ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 薬事・食品衛生審議会(医薬品等安全対策部会安全対策調査会)> 第12回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、平成26年度第7回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)議事録(第一部)(2014年12月19日)




2014年12月19日 第12回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、平成26年度第7回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)議事録(第一部)

健康局結核感染症課/医薬食品局安全対策課

○日時

平成26年12月19日(金)17:00~19:00


○場所

厚生労働省 専用第15、16会議室


○議事

○事務局 それでは、定刻になりましたので、ただいまより「第12回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会」及び「平成26年度第7回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会」の合同会議を開催いたします。

 委員の皆様におかれましては、お忙しい中、御出席いただき、まことにありがとうございます。

 初めに、本日の委員の出欠状況について御報告いたします。

 副反応検討部会の熊田委員、永井委員、安全対策調査会の望月委員から御欠席の連絡を受けております。

 現在、副反応検討部会委員10名のうち8名、安全対策調査会委員5名のうち4名の委員に御出席をいただいておりますので、厚生科学審議会並びに薬事・食品衛生審議会の規定により、本日の会議は成立したことを御報告いたします。

 申しわけございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。

(カメラ撮り終了)

○事務局 本日の審議の前に、傍聴に関しまして留意事項を申し上げます。開催案内の「傍聴への留意事項」を必ず守っていただきますよう、お願いいたします。

 留意事項に反した場合は退場していただきます。

 また、今回、座長及び事務局職員の指示に従わなかった方や会議中に退場となった方については、次回以降の当会議の傍聴は認められませんので、御留意願います。

 本日の座長につきましては、桃井副反応検討部会長にお願いしたいと思います。

 それでは、ここからの進行をよろしくお願いいたします。

○桃井副反応検討部会長 それでは、第12回の本会を始めさせていただきます。

 まず最初に、事務局から審議参加に関する遵守事項について御報告をお願いいたします。

○事務局 審議参加について御報告いたします。

 本日御出席された委員の方々の過去3年度における関連企業からの寄附金・契約金などの受け取り状況について、これまでと同様に申告いただきました。

 本日の議題において調査審議される品目は、DPTDT、ジフテリア、破傷風、生ポリオ、不活化ポリオ、混合不活化ポリオ、小児用肺炎球菌、HibBCG、日本脳炎、B型肝炎、ロタウイルス、5価ロタウイルスの各ワクチンであり、その製造販売業者は、一般財団法人阪大微生物病研究会、北里第一三共ワクチン株式会社、武田薬品工業株式会社、一般財団法人化学及血清療法研究所、デンカ生研株式会社、サノフィ株式会社、ファイザー株式会社、日本ビーシージー製造株式会社、グラクソ・スミスライン株式会社、MSD株式会社であり、事前に各委員に申告をいただいております。

 各委員からの申告内容については、机上に配付しておりますので、御確認いただければと思います。

 本日の出席委員の寄附金等の受け取り状況から、岡田委員が、ファイザー株式会社及びMSD株式会社から、薗部委員が北里第一三共株式会社、ファイザー株式会社及びMSD株式会社から50万円を超えて500万円以下の受け取りがあるため、岡田委員はロタウイルス並びにB型肝炎ワクチンについて、薗部委員はDPT、ロタウイルス及びB型肝炎のワクチンについて意見を述べることはできますが、議決に参加いただけませんことを御報告いたします。

 また、岡田委員が混合不活化ポリオワクチンであるテトラビック及びクアトロバック、日本脳炎ワクチンであるエンセバック及びジェービック、並びに小児用肺炎球菌ワクチンであるプレベナー及びプレベナー13の申請資料等の作成に関与しているため、混合不活化ポリオワクチン、日本脳炎及び小児用肺炎球菌ワクチンの審議において退室するに該当しますことを報告いたします。

 なお、ほかの委員及び参考人の方々の申請書類の関与については、該当ございませんでした。

 また、昨年度に御報告いたしました平成23年度から25年度の関連企業からの寄附金・契約金などの受け取り状況につきまして訂正がございましたので、御報告いたします。

 副反応検討部会の薗部委員から、第2回、第3回、第4回及び第8回の会議において、一般財団法人阪大微生物病研究会より、寄附金・契約金等として50万円以下の受け取りがあった旨の申告がありましたが、実際は受け取りなしである旨の訂正の申告がありました。第2回、第3回、第4回及び第8回の会議において、化学及血清療法研究所から寄附金・契約金等の受け取りはない旨の申告がありましたが、実際は50万円以下の受け取りがある旨の訂正の申告がありました。第2回、第3回及び第8回の会議において、北里第一三共株式会社から寄附金・契約金等の受け取りはない旨の申告がありましたが、実際は50万円超500万円以下の受け取りがある旨の訂正の申告がありました。

 また、安全対策調査会の参考人として参加された神田先生より、平成25年第4回会議において武田薬品工業株式会社から寄附金・契約金等の受け取りはない旨の申告がありましたが、実際は50万円以下の受け取りがある旨の訂正の申告がありました。なお、審議参加規程に照らして、各会における議決に影響はないことを確認いたしましたので、あわせて御報告いたします。

 引き続き、委員及び参考人におかれましては、講演料等の受け取りについて通帳や源泉徴収票などの書類も確認いただくことにより、正しい内容を申告いただきますよう、お願いいたします。

 以上でございます。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。以上、誤りはございませんでしょうか。

 今、事務局から審議の参加についての御報告の中で、岡田委員につきましては、混合不活化ポリオワクチンであるテトラビック及びクワトロバック、日本脳炎ワクチンであるエンセバック及びジェービック、並びに小児用肺炎球菌ワクチンであるプレベナー及びプレベナー13の申請書類の作成に関与するため、退室に該当するという御説明がございました。申請書類の作成に関与されている場合であっても、本部会、調査会が認めた場合には退室をされないで意見をおっしゃっていただくことができると規定されています。

 岡田委員は、本内容について大変詳しい知識をお持ちであるということで、御意見があれば退室せずに述べていただいて、公正性については、我々が伺って判断して、そこに問題があれば、再度皆様の御意見を伺うことにしたいと思いますけれども、それでよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○桃井副反応検討部会長 それでは、よろしくお願い申し上げます。

 次に、事務局から資料の確認をお願いいたします。

○事務局 配付資料としましては、議事次第、配付資料一覧、委員名簿、資料及び参考資料が配付されております。配付資料一覧がございますので、それとあわせて御確認をお願いいたします。

 本日の議題の各ワクチンの安全性についてに関しまして、資料1から資料15までございます。資料1がDPT、資料2がDT、資料3がジフテリア、資料4が破傷風、資料5が生ポリオ、資料6が不活化ポリオ、資料7が混合不活化ポリオ、資料8が小児用肺炎球菌(プレベナー)、資料9がプレベナー13、資料10Hib、資料11BCG、資料12が日本脳炎、資料13がB型肝炎、資料14がロタウイルス、資料15が5価ロタウイルス、さらに追加しまして、資料16がロタウイルスワクチンに係る企業提出資料、資料17が死亡症例の一覧、資料18BCG骨炎に係る副反応報告一覧、資料19が日本脳炎ワクチン接種後の死亡例に関する追加調査結果、資料20が日本医師会・日本医学会共催シンポジウムの概要となっております。

 また、参考資料としまして、各ワクチンの添付文書をおつけしているとともに、さらに委員限りの資料としまして、各社の出荷量と副作用の発現頻度という1枚紙をお配りしております。添付文書や参考資料につきましては、委員のみの配布になりますので、傍聴の方には配付しておりません。ホームページには掲載することとしております。

 以上でございます。足りないもの、落丁等ございましたら、事務局へお申し出をお願いいたします。

○桃井副反応検討部会長 資料につきましては、よろしいでしょうか。大丈夫でしょうか。

 それでは、議題の各ワクチンの安全性について入らせていただきます。

 事務局から、資料1から7までの御説明をお願いいたします。

○事務局 それでは、各ワクチンの副反応報告状況について、順に御説明させていただきます。

 資料1をごらんください。「沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン(DPT)の副反応報告状況について」でございます。

 1ページ目の見出しの下に記載しておりますとおり、DPTワクチンは現在、4つの製造販売業者から計7種類の製品が製造販売されております。それらについて本年3月1日から9月30日までに報告された副反応報告を合計して集計したものが、1ページ、真ん中に掲げております表でございます。

 期間中の医療機関への納入数量から接種可能延べ人数を約20万人と概算いたしまして、製造販売業者からの副反応報告数は5件、報告頻度は0.0025%。医療機関からの報告数は、非重篤のものを含めまして23件、報告頻度は0.011%。そのうち重篤なものは3件、報告頻度は0.001%となります。なお、それぞれの企業ごとの出荷数量をもとに同様に計算した結果につきましては、各社の出荷量と副作用の発現頻度として、委員限りの資料として机上にお配りしておりますので、適宜御参照いただければと思います。

 お戻りいただきまして、1ページ目の下にございます表は、期間中の重篤症例について転帰の情報をまとめた表となっております。今回の報告期間では、死亡症例及び後遺症症例の報告はございませんでした。

