子どものこころと向き合う

様子が気になったら、話を聞いてみましょう

子どもの様子がなんとなく気になるときは、こちらから気軽に話しかけて、子どもが悩みを口にできる機会をつくってあげましょう。

「話す」という行為は、いわばガス抜きと同じ。こころとカラダの緊張を瞬時に解き放つ作用があります。緊張がゆるむと考え方に柔軟性が戻って来るので、子ども自身が問題を解決するプロセスを始めることができるようになります。だれかに話すだけで、とても気持ちがラクになるのはおもにこのためです。

困ったとき、いつでも話せる相手がいるという安心感は子どもの自尊心を高めて、日々のストレスに耐える力もつけてくれます。

幼かった頃のように、イチから解決法を教える必要はありません。抱えている問題がその場で解決しなくてもいいのです。まずは、子ども自身が物事を客観的に考えられるようサポートしてあげましょう。

問題を抱えた子どもは、自分から積極的に親に話そうしませんが、親が「あなたを心配している」という姿勢を見せれば、それを拒否することはほとんどありません。子どもが比較的落ち着いているときを見計らって、たとえば、「(お母さんは)あなたと話がしたいんだけれど、今いいかしら?」と聞いてみてください。子どもが話し始めたら、聞き役に徹して真剣に耳を傾けましょう。途中で意見を差しはさんだり、「それは違う」と否定したり、動揺して大声を出さないよう心がけてください。

子どもの気持ちに共感して、「必ず良くなる」と保証し、励ますことが大切です。そして、一緒に解決策を考えましょう。

すぐに話したがらないなら無理強いしないで、次の機会を待ちます。あきらめるのではなく、「いつでもあなたの話を聞く準備がある」と、言葉と態度で伝えてください。
【参照:話をするときのポイント