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【ハンセン病の既往をもつ入所者の口腔管理】

 口腔細菌は、歯周病やう蝕などの歯科疾患の原因になるだけでなく、誤嚥性肺炎などの全身疾患にも影響を及ぼす。
 ハンセン病療養所の入所者は、ハンセン病特有の知覚・運動神経麻痺、手足の障害、視覚障害などの後遺症を有しており、さらに高齢化による心身の機能低下がある。そのため、入所者自身で口腔ケアを行うことが難しくなっている。従って、入所者個々の特性およびハンセン病後遺症の程度を考慮した口腔管理が必要である。

【大島青松園の歯科】

 当園の歯科診療室では、障害をもつ高齢の入所者に対応できるように多種多様な医療機器を設置し、感染対策も徹底して行っている。整備された環境において、歯科医師、看護師、歯科衛生士、歯科技工士および介護員が協力して、歯科治療および専門的な口腔ケアを入所者に提供している。
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 歯科医師が行う歯科診療は入所者の口腔環境の整備が主であり、約95%の入所者が定期的に歯科診療を受けている。また、当園には歯科診療とは別に、歯科衛生士および看護師が担当する「口腔ケア外来」がある。月曜日から金曜日の午前・午後および土曜日の午前に、入所者個々に適した専門的な口腔ケアを実施しており、約70%の入所者が、口腔ケア外来を受診している。
 入所者が発熱、骨折などの全身状況のため「口腔ケア外来」を受診できない場合は、歯科衛生士・看護師が病棟や不自由者棟へ出向いて、口腔ケアを実施している。
 また、病室および不自由者棟の居室において、それぞれの受け持ち看護師あるいは介護員が口腔ケアを実施している入所者については、歯科衛生士が週一回病棟および不自由者棟を回診して、口腔ケアの実施状況を確認している。

【歯科が取り組む食支援】

 平成18年10月に発足した当園の栄養サポートチーム(NST)は、「口から十分な栄養量をおいしく食べることができるように、入所者の栄養管理を行うこと」を目的として活動している。このNSTに歯科医師、歯科衛生士および歯科技工士が参加し、多職種と連携して入所者の食支援・生活支援に取り組んでいる。
 さらに、「食べられる口づくり」のためには摂食嚥下機能の維持・向上が必要であり、摂食嚥下機能低下のある入所者に対しては、歯科スタッフが摂食嚥下機能訓練も実施している。

歯科技工士室

 当園の歯科技工士室には歯科技工士が常時勤務している。高周波真空加圧鋳造機などの新しい機器を設置し、入所者の口腔内に装着する義歯やインレー、クラウン、ブリッジなどの補綴物の製作・加工を主として行っている。また、義歯破損などの不測の事態にも対処している。
 歯科技工士室は歯科診療室に隣接しているので、歯科医師の診察時に立ち会い、入所者の全身状況やハンセン病後遺症の程度を考慮した補綴物を製作している。さらに、その補綴物が口腔内で実際に機能することができるように、フォローアップも常に行っている。
 
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