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- 発達障害のある方と共に働く上でのポイントと障害特性
- 発達障害の特性(代表例)
発達障害の特性(代表例)
- ※厚生労働省「障害者差別解消法福祉事業者向けガイドライン」を参考に記載
自閉症、アスペルガー症候群を含む広汎性発達障害(自閉症スペクトラム)
主な特性
- 相手の表情や態度などよりも、文字や図形、物の方に関心が強い。
- 見通しの立たない状況では不安が強いが、見通しが立つ時はきっちりしている。
- 大勢の人がいる所や気温の変化などの感覚刺激への敏感さで苦労しているが、それが芸術的な才能につながることもある。
配慮のポイント
- 本人をよく知る専門家や家族にサポートのコツを聞く。
- 肯定的、具体的、視覚的な伝え方の工夫(「○○をしましょう」といったシンプルな伝え方、その人の興味関心に沿った内容や図・イラストなどを使って説明するなど)。
- スモールステップによる支援(手順を示す、モデルを見せる、体験練習をする、新しく挑戦する部分は少しずつにするなど)。
- 感覚過敏がある場合は、音や肌触り、室温など感覚面の調整を行う(イヤーマフを活用する、大声で説明せずホワイトボードで内容を伝える、人とぶつからないように居場所をつい立てなどで区切る、クーラー等の設備のある部屋を利用できるように配慮するなど)。
学習障害(限局性学習障害)
主な特性
- 「話す」「理解」は普通にできるのに、「読む」「書く」「計算する」ことが、努力しているのに極端に苦手。
配慮のポイント
- 本人をよく知る専門家や家族にサポートのコツを聞く。
- 得意な部分を積極的に使って情報を理解し、表現できるようにする(ICTを活用する際は、文字を大きくしたり行間を空けるなど、読みやすくなるように工夫する)。
- 苦手な部分について、課題の量・質を適切に加減する、柔軟な評価をする。
注意欠陥多動性障害(注意欠如・多動性障害)
主な特性
- 次々と周囲のものに関心を持ち、周囲のペースよりもエネルギッシュに様々なことに取り組むことが多い。
配慮のポイント
- 本人をよく知る専門家や家族にサポートのコツを聞く。
- 短く、はっきりとした言い方で伝える。
- 気の散りにくい座席の位置の工夫、わかりやすいルール提示などの配慮。
- ストレスケア(傷つき体験への寄り添い、適応行動ができたことへのこまめな評価)。
その他の発達障害
主な特性
- 体の動かし方の不器用さ、我慢していても声が出たり体が動いてしまったりするチック、一般的に吃音と言われるような話し方なども、発達障害に含まれる。
配慮のポイント
- 本人をよく知る専門家や家族にサポートのコツを聞く。
- 叱ったり拒否的な態度を取ったり、笑ったり、ひやかしたりしない。
- 日常的な行動の一つとして受け止め、時間をかけて待つ、苦手なことに無理に取り組まず、できることで活躍する環境を作るなど、楽に過ごせる方法を一緒に考える。