住宅セーフティネット機能の強化

総合職(事務系)

(他省庁出向)国土交通省住宅局安心居住推進課
課長

平成11年

私は現在、厚生労働省から国土交通省住宅局安心居住推進課に出向し、令和7年10月に施行された改正住宅セーフティネット法の運用に携わっています。「住まい」は誰にとっても「生活の土台」であり、その確保は、社会保障や福祉の出発点です。しかし、高齢者、障害者、ひとり親世帯、外国人など、住まいの確保に不安を抱える方がますます増えており、住宅施策と福祉施策を一体的に進めることがとても重要になっています。

 今回の改正で創設された「居住サポート住宅」は、安否確認や見守りなど入居後の不安に寄り添う支援を組み合わせた新しい仕組みです。民間賃貸住宅の大家さんと居住支援を行う法人などが連携して取り組むもので、特徴的なのは、入居者の生活上の変化に「気づき」、必要な支援に「つなぐ」という機能を制度として組み込んでいることです。これにより、入居者にとっては、「安心して暮らせる」、大家さんにとっても「支援体制があるから貸しやすい」という双方のメリットが生まれます。

 そして、この制度の根底にあるのは、住まいの確保をめぐる課題を誰かが一人で抱え込まない、という考え方です。入居する本人を中心に、自治体の住宅部局と福祉部局、居住支援法人、地域包括支援センター、NPO、不動産事業者など、さまざまな立場の人が強みを持ち寄ることが重要です。そうした取組によって、支援が必要な方も、自分で意思決定をしながら暮らしを形づくっていけるようになります。

住宅行政の現場で、これまで厚生労働省で経験してきた視点を活かしながら、多様な関係者・団体を「居住支援」という横串でつなぎ、地域の居住支援の仕組みづくりを進めていくことに、面白さとやりがいを感じています。