 おめくりいただきまして、次のページをごらんください。2ページ目からは、副反応報告の個別症例の情報を接種日順にリストとしてまとめたものを掲載しております。

 ここで1点、御注意をお願いしたいのですが、この副反応報告の集計に当たりましては、同時に接種されたワクチンも含めて集計しております。例えば、2ページの一番上のナンバー1の症例ですと、ワクチン名の欄には肺炎球菌ワクチンであるプレベナー13のみが記載されておりますが、これはプレベナー13の製造販売業者から提出された報告であるためでございます。同時接種ワクチンの欄にDPTワクチンが記載されておりますので、DPTワクチンの副反応報告としてもカウントし、どちらのリストにも掲載しております。以下、ほかのワクチンの資料につきましても同様に集計を行っておりますので、御留意をお願いいたします。

 2ページから5ページが副反応報告のラインリストとなっておりまして、2ページ目が製造販売業者からのリスト、3ページ目が医療機関からの報告のうち、重篤症例のリスト、4ページ目、5ページ目が医療機関報告のうち、非重篤症例の症例ごとの情報となっております。

 2ページ目の製造販売業者からの報告一覧のうち、ナンバー2からナンバー4の3件の報告につきましては、同じ文献について3つの製造販売業者がそれぞれ報告を提出しているものでございまして、実際の症例は1件の同一の症例となっておりますので、表を統合して記載させていただいております。

 また、3ページ目の医療機関報告一覧のうち、ナンバー2の症例につきましては、水痘ワクチンも同時接種されておりますので、前回、1029日開催の合同会議におきまして御報告をさせていただいております。その際に、副反応報告名が心肺停止となっておりまして、転帰内容が未回復となっているため、詳細な情報を入手するよう御指摘いただいております。こちらについては、現在も追加調査を実施中となっております。また、この症例につきましては、複数ワクチンの同時接種症例となっておりますので、後ほど不活化ポリオワクチンの資料についても同じ症例を記載しております。

 続きまして、6ページ目をごらんください。こちらは、アナフィキラシーが疑われる副反応症例について、過去の報告分も含めて症例数をまとめた表でございます。今回の報告では、アナフィラキシーが疑われる症例はなかったため、表の一番下の欄のとおり、症例数はゼロとなっております。

 その次の7ページに参りまして、こちらは平成25年4月以降に報告された副反応報告を種類別に件数をまとめたものを掲載しております。御参考としてごらんいただければと思います。

 続きまして、資料2の御説明をさせていただきます。資料2「沈降ジフテリア破傷風混合トキソイド(DT)の副反応報告状況について」をごらんください。

 1ページ目、冒頭にございますとおり、DTワクチンについては、4つの製造販売業者からそれぞれ1種類ずつ、1から4の合計4種類の製品が販売されております。これらのワクチンにつきまして、先ほどと同様に医療機関の納入数量をもとに推定した接種可能延べ人数、製造販売業者からの副反応報告数等を真ん中の表にまとめております。3月から9月の接種可能延べ人数は約147万人、これに対して製造販売業者からの報告数はゼロ件。医療機関からの報告数は22件、報告頻度は0.001%。そのうち重篤なものは5件、0.0003%となっております。

 また、その下には転帰別の報告数をまとめた表を掲載しておりまして、死亡症例、また後遺症症例はございませんでした。

 おめくりいただきまして、2ページ目からは、各副反応報告症例のリストを掲載しております。2ページが重篤症例、3、4ページが非重篤症例の一覧となっております。

 5ページは、アナフィラキシーが疑われる症例に関しまして、今回の報告対象期間において1件、副反応名をアナフィラキシー反応として報告された症例がございました。

 その概要を6ページ目に掲載しております。PMDAにおいて専門家の評価をいただいた結果、ブライトン分類レベルは3以下であり、一番右端の総合評価の欄に記載しておりますとおり、アナフィラキシーと判断できないとされております。

 次の7ページ目には、先ほどのDPTワクチンと同様に、平成25年4月以降に報告された副反応報告を種類別に件数をまとめたものを掲載しております。

 続きまして、資料3の「ジフテリアトキソイドの副反応報告状況について」ですが、こちらにつきましては、今回の報告期間、3月から9月までの期間では、製造販売業者からの報告、医療機関からの報告ともに副反応報告が1件もございませんでしたので、こちらの資料の説明は割愛させていただきたいと存じます。

 次に、資料4をごらんださい。「破傷風トキソイドの副反応報告状況について」でございます。

 こちらは、1ページ目、冒頭にございますとおり、5社の製造販売業者からそれぞれ1種類ずつ、合計5種類の製品が販売されております。これらについて、副反応報告数や報告頻度をまとめた表が真ん中の表でございます。集計期間である3月から9月の接種可能延べ人数が約44万人と仮定しまして、製造販売業者からの報告数が2件、報告頻度は0.0005%。医療機関からの報告も同じく2件、報告頻度は0.0005%となっております。

 その下に転帰別の報告数を掲載しておりますが、死亡症例、後遺症症例はございませんでした。

 2ページ目と3ページ目には、それぞれ製造販売業者と医療機関からの症例報告リストを添付しております。

 次の4ページには、アナフィラキシーが疑われる報告数の資料をおつけしておりますが、今回の報告対象期間では、アナフィラキシーとして報告された症例はございませんでした。

 最後の5ページには、これまでに報告された副反応の種類別の集計表をおつけしております。

 続きまして、資料5をごらんださい。資料5「経口ポリオワクチン(セービン株)の副反応報告状況について」でございます。

 御案内のとおり、経口生ポリオワクチンにつきましては、平成24年9月より、不活化ポリオワクチンが定期接種化されたことに伴いまして任意接種となっておりまして、その後、本年7月末に販売中止となっております。今回、1例のみでございますけれども、当該ワクチンによる副反応報告がございましたので、御報告いたします。

 真ん中の表のとおり、製造販売業者からの報告が1件となっておりまして、報告頻度を0.0201%と記載しておりますが、今回報告された症例は平成19年に接種し、副反応も平成19年に発症した症例でございますので、欄外に参考情報として平成19年当時の接種者数を記載しております。

 おめくりいただきまして、次の2ページには、当該症例の概要を記載してございます。接種日及び副反応発生日は平成19年5月、副反応名は弛緩性麻痺、発熱とされており、一番右端の転帰の欄にあるとおり、後遺症症例として報告されております。

 そのため、PMDAにおいて専門家の評価をいただいておりまして、その結果を4ページ目に記載しておりますので、ごらんください。患者は、9カ月の男児。ワクチン接種から15日後に発熱し、数日後に解熱したが、体の動きが減少。22日後の健診時に左下肢の力が抜けている状態が発見され、入院し、弛緩麻痺と診断された症例でございます。接種から約6年半経過後も麻痺と筋萎縮が残存しており、後遺症ありとして報告されております。

 これにつきまして、一番右端の専門家の御意見としまして、弛緩性麻痺、筋萎縮とポリオの臨床症状をとっており、便からもウイルスが分離された典型例であると考えられるとして、それぞれの委員より、ワクチン関連麻痺との診断は妥当であるとされております。

 資料5の御説明は以上でございまして、続きまして、資料6の不活化ポリオワクチンの説明に移らせていただきたいと思います。「不活化ポリオワクチン(ソークワクチン)の副反応報告状況について」をごらんください。

 副反応報告数及び報告頻度について、真ん中の表にまとめてございます。接種可能延べ人数を約53万人分としまして、製造販売業者からの報告数が1例、報告頻度は0.0002%。医療機関からの報告数は8例、報告頻度は0.002%、そのうち重篤なものは3例、報告頻度は0.001%となっております。

 その下に転帰別の報告数を掲載しておりますが、死亡及び後遺症症例の報告はございませんでした。

 次の2ページから4ページは副反応報告の一覧となっており、それぞれ2ページが企業報告、3ページが医療機関からの報告のうち重篤なもの、4ページは非重篤なもののリストとなっております。

 このうち、2ページ目の企業報告の1件につきましては、不明の項目が多くなっておりますが、これは企業のコールセンターにおいて、患者の御家族から電話により入手した情報でありまして、医療機関等の情報もないことから、その他の詳細情報が入手できなかったという症例でございます。

 5ページ目に参りまして、アナフィラキシーが疑われる症例のまとめについてでございます。一番下の今回の報告対象期間では、アナフィラキシーとして報告された症例はございませんでした。

 最後の6ページには、これまでに報告された副反応の種類別件数の表をおつけしております。

 続きまして、資料7の混合不活化ポリオワクチンの説明に移らせていただきます。資料7「沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチンの副反応報告状況について」をごらんください。

 冒頭にございますとおり、現在は2つの製造販売業者から、それぞれクアトロバック及びテトラビックとして2種類のワクチンが製造販売されております。それらの副反応報告数及び報告頻度について、真ん中の表でございますが、接種可能延べ人数を約221万人分としまして、製造販売業者からの報告数が22例、報告頻度は0.001%。医療機関からの報告数は62例、報告頻度は0.003%。そのうち重篤なものは32例、報告頻度は0.001%となっております。

