実践、私の働き方改革

総合職(事務系)

社会・援護局福祉基盤課福祉人材確保対策室
室長補佐

平成23年入省

海外から選ばれる日本に

介護分野の有効求人倍率は高止まりし、人手不足が深刻な介護現場からは外国人材に期待する声を多く聞きます。私は現在、介護分野への外国人材の受入れを担当しており、2019年4月に創設された新たな在留資格である特定技能制度の企画立案から施行までの一連の流れを経験しました。海外政府や関係省庁等との調整に従事し、時に立場や利害が対立するなかで、政策を前に進めていくことの難しさとやりがいを実感しています。特定技能制度の施行から1年が経ちますが、現場への浸透はまだまだこれから。多くの外国人の方に日本での介護の仕事を選んでいただけるよう、使命感を持って業務に取り組んでいます。

夫の留学に同行する、という選択

入省6年目、夫の2年間の海外留学が決まりました。本省業務から離れることへの不安もあり大変悩みましたが、この先の長い人生において必ず生きてくる機会だととらえ、配偶者同行休業を取得。1年目は中国の北京語言大学で学び、長男を出産。2年目はフランスに移り、組織に依存せず自分の力で人生を切り開く、魅力的な友人たちに恵まれました。私自身も、女性だから、子どもがいるから、ということを言い訳にせず、人生をかけてやりたいことに打ち込みたいと強く思いました。生活面では、家庭を大事にし個人の意思を尊重する欧州文化に触れ、また、海外ならではの苦労やハプニングもたくさんあり、家族の絆がぐっと深まった2年間となりました。

仕事も、家庭も

海外から戻り、育休から復帰してさぁ働くぞ、となった途端、夫が地方転勤となり、ほぼワンオペ状態で仕事と育児をこなしています。保育園の送迎のため、「机がどんな状態でもこの時間になったら帰らねば」という制約があり、子どもの体調不良で呼び戻されることも多々あります。が、これまで仕事を続けられているのは、上司や同僚の理解があってこそ。限られた時間のなかで仕事をこなして、家でしっかりと子どもと向き合うには、試行錯誤の毎日ですが、息子は「僕は保育園で遊んでいるから、ママはお仕事をして待っていてね!」とチャレンジする母を受け入れてくれています。仕事も家庭も私の人生における大切な一部であり、両方を追い求められる環境に感謝しています。