ひと、くらし、みらいのために
活かそう、看護の力
厚生労働省看護系技官では、
一緒に働く仲間を募集しています。
看護系技官を希望の方はまずは説明会にご参加ください。
令和3年4月入省
保険局医療介護連携政策課
医療費適正化対策推進室
特定健診等推進係長
令和2年4月入省
子ども家庭局母子保健課
生殖補助医療係長
平成22年4月入省
健康局健康課
保健指導室
保健指導専門官
平成21年4月入省
社会・援護局福祉基盤課
福祉人材確保対策室
介護技術専門官
まずは看護系技官を目指したきっかけを教えてください。
大学院で研究し始めた頃、国の基幹統計の「患者調査」で総患者数を求める推計式に医療機関の受診間隔が現状と異なってきていることが分かり、私も裏方として研究班に入ってデータの分析などを行いました。その研究の成果をもとに省内や有識者で検討されていくのを見た時に、「こうやって制度や法律というのは変わっていくんだな」と興味を持ったのがきっかけです。
そうすると、研究者と行政という選択肢があったということでしょうか ?
臨床の場でも働いていたので、研究職、行政、現場という選択肢がありました。現場では医療情報として電子カルテの更新などシステム関係を担当していて、それはそれで楽しかったのですが、自分の性格的にも、ずっと同じところにいるより常に新しいことにチャレンジして何かを吸収できるような環境のほうが、刺激的で楽しそうだなと思いました。
私の場合は、大学院で「Evidence-based Practice(EBP)」について研究する中で、実践が進むカナダに留学した際、EBPに関する研究に非常に多くの予算がかけられていたり、積極的に看護ケアのガイドラインを作っていたり、国全体で推し進めている雰囲気を感じて、日本で国の立場から取り組む仕事に関わりたいと考えるようになりました。
お二人はどのようにして看護系技官のことを知りましたか?
私の場合はたまたま研究の関係で厚生労働省に来る機会があったものですから、省内の雰囲気や看護系技官についてもある程度は知っていました。
私の周りには看護系技官になりたいという人が結構いました。大学によっては技官について知ることができる講義があったそうです。でも私はあまり忙しく働きたくなかったので、もともと看護系技官には興味がありませんでした。厚生労働省は忙しそうというイメージがありましたから。
今でこそ働き方改革として働き方が見直されてきたけれど、私が入省した当時は代休のダの字も聞いたことがなかったので、代休を使えるという認識がそもそもありませんでした(笑)。今ではマンスリー休暇やテレワークなど、働き方も随分変わってきたなと思います。
お二人とも実際に働いてみて、率直な感想をお聞かせください。
自治体経験などがあれば多少流用できる知識があるのかもしれませんが、私の場合は病院や研究者の視点から来たので ギャップはすごく感じました。とはいえ、誰もが全ての知識を持って入省しているわけでないので、結局は自分で調べて解決していかなければなりません。それをどう解決していくかということに奔走した半年でした。
2年目になってやっと最低限の動きがわかってきました。現在、乳幼児健診などを担当していますが、健診項目が戦後の乳幼児死亡率が高かった頃とさほど変わっておらず、身体的なことが多いままなんです。そこで、現在の親子を取り巻く課題に対応できるよう、精神的・社会的な面もきちんとみることができる健診にしようと課内で取り組んでいます。このように過去を踏まえた上で現状や未来を見越して取り組んでいく、対局的な視点で仕事をしていくということに面白さを感じています。
二人からは、プラスのオーラを感じています(笑)。
お二人ともすでに職場に馴染まれているように見えますが、他の職種の方々との関わりなどはいかがですか?
