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2011年11月2日 第17回 医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会

医薬食品局審査管理課医療機器審査管理室

○日時

平成23年11月2日(水)


○場所

厚生労働省(中央合同庁舎第5号館)17階専用18会議室


○議事

○北村座長 おはようございます。定刻となりましたので「第17回医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会」を始めさせていただきたいと思います。
 本日は御多忙の中をお集まりいただきまして、委員の先生方あるいは説明くださる参考人の方々、誠にありがとうございます。
 委員の出欠状況、配付資料確認等、事務局の方よりお願い申し上げます。
○浅沼医療機器審査管理室長 おはようございます。厚生労働省医療機器審査管理室長の浅沼でございます。
御出席の委員の御報告に当たりまして、まず事務局側から御紹介をさせていただきたいと思います。厚生労働省は人事異動がございまして、担当が何名か異動しておりますので御紹介させていただきたいと思います。
まず、審査管理課長の赤川でございます。
医政局医療機器政策室長の関野でございます。
私は、医療機器審査管理室長を7月29日付で拝命いたしました浅沼です。どうぞよろしくお願いいたします。
続きまして、本日の御欠席委員について御報告させていただきたいと思います。
本日は、1名の先生、釘宮委員が御欠席と承っております。
また、吉田茂昭先生が11時半に御退席と承っております。
本日は、検討品目に関する専門家としてワーキンググループから3名の先生、また日本核医学会から1名の先生に参考人として御出席いただいております。御紹介させていただきたいと思います。
まず、国立がん研究センター中央病院副院長荒井保明先生でございます。
続きまして、国際医療福祉大学教授戸高浩司先生でございます。
近畿大学医学部整形外科教室主任教授浜西千秋先生でございます。
一般社団法人日本核医学会理事、横浜市立大学大学院医学研究科放射線医学教授井上登美夫先生でございます。
続きまして、配付資料の確認をさせていただきます。机上にございます資料を御確認いただければと思っております。
 資料1「これまでの選定品目の現状」、大き目の資料になっております。
 資料2「平成22、23年度学会等からの要望内容の概要一覧」でございます。
資料3「ワーキンググループによる評価」になっております。3−?〜?でございます。詳細につきましては議事次第の方に書いてございますが、No.22−30、32、33、35、No.22−34、44、45、No.23−1、2、3ということで配付しております。
 資料4で一枚紙になっています「PET薬剤合成装置の取扱いについて」というものがございます。
その他参考資料といたしまして、参考資料1〜7、それと当日配付となっております日本核医学会から御提出いただきました「PET検査を保険診療で行うには薬剤か合成装置の薬事承認が必要」という表題になっているカラーの資料がございます。以上でございます。不足のものはございませんでしょうか。出欠状況及び資料の配付状況は以上となります。
これより議事に入りますので、傍聴されている方におかれましてはカメラ撮りはここまでとさせていただきます。御協力のほどよろしくお願いいたします。
○北村座長 ありがとうございました。
それでは、次に事務局の方から検討会委員の先生方の利益相反に関する報告をお願い申し上げます。
○事務局 利益相反の確認結果について御報告いたします。
 寄附金、契約金等の受け取り状況をあらかじめ伺いましたところ、本日の検討品目につきまして議論に御参加いただけない委員が1品目につき1名いらっしゃいました。議論に御参加いただけない委員は、口腔咽頭専用ブレードについての部分に関して澤委員となっております。以上、御報告いたします。
○北村座長 ありがとうございました。
 ここまでのところはよろしゅうございますか。
 議題に入らせていただきたいと思います。
 議題1「これまでの選定品目の現状について」を事務局より説明を受けたいと思います。よろしくお願いします。
○事務局 それでは、資料1をごらんください。
資料1につきましては、これまで検討会で選定されました品目の現状についてまとめております。
前回からの変更点につきましては3ページ目でございますが、No.22緑内障インプラントにつきましては8月の医療機器部会で審議されまして、8月31日付で承認されております。
同じく3ページ目のNo.25、上から2つ目のボストン・サイエンティフィックのウォールフレックス大腸用ステントにつきましても7月7日付で承認されておりますので御報告させていただきます。
事務局からは以上です。
○北村座長 ありがとうございました。
 今、現状の御報告がありましたけれども、委員の方々から御意見、御質問等ございますでしょうか。よろしいですか。
どうぞ。
○千葉委員 今の資料の20番目の横隔神経ペースメーカですけれども、これはずっと以前から塩漬けになっている状況だと理解しております。ここに「公募中」とございますけれども、今までと何か違った、今まで何年間も出ないわけですから、これを同じ方法だけで公募しても余り大きな可能性はないのではないかと思ってしまうわけです。これに関して、今、どのように現在あるいは今後のことをお考えか、お教え願えますでしょうか。
○事務局 ただいま公募中の段階でありまして、企業が現れないということが一番問題ですので、どういった企業にやっていだけるかということをこちらとしても経済課の方とも何とか考えていきたいと思っているところでありまして、今後どういう形でやっていくかはまた御相談させていただきたいと思っております。
○関野医療機器政策室長 経済課の関野でございますが、以前から御指摘いただいていた品目だと思っております。今、説明があったように、企業との関係でどこから探すかということの努力を続けてまいりますが、一方で要望のありました学会との間でも少し話し合いを持たせていただいて、海外のこれに代わると言ったら変ですが、何か当たりをつけるようなところも含めて、少しきめ細かい個別の協議をさせていただきたいと思っております。
○千葉委員 ほかの会社かもしれませんけれども、最近この横隔神経ペースメーカと同じような機能のものがALSに対してアメリカのFDAで承認されたものがある。つまりここの適応の疾患の中にアメリカではALSが最近入ったらしいという話を聞いておりますけれども、日本ではALSの患者さんもそれなりに数がおられますので、そういうことまで含めて考えますと、あるいは手を挙げてくれる企業さんが出てくれないかなと個人的には思っておりますが、この辺はいかがでしょうか。
○事務局 このニーズ検討会におきまして選定された当時のお話といたしましては、先天性中枢性低換気症候群等に関してニーズが高いという形で御選定していただいてございますが、企業と今後開発する話におきましては、千葉委員がおっしゃられましたとおり、例えばこれにプラスしてALSですとか、そういった形での承認申請の形態が十分あり得ると思ってございますので、御指摘を踏まえまして経済課とともにどういう形でいけば最終的に承認申請が出されて承認にこぎつけるかというところを更に検討させていただければと思います。
○北村座長 千葉委員、これはかなり、何年くらいほったらかしたんですかね。当初からですね。
○千葉委員 3年くらいですか、2年ですか。
○北村座長 これは一種のペースメーカーのような機械、取り扱い企業がつかないというのですね。アメリカ製ですか。
○千葉委員 アメリカ製です。
○北村座長 厚生省はそういう権限はないかもしれないけれども、企業にやりなさいというような指示はできないの。ペースメーカーみたいにもうかるところはじゃんじゃか新しい製品が入ってくるし、510kを通したものがどんどん出てきて大きな問題も出ている中で、売れそうにないところは全くしないという、これはやはり日本の企業の姿勢も見直さなければいかんということにもなるくらい、千葉委員はこの問題を言い続けておられるわけです。何とかしてあげてよ。何かしますとこの場で言いにくいかもしれんが。
○事務局 確かに企業サイドにしてみると、当然企業は営利企業でございますので、国とは違って何らかの利益なり、更にはその後につながるビジネスモデルが描けるかどうかという行動をとられることは厚労省も理解しております。ただ、さはさりながら現場で必要だということで医療機器を開発して、それをなりわいにされている企業の方々でありますので、そこのところはきちんと考慮してくれということを、厚労省も法的権限を持ってはいないですが、再三お願いの方はさせていただいている状況でございます。
厚労省としても、こういういわゆるもうからない品目についての開発の後押しの方策はやはり施策として、今、ライフイノベーションの推進が高らかに掲げられて、国の政策として医薬品、医療機器産業を成長させようということはやってございますので、ここは医政局の中で拠点病院の整理ですとか、さまざまな研究費の集中的な投入を行っているところ、また医薬局といたしましてもただいま法改正の議論の方もされてございますが、いわゆるスーパーオーファンみたいなものについて開発を促進するための方策いかんというところで議論をさせていただいているところでございますので、個別の品目はその品目で現状ある状態で、先ほど千葉委員からも御指摘を受けたような形でいろいろ進めていければと思いますが、大きな制度の枠組みの限界も現行の制度上あるという形では認識してございますので、そちらの方も変えながらニーズが高いものからきちんと現場に届く体制はつくっていくよう検討の方を引き続き進めたいと思っています。
○北村座長 企業ももうからない領域であるということはだれしもわかっている、それが一番の大きな原因でつかないということだと思いますけれども、一方では利益が上がっているペースメーカー関係はどんどん入ってきているわけなので、それと抱き合わせというわけではありませんが、それをやるならこれもやってくれというようなことは、命令はできないかもしれないけれども、厚労省の指導はやはり意味があると思うんです。困っている患者が日本にいるんだからと。よろしくお願いします。
それくらいで千葉先生、これはよろしいか。まだ言いたい。
○千葉委員 公的な意味で、つまり企業が手を挙げないときにはどうするかという次の策を厚労省の方でお考えであれば、それは非常にありがたいということで、手が挙がらない場合の厚労省としての方策を是非お考えいただければと思っております。これらに限らずほかの治験もこれから起きると思いますけれども、是非よろしくお願いいたします。
○浅沼医療機器審査管理室長 医薬品局だけではなくて、医政局もこのニーズに関する話は一緒に組んでやっておりますので、双方両局からいろいろと方策を考えていきたいと思います。よろしくお願いします。
○北村座長 よろしくお願いします。
ほかによろしゅうございますか。
それでは、議題2に進みたいと思います。
議題2は「平成22、23年度学会等要望について」でございますが、事務局より説明をお願いします。
○事務局 それでは、「平成22、23年度学会等要望について」を御説明差し上げます。
資料2をごらんください。
3ページ目から本日御議論いただく項目に黄色で色づけさせていただいております。
まず、左に番号が振ってございますけれども、No.22−30、No.22−32〜35、こちらは前回7月7日の検討会でワーキンググループにて再検討とされましたため、本日議論をしていただくこととなります。
次の4ページ目からでございますけれども、No.22−36、こちらは要望品目に関します資料が未整備のためワーキンググループにて再検討とさせていただいております。
No.22−39〜40に関しましても企業資料が未整備のためワーキンググループで再検討とさせていただいております。
次に5ページ目になります。No.22−43、こちらの品目でございますけれども、PMDAで現在審査中のため対象外とさせていただいております。
No.22−44〜45でございますけれども、こちらは評価レポートを参考の先生に御作成いただいておりますので、評価レポートを基に御議論いただきたいと思っております。
