社内キャリアコンサルタントによるセルフ・キャリアドックの
実施と部署間の連携によるキャリア支援の全社的展開
●キャリア形成支援の取組をして良かったこと
研修やキャリアコンサルティングを通じて、社員の様々な想いに寄り添い、一人ひとりが大切している動機や価値観、自身の能力を再認識してもらえたこと。
●キャリア形成支援の取組で苦労したこと
キャリアは業務の延長線上ではなく、自身のために自ら取り組む重要性に気づいてもらうことに苦労しました。
2017年度より社内キャリアコンサルタントによるキャリアコンサルティングを導入しています。5年に一度の定期実施と社員がいつでも利用できるコンサルティングがあり、社員が利用しやすいよう対面とオンラインを選択できるようにしています。
また、複数の技術領域で活躍する人材を育成するため研修と資格取得を支援し、事業領域に合わせた7つの技術分野を設け、複数の分野で難易度の高い資格を取得した社員には「複合型技術者」の称号の付与と、カバーする分野の数に合わせ星★を付与することで、技術力を可視化しています。さらに、自身が描くキャリアに挑戦するために、ジョブローテーションやジョブマッチングにより専門分野ごとに作られた事業本部間の異動を可能にしています。
キャリアコンサルティングにより、「潜在的な感情の気付き⇒自己理解⇒おかれている環境の理解⇒行動促進⇒具体的問題解決」の自己成長サイクルが回りキャリアオーナーシップの醸成に繋がりました。
これにより、これまでの業務を中心としたスキルアップから自分の興味・価値観に基づいたスキルアップを視野に入れる変化が見られ、事業本部の垣根を超えたジョブチャレンジや新たな分野の資格取得に挑戦するなどの変化が起き始めています。
組織の目標に向かって夢中で業務に取り組み、職務経験を積み重ねることでキャリアが形成されてきた傾向があり、自身のありたい姿を踏まえたキャリアを描くことに慣れていない社員が多いことが分かってきました。そのため、今後も自らの将来像を見据えたキャリア形成が定着するよう継続して支援することと、ダイバーシティ&インクルージョンもさらに進化させ、外国籍社員との共働によるイノベーションの創出を支援していきます。
入社時からキャリアを考える機会はありましたが、研修の一環で営業職の私がセキュリティ技術担当の部署へ異動しました。はじめは分からないことだらけでしたが、そのうち「こういう道もあるんだな」と感じ、キャリアを考えるようになりました。
やりたいことを積極的にできる風土だったので、異動先の部署では難しい資格にも挑戦しました。この異動で今まで考えてもみなかった色々な分野に目を向けられるようになったので、意図しない分野の異動もアリだと思うようになりました。
技術担当の経験で、エンジニアの話すことが分かるようになりました。営業職に戻ってからは、エンジニアとお客様の懸け橋を担い、技術を理解した営業として活躍したいと思います。
エンジニアとして自分が独り立ちできたと思った頃、自分の可能性を広げる方法はないかと、自己申告で本社部門へのキャリアチェンジに手を挙げました。
採用とダイバーシティの仕事を経験し、ビジネスキャリア検定やメンタルヘルスマネジメント検定にも挑戦、人という視点で仕事を見ることができるようになりました。
再び技術畑に戻るつもりです。キャリアチェンジで得た経験で、一人のエンジニアからチームリーダーとして活躍する自信がつきました。後輩の「自分は今後どんなキャリアを送れるのか」という疑問に、私がその一例だと示すことも目標の一つ。若手技術者のキャリアをサポートしていきたいです。