今野氏:
創造的協働という考え方について、どのように考えているか。
伊藤氏:
必要なベクトルと思うが、どうやってそれを実現するかを考えなくてはならない。
岡園氏:
弊社では、みんなで参加、みんなで創造、みんなで成果という3S活動が根付いていて組織横断的にやっていくことが大事。
山本氏:
非常に大切な考え方だと思っている。
ここ2,3年でもっと良い提案がないか、DXというところでITが起爆剤となって新しい価値を作っていくことを求められ、難しさを感じている。
今野氏:
現状をどう考えるか。検討委員会の調査では、ITエンジニアのWEは低いという結果がでたが、実感としてはどうか。
岡園氏:
客先や出先で働く場合が多く、絆が持ちにくい、孤立しがちかなと感じている。
山本氏:
プロジェクトが走る状況の中で、多忙を極め、超勤が続いている状況やワーク・ライフ・バランスがとりにくい状況が他業種と比べてある。
伊藤氏:
宮城県のIT事業者は、圧倒的に中小企業が多く、WEを上げることにチャレンジする余裕がないこともある。
エンゲージメントは決して低くなく、全業種に関わるため、達成感が得られる職種とそうでない職種(Web系エンターメント系)がある。
今野氏:
WEやCCを高めるためにどういう方向でやったらよいか。
山本氏:
30・40代が、WEが低い傾向にあるので、キャリア研修を行って、今の仕事を続けることによる10年後20年後の姿を示している。
伊藤氏:
仕事に対するWE、会社に対する忠誠心の2つの側面がある。
会社に対するエンゲージメントを高めながらその延長線で仕事に対するWEを高めるのがよい。
個別のコミュニケーションを深め疑心暗鬼にならないよう、社長の給与を含め情報公開をして、一つの方向に進んで機運を高めていくのがよい。
年に3回、飲み会をしながら全員に発表をさせて担当の仕事や、社としての目標を共有している。
岡園氏:
IT業界は会社に対する忠誠心が低い感じはするし、若い人ほど離職=マイナスのイメージを持っていない。
入社5年から10年までに、人材ポートフォリオといういい方をしているが、個々人のCDP(キャリア・ディベロップメント・プログラム)を策定して半期ごとに面談して不安を払拭しているが、お互いを認め合う組織風土を作って一体感を醸成していくのが大事ではないか。
伊藤氏:
弊社では客先常駐をやめて引き上げた。
IT業界は社員がいないと無理なので、社員がやりたい仕事を会社が率先して新規に開拓、創造していかないと、会社として5年後10年後のキャリアが真っ黒になると思っている。
今野氏:
社員がこういう仕事をやりたいと自ら考えるというのは創造的協働に近いと思う。
伊藤氏:
採用にも関わってくると思っていて、もし人が採れない会社があるのであれば、そういうことを考えていかないと立ちいかなくなるのではないか。