自分らしい働き方を見つける ―女性の活躍推進企業データベースを活用しよう
前編では、女性活躍推進法とその2026年4月1日から施行される改正のポイントを紹介しました。後編では、そうした制度を背景に、「女性の活躍推進企業データベース」をご紹介します。
くらしにつながるポイント
女性活躍推進法は、企業の自主的な取組を促し、女性の職業生活における活躍を推進する法律です。2025年の改正によって企業の女性活躍に関する情報等がより「見える」ようになる今、その情報を身近な選択に活かすためのツールとして活用できるのが、「女性の活躍推進企業データベース」です。一人ひとりが自分に合った選択をしやすくなり、企業にとっても取組を正しく伝える機会が広がります。
働く場所を見つける「女性の活躍推進企業データベース」
厚生労働省では、女性活躍推進法に基づき、企業が自社の「女性の活躍状況に関する情報」や「一般事業主行動計画」を掲載し公表する場として、2016年から「女性の活躍推進企業データベース」を運営しています。学生・求職者の皆さんをはじめ、どなたでもスマートフォンやパソコンから、企業名や取組内容等で検索したり、業種別・企業規模別・都道府県別の情報を一覧で確認したりすることができます。
2025年12月末時点で全国39,615社がデータを公表。各企業が公表している、女性の採用割合や女性管理職比率、平均残業時間や育児休業取得率、男女間賃金差異といった、女性の活躍の状況に関する情報や、その企業が女性の活躍推進に向けて取り組む「一般事業主行動計画」を閲覧することができます。さらに、えるぼし認定など、各種認定の取得状況も確認できます。
企業側にとっても、自社の女性活躍に関する情報、課題等の分析の結果、取組を発信する場であるとともに、他社の事例を閲覧して参考にするために役立てることができます。2026年(令和8年)4月1日施行の改正法に基づく指針においては、情報公表を行うにあたって「女性の活躍推進企業データベース」を利用することが最も適切である旨が示されています。
「女性の活躍推進企業データベース」を有効活用するために
データを参照する際は、次のようなポイントを意識すると、より理解が深まります。
☞数値の大小だけでなく、「背景」や「変化」に注目する
男女間賃金差異や女性管理職比率などの数値は、企業の規模や業種、採用のタイミングによっても差が生じます。現在の数値だけを見るのではなく、改善に向けた取組内容や、過去からの変化にも目を向けることで、その企業がどのような姿勢で環境整備に取り組んでいるかを読み取ることができます。
☞「働きやすさ」と「活躍」の両方の指標を見る
男女間賃金差異や女性管理職比率などの「女性労働者に対する職業生活に関する機会の提供」に関する指標に加え、平均残業時間や育児休業取得率といった「職業生活と家庭生活との両立」に関する指標をあわせて見ることで、能力を発揮しやすい職場かだけでなく、安心して働き続けられるかを考える手がかりになります。
☞数値だけでは見えない情報にも注目する
データベースには、数値データに加えて、女性活躍を推進する取組内容等を記載する自由欄(注釈・説明欄)があります。数値だけでなく、どのような工夫や配慮が行われているかといった説明を読むことで、その企業の職場風土をより具体的にイメージすることができます。
☞自分のライフステージや価値観と照らし合わせて考える
キャリアアップ、仕事と家庭の両立、健康への配慮など、重視するポイントは人それぞれ異なります。データを「正解探し」として見るのではなく、自分自身の望む働き方や将来像と照らし合わせながら参照することが、納得のいく職場選びにつながります。
☞一社だけでなく、複数の企業を比較して見る
一つの企業の数値だけを見ると、評価が難しい場合もあります。複数の企業の情報を見比べることで、自分にとって大切なポイントがより明確になります。
女性の健康支援に積極的に取り組む企業がわかる、「えるぼしプラス」認定
今回の改正では、女性の職業生活における活躍を推進するに当たっては、女性の健康上の特性に配慮すべき旨が、女性活躍推進法の基本原則において明確化されました。また、2026年4月から、新たな認定制度「えるぼしプラス」が創設されます。これにより、女性労働者の健康支援に積極的に取り組み、働きやすい職場環境が整備されている企業がわかるようになります。
「働く女性の心とからだの応援サイト」はこちら
女性活躍推進の取組を後押しする、厚生労働省の支援
女性の活躍推進に取り組む中小企業等を支援するため、厚生労働省では「民間企業における女性活躍促進事業」で専門家派遣等を行っています。詳しくは事業ホームページをご覧ください。
「民間企業における女性活躍促進事業」の詳細はこちら
まとめ
自分らしく働ける社会へ
女性活躍の推進は、企業の成長や人材確保だけでなく、働く一人ひとりの選択肢を広げる取組でもあります。企業の取組が見えるようになることで、学生・求職者の皆さんをはじめ、働く人が自分に合った働き方を考えるきっかけが生まれます。こうした積み重ねが、誰もがライフステージに応じて力を発揮できる社会の実現につながります。
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