ひと、くらし、みらいのために
活かそう、看護の力
厚生労働省看護系技官では、
一緒に働く仲間を募集しています。
看護系技官を希望の方はまずは説明会にご参加ください。
平成27年4月入省
労働基準局安全衛生部労働衛生課治療と仕事の両立支援室
主査
病院で助産師として働き、その後に自治体で保健師として働いてから入省しています。きっかけは、助産師として勤務していた時に産婦さんから子育ての不安についてお聞きすることがあり、4、5日で退院していく産婦さんが「今どうしているんだろう?」と、児童虐待のニュースなどを見るたびに考えるようになったことでした。総合病院の助産師としての経験を活かし、地域で住民の方を支援する仕事がしたいという思いが次第に強くなり、市町村で保健師として主に母子保健業務に携わる機会に恵まれました。そこでは、乳幼児健康診査や新生児訪問などの事業に関わりましたが、国の政策がサービスとして住民に提供されていることを肌で感じ、政策を立案する側である国の仕事に興味を持つようになりました。
こども家庭局母子保健課に着任した当時は、母子保健の国民運動計画「健やか親子21」の第二次がちょうどスタートした年で、その計画推進を大きな柱に、特に乳幼児健診に関する研究を行い、エビデンスに基づいて施策を立案する業務にあたりました。なかでも印象深いのは、妊産婦さんにやさしい環境づくりを推進することを目的に「健やか親子21」の中で策定したマタニティマークの広報的な役割を担った時のことです。このマークを世の中の人々に周知してもらうことを事業の一環としていましたが、ある時ラジオ番組でマタニティマークを特集していただく機会にも恵まれました。当時、私自身が妊婦だったこともあり、施策を立案する国側の立場と、妊婦というユーザーの立場と双方の立場で宣伝できたことは、今でもとても印象に残っています。その後、看護課、医薬品医療機器総合機構への出向を経て、昨年4月から現職に就いています。
現在は「治療と仕事の両立支援室」におりますが、治療をしながら働くということがまだまだ世の中に認識されていないことを肌身で感じています。そのため、支援を必要とする人たちが治療と仕事を両立できる社会となるように施策を立案することはもちろん、それを世の中に広めていくことがとても重要だと感じています。外部の団体や国民の皆さまの声をお聞きする機会がありますが、私たちの仕事には、皆さまから届いた声をどのように施策に反映することができるかと考える想像力や調整能力が求められます。また、私たちが考える施策は国民の皆さまの生活に直結するものになるため、施策を考える時には必ずその先に人がいるということを想像して、いろいろなことを考え検討するようにしています。
私の場合、「住民の方に届くサービスをつくる側というのはどんな世界なんだろう?」という興味から看護系技官を目指しましたが、途中で自分とは別世界のように思えて少々気が引けたものの、せっかくだからという気持ちでチャレンジしました。入職して助産師だけでは知ることのなかった新しい世界や景色を見ることができたので、思い切ってチャレンジして良かったと思っています。
職場の雰囲気もよく、上司や同僚に相談しながら安心して働ける環境に加え、休暇の取得やテレワークの積極的な利用も推進されているので、子育て中の私にとっても働きやすさを実感しています。特にマンスリー休暇などを含め規定の休暇取得が徹底されていて、想像していたより休息もとれますので、仕事と家庭の両立をお考えの方も、ぜひチャレンジしていただきたいと思います。