概要情報
事件名 |
葦原運輸機工 |
事件番号 |
大阪地労委昭和46年(不)第70号
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申立人 |
全国自動車運輸労働組合大阪合同支部 |
被申立人 |
葦原運輸機工 株式会社 |
命令年月日 |
昭和47年12月27日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
平和協定未締結を理由に団交を拒否し、一時金を支給しなかった事件で、別組合員と同一基準による一時金の支給とポスト・ノーティスを命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人組合の芦原運送分会の分会員に対して、昭和46年夏季一時金の一部として協力加算金16,000円を一律に支給し、かつ同年夏季一時金のうち前記協力加算金を除く部分を芦原運送株式会社単独労働組合の組合員に支給したのと同一の基準により支給しなければならない。 2 被申立人は、縦1メートル、横2メートルの白色木板に下記のとおり明瞭に墨書して、本社ならびに大分、水島、泉北、大正内港の各事業所の正面入口付近の従業員のみやすい場所に10日間掲示しなければならない。 記 年 月 日 全国自動車運輸労働組合 大阪合同支部 執行委員長 X1 殿 葦原運輸機工株式会社 代表取締役 Y1 当社は、貴組合芦原運送分会の分会員に昭和46年夏季一時金を支給しなかったり、芦原運送分会との団体交渉に誠意をもって応じなかったり、あるいは貴組合および芦原運送分会の運営に支配介入したりしました。 これらの行為は、労働組合法第7条第1号、第2号および第3号に該当する不当労働行為であることを認め、ここに陳謝するとともに、今後このような行為を繰り返さないことを誓約します。 以上大阪府地方労働委員会の命令によって掲示します。 3 申立人のその他の申立ては、これを棄却する。 |
判定の要旨 |
1201 支払い遅延・給付差別
3103 労働協約締結をめぐる行為
争議行為や抗議行動の禁止を内容とする平和協定の締結を迫り、これの拒否を理由に一時金を支給しなかった会社の行為は、組合組織の弱体化を企図してなされたものであるばかりでなく、組合員を不利に取扱うもので7条1号、3号に該当するものといわざるを得ない。
2244 特定条件の固執
6月23日の要求提出以降、11月19日まで理由なく団交を拒否し、同月20日以降は、平和協定の締結に固執して団交に応じなかった会社の態度は、誠意をもって団交に応ずべき使用者の義務を怠った不当労働行為である。
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業種・規模 |
道路貨物運送業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集48集340頁 |
評釈等情報 |
 
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