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生産性向上の支援・促し役こんなときどうする?

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手順5 「改善活動を振り返ろう」

Q. 振り返りの会議では、時間短縮の効果のみを議論したらいい?

取組成果として時間短縮を目的に設定したならば、時間短縮を振り返ることは重要な振り返りになります。しかし、業務の改善活動に取り組む意義はそれだけではないので、プロジェクトチーム全体で業務の改善活動を取り組む意義に立ち戻り、業務の改善活動全体を振り返りましょう。

まずは、取組が楽しかったかどうか聞いてみましょう。楽しかったら継続した活動が期待できるし、そうでなくても何を改善したら楽しいと感じてもらい引き続き協力をしてくれるのかの参考になるはずです。

全体的な感想を聞く。これからも続けたらいいことを自由に発言してもらう。今回はうまくいかなかった所や次にチャレンジしたいことも出してもらう。業務の改善活動から得た体験やエピソードを語り合えるように促しましょう。

振り返る体験やエピソードのテーマには、例えば、自分の気づく力、チームケアが向上したと思う体験、職場が働きやすくなったと思ったこと、ケアやサービスの質の向上につながった体験や事例、事業所・施設の理念に近づけたか、などがあります。業務の改善活動の本来の目的と照らしてどうだったのかを指標にとらわれずに振り返ることが大切です。

Q. 振り返りを人材育成に活用できる?

会議を通じてプロジェクトメンバー全体で振り返るほかに、面談形式をとってプロジェクトメンバーに今回の活動を振り返ってみるのもよいでしょう。取組の前後にはアンケートを取ることもあるでしょう。もちろん、全体の集計用にアンケートを実施しますが、アンケート結果を個人の活動記録として使ってみるのもいいアイデアです。定性的な質問も入っているから、取組前後の回答結果を一緒に振り返る。プロジェクトメンバーにそれぞれ自分自身が成長したところを感じてもらう場づくりになります。

活動して楽しかったか、仕事が好きになれているか、どういう行動を取れたのが良かったかなど、前向きな視点で振り返りを促しましょう。

Q. 業務の改善活動は継続が重要とわかっている。でも、トップが変わったり実践したプロジェクトリーダーが異動して不在になると、活動が頓挫することもある。継続させたほうが良いのか、やめたほうがいいのか?

こういう事態はよく想定されるので、支援・促しができる人は必要です。プロジェクトリーダー経験があると好ましいですが、取組を継続するために促す役割を作っておくと、こういう時に役立つでしょう。

また、業務の改善活動がいい取組なので組織文化として定着させましょう。そうすれば、異動や離職があっても価値ある取組は組織に残ります。

トップ交代は経営方針に関係するのでトップの考えは踏まえたいところです。新しいトップと「どんな職場にしたいか?」という意識合わせできるのが望ましいと思います。同じ方向性であれば、これまでの活動を続けて定期的に振り返りのタイミングを設定したら良いですし、もし方向性が違うなら、どうしていくのか話し合いをして新しい業務の改善活動に取り組むのも1つでしょう。