みんなで支える、これからの介護へ「介護情報基盤」がつくる未来

連載「介護DX」

介護DX第2回

みんなで支える、これからの介護へ ― 「介護情報基盤」がつくる未来

連載
2026.05.01

「介護情報基盤」は、厚生労働省が推進する介護DXの施策の1つで、2026年4月から、準備が完了した自治体から順次利用可能になります。前編では、介護DXの背景と介護情報基盤の概要を解説しました。この記事では、「介護情報基盤」を使うことにより、私たちの暮らしや介護のあり方がどのように変わるのかを見ていきます。

くらしにつながるポイント

介護に向き合うときに大きな助けになるのは、「必要な情報にすぐアクセスできること」です。介護情報基盤によって、利用者や自治体、介護事業所等に分散している情報を集約し、関係者の間での情報共有の迅速化や現場の負担軽減を図ります。このようなDXの取組により、業務の効率化が行われるとともに、利用者が自身の情報を取得することで、主体的にサービスを選択できるようになります。



「介護情報基盤」で何が変わる?

「介護情報基盤」により、介護サービス利用者や家族は次のようなメリットが得られます。

スムーズな情報管理

介護サービスを利用される方々は、健康保険証等の情報と同様に、介護保険証・認定審査進捗状況、住宅改修費利用等情報、ケアプラン情報、LIFE情報の一部などをマイナポータルで確認できるようになります※。

※令和8年4月1日時点においては、マイナポータルからの介護保険証情報の閲覧のみが可能です。

利便性の向上

介護サービスを利用される方々は、介護保険証や各種書類などを自分で管理する必要がありました。介護情報基盤によって情報が電子化されると、それらの紛失の心配が軽減します。

より良いサービスへの向上

介護情報基盤で管理する介護サービス利用者の情報を活用することで、利用者本人が自分に合うサービスを主体的に選択したり、利用者に合う適切なケアプランを介護事業所が提供したりできるようになり、介護サービスの質が向上します。

介護情報基盤でできること 介護情報基盤でできること

介護現場のメリット

介護情報基盤により介護現場の業務も変わります。そのポイントは3つです。

介護情報をいつでも確認できるようになる

介護サービス利用者の資格、要介護認定、給付状況などを介護情報基盤に横断的に集約されるため、ケアマネジャーや介護事業所の職員が、要介護認定やケアプラン作成に必要な情報を便利かつタイムリーに確認できます。

やりとりの負担を軽減できる

介護事業所は自治体の窓口、電話、郵送によって情報確認や各種手続きを行っています。給付に必要な情報をデジタル上で確認できるため、利用者や家族への確認や依頼、市町村(保険者)への問い合わせの負担が減ることが期待できます。

質の高いサービスが実現可能に

介護に関する情報収集が効率化されることで、これにより生じた時間を直接的な介護のケアに関する業務に充てることができるようになり、利用者にさらに寄り添ったサービスを提供できます。

介護情報基盤ポータルを便利に使いこなす

介護情報基盤の活用では、「介護情報基盤ポータル」が公開されています。これは、国民健康保険中央会が運営しているポータルサイトです。その主な機能は以下のとおりです。

・情報を知る

介護情報基盤は2026年4月から運用がスタートしますが、導入時期は自治体によって差があります。介護情報基盤ポータルは、自治体ごとの運用開始状況や、関連サービスの最新情報などが閲覧できます。

・マイページを利用する

アカウントを作成するとマイページが利用でき、ユーザー情報や各種申請情報を確認できます。

・助成金を申請する

介護事業所や医療機関は、介護情報基盤ポータルを通じて、介護情報基盤を活用するための助成金などの内容や利用条件の確認や、助成金の申請を行うことができます。

・各種問い合わせをする

介護情報基盤の利用方法などについて、介護情報基盤ポータルのチャットや問い合わせフォーム、電話でのご案内を通じて不明点を解消できます。



介護情報基ポータル 介護情報基ポータル

介護情報基盤ポータルはこちら



まとめ

介護に備えるために「知っておく」ことから始めよう

介護情報基盤の導入により、介護に関わる情報が整理され、必要なときに確認しやすくなります。今後、自治体ごとの運用が進むにつれて、より円滑に情報へアクセスできる環境が広がっていきます。将来に備えて、自分の生活の中でどう活用できるか、今のうちから知っておくことが大切です。

◾️もっと知りたい方へ

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