ひと、くらし、みらいのために
活かそう、看護の力
厚生労働省看護系技官では、
一緒に働く仲間を募集しています。
看護系技官を希望の方はまずは説明会にご参加ください。
平成18年4月入省
WHO西太平洋事務局
テクニカルオフィサー
子どもの頃に、災害や紛争のニュースに触れ、様々な状況下で、多くの人々の命や健康を脅かされていることに強いショックを受け、将来公衆衛生の分野で、子どもたちの未来や社会を支える仕事に関わり貢献できたらという思いが芽生えました。また、患者や地域住民の目線に立ち、本当に必要な支援を提供することが重要であると感じ、自然と看護と行政の両方の仕事に関心を持つようになりました。
入省前は、看護師として大学病院の高度救命救急センターで勤務していました。看護師として多職種のチームとともに患者ケアに携わらせていただいた臨床での学びや経験は、看護系技官として、現場の理解だけでなく、様々な立場や背景を持つ関係者・職員との協働が求められる場面での自分の芯となっています。
省内外の多岐にわたる分野で、政策の創設や見直し、推進に携わらせていただきました。
例えば、健康局では地域保健の視点から地域職域連携推進事業のガイドライン改訂を担当し、労働基準局では職域保健の立場から同事業を推進する機会を得ました。異なる視点を融合し、双方のニーズや課題等に応じた事業展開を検討する経験は、非常に貴重な学びとなりました。また、看護師の特定行為研修制度の創設に関わらせていただいた経験も非常に大きなものでした。数年にわたる議論や試行事業を経て、新たな制度を創設し推進していく過程では、現場や専門家の尽力に触れるとともに、中長期的なビジョンの下、エビデンスに基づく議論を丁寧に進めることの重要性を改めて実感しました。さらに、こうした様々な部局での経験を通じ、多様な政策アプローチを学ぶことができました。
国際的には、JICAの専門家として途上国の政策推進の支援や、厚労省国際課で国際機関との調整業務等に携わらせていただき、WHO西太平洋事務局では、加盟国との連携や事業管理、政策推進のための技術支援を行っています。こうしたこれまでの様々な行政経験や機会、そしてそれらを共にした上司・先輩・仲間に今の自分が支えられています。
看護系技官としての仕事において、現場の声を反映する力と将来を見据えた想像力が非常に重要だと感じています。私たちの仕事は、専門性を生かしつつ、現場の課題やニーズを的確に把握し、それを行政としてどう形にするかを常に考えなくてはなりません。そのためには、データやエビデンスを収集・分析するだけでなく、現場が直面している状況や将来の変化を想像しながら政策を立案する力が求められます。現場にいない立場だからこそ、様々な関係者との対話を通じて現場の視点を理解することが必要だと思っています。
また、コミュニケーション能力や調整力も非常に重要だと感じています。政策は多くの部署や関係者と協力しながら進めるもので、相手の立場や背景を理解し、時には折り合いをつけながら合意形成を図ることが求められます。
看護系技官としての仕事は、大変重責である一方、やりがいや学びも大きく、非常に魅力的な仕事だと感じています。タイトなスケジュールの中で厳しい課題に直面し、不安や悩みを抱えることもありますが、同僚や上司と意見を交換しながら最適な解決策を模索し、チームで協力して進めていく環境は大きな支えであり、非常に励みになります。
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看護系技官の仕事は、現場での看護と同様に想像力と創造力を発揮できる役割だと感じています。患者一人ひとりに合わせたケアを提供するように、厚労省では現場の声や課題を政策に繋げ、より良い社会環境を構築・推進する役割を担っています。
WHOでも、各国の社会的状況、政策的優先事項、文化や慣習等を考慮しつつ、最適な基準やガイドラインを検討する必要があり、これは国内での公衆衛生や衛生行政とも共通する課題です。
「誰一人取り残さない」ために、人々の健康と福祉を守り育てるためには、課題に直面しても諦めず、現場と行政を繋ぎながら未来の社会を支える政策に携わることが求められます。ともに挑戦し、未来を築いていく仲間として、皆さんの入省を心よりお待ちしています。