 その下に転帰別の報告数を記載しておりますが、後遺症症例が医療機関報告で1例、死亡報告が企業報告で1例と医療機関報告で3例の合計4例、報告されております。

 おめくりいただきまして、次の2ページから副反応報告の一覧となっておりまして、2ページから4ページが製造販売業者からの報告、5ページから8ページ目が医療機関からの報告のうち重篤なもの、9ページから11ページが非重篤なもののリストとなっております。

 製造販売業者からの報告のうち、4ページのナンバー2021につきましては、資料1のDPTワクチンで御紹介した事例と同様に、同じ症例の文献を2つの製造販売業者が報告している事例ですので、表を統合して記載しております。

12ページに参りまして、アナフィラキシーが疑われる症例のまとめでございますが、一番下の今回の報告対象期間では、アナフィラキシーとして報告された症例が5例、そのうち、専門家の評価によりアナフィラキシーのブライトン分類評価が3以上とされた症例は1例となっております。

 次の13ページ目からは、それらの症例の概要をそれぞれ記載してございます。

13ページの一番上、ナンバー1の症例でございますが、生後5カ月の女児で、混合ポリオワクチンの3回目の接種の後、5分後にBCGワクチンを接種。その10分後に頭部から躯幹部にじんましんが出現し、呼吸音があらくなったという症例でございます。専門家の評価の結果、ブライトン分類3以上のアナフィラキシー症例と評価されております。

 以下、ナンバー2からナンバー5につきましては、アナフィラキシーと判断できないと評価されております。

15ページに参りまして、ワクチン接種後の後遺症症例1例の概要を示した資料となっております。この症例は、混合ポリオワクチンのほか、Hibワクチン、肺炎球菌ワクチン、MR、おたふくかぜ、水痘ワクチン、B型肝炎ワクチンの計7種類のワクチンを同時接種している事例でございまして、前回、1029日に開催させていただきました合同会議におきまして、MRワクチン等の副反応報告として報告させていただいておりますので、こちらも説明は割愛させていただきたいと思います。

 また、こちらの症例は、同時接種ワクチンにHib、肺炎球菌、B型肝炎ワクチンが含まれておりますので、この後御報告いたします、それぞれのワクチンの副反応報告一覧にも記載が出てまいりますので、御留意をお願いいたします。

 次の16ページに参りまして、4件の死亡症例報告の概要を表にしたものを掲載しております。簡単に御説明させていただきます。

 1の症例でございますが、4種混合、Hib、プレベナー13の3つのワクチンの同時接種の症例で、接種翌日にうつぶせ寝で、唇が青く、下半身が冷たい状態で発見され、救急搬送されましたが、病院にて死亡が確認された症例でございます。報告医による因果関係評価は、評価不能とされた症例でございます。専門家による評価の結果、経過からは乳幼児突然死症候群が疑われましたが、情報不足でワクチン接種との因果関係は判断できないとされております。

 その下の2の症例でございます。4種混合、Hib、プレベナーの3つのワクチンの同時接種の症例で、接種直後にショック状態となり、救急搬送され、その後、接種2カ月後に死亡した症例です。この症例につきましては、詳細情報は現在調査中となっておりますので、次回の報告時にまた詳細を御報告させていただきたいと存じます。

 続きまして、3の症例。1と同じく、4種混合、Hib、プレベナー13の3つのワクチンの同時接種症例で、接種3日後に息をしていないことに家族が気づいたという症例でございます。死因は心不全とされており、その後の剖検により心内膜繊維弾性症であったことが判明しております。評価結果としては、心内膜繊維弾性症及びワクチン接種との因果関係は、ともに不明とされております。

 次の17ページのナンバー4の症例でございますが、こちらは本年10月に報告された症例であり、本来は今回の部会の報告対象ではないのですが、死亡症例であることから、特別に掲載しております。詳細については調査中となっておりますので、次回の報告時に詳細を御報告させていただきたいと存じます。

 その下に参りまして、単独接種の症例でございます。6カ月未満の女児で、接種翌日に呼吸が停止した状態で発見され、搬送先病院で死亡が確認された症例です。死因は、心不全とされております。専門家の評価結果としましては、基礎疾患の増悪が死因と考えられたが、ワクチン接種との因果関係は不明であるとされています。

 これらの死亡症例につきましては、委員限りではございますが、より詳細な調査結果と、3名の医師に概要を見ていただいた評価結果の資料を、その次の18ページ以降におつけしておりますので、適宜御参照いただけますと幸いです。この詳細情報に関連しての御発言に当たりましては、患者個人の特定がなされないように御配慮をお願いいたします。

 最後に、この資料の27ページ目以降に、ほかのワクチンと同様に、これまでに報告された副反応の種類別件数の集計結果を掲載しております。

 長くなりまして、申しわけございません。資料1から資料7までの説明は以上でございます。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございました。

 それでは、今の資料1から資料7までに関しまして、御意見、御質問等、よろしくお願いいたします。倉根委員。

○倉根委員 資料1の2ページ目に、ごめんなさい、説明されたのだと思いますけれども、ナンバー2、3、4で、これは症例1人でしたか。

○事務局 事務局よりお答えさせていただきます。

 報告としては、それぞれの企業から1件ずつ出ておりまして、3件の報告となっているのですが、もともと文献で御紹介されております症例を、それぞれの会社が見て報告を上げているものになります。その文献自体には製品名が書かれておりませんで、一般名、いわゆるワクチンの種類しか書かれていなかったということで、3件上がってきているものでございます。

○倉根委員 そうすると、このワクチン名が書いてありますけれども、どれを接種したかはわからない。

○事務局 おっしゃるとおりになります。

○桃井副反応検討部会長 ほかにいかがでしょうか。御意見、御質問等。どうぞ。

○柿崎委員 先ほどの資料1ですけれども、そうすると、製造販売業者からの報告は3例ということになりますね。そうすると、前のページの報告数が5だと頻度が変わってしまうのではないかと思います。

○事務局 御指摘のとおりで、今、資料に記載しているデータですと、それぞれの企業からの報告を1件ずつとカウントして、合計5件ということで計算しておりまして、記載のとおりになっておりますので、これを仮に1と考えて計算し直した場合は、御指摘のとおり、報告頻度が変わることになります。

○桃井副反応検討部会長 よろしいでしょうか。

○柿崎委員 だとすると、実際の3例で報告頻度を出したほうが正確なのではないかと思います。

○安全対策課長 今回から、例えば2ページにあります、報告の一覧では同一のもと確認できたものは、このように、まとめて記載にすることとしました。一方、今までは、企業の報告数で同一の報告であっても3件ということでやってきました。この1ページの御指摘の表を見ますと、前の半期のものとの比較になってございます。例えば平成26年3月1日から9月30日までの数と、それから参考として、25年4月1日から26年9月30日のときの集計は企業の報告数でやっていたので、それと見比べるということでやっておりました。今回は前回との集計の比較があるということで、次回以降は記載方法について考えさせていただければと思います。

○柿崎委員 わかりました。

○桃井副反応検討部会長 ほかに御意見等、おありになりますでしょうか。

 私からお伺いしたいのですが、資料5、前に申し上げたのですが、この上のほうの表の接種期間、延べ人数の母数と、報告の1例は平成19年であると。これではバーセンテージが全く意味をなしませんので、後で意味のないパーセンテージの数字だけひとり歩きしては問題ですし、意味のないパーセンテージというものをこのデータに載せるということはおかしい。前にも同じことを申し上げたのですが、ここはぜひその期間の数を出していただいて、参考までに報告は1例あるけれども、これが平成19年であるという書き方をしていただくほうが、後々、データを見るときに適切かと思います。よろしくお願い申し上げます。

 ほかに御意見、御質問等、おありになりますでしょうか。

○柿崎委員 これは、平成19年のものが今、報告になっているというのは、何か報告がおくれた理由はあるのですか。

○事務局 事務局よりお答えさせていただきます。

 こちちも文献での御報告でして、最近、紹介された文献で、過去の症例についての記述があったというものでございます。

○桃井副反応検討部会長 ほかに御意見等、おありになりますでしょうか。

 あと、私から恐縮ですが、資料7でございますが、このようにまだ調査中、死亡例も調査中の例が大変多いのですが、調査が終わってデータが出てきた段階では、この複数ある商品名のときには、よく読めば、どの製品名であると中に書いてありますけれども、そのどちらかに偏っていないかどうかが瞬時にわかるようなデータの提示の仕方をしていただきますと、直ちに判断ができてよいかなと思いますので、御検討いただければと思います。重症例、死亡例、後遺症例等に関してです。ゼロのときには分けなくてもよろしいのですけれども、あるときには偏りの有無がすぐにわかるような書き方の工夫を御検討いただければと思います。

 ほかによろしいでしょうか。

 それでは、資料1から7まで御説明いただいたものに関しましては、副反応の報告頻度は、直近6カ月間並びに累積1年6カ月間で通しのデータを含めて、特段高いというパーセンテージは示されていないということで、よろしいでしょうか。