最後、6ページ目になりますけれども、No.23−1〜3は日本整形外科学会から御要望のありました品目でありますが、こちらも評価レポートを基に御議論していただくことになっております。
No.23−4、6につきましては、こちらもPMDAにおきまして審査中のため対象外とさせていただいております。
真ん中にございますNo.23−5、口腔咽頭専用ブレードでございますけれども、こちらの表にはエアウェイスコープというものと併記させていただいております。エアウェイスコープは既にイントロックとともに承認を取得しているもので、こちらは画像転送システムを備えたビデオスコープとなります。CCDカメラがついておりまして、先の方にLEDの照明がついているということで、それを通常はイントロックという機具を先端につけて、気管挿入時の口腔観察や挿入具合を確認するために使用されている医療機器となっております。今回要望のございましたPOSブレードにつきましては海外では未承認の機器ではございますが、国内開発品ということでワーキンググループでも検討させていただきました。ワーキンググループの結果といたしましては、口腔内観察に一定の有効性はあるものの、急いで認定しなければいけない機器とはならないということで非選定とさせていただいております。
次にNo.23−7でございますけれども、こちらはベクトセレクト機能を持った製品とマルチポイント機能を持った4極左心室用リードと接続可能な除細動機能付植込み型両心室ペーシングパルスジェネレータ、CRT−Dと言われるものと、4極の左心室用リードが御要望が上がっております。こちらは上段のベクトセレクトという機能を持った製品につきましては、こちらもPMDAに申請中のため対象外とさせていただいております。下の段にありますマルチポイントにつきましては、こちらも評価レポートを作成いただきましてワーキンググループで御議論いただいたのですけれども、資料が未整備ということで再びワーキンググループにて検討させていただくこととなっております。
以上、報告を終わりにさせていただきます。
○北村座長 ありがとうございました。
11月2日検討会の品目が大変多いのですが、その中で消えたのがNo.23−5ですか。
○事務局 そうです。
○北村座長 それとNo.23−7の下の方ですね。
○事務局 まず、No.22−43のステントグラフト、こちらが申請中ということで対象外とさせていただいております。それから、6ページ目のNo.23−4、No.23−5、こちらは以前から御要望がある品目でございますけれども、再度申請されましたが、こちらも審査中のため対象外とさせていただいております。最後にNo.23−7の上段、ベクトセレクト機能を持ったCRT−D、こちらが対象外となってございます。
○北村座長 わかりました。
ここまで事務局の御説明をいただきましたが、御意見、御質問等ございますか。
よろしければ議題3に進ませていただきます。
したがいまして、本日御検討いただく品目は9つでよろしいですか。
○浅沼医療機器審査管理室長 はい。
○北村座長 9件という形で審査をお願いしたいと思います。御審査いただく品目が大変多いため、参考人の先生方、説明を簡潔に効率的にお願いできればありがたいと思っております。
 まず、3−?〜?、これは前回からの懸案の問題ですが、PETの薬剤合成装置の問題で再検討になっております。これについて御説明いただけますでしょうか。これは荒井先生の方から説明していただく。よろしくお願いします。
○荒井参考人 PET製剤の?〜?を簡潔に御説明させていただきます。
 まず、1つ目がメチオニンの合成装置ということで、資料3−?になります。
概要は悪性腫瘍の診断です。現在FDGがグルコース代謝が高いところということで使われておりますが、もともとグルコース代謝の高い脳、あるいは排泄経路の尿路、膀胱等につきましては重なってしまうために画像がわかりにくいという欠点があります。これに対し、メチオニン代謝を画像にして部位を判別するというのがこの検査法のコンセプトです。メチオニンは半減期が20分と短いこともあり、その場でつくって使わないと臨床的には使えないという状況があり、ここに出させていただいております。
海外での承認状況としましては、欧米では小規模な医薬品合成設備と分類されているために、これに限定しての承認は必要ないとされています。
ワーキンググループではこれに基づきまして悪性腫瘍の診断、医療上の有用性も高いということでどちらもAという判定をさせていただきました。
次に、2つ目、フッ化ナトリウムの合成装置です。
これは骨の腫瘍を診断するものです。一般的にはテクネチウムを用いることが多いのですが、テクネチウムに比べてはるかに高い空間分解量で鮮明な画像が得られるという点が特徴です。
これも海外では小規模医薬品合成装置という区分で承認は必要とされていません。
半減期が110分ですが、テクネチウムをすべて海外からの輸入に依存している状況があり、こういった各医療施設でつくって使用できることは、安定供給という点でもかなり大きな利点と理解しております。
このような背景に基づき、ワーキンググループでは適応疾患の重篤性がA、医療上の有用性がBとしました。これは既にテクネチウムがあるということを踏まえてBとしたものです。
3つ目に進ませていただきます。これはアルツハイマー型の認知症と非アルツハイマー型の認知症の鑑別にFDGを用いるものであります。
これにつきましては現行では、両者を鑑別ということでかなり難しい。完全に形の変化が出ていればMRI等の他の画像モダリティーでもある程度のことが予測ができますが、技術的には非常に難しいものです。詳細は厚い方の資料にありますが、かなりきちんと鑑別ができるということで今回出されております。
海外の使用状況は、この目的での承認はありませんが米国でのメディケア等では保険償還がなされています。この保険償還につきましては2004年9月に効能外の適用として認められています。
最後の4つ目です。FDGを用いた原因不明の発熱の検索です。資料3−?になります。
原因不明の発熱は実際の臨床現場ではしばしば遭遇するもので、さまざまな画像診断、生化学的あるいは血液学的な検索に加え、ガリウムも炎症にとりこまれることから、熱源探しに使用されていた時代があります。しかし、ガリウムの画像は非常にぼやっとした画像で、現在はほとんど使われていません。他方、炎症の場所はグルコース代謝が高いため、そこを診断するのにFDGが使えるということから申請が出されました。
これにつきましては海外、欧米では承認はされておりません。
以上よりワーキンググループとしましては、適応疾患の重篤性、原因不明の発熱が重篤でないというわけではないのですが、悪性腫瘍の診断等々との比較も勘案しまして、重篤性をBとしました。医療上の有用性につきましてはこれで一体どのくらいの診断期間の短縮あるいは最終的なアウトカムとしての効果が得られるかに関してはなかなか判断が難しいということもあるため、Cと結論しております。
以上が概要であります。
○北村座長 ワーキンググループからの御説明ありがとうございました。
 事務局から御説明いただくと思うのですけれども、これは皆自前の院内におけるサイクロトロンで合成するというのは核の半減期が極めて短いものばかりということになっているのでしょうか。いわゆるアイソトープの企業から提供されるものではだめだということですね。それは核の半減期の問題だけですか。
○荒井参考人 半減期でも事実上どんなに急いでも間に合わないのはメチオニンだけであって、あとフッ化ナトリウムは110分、そのほかのFDGは110分ですし、現在既にデリバリーして使われておりますので、さまざまな供給あるいは企業がそういったことをどれくらいやるかというバックグラウンドによりますけれども、今のFDGが使えている実情を踏まえれば、必ずしも絶対自分のところでつくらないと臨床に使えないと断言はできないと思います。
○北村座長 それにもかかわらず、FDGは既に機器の方は薬事承認されていると聞いているのですが、それはここの委員会ができる前にもう既に認められているような形になっているみたいですけれども、この辺り、平岡先生は詳しいですか。どうですか。
○平岡委員 そこら辺りの経緯のことは存じていませんけれども、ただ、この合成装置そのものが医療機器か医薬品といった議論がずっと日本ではありまして、基本的には医療機器として対応してもいいのではないかと思っております。
○北村座長 先生はそう思っておられる。
これは前回からの議論の続きになりますが、それでは事務局の方からよろしくお願いいたします。
○事務局 事務局から、前回7月7日の検討会におきましてPET薬剤の合成装置、またその医薬品についての承認ですとか取扱いの状況、また海外との比較についてとりまとめるよう御指示いただいたところでございまして、今回は資料4といたしまして横長の紙ですけれども、こちらの方に状況をまとめさせていただきましたので御説明をさせていただきます。
 資料4の1ページ目でございますが、薬剤の合成装置と医薬品それぞれに関する承認の状況を示したものでございます。左側にPET薬剤の種類といたしまして、FDG、NaF、あとメチオニンと書いてございますけれども、FDGにつきましては合成装置、医療機器としての承認でございますが、主品目、平成13年12月に初めて承認された後に幾つかの品目の方が医療機器としてFDGの合成を行うという形で承認をとられております。また、医薬品の方につきましては、医療機器から遅れまして平成17年7月にFDGスキャン注という形で、こちらはデリバリーですけれども、全国何か所かに製造拠点を置きまして、半減期110分ですので医療機関に行くまでの間にきちんとオシアール活性を保った形でお届けをするという供給体制が医薬品もできているということでございます。
 それぞれ医薬品、医療機器の適応でございます。まず医療機器の適応でございますが、悪性腫瘍の診断、心筋のグルコース代謝能の評価、てんかん発作焦点のグルコース代謝異常領域の確認となってございます。FDGスキャン注の方ですけれども、適応は悪性腫瘍の診断、あと虚血性心疾患の診断、難治性部分てんかんで外科切除が必要とされる場合の脳グルコース代謝異常領域の診断という形になってございます。
今回ニーズ検討会の方で御議論いただいておりますNaFの方とメチオニンにつきましては、現状は医療機器、医薬品ともにまだ承認をされていないという状況でございます。
裏側でございますが、それぞれの国内におけます審査ですとか品質管理の取扱いについてまとめたものでございます。
まず、PMDAにおける審査体制でございますけれども、医療機器たるPET薬剤合成装置につきまして、医療機器としての承認審査が行われるという形で医療機器審査部の方が主体的に審査をする。今後、生成物の評価の方におきましては医療機器審査部と併せまして新薬審査部の方と連携して実施するという形になってございます。医薬品の方につきましてはそのまま医薬品として承認審査を新薬の方で行われている状況です。
実際の品質の管理でございますけれども、PET薬剤合成装置(医療機器)の方につきましては承認書の品目仕様、こちらの方は機器の特性を規定するなどでございますけれども、品目の仕様と操作方法の記載に基づきまして医療機関が品質管理を実施するという形になります。品質管理につきましてはポジトロン核医学利用専門委員会が成熟技術として認定した放射性薬剤の基準、これは日本アイソトープ協会さんの方で出されているのですが、こういった基準を活用して品質管理を行っていただいているという状況です。PET医薬品の方につきましては、製造工程におきましていわゆるGMP省令に基づきまして製造業者の方が品質管理を実施する状況です。
規格基準でございますけれども、ポジトロン、先ほど申し上げました医療機器に関しまして日本アイソトープ協会さんの基準で規格基準等が規定されてございます。医薬品の方につきましても放射性医薬品基準ですけれども、そちらの方で規格基準が決められている。
また核種や化合物ごとに承認取得が必要か否か、適応拡大を含めてでございますけれども、こちらはどちらも取扱いは同じで、医療機器であっても医薬品であってもそれは必要という整理になってございます。
最後、「FDAにおけるPET薬剤合成装置及びPET医薬品の取扱いについて」を御紹介させていただきます。
