情報共有の工夫
取組別の基本的なステップ
概 要
介護の業務全体において情報共有はとても重要です。常に変化し続ける利用者の状況をつぶさに把握し、緊急性や重要性を考慮したうえでその情報をほかの職員に共有することは、チームケアの観点からも大切です。
情報共有の手段としてICT機器は非常に有効です。特に各帳票への転記作業は、ICT機器を活用することで楽になります。また、タブレット端末などを使うことで、事業所外の会議や訪問先からでもデータを簡単に入力できます。介護記録、情報共有、請求事務が一気通貫となったソフトの導入が最も効率的なものとなります。
データ入力を行う際には、「入力を定型化する」「チェックボックス式とする」ことや「音声入力する」などによって、さらに入力時間の手間を省くことができます。また、画像、動画を活用することで、視覚的データの保存や共有も可能となります。
パソコンやタブレット端末以外にも、インカム(トランシーバー)の活用も効果的でしょう。インカムを通じて、状況をその場で時間差なく全員がシェアできるため、申し送りや指示出しの時間を短縮できることが大きなメリットです。
取組によって得られる効果
ICTを用いて転記作業の削減、一斉同時配信による報告申し送りの効率化、情報共有のタイムラグを解消することができる。
取組のステップとポイント
- 1共有する情報を整理しよう
- 日々の業務では様々な情報が行き交っています。それらの情報を整理することからはじめましょう。具体的には、どのような情報を、誰に、いつ共有(報告)すべきかなどについて話し合います。
- 2情報を使う目的を明確にしよう
- 情報を取り扱う目的を明確にしましょう。例えば「報告」「連絡」「相談」などの目的を記載するルールを設けるなど、その情報を共有するとこで相手に何を期待するのかを明確にして情報を提供しましょう。
- 3情報の拾い方のルールを決めよう
- 業務の中でいつ、誰が、どこで、どのような情報を収集するかルールを定めておきましょう。これにより、情報収集の抜け漏れを防ぐことが出来ます。
◉ ICT機器(タブレットやインカムなど)を使うことで情報の収集と共有が同時にできることもあります。
- 4情報の渡し方のルールを決めよう
- 収集した情報をいつ、誰に共有するかについてもルールを定めておきましょう。また、共有すべき情報をその緊急度や重要度、個人情報有無など、情報の内容によって、相応しい情報共有の手段について検討しルール化しましょう。
◉ ICT機器(タブレットやインカムなど)を使うことで情報の収集と共有が同時にできることもあります。
※それぞれの事業所で取り組む進め方や課題が異なります。記載されている事例をそのまま真似ることで、必ずしも皆さんの事業所で課題が解決するとは限りません。