「人」の幸せを支える

総合職(人間科学系)
職業安定局雇用開発企画課就労支援室
室長補佐
平成21年入省
志望理由
中学生の頃から、将来は警察関係の仕事に就きたいと考えていました。特に、犯罪者の心理などに関心を持っており、大学時代も、その関心のもと、心理学を専攻しました。ですが、講義や短期留学での経験を通じて、関心の対象が少しずつ社会全体の方にシフトし、大学3年次頃には、「自分以外の人の幸せのために働きたい」と考えるようになりました。そして、人が幸せを追求するには、まず生活基盤が安定していることが必要、そのためには仕事を得ることが必要、ということを考えた先に、行き着いたところが厚生労働省でした。
現在の職務内容
生活保護を受給されている方などの就労支援を担当しています。近年、生活保護を受給されている方の数は減少傾向にありますが、こうした方々が、就労により経済的に自立し、安定した生活を築いていくことはとても重要なことだと考えています。
生活保護を受給されている方の就労に向けた課題については、必ずしも全ての方に当てはまるものではありませんが、例えば、職業に就いた経験が乏しく、就労に当たっての自信がない、職業的スキルが足りない、また、生活リズムが一定でないといったことが挙げられます。
こうした課題を解決し、就労に結びつけるための支援サービスをハローワークで提供しているのですが、当室ではその支援事業の企画・立案・運用を行っています。国費を投入した事業ですので、効率的・効果的な事業運用も求められ、全国の進捗管理等も欠かせません。
また、生活保護制度等、関連制度・施策との連携も必要ですので、関係部局とも日常的にやり取りし、労働局に対する助言等を行いながら、事業を進めています。
業務を行う上で感じる魅力や施策の面白さ
職業安定行政においては、景気動向に伴う雇用情勢への対応だけでなく、「働く」ことに対する価値観やニーズの多様化を踏まえた対応等も必要になります。新たな制度設計や施策立案、既存制度・施策の改正に当たっては、経済団体や労働者団体など、さまざまなステークホルダーとの議論や労働市場等に深い知見を有する学識者等との意見交換がなされます。また、時には関連施策を所管する省内他部局や他省庁と協議することもあります。
さまざまな立場の方々との議論を通して、より多角的な視点を得られるなど、一連の過程の中で、より良い制度・施策を追求できると同時に、自分自身の成長にもつながるという点が魅力だと思います。
受験生に向けてのメッセージ
入省後に参加した全省庁合同研修で、民間機関からお招きした講師にいただいた言葉が、10年程経った今でも忘れられません。
「きみたちは考えることを諦めてはいけない。」
この言葉は、国が抱える課題に立ち向かうことができるのはきみたちなんだ、という強い期待が込められたものでした。大きな使命と責任と、それだけにやりがいのある職務です。困難に立ち向かう気概のある皆さまと一緒に働けることを、今から楽しみにしています。