 そして、混合不活化ポリオワクチンとBCGワクチン、同時接種の例でアナフィラキシーと評価された例が1例あったということです。もう一つは、混合不活化ポリオワクチンにおいて、単独接種1例と、アクトヒブ及びプレベナーとの同時接種3例の合計4例の死亡症例の報告があった。死因は、心不全、心内膜繊維弾性症であったと判明いたしましたが、情報不足により調査中というものも何件かございますので、現時点では調査中のものに関しては、調査のデータがそろってからの議論になるという理解でよろしいでしょうか。

 このようなことで、資料1から7までよろしいですか。

(「異議なし」と声あり)

○桃井副反応検討部会長 はい。それでは、この資料1から7まで示されたワクチンにつきまして、これまでの副反応報告によって、その安全性において重大な懸念を示すデータは示されていないという評価でよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。

 以上で、百日ぜき、ジフテリア、破傷風、不活化ポリオの解析は終了です。

 引き続き、資料8から10までの御説明をお願いいたします。

○事務局 続きまして、資料8から10の御説明をさせていただきます。

 資料8「小児用肺炎球菌ワクチン(プレベナー)の副反応報告状況について」をごらんください。

 御案内のとおり、小児用肺炎球菌ワクチンにつきましては、7価のワクチンが平成21年より使用されておりましたが、昨年の平成251028日より、13価のワクチンの発売が開始されておりまして、現在は7価のワクチンは流通しておりません。そのため、真ん中の表にございますとおり、接種可能延べ人数を推定することができず、報告頻度が計算できないため、副反応報告の件数のみを記載しております。製造販売業者からの報告は22件、医療機関からの報告は4件で、全て重篤なものとして報告されております。

 また、下の転帰別の集計結果に参りまして、後遺症症例が企業報告で1例、死亡症例が企業報告1例、医療機関報告1例の合計2例、報告されております。

 おめくりいただきまして、2ページから3ページに製造販売業者からの報告。

 4ページには、医療機関からの報告の一覧を掲載しております。

 その次の5ページは、アナフィラキシー症例の報告数のまとめですが、一番下の今回の報告期間のとおり、アナフィラキシー症例の報告はございませんでした。

 その次の6ページには、後遺症症例1件の概要と、専門家による評価結果を記載しております。ミトコンドリアDNA枯渇症候群を持つ生後4カ月の男児で、混合ポリオワクチンとHibワクチンの同時接種の2回目を実施したところ、接種3日後より発熱、肝機能障害悪化、右上肢の発赤・腫脹が発症した症例です。一番右側の欄の専門家の評価としましては、予防接種による負荷が、ミトコンドリア症候群があるために、肝不全を悪化させた可能性は否定できないが、基礎疾患の自然経過から、ワクチン接種がなくてもこれらの症状は起こり得ると考えられる。肝機能の増悪にワクチンが関係しているかどうか、判断が困難であるとされております。

 7ページ目に参りまして、死亡症例2例の概要をお示ししております。

 1は、プレベナーとアクトヒブの同時接種症例で、接種4日後に心肺停止状態で発見された症例です。血液検査により、死因は乳児白血病の可能性があるとされております。PMDAでの専門家による評価としましては、死因は乳児白血病の可能性が考えられ、ワクチン接種との因果関係は否定的であるとされております。

 2は、先ほどの資料8でも御紹介させていただきました症例で、症例情報は現在調査中となっております。

 1の死亡症例の詳細情報を8ページ、9ページに掲載しておりまして、最後に10ページから12ページに、これまで報告された副反応報告の種類別の集計結果をおつけしております。

 次に、資料9、プレベナー13の御説明をさせていただきます。資料9「小児用肺炎球菌ワクチンの副反応報告状況について」をごらんください。

 先ほど御説明したとおり、13価のワクチンであるプレベナー13は、昨年の1028日から販売開始されております。本年3月から9月までの集計結果につきましては、真ん中の表のとおりでございまして、接種可能延べ人数を約230万人と推計し、製造販売業者からの報告数は63件、報告頻度は0.003%。医療機関からの報告は106件、報告頻度は0.005%。そのうち重篤なものは66件、報告頻度は0.003%となっております。

 その下には転帰別の報告件数をまとめておりますが、後遺症症例が1件、死亡症例が6件、それぞれ医療機関から報告されております。

 また、その表の下に、小さい文字で恐縮ですが、10万接種当たりの死亡例の報告頻度について記載しております。平成23年3月の安全対策調査会・副反応検討会の合同会議におきまして、小児用肺炎球菌ワクチンとHibワクチンの安全性評価結果が取りまとめられました際に、6カ月間の10万接種当たりの死亡報告数が因果関係の有無にかかわらず、0.5を超えた場合に専門家による評価を行い、対応を速やかに検討することが適当であるとされたことを踏まえまして、その確認結果を掲載しているものでございます。

 平成2510月からの6カ月から1カ月ずらしていきまして、平成26年9月までの6カ月間における報告頻度を確認しましたところ、10万接種当たり0.17から0.34であり、急ぎの検討が必要とされる0.5を下回っておりました。

 おめくりいただきまして、次の2ページからは各副反応報告の症例一覧を記載しており、2から7ページが製造販売業者からの報告。

 8ページから11ページが医療機関からの重篤症例。

12ページから14ページが非重篤症例となっております。

 その次の15ページに参りまして、アナフィラキシーが疑われる症例報告のまとめですが、今回の報告期間にアナフィラキシーとして報告された症例が11例ありまして、そのうち4件が専門家の評価により、ブライトン分類評価が3以上とされております。

 その11例の各症例の概要を次の16ページ以降にリストとして掲載しております。ナンバー1、ナンバー7、ナンバー8、ナンバー9の症例がブライトン分類評価が3以上としてアナフィラキシー症例と評価されており、そのほかの症例はアナフィラキシーとは判断できないと専門家による評価をいただいております。

20ページまで飛ばさせていただきまして、後遺症症例の概要でございます。こちらは、混合ポリオワクチンの御説明の際に申し上げましたとおり、前回の会議にて報告済みの症例となっております。

21ページからは、死亡症例の概要の一覧となります。

 まず、プレベナー13以外のワクチンも同時に接種した症例の一覧でございます。

 1、プレベナー13、アクトヒブ、ヘプタバックス2、ロタリックスの4種のワクチンの同時接種で、接種2日後に死亡が確認され、剖検が実施されたものの、死因特定には至らなかった症例です。専門家の評価の結果、死因は不明であり、死亡前後の情報も不足していることから、接種との因果関係は判断できないとされております。

 その下、2、プレベナー13とアクトヒブの2種の同時接種症例で、接種9日後に呼吸停止状態となった症例です。死亡時の画像診断により、心拡大が認められております。専門家の評価の結果、情報不足のため、接種との因果関係は判断できないとされております。

 3、こちらも2種の同時接種症例で、接種11日後より発熱、13日後に死亡された症例です。司法解剖が実施されましたが、死因は不詳とされております。評価の結果、情報不足のため、ワクチン接種との因果関係は判断できないとされております。

 4、同じくアクトヒブとの同時接種症例で、接種翌日に呼吸停止状態で発見された症例で、剖検実施されましたが、死因は不明とされております。評価結果は、基礎疾患はあるが、得られた情報からは死因は不明であり、ワクチン接種との因果関係は不明であるとされております。

 5と6につきましては、混合ポリオワクチンも同時接種されております症例で、先ほど御紹介させていただいておりますので、割愛いたします。

 また、ナンバー7とナンバー8につきましては、今回の報告対象期間よりも後の10月以降に報告された症例で、現在、詳細情報調査中となっておりますので、次回、御報告をさせていただく予定です。

 次の23ページの症例につきましては、前回の5月の合同会議において既に評価をいただいておりますが、追加で剖検情報が得られたため、改めて概要を掲載しております。剖検結果も踏まえた評価結果としましては、肺炎様病巣及び中耳炎の所見があり、死因は肺炎と考えられ、ワクチン接種との因果関係は不明とされております。

 ほかのワクチンと同様に、次の24ページから委員限りの資料として、今、御紹介いたしました各死亡症例の詳細情報をおつけしております。

 また、一番後ろ、39ページからは、これまでに報告された副反応の種別ごとの集計結果をまとめております。

 次に、資料10に移りまして、Hibワクチンの御説明をさせていただきます。資料10Hib(ヒブ)ワクチンの副反応報告状況について」をごらんください。

 本年3月から9月までの集計結果については、真ん中の表のとおりであり、接種可能延べ人数を約240万人と推計し、製造販売業者からの報告数が67件、報告頻度は0.003%。医療機関からの報告は88件、報告頻度は0.004%。そのうち重篤なものは61件、報告頻度は0.003%となっております。

 その下には転帰別の報告件数をまとめておりますが、後遺症症例が企業報告及び医療機関報告から、それぞれ1件の計2件。死亡症例が企業から1件、医療機関から7件の計8件報告されております。

