未来の開拓者たちへ

総合職(薬学系)

医薬・生活衛生局医薬品審査管理課
審査調整官

平成21年入省

制度設計とは

いきなりですが、制度設計と聞くと、皆さんはどのようなイメージを持っているでしょうか?真っ白なキャンバスに設計図を書くことを思い描く人もいるかもしれませんが、意外と制約があるもので、私は未開の地を開拓することに似ていると感じています。薬系技官は、国民衛生の向上などを目的として国民の利益の最大化を図ろうとする1プレイヤーですが、他にも自国の利益のために働く海外の政府機関、医療提供者、当課が所管している製薬企業など、厚生関係の中だけでも様々なプレイヤーのいる中で、時には他プレイヤーの協力を得ながら最善手を探っていくことになります。

様々な不確定要素を見極め、最善手を探る

資源として木材やレンガがなければ街道を建設できないのと同じで、自身の手札と置かれている環境を把握した上で、適切な施策を検討する必要があります。一方で、いかに合理的な選択をしたつもりでも、他のプレイヤーの動向によって、それが最善手とならないことも多く、そのような不確定要素が、仕事にやりがいを与える一面もあると思います。会議の場で、委員がAを意図してBの発言をしていると思っていたら、実はAの意図なくBを述べていたこともあり(勘違いしていたのは会場で私だけでしたが・・)、他のプレイヤーの動向は思い込みで見積もってはいけないという教訓となっています。

薬系技官の仕事のやりがい

抽象的な話になってしまいましたが、薬系技官には、科学的見地に立って物事を判断する能力が求められることは言うまでもありません。一方で、純粋なサイエンスのみでは成せない仕事もあり、そこにも等しくやりがいがあります。未開の地を開拓する一員に興味が湧いてきたら話を聞きに来てください。先駆者たちが待っています。