より良い栄養政策に向けて

栄養系技官

健康・生活衛生局健康課栄養指導室
室長補佐

平成26年入省

入省前の経験や入省の経緯

大学院博士課程在籍時、栄養疫学研究を行う傍ら、病院の管理栄養士としても経験を積みました。この経験を通じ、科学的エビデンスを構築することで、臨床現場等での実践活動に貢献したいと思うようになりました。また、栄養指導室のインターンシップに参加したことで、日本の栄養政策や公衆栄養活動について一層興味を持つようになりました。こうしたことから、科学的視点を持ちつつ、現場での実践活動をより良くするための仕組みを作っていくことに携わりたいと考え、栄養系技官の採用選考に応募しました。

国内外の栄養政策への関わり

入省後、食事摂取基準の普及や国民健康・栄養調査の実施など、国民の健康づくりや栄養改善に関する業務を担当しました。その後、日本医療研究開発機構や国立健康・栄養研究所に出向し、研究事業の支援・運営に携わりました。大規模な研究事業の企画も経験する中で、エビデンスだけでは政策につながらないことも目の当たりにしました。そこで、政策づくりの理論と実践を学ぶため、2年間の英国留学の機会をいただき、公衆衛生学と食料政策学を修めました。体系的な学びはもちろんですが、海外での生活を経験したことで、各国の食生活や社会の仕組みを踏まえた政策が重要であることを身をもって体感しました。これは大きな財産となっています。その後、東京栄養サミット2021の準備を行う時期に帰国し、国内外の関係者との調整等を担当し、無事に開催に至ったことも思い出深いです。栄養サミットの業務は、日本の栄養政策の経験を踏まえた国際貢献に加えて、国内の栄養への注目の高まりによる新たな政策展開の可能性を感じる機会となりました。栄養サミットについては、東京開催に続き、パリ栄養サミット2025の業務も担当し、2025年3月にパリで開催された公式サイドイベントにパネリストとして登壇しました。

新たな栄養政策の創出・実現を目指す

令和6年7月から、栄養指導室で食事摂取基準や国民健康・栄養調査、健康日本21(第三次)等に関する業務の調整を担当しています。これらはいずれも法令に基づいている業務であり、状況に応じた実施や運営が求められます。このため、必要なアップデートを行いながら着実に遂行することを心がけています。

また、栄養政策に直結する調査研究の企画・立案も重要な業務の一つです。例えば、食事摂取基準については、次の改定までに求められるエビデンスの構築に向けて、研究者の先生方と先行研究を基に議論することもあります。一方で、自分自身が個人等に対して直接アプローチできる機会はほとんどないので、自治体の担当者など、現場により近い方を含め、幅広い関係者との対話を大切に、どうすればより良い仕組みづくりができるのかを考えながら、日々歩みを続けたいと思います。