PET薬剤合成装置につきましては先ほど荒井参考人からもお話がございましたとおり、小規模医薬品合成設備という規定になってございまして、医療機器としての承認は必要とされていないという状況でございます。
PET医薬品につきましては、品質管理につきましては連邦行政規則に基づくガイダンス、PET医薬品のcGMPに規定されている。規格基準等につきましては米国薬局方、USPですけれども、こちらの方で規定されているという状況でございます。
状況の説明は簡単ですけれども以上でございます。
○北村座長 ありがとうございました。
 随分前回の会議のときに疑問点みたいに残ったところを御説明いただいたと思うのですが、また同時に疑問がわいてきています。例えばFDGは製造ラインの、機械としての薬事承認も得ているし、企業がFDGスキャン注として販売されているものも医薬品として承認されている。この2つはどういうことになるのか。自分のところでつくってもいいし、買ってもいいという形になっている。当初は核の例えば20分くらいの半減期でどうしても製品としては扱いにくいというものは、医療はその機械のラインを薬事承認することによって保険の道を開くというようなことは十分理解できるのですが、こういう2道があるわけですね。これがどうしてなのかというようなことも含めまして、参考人として本日来ていただいております日本核医学会理事の井上登美夫先生からお話しいただければと思います。よろしくお願いします。
○井上参考人 井上でございます。本日は参考人として参加の機会を与えていただきましてどうもありがとうございました。
 それでは、当日配付資料を用意させていただきましたので、それを基に学会の活動、経緯等を含めまして御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、1枚目にポンチ絵がございますけれども、現状で先ほど来御説明がありますように、PET検査を保険診療で行うシステム、体系といたしまして、一番上の四角に囲んでありますような院内のサイクロトロンで18Fをつくりまして、FDGの合成装置を承認医療機器として安全性を担保された形での御承認をいただいて製造いたしまして、できたPETの薬剤を先ほど御紹介がありましたようなアイソトープ協会の基準あるいは学会のガイドラインといったもので品質を確認して、院内製剤として患者さんに投与してPETの診療を行うというシステムと、もう一つ、中段にございますけれども、ピンクで囲まれた製薬工場で企業さんの方で医薬品GMPの管理の下で合成されまして、それがデリバリー、配達されまして、医療機関ではサイクロトロンあるいは合成装置がなくても撮影装置だけがあれば検査ができるという2つの流れがございます。
経過を見ますと、2002年に最初の上段の院内FDGの合成装置を薬事承認いただいて、安全性を担保するという枠組みで、その当時の高度医療で積み上げられた臨床データを基に保険診療のシステムが最初にできたという経緯がございます。現在、4年を経過しまして、先ほども御説明がありましたけれども、製薬企業さんから医薬品GMPという形でのデリバリーが始まっているというのが現状かと思います。
ただ、院内製造のこういったFDGのような体制の場合に、各施設に医薬品GMPをアダプテーションというのは現実的には非常に難しい問題が今の日本の医療体制の中ではあると認識しております。欧米では先ほど来、この合成装置の認可ではなくて、小規模医薬品合成装置ということで医薬品として認可する形がとられているわけでございますが、どういう点が違うかといいますと、上段の黄色でメーカーのマニュアルあるいは学会協会のガイドラインで私どもは担保しているところの基準の在り方、考え方、ガイドラインのレベルが違うという点が欧米との違いという点であるという認識を持っておりまして、そういったことを背景に、できればグローバルスタンダードに少しでも近づけるという観点から、今、日本核医学会の方で製造の基準等に関しましてガイダンスを策定している作業をしています。
 2ページでございますけれども、実際に「?.製造基準」「?.非臨床安全性基準」「?.臨床評価基準」の3つのガイダンスにつきまして2年ほど前から議論いたしまして、これが現在PMDAの方で品質管理のときに参考にされているのでしょうか、ポジトロン核医学利用専門委員会が成熟技術として認定した薬剤の基準から更にグレードアップするような基準ということで学会基準を設けております。実は9月に会員に意見公募をいたしまして、9月末で締め切りまして、その後検討を重ねまして、先週の核医学会の理事会で学会基準として承認された案でございます。
 一番上の製造基準がこの問題に直結するところでございますけれども、どういうコンセプトで基準を設けたかといいますと、日本の治験薬GMPと米国のFDAのPET薬剤のためのcGMPというガイダンスが既に出ておりまして、それを融合するような形の基準というコンセプトになっております。更に従来の我が国のシステムで一番欠けていた点なのですけれども、製造施設をオーディットしてきちんと見ていくということ、とはいいましても、我が国の場合、今までの製造プロセスからこういったcGMP準拠に近い、準拠のガイダンスに持っていくためには皆さんでいろいろと勉強しながら、教育しながら、学会としても支援させていただくといった双方向のやり方で、学会が自主的にそういったオーディットも含めて御支援させていただくというようなところで製造の品質管理の部分についてのレベルを少しでもアップしていきたいという活動を、今、しているところでございます。
 長くなって申し訳ありませんが、2番目は非臨床安全性基準でございます。これはヒトに投与する前の安全性の基準といたしまして、MD試験ガイダンスといいますのはマイクロドーズ試験ガイダンスで、今回のマターと少しずれますけれども、近年PETを治療薬の創薬開発するツールとして使うという考え方がございまして、このマイクロドーズ試験ガイダンスはそれに基づきまして厚生労働省さんの方から近年出されたガイダンスでございます。これを準拠する形あるいは厚労科研の方で御検討いただいていますPETの医薬品の治験用のガイダンスといったものの案を適合するような形で臨床に入る前の必要な非臨床安全性基準の考え方を提示するという基準になっております。
 3番目は、FDAのガイダンス等をベースにいたしまして臨床試験のクオリティーを上げていくことを御支援するといった意味での考え方を示すガイダンスになっておりまして、この上の3つのガイダンスにつきまして先週学会基準として設けさせていただきまして、少しでも学会としてこういった合成装置を薬事承認としてお認めいただいた上に、品質についても更にアップするような前向きな対応をしたいと活動しているところでございます。
基本的には合成装置を医療機器として承認をとっていただいた場合には、企業の方での薬事承認マターで入った装置がきちんと稼働することとか、添付されたマニュアルに沿ってつくられればきちんとした薬剤ができる、そこまでは行政上の責任で企業さんの責任という形で担保していただき、更にその後最終的に投与するのは院内製造の薬剤でございますので、やはり医師の責任あるいは施設の責任という形で、そういったところを学会基準も併せて御配慮いただいた上で患者さんに投与するというスキームが、我が国の医療の現状を考えますと、そこのcGMPのところを米国並みにすぐに引き上げてやるような人的あるいは財源的な背景等も考えますと、学会がこういった形で教育研修なども支援させていただくというところも含めまして、総合的に御支援させていただいてこういったシステムで行かせていただきたいという観点があります。どうしてもC11のメチオニンのような短半減期のものは将来的にも医薬品としての認可から、デリバリーが非常に難しいですので、こういった院内製造の形での保険診療の道は是非必要であると思いますし、その場合やはり合成装置が薬事承認マターで、かつこういった品質管理のガイダンスと併せて進めていっていただけるような体系が私ども学会としては望ましいと考えておりまして、そういった観点から機器として管理されることによって、メンテナンスの義務化とかいったところでの品質保証プラス学会としてこういったガイダンスを実践していくことで、全体的にPETの診療が多くの患者さんに寄与するようなシステムとなるように進んでいただければと考えております。
長くなって申し訳ございません。以上でございます。
○北村座長 ありがとうございました、井上先生。
 やはり実地にやっておられる方の説明を聞くのが一番よくわかりますね。前回延ばしたことが大変役に立ったと思いますが、このようなガイドラインを今、作成中とおっしゃって、これは9月ごろから始めておられるとおっしゃいましたか。
○井上参考人 いえ、検討は2年前から初めまして、9月の冒頭で核医学会の会員の方に意見募集を求めまして、それをまとめまして、先週の理事会で最終的に案がとれまして、学会基準として設定させていただいております。ホームページ上に公開されますし、またこれを実施するための教育プログラムもこれから実行していく予定になっております。
○北村座長 それでは、委員の方々から御意見を。どうぞ。
○吉田茂昭委員 今の御説明を伺っていると、結局今の3−?〜?まではこの検討会の対象である、すなわちFDGの合成装置がつくるものによって承認が必要だということになるからということですね。つくる承認が要るから。これは日本だけですね。アメリカとは違う。ここで1つ考えていただきたいのは、この考え方でいくと、同じFDGの合成装置がつくるものによって未承認機器になったり承認機器になったりというとんでもないことが起こってしまいます。つまり、これからどんどんいろいろなRIができればできるほどそのたび毎に同じ機械を承認しなければいけない、承認を受けなければいけない行為がものすごく増えてくるわけです。逆に機器の方の安定性がわかっていれば、それは機器として承認していって、できたアウトプットに関しては別に評価していくというやり方もあって、むしろこちらの方が普通の筋だと思います。ここのところは厚労省として是非考えておいていただきたいと思います。でも、いずれにしてもこの4品目をどうするかについては今日の議題であることは間違いないですね。議論の対象外ではないということです。
○北村座長 ほかに御意見はございませんか。
 井上先生、現在FDGについては企業製品と院内サイクロトロンの日本での利用度はどのようなものになっていますか。第1ページ目の一番上段と真ん中の段の利用の比率です。サイクロトロンを持つのは大変大きな大学とかナショセンとかしかないですね。
○井上参考人 あるいはPETの画像センターとかそういった施設で、ちょっと大ざっぱな数字ですが、現在約150施設くらいではないかと思います。デリバリーでおやりになっているところもほぼ同数かそのくらいの状況になっているかと思います。医療機関として御利用いただいている状況としてはそんなような状況かなと思います。
院内製剤が必要な1つの理由としましては、現状でもデリバリーできない例えば沖縄とかそういった地区が存在するということでございまして、検査の数が多いとデリバリーでは十分こなし切れないというような医療上のニーズとのバランスの問題で、デリバリーだけでは十分には医療のニーズにこたえられていないという状況があると思います。
○北村座長 そういう事情もあったということですけれども、そうしたら薬事承認された機械、FDGの場合もう既にされているわけですけれども、企業側の責任はどういうことになっているんですか。
○井上参考人 したがいまして、合成装置を設置したときに当然それがきちんと稼働することの確認がございますし、添付されているマニュアル等に基づいて、それに従ってそのとおりにやったらきちんと薬剤ができるというところが担保されていること、そういったところが企業の責任ということになるかと思います。最終的に投与するところでのFDGがちゃんとできている、そういったことの確認は学会等のガイドラインに基づいて各施設の責任でやっているという状況です。そこを学会としてはcGMPにもう少し近づけていきたい。それから、薬剤合成装置もこれから技術発展がありますので、いろいろな状況が起きてくると思います。そういったところについては厚生労働科研の方でレギュラトリサイエンスの中で今後の状況も踏まえて検討していきたいと考えております。
○北村座長 これは認めているのですか。やろうとしている。
○事務局 何をですか。
