概要情報
事件名 |
山口放送 |
事件番号 |
東京高裁昭和55年(行コ)第18号
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控訴人 |
中央労働委員会 |
控訴人参加人 |
X1 |
控訴人参加人 |
民法労連山口放送労働組合 |
控訴人参加人 |
民法労連中四国地方連合会 |
被控訴人 |
山口放送 株式会社 |
判決年月日 |
昭和57年12月21日 |
判決区分 |
控訴の棄却 |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、会社側が女性アナウンサーX1に黄犬契約を結ばせ、同人の組合加入を妨害し、退職させたとして争われた事件で、初審地労委(山口48(不)6、50・4・15)は、本件申立ては会社主張の「除斥期間経過」には該当しないとしたうえ会社側の行為は不当労働行為にあたると判断し、原職復帰、バックペイ及び誓約文の掲示を命じ、中労委(50(不再)39、52・6・1)も初審命令を維持(一部変更)した。この命令を不服とする会社の行訴提起に対し、地裁(東京52(行ウ)315 、55・3・10)は、本件救済申立ては除斥期間を経過した不適法なものであるので、これら中労委の命令はその余の点について判断するまでもなく違法であるとして取り消した。これを不服とする中労委が控訴したが、高裁は控訴を棄却した。 |
判決主文 |
本件各控訴を棄却する。 控訴費用中、参加によって生じたものは控訴人参加人らの負担とし、その余は控訴人の負担とする。 |
判決の要旨 |
5200 除斥期間
組合の捺印のある救済申立書が確定的に地労委の手に委ねられたのは8月27日ではなく8月23日であり、従って本件救済申立ての日は、除斥期間内と認めるのが相当で、この点に関する原審判断は取消しを免れない。
6330 審査手続の違法
組合の捺印のある救済申立書が確定的に地労委の手に委ねられたのは8月27日ではなく8月23日であり、従って本件救済申立ての日は、除斥期間内と認めるのが相当で、この点に関する原審判断は取消しを免れない。
0500 勤務成績不良
会社がX1を離職させたのは、組合加入を妨害する等のためではなくアナウンサーとして不適格であることがその決定的理由であり、これを不当労動行為であるとした中労委命令は違法であり、原判決は相当である。
6342 不利益取扱いに関する不当労働行為の成否の判断の誤り
会社がX1を離職させたのは、組合加入を妨害する等のためではなくアナウンサーとして不適格であることがその決定的理由であり、これを不当労動行為であるとした中労委命令は違法であり、原判決は相当である。
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業種・規模 |
放送業 |
掲載文献 |
労働委員会関係裁判例集17集582頁 |
評釈等情報 |
労働判例 405号 75頁 
労働経済判例速報 1150号 19頁 
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