童の心身の健やかな成長とその自立を支援する機能をもちます。

 児童養護施設では、虐待を受けた子どもは53.4%、何らかの障害を持つ子どもが23.4%と増えていて、専門的なケアの必要性が増しています。

 また、入所児童の平均在籍期間は4.6年ですが、10年以上の在籍期間の児童が10.9%となっています。

 社会的養護が必要な子どもを、できる限り家庭的な環境で、安定した人間関係の下で育てることができるよう、施設のケア単位の小規模化(小規模グループケア)やグループホーム化などを推進しています。

施設数 定 員 現 員
585か所 34,522人 29,114人

(施設数:平成23年10月/家庭福祉課調べ)
(定員・現員:平成23年3月末/福祉行政報告例)

  • 児童福祉法(昭和22年法律第164号)
    • 第41条 児童養護施設は、保護者のいない児童(乳児を除く。ただし、安定した生活環境の確保その他の理由により特に必要のある場合には、乳児を含む。以下この条において同じ。)虐待されている児童その他環境上養護を要する児童を入所させて、これを養護し、あわせて退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行うことを目的とする施設とする。

2 乳児院の概要

 乳児院は、保護者の養育を受けられない乳幼児を養育する施設です。乳幼児の基本的な養育機能に加え、被虐待児・病児・障害児などに対応できる専門的養育機能を持ちます。

 乳児院の在所期間は、半数が短期で、1か月未満が26%、6か月未満を含めると48%となっています。短期の利用は、子育て支援の役割であり、長期の在所では、乳幼児の養育のみならず、保護者支援、退所後のアフターケアを含む親子再統合支援の役割が重要となります。

 児童相談所の一時保護所は、乳児への対応ができない場合が多いことから、乳児については乳児院が児童相談所から一時保護委託を受け、アセスメントを含め、実質的に一時保護機能を担っています。

 また、乳児院は、地域の育児相談や、ショートステイ等の子育て支援機能を持っています。

施設数 定 員 現 員
129か所 3,778人 2,963人

(施設数:平成23年10月/家庭福祉課調べ)
(定員・現員:平成23年3月末/福祉行政報告例)

  • 児童福祉法(昭和22年法律第164号)
    • 第37条 乳児院は、乳児(保健上、安定した生活環境の確保その他の理由により特に必要のある場合には、幼児を含む。)を入院させて、これを養育し、あわせて退院した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設とする。

3 情緒障害児短期治療施設の概要

 情緒障害児短期治療施設(情短施設)は、心理的・精神的問題を抱え日常生活の多岐にわたり支障をきたしている子どもたちに、医療的な観点から生活支援を基盤とした心理治療を行います。施設内の分級など学校教育との緊密な連携を図りながら、総合的な治療・支援を行います。また併せて、その子どもの家族への支援を行います。比較的短期間(現在の平均在園期間2年4ヶ月)で治療し、家庭復帰や、里親・児童養護施設での養育につなぐ役割をもちます。また、通所部門を持ち、在宅通所での心理治療等の機能を持つ施設もあります。

 入所児は、被虐待児が75%を占め、広汎性発達障害の子どもが26%、軽度・中度の知的な課題を有する子どもが12.8%、児童精神科を受診している子どもが40%、薬物治療を行っている子どもが35%となっています。

 情短施設では、児童精神科等の医師に常時連絡がつき対応できる体制があり、また、心理療法担当職員の配置が厚く、アセスメント、コンサルテーション、心理療法やカウンセリングを行えます。

 仲間作りや集団生活が苦手で、様々な場面で主体的になれない子どもに、施設内での生活や遊び、行事を通じて、主体性を取り戻す手助けを行います。

 学校教育は、施設内の分教室や分校を持つ場合がほとんどですが、近隣の学校の普通学級、特別支援学級に通う場合もあります。

施設数 定 員 現 員
37か所 1,664人 1,178人

(施設数:平成23年10月/家庭福祉課調べ)
(定員・現員:平成23年3月末/福祉行政報告例)

  • 児童福祉法(昭和22年法律第164号)
    • 第43条の5 情緒障害児短期治療施設は、軽度の情緒障害を有する児童を、短期間、入所させ、又は保護者の下から通わせて、その情緒障害を治し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設とする。

4 児童自立支援施設の概要

 子どもの行動上の問題、特に非行問題を中心に対応する児童自立支援施設は、平成9年の児童福祉法改正により、「教護院」から名称を変更し、「家庭環境その他の環境上の理由により生活指導等を要する児童」も対象に加えました。通所、家庭環境の調整、地域支援、アフターケアなどの機能充実を図りつつ、非行ケースへの対応はもとより、他の施設では対応が難しくなったケースの受け皿としての役割を果たしています。

 児童自立支援施設は、職員である実夫婦とその家族が小舎に住み込み、家庭的な生活の中で入所児童に一貫性・継続性のある支援を行うという伝統的な小舎夫婦制や、小舎交代制という支援形態で展開してきた施設であり、小規模による家庭的なケアを一世紀以上にわたって実践してきました。

 また、専門性を有する職員を配置し、「枠のある生活」を基盤とする中で、子どもの健全で自主的な生活を志向しながら、規則の押しつけではなく、家庭的・福祉的なアプローチによって、個々の子どもの育ちなおしや立ち直り、社会的自立に向けた支援を実施しています。