○北村座長 一番最後の「PET薬剤合成のレギュラトリサイエンス研究を厚生労働科学研究として実施」。
○事務局 こちらからお願いしています。
○北村座長 井上先生、前回中谷委員の方から国立循環器病研究センターで移植患者のこういうメチオニン核種院内製剤のサイクロトロンを使って研究するときに、フィルターは通っているのですけれども、細菌の保障がないために免疫抑制剤を使っている患者にはやめてほしいという意見があって、プロジェクトが止まった。それを止めた本人の核医学の専門家の先生にも御意見を聞きますと、発熱した場合あるいは感染症が生じた場合、だれの責任になるというのが医者の責任になる。そうしたらそれを注射してもよいと許可することが自分の責任になるのでできませんと。
一方、FDGの製剤として企業が出しておれば、もしそこに菌あるいは不純物のコンタミネーションがあれば勿論通常の薬事法で規定できるわけで、GMP準拠させているわけですから対応できるのでしょうけれども、機械とか製造ラインを薬事承認した場合、細菌のコンタミネーションなどは国循の医者は、核種は、核の能力はもう消えてしまうのでだめですけれども、しかし血液、必ず培養して菌が生えないかを確認していると言っていました。勿論それに対しては余計なお金もかかるわけですけれども、こういう感染症を発症したような場合の責任体制はすべて医者になるのですか。薬事承認を受けた機械の企業側はどういう責任を持つことになるのでしょうか。
○井上参考人 それぞれの臨床適応によっていろいろ個別なケースがあると思うのですけれども、基本的には製造プロセスについての責任は合成装置の薬事承認の中であると思いますが、最後投与することについての責任は、私はやはり医師が判断すべきだと。
○北村座長 それは勿論何でも一緒なのですけれども、できたものに菌のコンタミネーションなどがもし証明された、菌が生えてきた、そして患者が熱が出た、患者の血液を採って培養したら同じ菌が出たという場合は企業がとるという形で薬事承認してよろしいのでしょうね。
○井上参考人 現在のシステムですと、そういう考え方になるかと思います。
○北村座長 そういう血液の菌の培養なども学会で義務づけているのですか。
○井上参考人 そういった形についての考え方とかが今度のガイドの中で示されていくと思います。
○吉田茂昭委員 ちょっといいですか。今の議論はちょっと変です。このPETの核種を調整するのは薬剤師です。IVHと同じです。IVHの院内調剤をやって感染した場合、それはだれの責任だといって、病院の責任か注射薬をつくった製造会社の責任かと言っているのと同じ議論で、この場合、やはり院内調剤ですから病院として責任を持つべきだと思います。
○北村座長 それはちょっと違うと思います。
○吉田茂昭委員 いや、違わないです。
○土屋委員 実は院内製剤というものは東京大学病院を中心として多く使われているのですけれども、その場合には2種類ありまして、既存の承認されている医薬品を使って院内製剤をやる場合と未承認のものを使って新たにやる場合があります。既存のものをやる場合にはそれほど大きな問題はないのですが、未承認のものあるいは試薬等を使って、やはり生体に対して出すべきものではないものをやるときには、院内の倫理委員会とかそういうところの承認を経て、当該院内製剤をやることが妥当かどうかということを院内で決めるというのが原則になっています。そのためには患者さんの同意も当然必要でありますが、そういうプロセスを経てやっていることでありますので、その場合の責任は当該医療機関の責任ということが原則です。院内製剤についてはやはりいろいろな意味でグレーゾーンのところがあるのですが、ただ現実として医療で必要なものがないということで、薬剤部でそれをつくる。つくることの技術上の問題点とかそういうことも検討した上で、それが必要だからOKであるということであれば、そういうことをしかるべき当該医療機関の審査機関に対して申請をして、それで承認を得てから使うということでございますので、あくまでそういう場合の責任は当該医療機関ということになります。
○北村座長 そうしたら国循の事例の場合は使わないでくれと言った医者は正しい判断であると。自分はできた製品に保証はできないので、移植のグループの研究は核医学の先生はやめてくれとサインを出したわけです。
○吉田茂昭委員 それを保障するのは薬剤部であって医師ではない。つまり、調製するのは薬剤師ですから、品質保証は薬剤部が負うという形になります。薬局でやっていることにオーダーした医者が一々責任を持つということではないので、その辺の役割分担を明確にしておかないと。
○北村座長 今、先生のおっしゃることは、医師も薬剤部も含めて医療機関にあるということでしょうね。それは心配だからやめてくれということも起こり得るのも仕方ないと。機械を薬事承認するならそれをできるようにしてやりたいのです。
○土屋委員 本来の薬事承認を受けようと思うと、医療機関のところ、実質的には薬剤部なのですが、薬剤部が製造所としての承認を受けなくてはいけない。薬事法上で考えれば、製造承認を受けなくてはいけないというのは本来のルールでございます。ただ、そのルールを的確にやることが現実としてはなかなかできないので、そこに対してどこまでの担保をきちんと当該つくった院内製剤に対して持たせるかというときに、まず薬剤部でやることは技術的あるいはその他のことを検討し、これが可能かどうかを検討した上で、例えばそういうような感染とかが心配されるのであれば、やはりそこら辺についての担保を含めて倫理委員会の承認をとって、承認をとった上で実行するということですから、あくまで責任としては当該医療機関が持たざるを得ない。本来ならば薬事承認、海外では病院で製造所として薬事承認を受けているところがあるのです。
ただ、そういう制度には病院の中でGMPを守るような設備を持つということは我が国ではほぼ無理なものですから、それになるべく準拠すべく、それから、患者さんの安全を担保すべくそういう検討を事前に行い、危険性として後の担保があるとすれば、そういうことを確認しながらやっていっているというのが現状の院内製剤の特に厳しいときのあれです。先ほどのような基準ができたときにそういう感染の恐れがあるということであると、今回製造所についてさまざまなことを学会の方で基準を出されたというのはすごく大事なことでございまして、まず、これが少なくとも普通ですと薬剤だけだと同定判定ができませんので、こういう学会がきちんと判断をされた基準に従って今度はいろいろな審査を行う。
ただ、やはり今度はまさに感染上とか、当該医薬品といいますか、院内製剤が医薬品として承認されたならば、当然フォローされることであろうことまでも含めて検討しなくてはいけないので、そこについてはきちんと当該医療機関で検討した後ゴーかどうかということをやるという意味で、やはり承認された医薬品を使うのに比べて数倍面倒なのですけれども、少なくともそういう手順が全くないというわけではないので、そこにチャレンジをしているというところでございます。
○北村座長 学会がこうして真剣に取り組んでいただいて、今までのようなところの解決法を見出していこうという形なのか、ほかに御意見は。どうぞ。
○笠貫委員 先ほどの井上先生の話で大変よく理解できたと思うのですが、私も日本の今の医療機関は全体の医療提供体制の中でいったらGMPの準拠は現時点ではとてもとても遠いと思います。一部で非常にいい医療機関があったとしても、全体を見たら不可能だと私は思います。
もう一つ、学会で努力するのは大変大事だと思うのですが、ガイドラインギャップがアメリカでも日本でも大きな問題になっていて、ガイドラインをつくったからそれを準拠するかというと、私は今、日本の全体のレベルからいったらそうではないのではないかということで、上段の院内製剤として使うときには医療機器の品質保証としての担保をとるという先生たちのお考えと、デリバリーをやるときには医薬品での品質保証の担保をとる、私は現時点ではこの二重で行くことが必要かなと。これはPETに限らず、細胞治療の話のときにも同じような問題に入ってくるので、私は二重でやるのが大事かと思います。
 それから、今日後半の2つは保険適用外の話も新たに出ていますけれども、そういうふうにその前の臨床研究でやるときの医療機関の責任のとり方とはまた別の話として取り扱わないといけないのではないかという意味で、承認の話としてこういう枠組みがいいのではないかなと私は思います。
 医療機器として合成装置をどういうふうに承認するかというときに、今の承認の仕方にどういうものを求めるかというのは、類似品だとしたら類似品として承認を短くすることが可能なので、必ずしも一つひとつすべてに新たな合成装置としての条件を求めるかどうかはまた別問題。それはPMDAマターとして検討していただければいいのではないかなと思います。
○中谷委員 私の名前が出たものですから発言しますが、私があのときに言いたかったのは、未承認の機械でつくった放射性医薬品に関する問題です。2002年だったと思いますが、FDGの機械そのものがまだ承認されていませんでした。その時点で話をさせていただきました。あのときに議論になったのは、このような機械を承認する必要があるのかということでしたので、困ったことがあるという私の体験をお話ししました。現状ではやはりニーズの高い医療機器の早期導入に関するこの検討会でFDGに限るのではなくどのように使えるかということを承認するかについても、やはりここで検討すべきでしょうということで発言させてもらったのです。私自身の研究として行う場合には、この図の一番下の扱いとなることはよくわかっていたのですが、検査として行う場合についてあのときの議論ではFDGの合成機械はこの検討会の対象外だろうという議論になりかけていました。そこで私自身が体験したこともあり、日本の現状ではこの問題について是非この検討会で議論していただきたいと考えました。今日このような形にとりまとめられ、明確になってよく理解されるようになり問題点も明らかになったという感じがしています。
○北村座長 ありがとうございます。
 ほかに御意見はございますか。よろしいでしょうか。どうぞ。
○澤委員 今日のシェーマで大変よくわかりました。ただ、要するに、現在はFDGの合成装置は承認をされて、それを企業が使ってデリバリー製品をつくっている、これを院内で使えるようにしたいというか、するというニーズがあるということでの理解をした。違うのですか。
○北村座長 ちょっと違うのです。FDGはもう既に承認されています。それと勿論GMP準拠した薬としての企業が生産もしているわけです。だから混在しているわけです。○澤委員 そうすると、私はニーズがあるということで理解をしているのですが、ちょっと議論が外れるのですけれども、院内FDGを行い、それを複数の医療機関で使用するというような形をとった場合、もしくは複数の医療機関で臨床研究を行うという場合は同一のFDGの製剤で研究をしましょうというようなときはどういうふうになるのかということはいかがでしょうか。
○北村座長 外れないと思います。それも大事なポイントです。
○吉田茂昭委員 治験などのように研究用として薬事承認していることと、既承認機器を研究用に使う話とでは議論が全然違うと思います。また、今のお話にありましたFDGをつくって近隣の施設に分けるということですが、共同利用、共同購入などの際にはあり得ます。それから、話の順番が違うと思うのは、そもそもはPET診断機器とベビーサイクロは一緒だったということです。そこで自分でFDGをつくって自分で撮影していましたが、だんだんニードが増えていってデリバリーの会社もできて、というのがこれまでの経過です。院内のニードがあるので核種を院内製剤にしようというような話ではないです。
○北村座長 これは院内で生産したものも既にFDGは保険適用になっていますね。ですから今後新しい例えばメチオニンのものの機械を薬事承認した場合も、これも保険の道としてつながるということが期待されますね。これは使う側の、あるいは患者さんにとってもお医者さんにとってもメリットはあるわけですね。そこの薬事承認から保険医療につなぐにはどこかで薬事というものをとりたい。そこが薬としては難しいところがあれば、製造ラインで薬事をとるというのも理解はできるのですが、責任体制が病院と医者に残るとなったら企業だけ得しておるなというところもあるので、その辺は製造ラインをGMPに準拠するくらいのメンテナンスをやっていただくということをしてお願いしたいと思います。