 また、その表の下に、先ほどのプレベナーと同様に10万接種当たりの死亡例の報告頻度について記載しております。平成2510月からの6カ月から、平成26年9月までの6カ月間における報告頻度を確認した結果、10万接種当たり0.13から0.35であり、急ぎの検討が必要とされる0.5を下回っておりました。

 次の2ページ目からは、各副反応報告の症例一覧を記載してございまして、2から7ページが製造販売業者からの報告。

 8ページから12ページまでが医療機関からの重篤症例報告。

13ページから15ページが非重篤症例の報告となっております。

 その次の16ページに参りまして、アナフィラキシーが疑われる症例報告のまとめでございます。表の一番下のとおり、アナフィラキシーとして報告された症例が今回は9例ございまして、そのうち3件が専門家の評価により、ブライトン分類評価が3以上とされております。

 その9例の各症例の概要を次の17ページ以降にリストとして掲載しております。

18ページのナンバー4と5、それから19ページのナンバー6の3つの症例がブライトン分類評価が3以上としてアナフィラキシー症例と評価されており、そのほかの症例はアナフィラキシーと判断できないとされております。

21ページに参りまして、後遺症症例の概要でございます。こちらは、プレベナーとアクトヒブの同時接種の症例で、先ほどプレベナーの資料において御紹介させていただきました。

 また、おめくりいただきまして、22ページも後遺症症例でございますが、こちらは複数種類同時接種の症例で、前回の会議にて報告済みの症例となりますので、割愛をさせていただきたいと思います。

 また、23ページからは死亡症例の概要の一覧を掲載しておりますが、単独接種の症例はなく、全てプレベナーや混合ポリオワクチンとの同時接種症例となりまして、個別の症例につきましては、先ほどそれぞれの資料において御説明をさせていただいておりますので、こちらも説明は割愛させていただきます。

 また、一番後ろの27ページからは、これまでに報告された副反応の種類別の集計結果をまとめております。

 資料8から資料10までの事務局からの説明は以上でございます。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。

 それでは、ただいま御説明された内容につきまして、御質問、御意見等をお願いいたします。どうぞ。

○多屋委員 小児用肺炎球菌ワクチン(プレベナー)の資料の中の2ページ目、3ページ目ですけれども、肺炎球菌感染とか肺炎球菌性貧血性というのがどうしても混じってしまっております。ワクチン後の有害事象、あるいはワクチン後の副反応という観点から考えますと、これは症例としては余り適切ではないのではないかと思いますので、少し別の考え方でまとめていって、数字を残したほうがいいのではないかと思いました。

 それと、基礎疾患のところに「治療変更」という記載が何人かの方、いらっしゃるのですけれども、これは少し意味がわかりにくい部分がございますので、表現を変更されるとよいのではないかと思いましたが、いかがでしょうか。

○事務局 事務局よりお答えさせていただきます。

 1点目の集計の方法につきましては、御指摘を踏まえまして検討させていただきたいと思います。

 2点目の基礎疾患のところ。資料9のプレベナー13の2ページ目、3ページ目をごらんいただければと思いますが、表の中の基礎疾患のところに「治療変更」と書かれている症例がございますが、ちょっと説明が不足しておりまして申しわけございません。意味としましては、肺炎球菌ワクチンの接種を途中で7価から13価に切りかえていらっしゃる患者さんについては、この治療変更という印をこの基礎疾患のところに記載しているということでございます。

○桃井副反応検討部会長 これは、確かにわかりにくい表現法ですので、適切な記載に変更をお願いしたいと思います。

 ほかにいかがでしょうか。どうぞ。

○道永委員 資料8の2ページですが、症例5から7、副反応名がロタウイルス胃腸炎、胃腸炎、腸重積ということで、これはプレベナーの中に入れるのはふさわしくないのではないかと思いますが。

○事務局 事務局よりお答えさせていただきます。

 先ほど冒頭に御説明させていただきましたとおり、ロタウイルスワクチンも同時接種されている症例でございまして、複数のワクチンの同時接種として報告されている場合には、それぞれの資料に記載するという取り扱いで、今、資料を作成させていただいておりますので、このような表記をさせていただいております。企業から報告があったものは、そのまま機械的に集計させていただいているという状況でございます。申しわけございません。

○桃井副反応検討部会長 ここのリストは特にそうですけれども、ワクチン、プレベナーで同時接種ワクチンがロタテックであるべきところが逆になっているものが散見されるという御意見だと理解いたしましたが。確かに、これは幾つか間違っているなと思います。

○事務局 この製造販売業者からの報告の資料につきましては、報告してきた企業が扱っているワクチンがワクチン名のところに主たるワクチンとして記載されておりまして、同時接種ワクチンのところには、自社の製品ではない製品を書くという扱いで報告を上げておりますので、申しわけありません、それをそのまま資料としてエクセルファイルに落とし込んでいるという状況でございます。

○桃井副反応検討部会長 わかりました。理解しました。それでよろしいでしょうか。はい。

 ほかにいかがでしょうか。御意見等、よろしくお願いいたします。よろしいでしょうか。

 全体についてですが、重篤例や後遺症例や死亡例にいつもナンバー1、ナンバー2とそのたびに書いてありますが、これはデータベース上の通し番号というのはついているのでしょうか。

○事務局 はい。私どもの副反応・副作用データベースの中では、通し番号をつけております。

○桃井副反応検討部会長 もし差しつかえなければ、それをつけていただいたほうが、振り返って議論したりするときにわかりやすくはありませんか。差しつかえなければの話ですが。

○事務局 持ち帰って検討させていただきます。

○桃井副反応検討部会長 御検討ください。

 ほかに御意見等、おありになりますでしょうか。どうぞ。

○岡田委員 それと同じことですけれども、同時接種をしたときには、接種された全てのワクチンで同じ症例がカウントされていますね。後で見たときに、通し番号ではなくて、一つ一つ番号を振っていくと、同じ症例がそれぞれのワクチン毎にカウントされていますから、症例数としては実際より多く記録されることになります。何かいい方法がないのかなとも思うのですけれども、一つの工夫策として、通し番号にしていただくか、同時接種群だけまとめるなどの方策を御検討いただければと思います。

○事務局 御意見を踏まえまして検討させていただきたいと思います。

○桃井副反応検討部会長 よろしくお願いいたします。

 ほかに御意見等、おありになりますでしょうか。よろしいでしょうか。はい。

 それでは、資料8から10まで御説明いただき、御意見を頂戴いたしました。副反応の報告全体頻度は、6カ月間並びに累計に関しても、これまでに検討したワクチンに比べて特段高くはない。

 プレベナー13の単独接種でアナフィラキシーと評価された例が1例。また、プレベナー13とビームゲン及びアクトヒブの同時接種、ロタテックを加えた同時接種、アクトヒブをロタリックスの同時接種症例でそれぞれアナフィラキシーと評価された例が1例ずつあった。

 それから、死亡例でございますが、まだ調査中も多くございますが、アクトヒブとプレベナー13の同時接種で3例。アクトヒブとプレベナー13と4種混合の同時接種で2例。アクトヒブ、プレベナー13、ヘプタバックス2及びロタリックスの同時接種で1例。アクトヒブとプレベナーの同時接種で1例。アクトヒブとプレベナーと4種混合の同時接種で1例の死亡症例がありました。死因は、乳児白血病、心臓の病気、肺炎等の情報がございましたが、現在調査中というものも中に数多くございましたので、調査を深めていただいて、その内容を明らかにした上で、また情報を提示していただきたいと思います。

 ただし、6カ月間の死亡報告の報告頻度は、いずれのワクチンに関しても急ぎ検討が必要とされる10万接種当たり0.5を下回っていた。資料9におきましては、0.17から0.34。資料10におきましては、10万接種当たり0.13から0.35というデータが提出されてございました。これらのデータを踏まえまして、接種に関して御意見がございましたらいただければと思います。

 ただいまの4点につきまして、これらの情報から、資料8から10まで御審議いただいたワクチンにつきましては、これまでの副反応報告によって、その安全性において重大な懸念は認められないということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございました。以上で肺炎球菌ワクチンとHibのワクチンは終了させていただきます。

 引き続き、資料11から15まで、よろしくお願いいたします。

○事務局 続きまして、資料11から資料15の御説明をさせていただきます。資料11「乾燥BCGワクチンの副反応報告状況について」をごらんください。

 本年3月から9月までの副反応報告の集計結果については、真ん中の表のとおりでございまして、接種可能延べ人数を約60万人と推計し、製造販売業者から報告数が4件、報告頻度は0.001%。医療機関からの報告は120件、報告頻度は0.020%。そのうち重篤なものは22件、報告頻度は0.004%となっております。

 その下の転帰別集計結果のとおり、後遺症症例及び死亡症例の報告はございませんでした。

 おめくりいただきまして、2ページ目は、製造販売業者からの報告一覧。

 3ページと4ページは、医療機関からの重篤症例報告一覧。

 5ページから12ページは、医療機関からの非重篤症例報告の一覧となっております。

13ページまで飛ばさせていただきまして、アナフィラキシーが疑われる症例でございますが、今回の報告対象期間においては、アナフィラキシーとして報告された症例が1例ございました。