育った環境が違うので考え方などが違う時はあります。ただし、それによって何か悪い効果が生まれるわけではなく、「そういう考え方もあるのか」と新たな気づきを与えてもらえるので、いい効果につながっていると思っています。
チームとして何かに取り組むというのは医療機関と同じで、直接的に対象とするのが患者さんではなく、国民や国会議員、研究者、自治体等であるという違いなのかなと感じています。
私がいる母子保健課は本当に皆さんいい人ばかりで、きっと母子保健課だけでなく省内全体にそういう雰囲気があるのではないでしょうか。異動なども多いですが本当にいい人しか会ったことがないものですから。
部署や立場が違っていても、ゴールとして「その政策が国民にとってより良いものになるように」という共通の思いがあるからこそ、同じ方向に向かって一致団結できるのでしょうね。
せっかくの機会なので、先輩方に新人看護系技官へのアドバイスなどをいただきたいのですが。
看護師や助産師、保健師などいろいろな経歴の方がいて、その中で保健師をされていた方は、看護系技官に近い業務を経験されてきているので比較的馴染みやすい印象を受けます。看護師や助産師だった方は最初大変だと思いますが、まずはそういった異文化に馴染んでもらうことが大事。そのため、新人技官が何でも聞きやすい雰囲気づくりを心がけています。
私は専門官としてまだそこまで人を育てたという経験はないのですが、私自身、1年目は辛かった思い出があるので、新人技官の方には、まずは出勤してもらうことが一番大事なことだと思っています。
私たちもいずれは教える側になりますが、新人看護系技官を育てるコツのようなものはありますか?
何か間違いを指摘するときには、その理由まできちんと説明するようにしています。あと、なるべく怒らない(笑)。
それから、打ち合わせをするときなどは、まずはみんなの意見を聞くようにしています。私たちが最初に発言してしまうと、新人の場合、実は違う意見を持っていてもなかなか発言しにくくなってしまいますから。
業務では専門用語や略語も多いので、最初のうちは本当にわからないことだらけだと思います。でも、皆さんもともとポテンシャルがあるので、こちらの説明したことが次第に身についていっているなという印象を受けます。その段階まで来たら、例えば資料を頼んだ際など、ただ報告するだけではなく、そこに自分の意見をのせて報告することを意識してもらうようにしています。
今のお話を聞いて、確かに会議のときなど新人の私たちにも発言の機会をいただいて、すごく嬉しかったことを思い出しました。まだまだ的外れな発言もありますが、しっかりと自分の考えを伝えることはとても大事なことだと、今改めて感じています。
上司が話をしていて、自分がメモ係だったとしても、自分だったら何を話すか常に頭の中で考えておくことが大事で、実際に意見を求められたときにしっかりと発言できるように日頃から訓練しておくことが大切です。
とにかく最初はいろいろなことを吸収する時期なので、先輩たちの考え方や仕事の仕方などを見て、いい面はどんどん参考にして、悪い面は「自分はこうならないぞ」と反面教師にしてやっていってもらえたらいいと思います。
そうですね。先輩の意見と違う意見を言うのはちょっと抵抗があるのかもしれませんが、私たちは同じ看護系技官ですから、ともに議論を交わして意見を洗練させていけたら素晴らしいですね。
最後に、看護系技官を目指す皆さんへのメッセージをお願いします。
それぞれのバックグラウンドがある中で、国の政策に関わりたい、自治体経験をもとにステップアップしたいなどと少しでも思われる方は、ぜひその気持ちを大事にしてください。実際に省内を見学することもできますし、雰囲気を知ることで、ここで働きたいと思うきっかけになると思うので、ぜひ一度お越しになってみてはいかがでしょうか。
ここは本当に学びの多い職場だと日々実感しています。以前の私のように厚生労働省の仕事はとても忙しいと思われている人もいると思いますが、部署や時期によっては思っていたほどではないかと思います。とてもやりがいのある仕事ですので、看護系技官に少しでも興味のある方は、ぜひ一緒に働けたらと思います。
看護師さんの中には課題や問題意識を持たれている方が多いと思いますが、厚生労働省はそうした問題を解決できる場です。政策などに興味があってマクロで物事を動かしてみたいという熱い思いをお持ちの方や、また、柔軟性やコミュニケーション能力、体力などが必要な仕事なので、明るく元気な方お待ちしています。
確かに忙しくて大変というイメージがあるかもしれませんが、とてもやりがいのある仕事であることは皆さんの言葉の通りだと思います。私たちも同期や先輩方に助けてもらいながら成長していった過程がありますので、是非多くの方のご応募をお待ちしています。