○事務局 今の北村先生のお話はきちんとPMDAも今日来ておりますので、それも踏まえて申請が出された場合には審査の方をさせていただけると思います。現在FDGの合成装置につきましては設置管理医療機器、その設置に際してきちんと手順を定めてしなければいけない、また特定保守管理医療機器という形で当然メンテナンスも必要と薬事法上はそういう機器として取り扱われてございますので、そういったことも含めてきちんとした体制で使えるようにしたいと思います。
○北村座長 ありがとうございました。
これで学会の方のガイドラインがこういうことを経てポイントを整理してつくっていただける、一方、これをまた新しい機器の薬事承認ということで、機械を製造する、ラインを製造する方にもGMPに準拠すべきような審査あるいは責任体制をもって両方で併せると、どなたかがおっしゃいましたけれども大変いい方法だと思いますので、これでまとめてこういう新しい核種を院内製造する機械あるいは製造ラインというのでしょうか、それを薬事承認するのも早期導入ということで御承認いただけますでしょうか。
簡単に、ちょっと遅れておりますので。
○土屋委員 補充でありますが、結局当該院内が自分のところの院内でやる分にはそういう意味で基準にのっとったときは問題ないですが、他のところのものを代行するとかいうことになると、またいろいろなことがほかのときにありますので、そのときには先の医療機関からも薬剤師がちゃんとそちらへ来て、つくるのは設備とかいろいろなことがありますのでそこでやるとか、何らかの格好で当該医療機関が院内制度にちゃんと絡んでいるということにしないと、院内製剤ではなくて院外製剤になってしまうものですから、そこら辺は少しやり方としてきちんとしておいた方がいいかなという気はいたします。
○北村座長 製造ラインが薬事承認されていったら、外へ持ち出してはいけないということは法的に決められるのですか。それは難しいかもしれませんね。やはり持ち出して商売をするにはGMPにのっとらないといけませんけれども、無料で提供するというような場合は学会の方で検討してください。ちょっと時間がありませんので、その点も保険を使った臨床研究というような形でも、FDGなども保険が通っていますから、院内製造した場合、どういう形で院内製造をほかの施設あるいはサイクロトロンを持っていない、PETだけあるという施設に使って、そういう在り方も御検討いただきたい。
○井上参考人 大変ありがたい課題でございます。
○北村座長 宿題をお願いしますので、またでき上がったらこの委員会でも御報告いただければみんな喜ぶのではないかと思います。よろしくお願いします。
○千葉委員 短くよろしいですか。
 今日4つの薬が荒井委員からサンプリングが出たわけですけれども、4つとも同じようにこの検討会でやるということですか。それとも最初の2つはこれはいいだろうと。
○北村座長 全部同じマターの同じ形なのでどうかなと。ただ、勿論半減期が極めて短いものだけに限れとかそういったものもあるかもしれませんが、最初製品としてないのであれば、やはり自分のところでつくってやりたいという気持ちは、研究者にも患者さんにもそういう検査法が役に立つのであれば、やはり止めてはいけない。何らかの道を開いてあげたいと思います。ですから今回は全部合わせてというのでよろしいか。反対の方はおられますか。
○吉田茂昭委員 千葉先生、機械は2つとも変わらない。だから一緒でいいのです。
○千葉委員 了解しました。
○北村座長 それでは、これでまとめて早期導入をしてあげて、研究者あるいは患者さんのためになるということでございますので、お願いしたいと思います。
 それでは、No.22−44僧房弁閉鎖不全に対する経皮的僧房弁形成術に用いるカテーテルのデバイスですが、これについて戸高先生から御説明をいただきたいと思います。
○戸高参考人 戸高の方から御説明申し上げます。報告書、評価書の資料番号は3−?でございます。これは日医大の小林先生が御担当になったのですが、本日御欠席ということで私が代理で御説明申し上げます。
 僧房弁閉鎖不全症に対して、経皮的カテーテルから開心術を行うことなく、いわゆる外科手術を行うことなく閉鎖不全を軽減するというデバイスでございます。外観を見ていただかないとなかなかイメージがおつかみになりにくいと思いますので、No.22−44の「MitraClipシステムに関する資料」という企業提出の大きな冊子があるのですが、これの初めの方に全体の概観の写真がございます。カテーテルの先に開くクリップのようなものがございまして、それで僧房弁の弁尖、僧房弁は前尖と後尖と2つございますが、それの真ん中をクリップして、そこの合わせ目が悪いのを少し改善するというようなデバイスでございます。
 これに関しましては米国でもう既に申請されておりまして、PMA審査中。欧州においては2008年にCEマークを取得され、臨床に供されております。オーストラリアでも承認されているということです。
 僧房弁閉鎖不全症は一般的な弁膜症の代表例でございまして、この報告書には急性重症MRの説明もございますが、本品は急性MRには適応になりません。慢性MRの比較的重症、ある程度以上の重症度のものに関しまして本品を適応するということでございます。御存じの方は多いかと思うのですが、一般的な治療法としましては人工心肺を用いた開心術によって心臓を一旦停止して、心臓を開いて、痛んだ僧房弁を露出して、そこを形成術で心臓外科の先生が人工腱索等を用いて修復していただくというのが一般的な手術でございます。勿論大きな侵襲を伴う手術ですし、若い方に適応するときにときどきためらわれるということがあります。
参考資料にも添付してございますが、この方法は既にEVEREST?試験という約280例の重症MR、エコーの定量的な評価で3〜4度と言われる中等度〜重度の患者さんに対して外科手術との無作為化試験をされておりまして、その結果として特に安全性については外科手術よりもより安全であった。主な差がついたのが輸血の必要性なのですが、当然ながら外科手術の方が輸血の必要性がある方が多かった。本品についてはカテーテル治療ですので、それがほとんどなかった。ここで大きな差がついてございます。有効性については外科手術の方が有効性が若干高いのですが、ほぼ同等であったというような結論になっております。
諸外国における使用状況ですが、もう既に欧州では臨床に供されておりますので、全体でドイツ、フランス等を中心にして3,000症例ほどに使われている実績がございます。
ほかに我が国において同様に経皮的にカテーテルを用いて僧房弁形成術を行えるような製品はまだ導入されてございません。
こういった状況で特に本品は安全性が高く、症例を選べばですけれども、僧房弁閉鎖不全にもいろいろな病型がございますので、本品に適した弁尖の変化が少ないような、特に前尖と後尖の中央付近から逆流が起こるような僧房弁閉鎖不全に関しては安全性、有効性とも高く、本品は有用であると判断いたしました。
最終的な評価といたしましては、適応疾病の重篤性としてはB、医療上の有用性としては開心術というスタンダードな治療法がございますのでBといたしました。
以上でございます。
○北村座長 戸高先生、ありがとうございました。
 これは事務局から追加がございますでしょうか。ございませんか。
 それでは、先生方の御意見を賜りたいと思いますが、この方法はどちらかといえば適応症は限られますが、手術の場合など極めて簡単な手術なので、こういうカテーテルでクリップ的に挟むという形でできるということです。EVEREST?というアメリカで臨床試験か治験が行われた。しかしアメリカの方はこの治験で審査中なのですか。まだ承認していないのですけれども、承認しそうな様子なのですか。
○事務局 正確には確認できていませんが、審査中だと聞いています。
○北村座長 ヨーロッパの方はもうCEマークはとったという形なのですね。日本の医師も早く利用したいということでこの委員会に上がってきているのだと思います。御意見をお願いします。どうぞ。
○吉田茂昭委員 この表3にいろいろ再外科手術37例の結果があるのですけれども、外れるということは絶対あり得ないのでしょうか。外れるとえらいことになりそうな気がするのです。
○北村座長 あります。外れたらすぐ手術して取り出してということで。
○吉田茂昭委員 緊急手術をするということですか。
○北村座長 そうです。外れる、それから、噛んだところが切れてちぎれてしまうとかいろいろなことがありますが、再手術に持っていくことにそれが大きな障害になることはほとんどないと言われています。だんだん外科医のする仕事が減ってきているという話もあるのですけれども、患者さんにとってはこれでいける場合、適応はよく選んでもらわなければいけませんし、当然それも決定した上での承認になると思いますけれども、よろしいか、特にどうですか、中谷先生、笠貫先生辺り。
○中谷委員 早期に必要とされるという形でいいと思います。しかし、ワーキンググループの報告で最後に書かれてあるように、使い方とか適応に関してかなり厳密にすること、それから、今も言われたように、心臓血管外科の存在というか、チームをきちんと組んでやるということも十分配慮した上で導入を行うこととしておくことが必要であると考えます。この検討会としてもそういうことに十分配慮した上で導入するようにと言うべきと思います。
○北村座長 おっしゃるとおりで、それは必ずガイドライン的なものをつくりなさいという指示が学会の方に出ると思いますので、そのときはまたよろしくお願いします。
 それでは、早期導入と承認して進めさせていただいてよろしゅうございますか。
○戸高参考人 中谷先生の御質問なのですけれども、評価書の説明で私はちょっととばしてしまいましたが、そこの最後の5ページ目にその辺のことがたくさん書いてございますので、御確認をお願いいたします。
○中谷委員 報告書に書かれてありましたので、ここに書かれてあるとおりやってくださいという意味での質問です。
○北村座長 ありがとうございました。 
それでは、次に行かせていただきたいと思います。次はNo.22−45オープン型大動脈用ステントについて、これも戸高先生からお願いします。
○戸高参考人 こちらは資料3−?になります。
 オープン型大動脈用ステントグラフトに関しましては対象疾患が解離性大動脈瘤あるいは真性大動脈瘤になります。
 使用方法につきましては、開心術で病変部を人工血管等で置換したりするのですけれども、そのときに本品を使って半分カテーテル治療のような形で侵襲を下げるというハイブリッド治療と言われるようなコンセプトの製品でございます。
 本品につきましては現在国内で開発がされておりまして、ほぼ終了しつつあるのですが治験中でございます。
本品に限っていいますと、外国承認が全くございません。似た製品はドイツのメーカーのE−vita Openというものが1つあるのですが、これについては今回の議題ではございません。
本品の全体像はやはりこちらのNo.22−45の企業作成の割に小さな冊子があるのですけれども、これの1ページ目に全体像がございまして、手術の中でこのような形でお使いいただくという図がございますので、これを見ていただいた方がイメージがつかみやすいのではないかと思います。
 対象疾患であります解離性大動脈瘤及び真性胸部大動脈瘤が重篤な疾患であるというのはここの評価書の中ではいろいろ引用されておりますが、これについては特に御異論はないものではないかと思います。例えば解離性大動脈瘤につきましては大動脈の内膜に裂け目が生じることにより、ある日突然激痛を生じて大動脈の全長にわたって解離が進んで、それが心タンポナーデとかそういった、場合によっては致命的な合併症を生じる非常に緊急の治療を要する疾患でございます。
ただ、例えば解離性大動脈瘤スタンフォードA型と言われるような近位部を含むものに関しましては、従来からは勿論心臓外科の先生に緊急手術をお願いしなければいけないのですが、近位部の避けたところ、エントリーのところを人工血管で置換して、末梢のところはなかなか処置がしにくいということでそのまま手をつけずに置いておくということがよくされております。そういうときに本品を用いますと、末梢の方をステントで押さえる、外科の先生が脆弱になった、裂けたばかりの解離腔に手をつけなくていいというような特徴がございまして、非常に成績がよいということで、実はいまだに承認製品とか市販の製品はないのですが、国内では外科の先生がそういった手術を以前から盛んにされてきておりまして、ガイドラインに記載がございます。今までどうやって使われてきたかというと、人工血管とかステントグラフトを既存のものを用いて、外科の先生が手づくりでされてそれを応用してきたという現実がございます。それではいけないということで多分外科の先生方からこちらのメーカーさんに働きかけがあって、今回国内の治験がようやく終わりつつあるところではないかと思います。