・ 児童自立支援施設は、少年法に基づく家庭裁判所の保護処分等により入所する場合もあり、これらの役割から、児童福祉法では、都道府県等に児童自立支援施設の設置義務が課せられており、大多数が公立施設となっています。

施設数 定 員 現 員
58か所 4,024人 1,548人

(施設数:平成23年10月/家庭福祉課調べ)
(定員・現員:平成23年3月末/福祉行政報告例)

  • 児童福祉法(昭和22年法律第164号)
    • 第44条 児童自立支援施設は、不良行為をなし、又はなすおそれのある児童及び家庭環境その他の環境上の理由により生活指導等を要する児童を入所させ、又は保護者の下から通わせて、個々の児童の状況に応じて必要な指導を行い、その自立を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設とする。

5 母子生活支援施設の概要

 母子生活支援施設は、従来は、生活に困窮する母子家庭に住む場所を提供する施設であり、「母子寮」の名称でしたが、平成9年の児童福祉法改正で、施設の目的に「入所者の自立の促進のためにその生活を支援すること」を追加し、名称も変更されました。

 近年では、DV被害者(入所理由が夫等の暴力)が入所者の54%を占め、虐待を受けた児童が入所児童の41%を占めています。また、精神障害や知的障害のある母や、発達障害など障害のある子どもも増加しています。「母子が一緒に生活しつつ、共に支援を受けることができる唯一の児童福祉施設」という特性を活かし、保護と自立支援の機能の充実が求められています。

 利用者の就労収入は、母子家庭の中でもさらに低く、平均収入は120万円にすぎません。母子生活支援施設は、貧困母子世帯への支援を担っています。

施設数 定 員 現 員
261か所 5,404世帯 3,850世帯
児童6,015人

(施設数:平成23年10月/家庭福祉課調べ)
(定員・現員:平成23年3月末/福祉行政報告例)

  • 児童福祉法(昭和22年法律第164号)
    • 第38条 母子生活支援施設は、配偶者のない女子又はこれに準ずる事情にある女子及びその者の監護すべき児童を入所させて、これらの者を保護するとともに、これらの者の自立の促進のためにその生活を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設とする。

6 自立援助ホームの概要

 自立援助ホーム(児童自立生活援助事業)は、義務教育を終了した20歳未満の児童であって、児童養護施設等を退所したもの又はその他の都道府県知事が必要と認めたものに対し、これらの者が共同生活を営む住居(自立援助ホーム)において、相談その他の日常生活上の援助、生活指導、就業の支援等を行う事業です。

か所数 定 員 現 員
82か所 504人 310人

(施設数:平成23年10月/家庭福祉課調べ)
(定員・現員:平成23年3月末/家庭福祉課調べ)

  • 児童福祉法(昭和22年法律第164号)
    • 第6条の2第1項 この法律で、児童自立生活援助事業とは、第25条の7第1項第3号に規定する児童自立生活援助の実施に係る義務教育修了児童等(義務教育を終了した児童又は児童以外の満20歳に満たない者であって、第27条第1項第3号に規定する措置のうち政令で定めるものを解除されたものその他政令で定めるものをいう。以下同じ。)につき第33条の6第1項に規定する住居において同項に規定する日常生活上の援助及び生活指導並びに就業の支援を行い、あわせて第25条の7第1項第3号に規定する児童自立生活援助の実施を解除された者につき相談その他の援助を行う事業をいう。
    • 第33条の6 都道府県は、その区域内における義務教育終了児童等の自立を図るため必要がある場合において、その義務教育終了児童等から申込みがあったときは、自ら又は児童自立生活援助事業を行う者(都道府県を除く。次項において同じ。)に委託して、その義務教育終了児童等に対し、厚生労働省令で定めるところにより、義務教育終了児童等が共同生活を営むべき住居において相談その他の日常生活上の援助及び生活指導並びに就業の支援を行わなければならない。ただし、やむを得ない事由があるときは、その他の適切な援助を行わなければならない。(以下略)

7 児童家庭支援センターの概要

 児童家庭支援センターは、平成9年の児童福祉法改正で制度化され、児童に関する家庭その他からの相談のうち、専門的な知識及び技術を必要とするものに応じるとともに、児童相談所からの委託を受けた児童及びその家庭への指導、その他の援助を総合的に行います。平成20年の児童福祉法改正で、市町村の求めに応じ、技術的助言その他必要な援助を行うことも業務に加えられました。

 多くは児童養護施設等の施設に附置されていて、施設が地域支援を行う機能を果たしていますが、平成20年の児童福祉法改正で、単独設置も可能となりました。

 また、平成23年4月の実施要綱改正で、里親やファミリーホームの支援を行うことが明記されました。

か所数
87か所

(平成23年10月/家庭福祉課調べ)

  • 児童福祉法(昭和22年法律第164号)
    • 第44条の2 児童家庭支援センターは、地域の児童の福祉に関する各般の問題につき、児童に関する家庭その他からの相談のうち、専門的な知識及び技術を必要とするものに応じ、必要な助言を行うとともに、市町村の求めに応じ、技術的助言その他必要な援助を行うほか、第26条第1項第2号及び第27条第1項第2号の規定による指導を行い、あわせて児童相談所、児童福祉施設等との連絡調整その他厚生労働省令の定める援助を総合的に行うことを目的とする施設とする。
    • 2項 児童家庭支援センターの職員は、その職務を遂行するに当たっては、個人の身上に関する秘密を守らなければならない。

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