 その詳細は、おめくりいただきました14ページ目に掲載されているとおりでございます。クワトロバックとの同時接種症例であり、混合ポリオワクチンの資料にて、既にごらんいただいております。

 次の15ページ目には、これまでに報告された副反応の種類別の集計結果を記載しております。

 また、資料11とは別に、BCG接種後の骨炎・骨髄炎の発生状況について、資料18として準備しておりますので、続けて御説明させていただきます。

○事務局 資料18について説明させていただきます。資料18、それから参考資料としまして、「BCGの接種時期の見直しについて」という過去の資料を準備させていただきましたので、こちらもお手元に準備していただければ幸いです。資料18についてですが、BCG接種後の骨炎・骨髄炎について、どこかでまとめて集計したほうがいいのではないかという御意見が今までにありましたので、事務局のほうで資料18を作成させていただきました。

 参考資料のほうから簡単に説明させていただきますけれども、参考資料は平成241114日の厚生科学審議会感染症分科会の予防接種部会の資料でございます。

 このときの議論ですけれども、1ページ目の下から2つ目の段落を見ていただければと思います。2行目ですけれども、「近年BCG接種後の骨炎・骨髄炎の副反応発生が増加しており、生後早期のBCG接種との関係も否定できないことから、BCGの接種時期を生後6月未満までから生後1歳未満までに引き上げることについて、検討してはどうかとの御意見があった」。

 それから、おめくりいただきまして、2ページ目の下にこのときの検討の結論が記載してございますけれども、一番下の1行目からですが「BCGの接種年齢を生後1歳未満までに引き上げるとともに、標準的接種期間を生後5カ月以上8カ月未満とする」べきだということがありまして、これを受けまして平成25年度から接種時期を変更したという経緯がございます。

 資料18を説明させていただきます。

 平成17年度、生後6カ月未満の接種時期であったものに変わった年度から平成25年度までの報告年度別の骨炎・骨髄炎についての副反応報告件数についてまとめたものが、1ページ目の一番上の表になります。平成17年度から24年度までは、骨炎・骨髄炎、年度により差が若干ありますけれども、1件から9件程度、毎年度報告されてございました。昨年度、平成25年度ですけれども、10件の副反応報告がございました。しかし、そのうち平成25年度に接種されているものを括弧の中に書いてございますが、それは1件でございまして、生後5月に接種されたものでございました。

 それから、その下の表になりますが、こちらは過去9年の健康被害救済認定の件数になります。こちらも17年度から25年度までの認定件数を書いてございますけれども、下のほうに注に書いてございますが、平成25年度は4件認定ございますが、全て平成24年度以前の接種症例になっております。

 おめくりいただきまして、次の表は平成17年度から25年度までのものについて、接種時期別の骨炎・骨髄炎の副反応報告数をまとめたものになります。

 資料18の説明は以上になります。

○事務局 続きまして、日本脳炎ワクチンの副反応報告状況について御説明いたします。資料12「日本脳炎ワクチンの副反応報告状況について」をごらんください。

 1ページ目、冒頭のとおり、日本脳炎ワクチンについては、2つの製造販売業者から、それぞれエンセバック、ジェービックという2種類の製品が販売されております。

 本年3月から9月までの副反応報告の集計結果については、真ん中の表のとおりでございまして、接種可能延べ人数を約290万人と推定し、製造販売業者からの副反応報告数が9例、報告頻度は0.0003%。医療機関からの報告数は60件、報告頻度は0.002%。そのうち重篤な症例は23件、報告頻度は0.001%となっております。

 その下の表に転帰別の集計結果を記載しておりますが、医療機関からの報告において後遺症症例が1例報告されております。

 おめくりいただきまして、2ページ目が、製造販売業者からの報告一覧。

 3ページから4ページが、医療機関からの重篤症例報告一覧。

 5ページから7ページが、非重篤症例報告の一覧となっております。

 その後の8ページは、アナフィラキシーが疑われる症例のまとめとなっており、今回の報告対象期間においては、アナフィラキシーとして報告された症例が5例あり、そのうち専門家の評価によりブライトン分類評価が3以上とされた症例が3例ございました。

 それらの症例の概要を示したものが9ページの表となっております。上からナンバー1、3、5がそれぞれ一番右側の総合評価の欄に記載されておりますとおり、ブライトン分類3以上とされた症例となっております。

 続きまして、10ページにはADEMの可能性のある症例のまとめを記載しております。今回の報告対象期間において、ADEMまたは脳炎として報告された症例が3例あり、そのうち専門家の評価により、ADEMとして否定できないとされた症例が1例ございました。

 それらの症例の概要を示したものが、11ページから12ページにかけての一覧となっております。このうち、11ページのナンバー1の症例につきまして、専門家の評価によりADEMとして否定できない症例とされております。

13ページに参りまして、後遺症症例1例の概要でございます。患者は、3歳の女児。1回目の日本脳炎ワクチン接種の6時間後に発熱・嘔吐、接種8時間後に眼球上転等が発現し、救急搬送。入院後の検査では、脳波上徐波を認め、MRIで辺縁系脳症の可能性が示唆されたとされております。これについて、専門家の意見としましては、時間的に見てワクチンとの関連が疑われる。発症前に特記すべきエピソードもなく、因果関係は否定できない。ワクチンによる免疫介在性脳症でよいとの御意見をいただいております。

 また、こちらは脳症の症例でもあるため、先ほどのADEMの疑いのある症例の一覧にも掲載されておりますが、ADEMとは判断できないとの評価をいただいております。

14ページと15ページには、これまでの副反応報告の種類別の集計結果を掲載しております。

 また、資料12とは別に、本年5月に報告させていただきました死亡症例に関する追加調査結果につきまして、資料19として準備しておりますので、こちらについても続けて御説明させていただきます。

○事務局 続きまして、資料19を事務局より説明させていただきます。平成26年5月19日の副反応検討部会・安全対策調査会の合同開催のときに報告された日本脳炎ワクチン接種後の死亡例について、部会に報告させていただきました際に、報告中にあります免疫組織学的な検査法等について、詳細を追加で調査するようにということを部会委員から指示されていましたので、そちらについて報告いたします。そちらのほうの資料といたしまして、資料19。それから、委員限りの資料としまして、学会発表1、学会発表2とされています2枚紙のほうがございますので、そちらのほうも手元に用意いただければと思います。

 資料19の説明に参ります。

 開きまして、2ページから6ページまでは、前回の副反応検討部会・安全対策調査会で提出いたしました資料11の抜粋でございます。そちらの報告の際に、10歳未満の女児で、接種後6日目、うつ伏せで呼吸していないところを発見され、搬送先で死亡が確認されたという経過でございます。調査の結果、急性散在性脳脊髄炎の可能性は否定できない。ワクチン接種と死亡との因果関係は否定できないとなっております。

 続きまして、3ページ目に移りまして、当該の報告内容について、下から5行目から、「脳脊髄液は調べられていないが、脳組織中には原因と考えられるウイルスは検出されなかった。抗日本脳炎ウイルスエンベロープE糖蛋白IgG抗体マウスモノクローナル抗体陽性を示す脳血管内皮細胞が免疫組織学的に証明された」との記載がありまして、こちらのほうについて詳細を調査するよう指示されております。

 詳細の調査につきましては、7ページ目、用いられた抗体と、それから免疫組織学的な検討に用いられた手法について、9ページまでにかけまして調査した内容が記載されております。

10ページ目で、剖検検体からのウイルス学的検査の有無について追加で調査した回答について得られております。こちらにつきましては、遺伝子検査で、インフルエンザ、エンテロウイルス属、ヘルペスウイルス科、日本脳炎ウイルスは検出されなかった。

 それから、ウイルスの分離培養に関しては、エンテロウイルス属、アデノウイルス、ヘルペスウイルスは、培養細胞による培養で2代継代したが、分離されなかったとの報告を受けております。

 これらの報告を受けまして、事務局のほうから、感染病理の専門家2名、及び小児科の専門家1名のほうに御意見を伺いました。

 御意見の中身の概略といたしましては、病理組織の評価に用いられた方法は、十分な事前の検討がなされておらず、報告中の病理所見をもって日本脳炎ワクチンと関連するものとは言えないという旨の内容でした。

 そちらのほうで報告された症例に対して、学会発表1、学会発表2、2つの学会で発表された内容について、詳録、ポスターのほうを参考で添付させていただいております。

 資料19の説明については、以上です。

○事務局 続きまして、B型肝炎ワクチンの副反応報告状況について御説明いたします。資料13「組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)の副反応報告状況について」でございます。

 こちらのB型肝炎ワクチンについても、2つの製造販売業者からビームゲン、ヘプタバックスという2つの製品が販売されております。

 本年3月から9月までの副反応報告数の集計結果につきましては、接種可能延べ人数を約227万人と推計しまして、製造販売業者からの報告は27件、報告頻度は0.001%。医療機関からの報告が23件、報告頻度は0.001%。そのうち重篤なものが13例、報告頻度は0.0006%となっております。