 検討結果ですけれども、評価書の3ページからになります。結局本品に関するデータは海外のデータが全くございません。進行中の治験データしかございませんので、ワーキンググループからお願いしてそのデータをメーカーさんから提出していただいております。それを検討した範囲ですので、なかなか担保といいますか、データの信頼性が完全にとれているものではございませんことを御承知おきください。
慢性大動脈、真性大動脈瘤が38例、解離性大動脈瘤が22例、全体で60例の患者さんに治療されて、もともと非常に死亡率の高い重篤な疾患でありますので、30日死亡が60分の1、在院死亡が60分の3程度出ているのですが、全体の胸部外科学会の例えばレジストリの一般的な手術成績からしても特に高いものではないと判定されます。ステントグラフトを胸部大動脈、特に下行大動脈に置くことになるのですが、そのときのリスクとして脊髄に対する血流障害を生じる場合がございまして、術後の対麻痺、不全対麻痺が懸念されます。それが本品でもやはり数例発生しておりまして、60例中4例発生しております。ただ、この発生率も全体のレジストリ等のデータからすると0〜9%程度に起こり得るとされているのですが、その範囲内に収まってございます。ですので、最も懸念される合併症である対麻痺に関しても特にリスクが高いものとは判断されないと思われます。
 そういった成績がございますので、先ほど申し上げましたような手づくりで現状同じような手術をされているということを考えますと、今回有用性については非常に有用ではないかとワーキングとしては判断しております。適応疾病の重篤性がAですが、医療上の有用性については、この判定の基準に照らし合わせますと外国の承認がないことになりますので、どうしてもCになってしまいます。以上でございます。
○北村座長 ありがとうございました。
 これは日本の製品です。治験もやっておられるところで、この治験は今、ほぼ終了しているのですか。そういうときにこの委員会にかけるメリットはどこに持ってきておられるのか。
○事務局 まず本件についてはまだ治験中という段階でございます。メリットといたしましては、前々回ほどだったかと思いますけれども、本検討会においても今後国内開発品についてもやはり対象にすべきではないかということで方針を変更して、そして今回これが初めて上がってきたということでございまして、検討会として非常に医療上のニーズがあるということであれば、是非この中で選定する対象になって、ほかの選定されたニーズ品目と同様に取り扱っていくということになるかと思っています。
○北村座長 どうぞ。
○佐藤委員 ワーキンググループの方でもこれを果たして対象とするかにつきましては議論がありました。ただ、ワーキンググループの方でこれは対象ではないとするのではなく、やはり治験のデータについて評価した上で、この検討会で対象とするか否かを議論していただきたいということで今回挙げさせていただきました。
○北村座長 ありがとうございました。
 御意見があればどうぞ。
○笠貫委員 ちょっとお聞きしたいのですけれども、これは臨床治験でやっていますが、これは保険医療との関係はどういうふうにしてあるのですか。先進医療、高度医療制度の方に乗って治験を進めているのですか。どちらなのでしょうか。
○北村座長 これは完全に企業からのお金の治験ではないでしょうか。
○事務局 通常の治験です。
○笠貫委員 そうするとこの場合、従来の手術手技とステントを使ったこういった治験を進めるときの保険はどういうふうにしているのですか。
○事務局 こうした企業が主体で治験を行う場合は、保険については治験が。
○関野医療機器政策室長 私の方から申し上げます。
 治験を行っている場合は医師主導であろうが企業からの依頼の治験であろうが、どちらも保険診療との併用が可能ですので、もの代ですとかそれに伴う検査諸経費に関しては企業等持ちですけれども、一般の入院とかそういったベーシックなところは保険で一部負担が患者にかかるという構図になっております。
○北村座長 手術そのものは。手術していますね。そのときにこの治験の機具を入れているわけですね。そうしたら手術そのものは保険でやっているのでしょうか。
○関野医療機器政策室長 たしかもの代と、あと検査費用そのほかが持ち出しというか、企業等持ちなのですが、オペに関してもこの治験に伴って必然的に発生する部分に関しては企業側などに行っているのではないかと思います。
○北村座長 そうでしょうね、ロボットでも同じようなことがありまして、手術の一部にそれを使ってもだめなのです。そうしたら手術代も企業が払っているのですか。この手術は結構な金額ですよ。その辺も含めてPMDAが今、審査しておられるのだろうと思いますが、こちらの委員会としても後押しと、医療者側のニードは高いという意思表示という形ぐらいかもしれませんが、お認めいただけますか。よろしいですか。
御意見があればどうぞ。
○千葉委員 今の研究は、治験はいつごろ終わるのですか。
○事務局 企業の方の資料には平成27年11月30日予定となっておりますが、これは予定ですので、この辺は今後の状況によって変わり得るものだと思っています。
○北村座長 27年。
○事務局 資料には。
○北村座長 まだ4年も。
○事務局 ただ、まだ状況によって変わってくるものだと思いますので。
○千葉委員 それが更に遅れる可能性も含めて、これからいろいろなことがあり得るわけです。そのエビデンスと称するものが唯一それだけだと思いますけれども、それがまだ相当先という意味においては、当面現在のスタンダードなものに依存するしかないのかなと個人的には思っておりますけれども、どうでしょうか。つまりこの検討会で検討する対象とこれは随分違うなという印象と同時に、エビデンスがまだこれから先の話だということになりますと、積極的にこの検討会で今日の時点で応援することがどうなのかという感じはしております。
○北村座長 どうですか、何かありますか。1年以内に導入する。承認があればですけれども、これは全くほかの承認がない国産のものですので、そこも支援していこうという中で、1年以内に承認してほしいということになっていましたけれども、治験がかかっていますので。しかし、これをだめですという形にとると、ワーキンググループの佐藤委員長からもお話がありましたように、我が国のものをサポートしないというふうに曲解されても困りますな。どうぞ。
○笠貫委員 この大動脈ステントについてはかなり日本独自のあれとして欧米で開発される以前から行われていたという意味では歴史があると思うのです。そういう意味で新たなハイブリッドの型で日本からこれが開発されるというのは非常に意味があることなので、事務局の方にお聞きしたいのですけれども、今の治験相談ではなくていわゆる戦略相談という形で日本発の医療機器をというときにはシステムに移行しつつあるのではないかと思いますが、むしろこれは非常にニーズが高いという判断をここでいただいたら、できるだけ優先審査に向けてPMDAの方で戦略相談、治験相談よりももう少し前向きな形で後押しすることは可能ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○浅沼医療機器審査管理室長 御指摘のとおりで、こちらの方から御支援いただければ、勿論実際の審査においてもその点も含めて評価が進んでいくと思っていますので、是非その方向でよろしいと思います。
○北村座長 ありがとうございました。
○千葉委員 私も前向きにこの話をとらえることは大事だという、それに何の異存もありません。ただ、エビデンスがない段階でどうかなということを申し上げただけです。
○浅沼医療機器審査管理室長 全く外国製品で同様のものがないわけではなくて、実はドイツ製で似たようなものがあるのですが、それを日本にほかのニーズ品のように持ってきて認めていただいてというよりは、そのもの自体を日本製にしてやっていきたい。ただ、日本製にするためにはやはり所定の試験が必要なので、今、臨床研究をしている段階。数字的に見てもかなりとっていらっしゃるので、メーカーも慎重に27年とは書いていますけれども、これは審査の段階の中で勿論時期が前に倒れる可能性もありますし、審査が進めばよりスピードアップする可能性もあるという中において、このデバイスが医療現場で必要かどうかというニーズを判断いただければなと思います。
○平岡委員 私はすごく大事なことだと思うのですけれども、ただ今後少しこの委員会のコンセプトが変わってきますね。今、学会でいろいろなそういう案件があるかどうかという調査というか、アンケートをしていますけれども、そこに今のようなコンセプトを書き込まれるのですか。そういう形で是非検討したいと思うのですけれども、その辺りはどういうあれですか。
○北村座長 いつの時期にこの委員会が動くかということも。例えば治験が結局これは使いものにならない、副作用が多いという結果も途中の段階でまだわからないわけです。それを早期導入せいと動いてしまっているということ。この委員会は日本の企業の応援団だというわけにもいきませんので、どの時点で、途中ですけれども今の治験の成績がよさそうだという判断があって、この委員会で推すのか、推薦するのか、まだ先が見えないものを治験の途中で推してしまって、あいつら何を判断しているんだという委員会にもなりかねん可能性は残っていますね。そこが今、皆さん、平岡先生も心配なさっている。どういう形で取り入れていくかということですね。どの段階で。ほぼ間違いないということがわかっているのであればいいですよ。しかし、まだ承認されるかどうかもわからない段階で推してしまっているということは、この委員会の中立性ということからどうなのか。つまり利益相反はないということを確認しながらやっている中で、日本製であればもう何でも推しているやないかという形はとれないから、そこはちょっと整理はいるのと違うかな。
○事務局 考え方としては確かに千葉委員、平岡委員から御指摘があったとおりであって、何でも入れるということであれば検討会で御議論いただいたことになりません。当然ワーキングの方でもここのところはかなり議論があったので、今、ちょっとそういった形で御議論いただいているという理解です。これに関してやはりステージなり、外国との状況ですとか日本での状況を個別に御議論いただいた上でこの委員会としてどうかということの確認ですが、これに関しましては先ほど治験の実施期間を平成27年と言いましたが、この点は長期のフォローアップを含めて全体の期間で予定されているものでもありますので、既にエントリーは完成して、全員退院されたという状況ですので、あとは長期フォローアップも終盤に来ているだろうと。その中で通常申請において行われる信頼性調査等についてはまだ行われていないけれどもということでこういった結果が出ている。かつ今までは手づくりのステントグラフトが標準的治療として学会のガイドラインにもなって、そういう手づくりでなく同じコンセプトでつくられたものであって、海外でもこれと同じものではないけれども同様のものがあるというものに関してのエビデンスがぴったりあるわけではないが、そういう状況を勘案するとどうかという形でこの検討会で御議論いただいているものと思っております。
そういった状況の中でどうかというのを個別に治験中のものとか日本で開発中のものとか、また別に海外で開発中のものでも一緒だと思いますけれども、そういった一つひとつの評価レポートにおまとめいただいた内容に関してこのニーズ検討会の方で御判断いただくという理解です。今、ちょうどそういった御議論が出ているところかと思いますので、検討会の方でそこのところを御判断いただきたいと思います。
