概要情報
事件名 |
第一小型ハイヤー
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事件番号 |
北海道地労委昭和37年(不)第11号
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申立人 |
第一ハイヤー労働組合
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被申立人 |
第一小型ハイヤー株式会社
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命令年月日 |
昭和41年7月14日
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命令区分 |
一部救済
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重要度 |
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事件概要 |
本件は、被申立人会社が、組合内の批判勢力の活動を援助し、組合執行委員長X2の懲戒解雇、執行委員X1の降職、執行委員4名の出勤停止及び組合員6名の訓戒処分を行ったことが不当労働行為であるとして争われた事件で、会社に対し、組合運営に対する介入禁止及び降職された者の復帰を命じ、その余の申立てを棄却した。
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命令主文 |
1 被申立会社は、申立組合の運営に介入してはならない。
2 被申立会社は、申立組合の組合員X1を配車係に復帰させなければならない。
3 申立組合のその余の申立てを棄却する。
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判断の要旨 |
1 会社は、春闘問題の早期解決をはかるため、X3を中心とする組合内の批判勢力と連携を保ちつつ、その活動を援助していたと判断され、会社の行為は、その限りにおいて組合に対する支配介入といわざるをえない。
2 執行委員長X2の指示にもとづく組合員の行為は組合活動としても正当な範囲を逸脱しているものと考えられ、会社は執行委員長としての同人の責めを問い、これに同人の平素の行状を加味して、就業規則にもとづき懲戒解雇したものであると認められる。
3 執行委員X1の運転手への降職はそのこと自体失当であるのみならず、、他との比較において公平を欠く取扱いというべきであって、結局、同人が申立組合の組合員であるが故になされた不利益取扱いである。
4 執行委員4名および組合員6名が、勤務中、会社の営業車を無断使用して組合の宣伝ビラをはった行為は、職場規律に反するものであって、他に特に同人らの組合活動を忌避したとの証拠もないのであるから、これに対し、会社が10日間の出勤停止処分または訓戒処分に付しても、これをもって不当労働行為とはなしえない。
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掲載文献 |
不当労働行為事件命令集34集358頁 |