「あたり前」な
日々の暮らしの安全を守る

医薬局

キーワード
医薬品・医療機器産業、薬物乱用、食品の安全、検疫、水道、民泊

目次

医薬品と食品の安全を守る

我が国で製造、販売される医薬品・医療機器等の承認審査や安全対策、薬局・薬剤師制度の整備等を通じて、医薬品等の品質、有効性及び安全性の確保に取り組むとともに、保健衛生上の危害の発生・拡大の防止に取り組んでいます。また、食品の規格基準の策定や監視指導、安全な水道水の供給等を通じて、国民の安全・快適な生活の実現に取り組んでいます。

最先端の医薬品・医療機器等を世界に先駆けて医療現場に届ける

DaVinci (内視鏡手術支援装置) ©2020 Intuitive Surgical, Inc.

知識集約型・高付加価値型の産業である医薬品・医療機器産業や日本が最先端を行く再生医療技術の発展は、成長戦略の重要な柱の一つです。課題となっていたドラッグラグ、デバイスラグは、様々な取組によって既に過去のものとなっており、現在は最先端の医薬品・医療機器等を世界で最も早く患者の方々に提供することを目指した取組に力を入れています。

また、現在は、ロボット・AI・ゲノム技術の実用化や、再生医療技術の進展等に伴い、従来の枠にあてはまらない優れた製品の開発が進められています。

このような動きに対応し、安全で高品質な製品がスムーズに開発・承認され、医療現場でいち早く利用されるようにするため、適切な利用環境を整えています。

薬物の乱用を防止し、医療等での適正使用を推進する

麻薬や覚醒剤、大麻等の薬物の乱用は、乱用した本人のみならず、その家族や社会にとっても非常に大きな問題となります。

そのため、麻薬及び向精神薬取締法等に基づき、薬物の使用が医療等の用途に限定され、不正な流通がなされないよう、地方厚生局麻薬取締部や麻薬取締官と連携して規制を行っています。

また、近年、若者の間で大麻の乱用が拡大していることを踏まえ、大麻等の薬物に関する正しい知識の啓発にも取り組んでいます。

さらに、医療用麻薬が医療機関において患者に適切に使用されるよう、適正使用ガイドラインを作成し、普及させる取組も行っています。

薬局で健康をサポート

健康の維持に関する相談を幅広く受け入れられる薬局を「健康サポート薬局」として表示できる仕組みを作り、その普及促進を行っています。健康サポート薬局の他にも、がん等の専門的な薬学管理に対応できる薬局を「専門医療機関連携薬局」として認定する仕組みを新たに作るなど、患者が自身に適した薬局を選択できる環境整備に取り組んでいます。

医薬品・医療機器等の安全性確保

承認・認証審査や安全対策等を通じ、性状・形状が多岐にわたる医薬品・医療機器の品質、有効性及び安全性を確保しています。

薬局・薬剤師制度の整備

薬局・薬剤師制度等の企画・立案を通じ、医薬品の適正な使用を推進するとともに、安全・安心な薬物療法を受けることができる環境の実現を目指しています。

食品衛生管理水準の向上と国際標準化を推進する

国民が安心して食品を口にできるよう、科学的根拠に基づき、添加物等の規格や製造方法等の基準の策定、国内流通食品の監視指導、輸入食品の安全性確保に向けた取組を進めています。

平成30年度の食品衛生法の改正では、衛生管理水準の向上等を図るため、原則、全事業者にHACCP(食品の製造工程における食中毒菌汚染等の危害要因を分析、評価、管理する手法)による衛生管理の義務づけや、営業業種を再編し、施設基準を定める等の許可制度の見直しなど、より的確に食中毒対策を行うための制度改正を行っています。

また、災害時に乳児が必要な栄養素を摂取できる液体ミルクの衛生管理に係る規格基準を定めるなど、ニーズに応える食品等の市場流通にも取り組んでいます。

日本を守る水際対策

検疫所のイメージキャラクター「クアラン」

東京オリンピック・パラリンピックの開催に伴う訪日外国人の増加に備え、国内に常在しない感染症の病原体が国内に侵入することを水際で防止するために、入国時にサーモグラフィを用いた体温測定などの検査を実施する等の水際対策に取り組んでいます。

また、輸入食品が食品衛生法の規制に適合しているか等を確認し、輸入食品の安全性確保にも努めています。

安全な水道水の確保

水道事業の認可や水質基準の策定等の水道に関する制度の運用、広域・官民連携の推進、水道施設の耐震化への財政支援等に加え、災害時には断水被害等の情報収集を行っています。

生活衛生関係営業の振興等

理容業や美容業、クリーニング業、旅館業等、国民の生活に密着した業種の衛生規制と振興に加え、建築物の衛生的環境の確保などに取り組み、公衆衛生の向上・増進を図っています。