○北村座長 治験中のものを早期導入せいということに対する疑問点と、一方ではそういう必要性が高い機具なので、できるだけスピードアップした形での治験の審査をお願いしたいという意味のこともある。ワーキンググループでは中間的な成績を見て、これはいけそうだという判断をされたのか、それは今後どの時点でもってそれをやるか。結局PMDAで審査して、ようこんなものをというような製品があったとしましょうか。それをこの委員会が推しているではないかということはやはりだめなので、そこの見分けの判断基準が治験中のものとか、あるいは全く未承認の新しい機具では要りますね。早期導入せよという委員会ですから。そこは検討されたのですか。現状までの成績はよさそうだとか、アメリカにも類似品があるからとか。
○戸高参考人 私がこれを担当させていただいて、いろいろと私自身がワーキンググループでも意見を。
○北村座長 簡潔でいいですよ。
○戸高参考人 私も皆さんと同じように、これを推すということに関してはかなりちゅうちょいたします。やはり中立的な立場でこれは書かせていただいたつもりですけれども、普通に治験をやってデータを出そうとしているところであるから、ではそこで普通に治験を終了して、彼らが今回報告された範囲ではうまくいっていそうに見えるのです。このデータについては担保は全くとれていません。その範囲でよさそうに見えるというだけであって、それが本当かどうかというのはわかりません。
○北村座長 PMDAはこういうことをされたら迷惑だと思うんだろうか、喜ぶんだろうか。喜びはしないわな。
○事務局 中立だと。
○北村座長 確かにこの委員会が日本のものと言えども企業の後押しをしているだけで、その結果も見ていないではないかと、使いものにならなかったものを早期導入せよと言っているのかということは避けなければいけませんね。
○佐藤委員 今、戸高委員の方からそういう御説明がございましたけれども、ワーキンググループとしてはやはりPMDAに半分げたを預けているところがございまして、PMDAの方で承認のプロセスをこういうことによって早められるのだったら早めていただきたい。決して基準を甘くしろとかそういうことを求めているのではございません。そういった承認のプロセスが早められる、先ほど戦略的な相談というようなお話も出ましたけれども、そういうものがあるのだったら上げる価値もあるのではないか、ないのだったらもう今の段階でPMDAでこれは受け付けないですと言っていただいた方がいいのかもしれません。
○笠貫委員 私も今まで海外で承認、日本で未承認というものを早期導入するかというこの会の意義づけだったと思うのですが、これからどういうふうに日本で研究開発されたものの早期導入を図るのかどうかということをこの会の1つの目的にはなるのだと思うのです。そういう意味で治験相談ではなくて、戦略的相談はもう始まっているのですね。そうしますと今の60例がもう終わっているということは、いわゆるフィージビリティースタディーは終わっているわけですね。ピボタルスタディーで60例というのは決して少なくない症例数ですね。そうするとここまでの経過をどう評価をして、そしてニーズがどうなのかということを評価して、先ほど私がお話ししたように、大動脈ステントは欧米から商品化されるかなり前から日本ではそれぞれの研究機関、医療機関でつくってやっていたという実績がある。
ただ、製品化については欧米から遅れをとってしまったということは確かにある。そういう意味のバックグラウンドを考えた上でこのデータを評価して、戦略的相談の方に持っていって、PMDAとしては前向きに検討する必要がありますよという方向性はここで出すということはあっていいのではないかと私は思います。そうしないとここの会はあくまでも海外で承認されたものを日本で早期導入するための検討会に過ぎないのであって、このデータをワーキンググループはきちんと検討した上でこうお出しいただいたと。このデータを見る限りはPMDAの戦略相談に持っていくことは別に企業を後押ししているのではなくて、こういう問題をどういうふうにこの検討会が自立的に自分たちで判断していくかということが問われているので、私はこれを戦略相談の方に、PMDAに持っていくというだけの価値がある医療機器ではないかと思います。
○北村座長 おっしゃることはよくわかる一方、ワーキンググループに治験中のデータを集めて評価して、PMDAの代わりのようなことを確認した上で推薦するというのもこれは難しいね。PMDAの存在がなくなってしまうし、だからどの時点で推薦するかということは非常にケースバイケースと事務局の方はおっしゃっていまして、そのとおりだろうと思いますが、今回はニードもある、治験中で順調に治験が行っている、その他の判断に基づいてワーキンググループも出したということにしていただいて、そこは見ないで出しているというのはやはり困ると思います。出していただいた形でこれを試しに推薦してみますか、それともやはりやめておきますか。
 もう時間がかなり遅れていて浜西先生に申し訳なくなっているのですけれども、どうしましょうか、ディサイシブなことを言っていただいたらありがたい。
○千葉委員 今日の時点で考えれば、ディサイシブにこれをやるんだという結論は難しいと思います。ただ、それは要するにここでOKというわけには今日はいかないのではないかという気はしております。ただ、それは国内、国外という問題では全くなくて、国内であっても推進していいということで、問題はまだ治験中であり、エビデンスが十分出ていない、ですからエビデンスが全部出るまで27年までかかりますから、それを待つことはできないだろう。そうしますとある意味中間報告をなるべく早い時点で出していただいて、その時点でさっと迅速に、恐らく前向きになるとは思いますけれども、評価するというような話であれば私も理解できるのですが、今日この時点でこの検討会がこれをやれということにはならないのではないかという気はしています。
○北村座長 いかがでしょうか。ワーキンググループの方々はそれでどうでしょうか。どうぞ、四宮先生。
○四宮委員 戸高先生がサポーティブ一辺倒ではなかったというところが若干気になるのです。やはりこれを紹介してきた、推薦してきたのは学会ですので、そのグループが完璧にサポートしないと言われると、ちょっと待った方がいいかなと考えます。
○戸高参考人 済みません、私は提案ではなくて、受けた側ですので、全然関係ない、どちらかというと門外漢な評価をしております。
○北村座長 ヒアリングをした方がいいのかもしれませんけれども、だから1つは国の姿勢として行政上日本の新規医療機器を大事に進めていきたい、早く市場投入が可能に持っていきたい、それは大事なことです。これに我々の委員会が力を貸さないというわけでは決してありません。しかし、全くまだどちらに向くかの判断が、他人と言ったら恐れ入りますが、PMDAに任されている状態でこの委員会が深い知識もないままに推すことには疑問があるという意見と、サポーティブなんだから推してやれ、どのくらいのところだったらそれを推そうかということがはっきりしない時点ですね。ですので、決をとるかどうかということもありますけれども、これも1回置きましょうか。議論が紛糾して時間もございませんので、ちょっとこれはそういうふうに事務局に返させていただいて、どういう科学的意図あるいは治験中のデータをどこまで判断してこの委員会で承認していくのかということの方向性を整理していただきたいと思います。サポートいたしたい気持ちは皆さん同様だと思いますけれども、治験のデータをどう解釈するか、その解釈を我々の委員会がやってよいものなのかどうかも含めて。
○浅沼医療機器審査管理室長 今の御指摘のとおりで、一旦事務局の方で引き取らせていただきまして、関係学会、日本心臓血管外科学会の方とも少し協議しながらまた対応したいと思います。少しエビデンスなども含めて議論したいなと思っていますし、同時に先ほど笠貫委員からもお話がありましたけれども、外国製品で既に認められているものを早期導入というだけの話であるならばこの委員会はそういうふうに運用したいのですけれども、こういったようなまだ日本でもない、外国のものでもない、日本でもまだこういったような状況であるものについてはどこまでこの検討会で介入して応援したり、あるいは逆に評価をきちんと出せるかどうかというところも含めて、今、座長からも御指摘がありましたけれども、一旦整理をさせていただきたいと思います。 
○北村座長 それでよろしゅうございますか。では、よろしくお願いします。
 お待たせしました、浜西先生。よろしくお願いいたします。
○浜西参考人 資料3−???は実はStanmore社からの製品でありますので3つをまとめて御紹介させていただきたいと存じます。
 まず?に関してですが、Stanmore社は今まで腫瘍に特化して人工関節をつくってきた歴史がございます。人工関節に関してはストライカー社やJMMなどのメーカーはたくさんの人工関節をつくっておりますけれども、それは変形性関節症に対して万の単位で販売しているメーカーであります。しかし今回問題になっております悪性骨腫瘍あるいは小児の悪性骨腫瘍ということになりますと、世界的に見ても年間数十から数百というオーダーです。この小児に対して特化した再建人工関節をつくっているので今回強い導入希望があったのだと考えております。
 資料3−?は非侵襲延長可能インプラントでJTS Non−Invasive Extendible Implantです。先生方がお考えになっていただけばわかりますように、子どもの骨腫瘍、特に骨肉腫は10代の子どもたちの膝周辺に多く発生しますので、腫瘍を取り去り人工関節で置換しますと、成長軟骨帯がなくなります。しかし反対側の下肢は成長を続けますので、経年的に脚長差が生じてまいります。それを今までは何回も手術的に皮膚を切開し、創を開けて機械的にねじを回すなどして人工関節を延長する機構が組み込まれておりました。しかし、今回の申請品は資料No.23−1をごらんいただければわかりますように、人工関節の中に磁石に反応して回転する部分があり、その回転によって人工関節内のシャフトが延ばされていくという機構を持っております。そして患者さんは電磁石のコイルの中に膝の部分を入れるだけですみます。スイッチを入れると4〜5分かけて大体1?ずつぐらいゆっくりゆっくり延ばされてゆくという非常にシンプルなものであります。ただ、これが意味するところは非常に大きく、小児あるいは思春期に、頻回に皮膚にメスを入れるということは大きな心的ストレスになりますし、そのたびに人工関節に感染する重大な危険があります。それが非侵襲的に行われるということですので、この装置を是非早期導入していただきたいと願っております。
 検討結果ですが、これに類するものとしてストライカー社やJMM社などがつくっておりますのは機械的に延長するものであり、非侵襲的に行えるものとしては本品しかありませんので医療上の有用性はAと評価しました。適応疾患の重篤性はBでございます。
 
次は資料3−?をごらんください。骨腫瘍用モジュラー人工関節システムであります。
適応ですが悪性骨腫瘍あるいはがんの骨転移への適応は当然であります。また最近は人工関節置換術後、感染やゆるみのために人工関節を抜去した後、そこに大量の骨欠損を生じたような症例への再置換術の適応が増えております。既存のメーカーも再建用のシステムはつくっておりますが、資料No.23−2の資料を見ていただきますと、Stanmoreのモジュラー人工関節システムには豊富なモジュラー製品があり、特に腫瘍外科医が関節再建時に困りますのが、肩関節あるいは股関節周辺に大きな骨欠損を伴う場合の再建で、従来の人工関節では対応できないということがしばしばあります。そういった部位にも充実したシステムを備えているのがこのMETS Modular Endoprosthetic Tumour Systemです。またステムにハイドロキシアパタイトコーティングを施してあることも生体骨との適合性という点で優れており、それらの理由でB、Bと評価致しました。
 
最後に3−?ですが、上述した3−?のモジュラーシステムはかなり充実しておりますが、約半数の骨腫瘍あるいは悪性骨腫瘍転移の患者さんの再建手術にはこのモジュラーシステムだけでは十分な対応ができないと言われており、ある程度カスタムメイド部分が必要になります。その点に関しましても豊富な経験があり、ラインナップも資料No.23−3の2ページにありますように充実しています。すなわち患者さん個々の腫瘍切除範囲や術後の機能的ニーズ、医師の技術上のニーズなどに応じてたくさんのものをつくってきた経験があるということがこのメーカーのシステムの特徴であります。上述したように人工関節のシャフトの部分にハイドロキシアパタイトコーティングを施すことによって骨との生体適合性が非常に良くなります。人工関節のゆるみを長期に観察したデータによると、大体半数が10年でゆるみますけれども、ハイドロキシアパタイトコーティングしますとそれが3%くらいに抑えられたという発表もあります。これらの理由で本品もB、Bと評価致しました。