 その下の転帰別集計結果では、右側の医療機関からの報告において、後遺症症例及び死亡症例が1例ずつ報告されております。

 おめくりいただきまして、2ページから4ページが製造販売業者からの報告一覧。

 5ページ、6ページが医療機関からの重篤症例報告。

 7ページが非重篤症例報告の一覧となっております。

 その次の8ページは、アナフィラキシーが疑われる症例のまとめですが、表の一番下のとおり、今回の報告期間において、アナフィラキシーとして報告された症例が5例。そのうち、専門家の評価により、ブライトン分類評価が3以上とされた症例が2例でございました。

 9ページ、10ページがそれらの症例の一覧となります。

 9ページのナンバー2とナンバー3がブライトン分類3以上と評価された症例となっております。

11ページに後遺症症例1例の概要を掲載しておりますが、Hibワクチン、BCGワクチンと同様に、前回会議において既に評価済みの症例となりますので、説明は割愛させていただきます。

 次の12ページに記載いたしました死亡報告の概要につきましても、プレベナー13の死亡症例として先ほど御説明いたしましたので、こちらも割愛させていただきます。

 最後に、1314ページに副反応報告の種類別集計結果を掲載しております。

 続きまして、資料14、ロタリックスの資料について御説明させていただきます。資料14「経口弱毒生ヒトロタウイルスワクチンの副反応報告状況について」をごらんください。

 本年3月から9月までの副反応報告の集計結果は、接種可能延べ人数を約38万人と推計しまして、製造販売業者からの報告数が54件、報告頻度は0.014%。医療機関からの報告は25件、報告頻度は0.007%、そのうち重篤な症例の報告は18例、報告頻度は0.005%となっております。

 その下の転帰別集計結果では、製造販売業者からの報告で死亡例が2件、医療機関報告から1件、合計3件報告されております。

 おめくりいただきまして、2ページから6ページが製造販売業者からの報告一覧。

 7ページ、8ページが医療機関からの重篤症例報告。

 9ページが非重篤症例の報告の一覧となっております。

 その次の10ページですが、今回の報告対象期間においてアナフィラキシーとして報告された症例が3例ありまして、そのうち1例が専門家の評価により、ブライトン分類3以上とされております。

 それらの概要が11ページに掲載しております3例となります。3例のうち、真ん中のナンバー2の症例が右側の評価の欄のとおり、ブライトン分類評価で3以上とされております。

 さらにおめくりいただきまして、12ページに死亡症例の一覧を記載しております。上の表の同時接種された症例については、同じ症例をプレベナー13の資料において御説明させていただきました。また、下の単独接種の表の1の症例につきましては、前回、5月19日の合同会議において既に評価をいただいておりますので、飛ばさせていただきまして、下の2の症例について御説明いたします。

 6カ月未満の男児。接種3日後に呼吸していない状態で発見され、救急搬送された症例でございます。これにつきまして、専門家の評価の結果、死因として乳幼児突然死症候群が疑われ、ワクチン接種との因果関係は不明であるとされております。

 この症例の症例詳細情報につきましては、13ページ以降に委員限りの資料としておつけしております。

 その後ろの16ページ以降は、これまでの副反応報告の種類別の分類結果をおつけしております。

 続きまして、資料15をごらんください。資料15「5価経口弱毒生ロタウイルスワクチンの副反応報告状況について」でございます。

 本年3月から9月の副反応報告の状況については、接種可能延べ人数を約35万人と推定しまして、製造販売業者からの報告が20例、報告頻度が0.006%。医療機関からの報告は12件。これは全て重篤なものとして報告されており、報告頻度は0.003%となっております。

 その下の転帰別の報告数ですが、後遺症症例、死亡症例の報告はございませんでした。

 おめくりいただきまして、2ページ、3ページが製造販売業者からの報告一覧。

 4ページ目、5ページ目が医療機関からの重篤症例の報告一覧となっております。

 その次の6ページは、アナフィラキシーが疑われる症例のまとめで、今回の報告期間においては、アナフィラキシーとして報告された症例が1例ございました。

 その概要を7ページに記載しておりますが、アクトヒブ、プレベナー等との同時接種症例で、ブライトン分類3以上として評価されております。

 最後の8ページ以降には、これまでの副反応報告の種類別集計結果を掲載しております。

 続きまして、資料16でございます。ロタワクチンによる腸重積の発生状況について、GSK株式会社及びMSD株式会社がそれぞれ資料をまとめておりますので、簡単に御報告させていただきます。

 こちらは、昨年の平成25年9月の合同会議において報告をいたしました腸重積の発生状況に関する資料を、現時点のデータにアップデートしたものでございます。ロタリックス及びロタテックともに、公表されているVAERSのデータが前回報告時から更新されていないため、国内症例のデータのみ更新を行っております。

 おめくりいただきまして、2ページ目、こちらはロタリックスの米国における副反応の報告データ、VAERSデータと、国内の副反応報告のデータにおける腸重積の報告状況をまとめたものでございます。表題の下にも注意書きをしておりますが、各国の副反応収集体制が異なるために、VAERSのデータと国内のデータを単純に比較できない点に御留意いただければと思います。

 右側の国内症例につきましては、腸重積として報告されたものが73例あり、そのうちブライトン分類が1に相当するものが59例、さらにそのうち初回接種によるものが31例、初回接種後6日以内の報告が23例となっております。

 3ページに参りまして、実施された措置ごとの件数といたしましては、ブライトン分類1相当の59例のうち58例が入院、そのうち外科手術が6例、腸切除が2例となっております。

 さらにおめくりいただきまして、4ページ目でございますが、腸重積発現までの日数を示した図となっておりまして、上の段が接種1回目のデータ、下の段が接種2回目のデータ、それぞれヒストグラムとなっております。

 さらに、5ページ目には、腸重積発現時の週齢についてヒストグラムとしてまとめております。

 さらにおめくりいただきまして、6ページ目以降はロタテックの腸重積の発生状況について、同様に資料としてまとめております。

 7ページに腸重積の報告数をまとめておりますが、右側の国内症例では、腸重積として報告された症例が46例。そのうちブライトン分類レベル1に相当する症例が43例、初回接種後の症例は17例、さらに3日以内の症例は8例となっております。

 おめくりいただきまして、8ページは、実施された措置ごとの件数を示しておりまして、ブライトン分類レベル1の症例43例のうち、入院が40例、外科手術が6例、腸切除が1例となっております。

 9ページは、接種回数と発現までの日数のヒストグラムで、上から順番に接種1回目、2回目、3回目のヒストグラムとなっております。

 最後の10ページは、発現時の週齢のヒストグラムとなっております。

 資料16の説明は以上でございますが、そのほか資料17としまして、各ワクチンの資料に記載しておりました死亡症例のうち、同時接種症例のものを一覧として抜き出してまとめておりますので、必要に応じて御参照いただければと思います。

 長くなりまして恐縮ですが、事務局からの説明は以上でございます。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。

 資料11から15まで御意見、御質問等いただきたいと思います。

○倉根委員 資料18の2ページ目の図ですけれども、y軸は人ですか、件数。

○事務局 y軸は件数でございます。御報告件数になります。

○倉根委員 それで、89例についての分析ということですけれども、これは足すと89になりますでしょうか。ラフに計算しても89にならないような気がする。

○桃井副反応検討部会長 いかがでしょうか。

○事務局 済みません、ちょっと確認させていただきます。

○倉根委員 待っていますか。それとも続けますか。

○桃井副反応検討部会長 すぐに出ますか。

○倉根委員 もう一つの意見ですけれども、数は数として調べていただくとして、3カ月、4カ月、5カ月で打った母数がわからないと、これは発生の数としてそういうことでしょうけれども、率としてどこが多いかというのが重要だとすれば、こういう絶対数で出てくるものと、それから率を示すような解析というのは非常に重要になるのではないかと思います。

○桃井副反応検討部会長 御指摘のとおりだと思います。また、25年に関しても、26年に報告が上がってくるものもありますので、それも含めないと、25年度接種例の副反応がどうなったかの数全体をまだ把握できません。先ほどの御質問の答えは出ましたか。

○事務局 済みません、これは89症例というのが間違いでございまして、後ほど正しい数字を確認させていただきまして御報告させていただきたいと思います。

○桃井副反応検討部会長 よろしくお願いいたします。

○事務局 それから、母数の御指摘いただきましたけれども、ほとんどが平成24年度までに接種されていますので、生後6月までに打った接種をされたものが母数としてはほとんどだと認識しております。ただし、任意接種もございますし、任意接種として打たれたものもありますので、母数として正確なものというのは、今後どういうふうに把握していくかということについては、今後検討させていただきたいと思います。

