こころの病気に気づく

学校だから気づける「いつもと違う」サイン

学校は、子どもが一日の大半を過ごし、社会生活をおくる場所。ですから、家庭ではみえないサインがみられることがあります。授業や団体行動、友人との関係の中で、「教職員だからこそ気づけるサイン」があります。とくに、以前とは様子が異なるときには要注意です。

授業中に気づくこと

こころの病気があるとき、授業に集中できないといったことがあります。以前にはなかった次のような様子が見受けられるときは心の不調のサインかもしれません。

授業中に現れやすいサイン

こころの不調を抱えると、眠れないことが多いので、授業中に眠そうにしていることでしょう。また独り言を言うなど授業よりもほかのことに気をとられていたり、場にそぐわない、ちぐはぐな発言が聞かれたりすることもあるかもしれません。


友人関係の中で気づくこと

気分が沈む、イライラするなどして、これまでのように友達とつきあえなくなることがあります。たとえば、次のようなことが見受けられるでしょう。

友人関係の中で現れやすいサイン

  • 休み時間など、一人で過ごすことが多くなった。
  • 仲間から孤立している。
  • ケンカや口論など、対人関係のトラブルが増えた。

これまでのように友達と楽しそうにしていることが少なくなったと感じたら、昼休みや放課後の同級生との過ごし方に気を配りましょう。


そのほか、日常の行動面で気づくこと

そのほか、学校では以下のようなサインで気づくことがあるでしょう。

そのほかの行動面でのサイン

  • イライラしていることが多くなった。
  • 視線を合わせなくなった。
  • 挨拶がなくなった。
  • 遅刻、早退、欠席が増えた。
  • 保健室で過ごすことが多くなった。
  • タバコ、アルコール、シンナーなどを使う。
  • 自傷や自殺について口にする。

不調なときでも、学校では少し無理をして普通に見せようとすることが多いようです。頑張りきれなくなったとき、学校を休み始めます。ただ普通にしようと無理をしているときにも、様々なシグナルを発していますから、できるだけ早くそのサインに気づくことが大切です。
学校では、問題の多い子どもばかりに注意が向きがちですが、こころの不調は必ずしも問題行動となって現れるわけではありませんから、すべての子どもに気を配りましょう。また、「この子は○○だから」と先入観にとらわれず、様々な視点から見守ることも大切です。

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