承認実績としましては非侵襲的に延長するシステムはアメリカでは大腿骨近位部のみの承認がございます。あとのモジュラーあるいはカスタムに関しては、一部承認されたものは資料にございますが、主には患者さんの病態に応じた多様な人工関節の申請が個別になされ、それに応じて承認されてきたという事であります。どうぞよろしくお願いいたします。
○北村座長 ありがとうございました。
 この整形外科のところはすべて同じStanmore社の、日本ではもう代理店があるわけですね。先生方もこれはもう使っておられるときがあるのですね。
○浜西参考人 いえ、我々の経験としましては、そこにございますストライカー社、ほかのメーカーのものを。
○北村座長 日本ではこの3つの製品については使用経験がある人はいないのですか。
○浜西参考人 そういうことでございます。
○北村座長 これはカスタムメイドということは、アメリカの取扱いが違うのですか。事務局から何か追加はありますか。薬事承認しないという形で残っているものがあるのですね。
○事務局 薬事承認は、米国では一部510kを取得している部分もありますけれども、日本ではないと。
○北村座長 カスタムメイドという形で医師が注文して、その業者がつくってくれて、それを医師の責任で植える。そのときに医師が個別の患者さんにこれを使ったということで、保険申請したら下りる場合がアメリカはあるのでしょうね。ところがそういう形で未承認と書いてありますね。この機具を日本で輸入して、輸入業者さん、エム・エム・ティーというのは我が国の代理店でしょうね。先生方の依頼を受けて、そこが輸入して個別の患者さんに合ったサイズのものをつくってもらってきた場合に、それを薬事承認した製品としてあげるように早期導入をお願いしたいという形ですね。
○事務局 はい。
○北村座長 アメリカはしていないけれども、日本はしてあげないと保険が下りませんね。その辺のポイントですか。これは1個個別で患者さんから払わせるとすごい値段なんでしょうな。
○浜西参考人 今までのいわゆる他社のものを使用しております場合、手術料は保険適用になりますし、腫瘍用人工関節として償還を受けております。
○北村座長 どなたか御意見はありますか。
○四宮委員 整形外科の立場としまして、子どもの骨肉腫は全国200例くらいと少ないのです。ただ、7割以上最近は生きるようになってきました。そうしますと140〜150例が足を切ることは最近少ないですから、どんどん手術してちょっとずつでも延ばして、やはりちょっと考えづらいことで感染もありますし、そういうことから考えて、この機器は言わば画期的だと私は思います。これを取り入れないというのはちょっとあり得ないかなということが1つ。
それから、浜西先生もおっしゃいましたけれども、骨盤の腫瘍、肩甲骨の腫瘍、そういうものはほとんど骨盤半切くらいの手術が必要なことがあります。そうすると現状では例えば医科歯科とかがん研では温熱で腫瘍を殺して、また戻して細胞などもついでに加えて、骨が再生するのを見越した上で人工関節をつけるのです。でも、そんなものは今のところ2〜3年しかもっていないのです。こういう大きなちゃんとしたサポートができて、関節があって、しかも萎縮をなくすという、これもまたすばらしい機器だと思いますし、これに関しては専門の医者としては認めていただきたいなという気がします。
○北村座長 ありがとうございました。
 それでは、澤先生。
○澤委員 このカスタムメイドという問題ですけれども、私の知っている範囲ではISOの基準等では親モデルがあって、材質を変えない、ただ形状は少し変えるという場合にはある程度の幅で認める。ただ、先ほどのお話にあったように、材質としてハイドロキシアパタイトを加えることをするとかそういう場合にまで認めていいのかどうかということでの問題があると思います。何でもカスタムで承認してしまうとある患者に何が移植されたのかわからないということもでてくるのではないかと危惧します。私はカスタムメイドの方は医療機器の承認という立場からはISOの基準からも少なからず問題があるのではないかなと思います。
○浜西参考人 今のハイドロキシアパタイトはごらんになっていただけばわかりますように、カスタムメイドのものも基本的にはモジュラーのものと形態は同じです。ただ、先生がおっしゃったように、やや長さが違うとかそういったことをカスタムと称しております。それから、ハイドロキシアパタイトはあくまでコーティングで、表面加工です。これは現在多くの人工関節で施されており、既に何十万本も使われておりますが、そういった当たり前の処理がやっと腫瘍用人工関節にも施されるようになったという意味でこの製品の良い点であると御了解いただきたいと思います。
○北村座長 事務局、カスタムメイドというものに対する考え方はあるのでしょうか。
○浅沼医療機器審査管理室長 今、次世代のガイドラインを作成しておりますので、ちょうど今年度検討会でこのカスタムメイドの対応を進めております。
○北村座長 それはいつできるのですか。
○浅沼医療機器審査管理室長 順調にいけば、今年度はまず検討をしまして、来年度に指針ができる予定でございます。
○北村座長 今はないということだね。
○浅沼医療機器審査管理室長 今はない、今は検討している段階です。
○事務局 昨年度吉田先生に座長をいただておりました次世代のものについて、今年度関節ものについてはガイドラインをほぼ作成して、来年度発出する。既に関節でない形のインプラントにつきましてはもう既に案ができ上がってございますので、近々発出させていただくという状況になってございます。
○北村座長 洋服でもカスタムメイド、テーラーメイドというものがあるから、足の長さも太さもみな人によって違うから、特に整形外科の骨格の部分はカスタムメイドがあって当然だろうと思うのです。しかし、薬事法として一括して承認してしまうことについての懸念もちょっと御指摘いただきましたけれども、カスタムメイドの考え方について、今、整理なさっているということですので、浜西先生、カスタムメイドの考え方ができるまでお待ちいただくことはよろしいですか。
○浜西参考人 このNon−Invasiveなextendibleシステムは非常に値打ちがあります。しかしカスタムシステムはそういったガイドラインに従って導入されるべきかもしれません。
○北村座長 わかりました。
そうしたら最初の1品の方は。
○四宮委員 これからカスタムの指針をつくられるとしますと、要するに、この場合例えば腫瘍の大きさによって切るのではなくて、この機械の大きさに合わせて骨を切ることもあり得るわけなのです。余り数がないと、本当は5センチしか切らなくてよかったところを、腫瘍はそれくらいだったのが、この機械に合うものがなかったから骨をもうちょっと切らないといけないとかそういうことが出てくるわけです。だから先ほど北村先生がおっしゃったけれども、形だけではなくて病気の大きさによって千差万別ですから、胃や腸だったらつなげばいいかわからないですけれども、そうはいかないわけです。だから各種の長さあるいは形のものがある程度ないとうまく機能が働かないところがあるので、そういう面もカスタムの場合に考えていただきたいということです。
○笠貫委員 この会は決して承認を認める云々の話ではなくて、ニーズとして早期導入が望ましいかどうかということの方向づけをする会だと思うので、例えばカスタマイズの話は医学的には当然あり得るし、進歩とともにそういうものは増えてくると思うのですが、今、進めている指針が決まるのを待ってからここで判断するのではなくて、こういう審査としても時間がかかるものですから並行して進めていい話だと思うのです。先ほどの参考人のお話、専門の先生のお話を聞いても、優先審査の方に持っていって、今の指針ができた場合にはそれに当然乗って進めていくという形で早期導入が必要だという判断はそれでよろしいのではないかと私は思います。
○千葉委員 私も今の御意見と同じで、これはカスタムメイドをむしろこの会が前向きにとらえるということを意思表示すべき場ではないかと思っております。ある意味ではextendible、延長可能ということ自体が大体自然に起きる長期的なカスタムメイドですね。ですからそういった意味では何ら問題はないのではないかと私自身も考えます。
○浅沼医療機器審査管理室長 事務局から再度、いろいろと混乱していまして申し訳ございません。
 カスタムメイドに関しては例えばプレートとかそういったものはもう既にできておりますし、今月今度我々の方で部会があるのですけれども、そこでは股関節、大腿骨頭のところのカスタムメイドの指針案について御提示したいと思っています。また、膝についても今、ワーキンググループで検討をお願いしている段階でありまして、方向性としましてはカスタムメイドの審査に向けて環境整備を整えている段階であります。ですので、こちらのニーズの方でこの必要性が高いという話であれば、それに沿った形で審査の方の体制整備、環境整備を進めていきたいと思っていますので、方向性とすれば合致しているところもあります。
○北村座長 環境整備ででき上がったものによってPMDAは審査を進めると思いますが、当委員会としてはカスタムメイドのあるべき、今、おっしゃった専門家の先生方の、私でも骨格の長さとか切除範囲とかみんな違いはつくので、こういったものは認める方向、ただアメリカがこれを認めていないのはよくわからないところもあるのですが、アメリカが未承認というのは何の理由なのですか。
○浜西参考人 アメリカでも非侵襲的延長システムは大腿骨に関しては認めております。アメリカにはアメリカの企業がございますので、そういったモジュラーのものであるとか、あるいはカスタムをつくろうと思えばできるわけです。そこで個別の承認はされているようです。ただ、システムそのものとしての承認は恐らくStanmoreの方が申請していない可能性はあるのかなと私は思います。そういった意味ではアメリカにはアメリカのメーカーが沢山ございますので。
○北村座長 アメリカでも随分使われているような成績が出ていますね。
○浜西参考人 そうです、ただFDAが個別にみんな認めていっているという。
○北村座長 それでは、今、在り方についての行政的な考え方、あるいは審査の進め方等はPMDAの方にお任せしますが、当委員会としてはカスタムメイドの製品を承認していってくれと、日本では薬事の方を通さない限り保険の道はまずありませんので、勿論先進医療とかはありますけれども、やはり日本は保険制度の導入が必要な国として位置づけられていますし、その方向で御承認してよろしいですか。よろしいですね。
 そうしたら厚労省の方はまたカスタムメイドの在り方、審査の仕方をよく検討していただいて、当委員会としては必要性と実績、承認されていないかもしれませんけれども、個々の承認とおっしゃいましたが、実績等踏まえて進めてほしいという依頼をいたしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、一応これで全部終了したのですが、事務局から何か通達事項とか、あるいは全体を通しての御意見等ございましたら、ちょっと遅れておりますが、何もないですか。
○浅沼医療機器審査管理室長 次回の日程につきましては改めまして日程調整の上、御案内させていただきます。また、本日の議事録につきましても作成次第、御確認をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
以上です。
○北村座長 ありがとうございました。
 進行表がどこかに行ってしまったけれども、これで終わっていいのかな。
○浅沼医療機器審査管理室長 OKです。
○北村座長 それでは、遅れまして申し訳ございませんでしたが、本日の検討会を終了させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。


(了)

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