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入所者の中には、ハンセン病症状の一つである、知覚・運動神経麻痺による後遺症のため、手足の変形や、運動機能障害に悩まされる方が多くいらっしゃいます。そのような方の失われた機能を補うために処方されるのが、義肢・装具(以下:補装具)です。 |
当園には義肢装具士1名が在籍しており、医師より補装具製作の依頼が入ると、まず話を聞くことから始まります。これは医師や入所者本人だけでなく、入所者と毎日、最も近くで接している、看護師や介護員などの意見も重要です。そして現在の身体状況、生活習慣、過去の補装具の使用歴などを考慮しながら、どのような補装具を製作するか具体的に決定します。それから製作→(仮合わせ)→納品となります。納品後も必要に応じての調整や消耗部分の修理や交換、突発的な破損にも迅速に対応するように心がけています。
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他にも、手や足の変形により、既成の靴が履きにくい方には、靴の加工を行い、あるいは日常生活の特定な場面で使用するための自助具などを製作したりします。入所者の高齢化に伴い、車いすや杖、シルバーカーを所有する方も増えており、それらの修理や調整も行います。 |
このように、義肢装具室は、モノをつくるという面から入所者の日常を支え、手助けしていく部署になります。
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