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平成30年度セミナー開催レポート

セミナー概要

開催日 :
2018年11月21日(水)14:35(14:15開場)~17:30
主催  :
厚生労働省
会場  :
ビジョンセンター浜松町
参加者数:
157名
講演者 :
今野浩一郎氏(学習院大学 名誉教授/学習院さくらアカデミー アカデミー長)
千葉竜太氏(PwCコンサルティング合同会社 マネージャー)
小林良成氏(SCSK株式会社 理事 人事グループ副グループ長)
廣瀬達也氏(株式会社コンセプトアンドデザイン 常務取締役)
福永哲弥氏(SCSK株式会社 取締役 専務執行役員)
※ご講演者のご所属、お役職は2018年11月時点のものです。

2018年11月21日、東京・ビジョンセンター浜松町にて、厚生労働省委託事業「平成30年度業界団体等と連携したIT業界の長時間労働対策事業」の一環として、「IT業界の長時間労働対策」企業向けセミナー(厚生労働省主催)を開催しました。当日は企業の人事・総務部門、経営企画部門の経営層、管理職の方々を中心に、多くのお客様にご来場をいただきました。

■基調講演:「長時間労働の背景と是正のポイント」

最初のプログラムでは、まず長時間労働の実態やトレンド、他産業との比較を交えた情報サービス業の年間所定外労働時間について今野浩一郎氏(学習院大学 名誉教授)より説明がありました。

情報サービス業のベーシックなデータを共有した後は、政府の労働時間政策の考え方として、「働き方改革(の政策)は、労働時間を直接規制する政策だけでなく、企業・労働者に生産性向上や長時間労働の改善を促す政策、長時間労働改善のための社会的環境整備(取引慣行等)の政策との組み合わせであるといった認識が必要です。」といったコメントに加え、「労働時間規制政策においては、従業員への“健康配慮”とともに現場の多様な事情に対応出来る“多様性配慮”が重要です。」と政策立案のポイントを解説しました。

続いて、過去2年間の本事業におけるプロジェクトの成果として、2017年度に長時間労働抑制のためにプロジェクト管理関連の問題に対する改善策を「15の勘所」としてまとめた「働き方改革ハンドブック」を紹介しました。最後に、今年度実施しているアンケート調査の途中集計結果を一部紹介し、長時間労働是正に向けた施策がもたらす経営・労働時間パフォーマンスへの効果について検証しました。

■講演:「コンサルティングのフレームワークのご紹介~セルフチェックツールのデモンストレーション」

2つ目のプログラムでは、まず本事業で今年度実施しているアンケート調査結果を活用したセルフチェックツールに関して、千葉竜太氏(PwCコンサルティング合同会社)よりデモンストレーションを交えた紹介があり、その後にIT業界内の企業の優良取組事例を創出するために現在取り組んでいるコンサルティング実施状況を説明しました。

セルフチェックツールとは、長時間労働の是正に有効と考える80の施策をもとに、IT業界各社が自社における施策の推進状況を、業界や他社と比較して診断出来るツールとなっています。比較対象としては業界内の事業形態や平均・優良企業に応じたものを予定しており、施策の推進状況に関する自社の強みや改善点の方向性の把握に向け、社内や各部門、または個人でご活用いただくことを考えています。
こちらのツールに関しては、2019年3月以降ににて一般公開予定ですので、是非ご利用ください。

■事例紹介:SCSK株式会社、株式会社コンセプトアンドデザイン

3つ目のプログラムの前半では小林良成氏(SCSK株式会社)より自社の働き方改革について、また後半では廣瀬達也氏(株式会社コンセプトアンドデザイン)より長時間労働対策事例について紹介がありました。

小林氏からは、自社の働き方改革の3つの柱の1つである「スマートワーク・チャレンジ」について主に説明がありました。「スマートワーク・チャレンジ」とは、月間平均残業時間20時間未満・年次有給休暇取得20日を目標にした取組で、その取組の成果や具体的な施策を紹介しました。先進的な取組が進み、残業時間の大幅削減や有給休暇取得率の向上に成功した一方で、特定の部署では大型案件のトラブル発生時に長時間残業者が増加するといった課題に直面しました。

しかし、その問題案件への対策として標準プロセスの定着化やリスクマネジメントの強化等に着手し、全社一丸となって問題案件をうみだす温床を排除することで業務クオリティの向上を図っています。

廣瀬氏からは、現状の労働時間データを基に現状の取組施策の効果を振り返り、新たな施策の検討や今後の取組計画について説明がありました。同社は現状の施策へ取り組むきっかけとなった要因が一部曖昧だったこともあり、改めて労働時間データを見直して有効な施策を検討したいといった要望から、本事業内でコンサルティングを実施し改善に取り組んでいます。データの再分析を進めた結果、プロジェクトのトラブル対応やプロジェクトのルール・進め方が顧客依存になっている等の課題が見え、それら課題への具体的な対策をスケジュールに落とし込み、今後継続的な改善を進めていきます。

■ディスカッション:「IT人材が成長する働き方改革への挑戦」

最後のプログラムでは、情報サービス産業協会(JISA)で働き方改革委員会の委員長を務めている福永哲弥氏(SCSK株式会社)が、JISA会員企業の働き方改革実践プロセスとして、健康経営の実現(第1フェーズ)、スマートワークの実現(第2フェーズ)、「ワクワク」の追求(第3フェーズ)を紹介し、それぞれのフェーズの実現が何故必要か、業界の構造や企業の組織体制を踏まえ、その必要性を説明しました。

その後、今野氏と福永氏により参加者からの質問を交えながらディスカッションが行われました。組織内での経営者と人事部または個人とのあるべき関係性や、仕事で経験を積みたい・たくさん働きたいと考えている若手社員の育成方法等、多岐に亘るテーマで議論が繰り広げられました。

■参加者アンケート(一部抜粋)

セミナーの参考度合について全会場でアンケート調査を実施したところ、企業の事例紹介は「大変参考になった」「参考になった」が併せて88%以上であり、長時間労働対策に関する企業の具体的な取組事例への関心の高さを示しています。また、各プログラムともに「大変参考になった」「参考になった」の合計が70%を超えており、総じて参加者の期待に応えることが出来たとセミナーとなりました。

また、参加者企業内での実際の長時間労働対策への取組状況としては、約4割の企業が何かしらの取組に既に着手していました。「現在検討している」「検討したいと思った」の合計は約5割であり、長時間労働対策への前向きな姿勢を示しています。

◎平成31年度セミナー開催レポート »

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