○桃井副反応検討部会長 よろしくお願いいたします。

 ほかにいかがでしょうか。

 資料19ですが、前回御質問された委員はどなたでいらっしゃいましたでしょうか。倉根先生でいらっしゃいましたか。これに関しては、いかがでしょうか。

○倉根委員 病理の先生が何人か見ておられますけれども、私も同意見であるのと。それから、この「委員限り 学会発表」というのがあるのですけれども、あくまでもそのメカニズムについては、この発表の方たちがそう考えたというだけであって、これは私は証明されてはいないと思っております。百歩譲って、こういう現象があったとしても、病態をこれで説明するのは、まだされていないということで、これは仮説をお示しになったということ。ただ、それは病理学的な染色等では示されていないと私は考えます。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。おっしゃるとおりだと思います。ホルマリン固定の資料で免疫染色しても、特異性は出がたいと思いますので、これに関しては科学的な根拠になり得ない染色であると私も思いますし、倉根先生のおっしゃるとおりだと思います。

 全般につきまして、御質問、御意見、おありになりますでしょうか。はい。

○事務局 先ほどの件ですけれども、正しくは89症例ではなくて、46症例を解析させていただいたということで、訂正いただければと考えます。不明が3例ございますので、不明を除いた43症例についてグラフをつくったものが2枚目のグラフになります。

○桃井副反応検討部会長 グラフ自体は正しいのですね。

○事務局 はい。医療機関報告についてグラフをつくらせていただいたものになります。

○桃井副反応検討部会長 わかりました。ありがとうございます。

 ほかに御意見等、おありになりますか。よろしいでしょうか。

 それでは、これまで御議論された11から15までですが、副反応報告の頻度は、6カ月間及び累計に関しても、これまでに検討したワクチンと比較して特段高いということはない。

 2番目には、日本脳炎ワクチンの単独接種の症例でアナフィラキシーと評価された例が3例ありました。BCGワクチンと4案件混合の同時接種。アクトヒブ、プレベナー13、ビームゲンの同時接種。アクトヒブ、プレベナー13、ロタリックスの同時接種。アクトヒブ、プレベナー13、ビームゲン及びロタテックの同時接種の症例で、それぞれアナフィラキシーと評価された症例が1例ずつありました。

 3番目には、日本脳炎ワクチンでADEMと評価された症例が1例ありました。

 4番目に、日本脳炎ワクチンの単独接種の症例とビームゲンを含む7種のワクチンの同時接種例において、それぞれ後遺症症例の報告が1例ずつありました。

 次に、ロタリックスの単独接種で2例、アクトヒブ、プレベナー13、ヘプタバックス2及びロタリックスの同時接種例で1例の死亡症例がありました。因果関係についても、いずれも情報不足で評価はできないものであるということでありました。

 このような内容でよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○桃井副反応検討部会長 それでは、この内容を踏まえまして、これらのワクチンについて現状の取り扱いを変更する必要があるかについて、いかがでしょうか。この内容であれば、これまでの副反応報告によって、その安全性において重大な懸念は認められないという評価でよろしいでしょうか。接種継続ということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。

 それでは、資料11から15までの審議を終了させていただきます。

 各安全性の議題については以上でございますが、次に、先日開催されましたシンポジウムにつきまして、倉根委員より御報告をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○倉根委員 承知いたしました。

 まず、資料20をごらんください。

 1ページ目でございます。1210日、「子宮頸がんワクチンについて考える」というシンポジウムで、この委員会における議論の経過を話すということで、私がその役目をいたしました。講演者でありますけれども、京都大学の小西先生、私、東京医大の西岡先生、国際医療福祉大・横田先生、筑波大・宮本先生、JR東京病院の奥山先生、信州大の池田先生、愛知医大の牛田先生という8人でございました。

 1ページおめくりください。非常に簡単なサマリーをそこに入れております。この8人がそれぞれの御立場から、子宮頸がんワクチンの副反応について考えを述べるというやり方で進みました。

 まず、小西先生は、産婦人科の立場から、HPVワクチンの有効性について発表し、HPVワクチンというのは有効であり、ワクチンの接種はなされるべきであるというお考えを述べられました。

 私は、ここにおられる委員の方が御存じのように、ここの副反応部会及び安全対策調査会における議論のこれまでの経過を説明いたしました。

 西岡先生は、HPVワクチン接種において、亜急性に重層化する臨床スペクトルを呈する新たな病態としてHANS症候群という一つのお考えを提示しました。シナプスの障害による病態の可能性について発表なさいました。

 横田先生は、HANS症候群を改めて御説明するとともに、HPVワクチンに含まれるタンパク質及びアジュバント等が原因であるという可能性を唱えました。このタンパク質というのは、ワクチンに含まれているタンパクの一部を認識するという中の、ある種の抗原としてのペプチドをあるT細胞が認識しているという可能性を唱えられました。

 宮本先生は、HPVワクチン接種後に生じた症状の治療法の一つの考え方として、解釈モデル等に基づいて治療について説明なさいました。

 奥山先生は、HPVワクチン接種後に痛みなどを呈した症例について、外傷後に類似の症状を呈した症例とあわせて、軽快症例も含め、治療経過を説明されました。

 池田先生は、HPVワクチン接種後の症例では、HPVワクチン接種により、自律神経障害、関節炎、高次脳機能障害が起こっているという考えをお示しになりました。病理情報などを御説明されました。

 牛田先生は、慢性痛の生物心理社会モデルの考え方に基づいた、HPVワクチン接種後の症状に対する治療法、及びその治療による改善率等について御説明なさいました。

 もう一枚おめくりください。最後に、座長であられます高久先生から、「今回の専門家の先生方の意見を聞くと、副反応について解決した上で、HPVワクチン接種を進めていくべきと考える」とした上で、取りまとめ事項として以下の発言がありました。

HPVワクチン接種後に発生した症状とワクチンとの因果関係の有無及び病態については、本日のシンポジウムでも示されたように、専門家の間でも幾つかの異なる見解がある。今後も専門家による究明の努力が重要である。

 2.これらの症状を呈した被接種者に対しては、HPVワクチン接種との因果関係の有無や病態にかかわらず、その回復に向けて、日本医師会・医学会が行政とともに、治療・支援体制を強化することが大切である。

 3.ワクチンには接種をすることによるリスクとしないことによるリスクの両面があることを踏まえ、国においては、引き続きワクチン接種のあり方について、現時点で得られている科学的根拠に基づいた検証を行い、結論を得るべく努められたいという取りまとめをなさいました。

 以上でございます。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございました。

 なお、このシンポジウムには、この委員の中から、私と五十嵐委員が出席しておりましたので、五十嵐委員、何か御意見がおありになればお願いいたします。

○五十嵐委員 特段の意見ではございませんが、感想でもよろしければお話をさせていただきたいと思います。

 私も、この1210日開催のシンポジウムを拝聴させていただきました。このシンポジウムでは、HPVワクチン接種後に生じたさまざまな症状につきまして、病因論と治療法の両面から大変詳しいお話をいただけたのではないかと思います。大変勉強になりました。

 しかし、このシンポジウムに参加した前後におきまして、HPVワクチンとその後に生じたさまざまな症状との関係について、理解が特段深まったという印象は持っておりません。したがいまして、引き続き、今後も科学的な検証を続けるということと、それから、患者さんに対しては、適切な治療をできるだけ早くから始めることが必要と考えています。

 以上です。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございました。

 私も全部を拝聴させていただきました。社会的な関心が大変ある課題でございますので、大変多くの医師等が御出席になっておられました。私も聞いた感想では、さまざまな新たな説を提唱しておられる方もおられましたが、それらを支持する科学的根拠は全く示されなかったように思います。ですから、普通、仮説はある程度の根拠となるデータがあって仮説になり得るのですが、今のところは科学的な根拠のない仮説であるという理解をいたしました。

 このシンポジウムに御出席でない委員のほうが多くいらっしゃいますので、もしシンポジウム発表の内容でデータが頂戴できれば、それについて次回議論することも可能だと思いますが、個人データでございますので、それらについてはいただければという仮説のもとで、いただけた暁には次回検討して、皆様の御意見をさらに頂戴したいと思います。今回は御報告でございます。

 何か御質問等、おありになりますか。よろしいでしょうか。

 それでは、本日の審議事項及び御報告を終了いたしました。

 事務局からよろしくお願いいたします。

○事務局 本日は長時間にわたりまして活発な御議論をいただき、まことにありがとうございました。

 次回の開催につきましては、日程調整の上、日時について御連絡させていただきたいと存じます。

 副反応検討部会と安全対策調査会の合同会議につきましては以上で終了となりますが、この後、休憩を挟みまして午後7時から、引き続き安全対策調査会を開催する予定でございます。調査会のほうの委員の先生方におかれましては、そのままお待ちくださいますよう、お願いいたします。

 また、傍聴者の皆様へのお願いでございますが、審議会委員が退室いたしますので、退室が終わりますまで、そのままお待ちいただければと思います。

 事務局からは以上でございます。

○桃井副反応検討部会長 それでは、大変長い時間、大変大部の資料につきまして御審議、御検討いただきまして、ありがとうございました。本日はこれで終わらせていただきます。



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