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1 | 女性雇用管理基本調査は、女性労働者の雇用管理の実態等を総合的に把握するために毎年実施しているものである。平成15年度は、改正男女雇用機会均等法施行後4年余経過後の状況を把握することを目的として、都道府県労働局を通じて通信調査の方法により、平成15年10月現在で行ったものである。 |
2 | 調査対象は、本社において常用労働者30人以上を雇用している民営企業のうちから産業・規模別に層化して抽出した約7,000企業であり、回収率は74.7%であった。 |
平成14年度 | 育児休業制度及び介護休業制度等の実施状況 |
平成13年度 | 改正男女雇用機会均等法施行後の事業所における女性の雇用管理の状況 |
平成12年度 | 改正男女雇用機会均等法施行後1年余経過後の女性雇用管理の状況 |
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(1) 採用状況 平成15年春卒業の新規学卒者又は中途採用者(過去1年間)を採用した企業割合は71.9%と、前回調査の平成12年度の74.3%を下回っている。 採用のあった企業についてみると、いずれの職種・コースとも「男女とも採用」が高い採用区分は「四年制大学卒事務・営業系」及び「中途採用者」で、それぞれ45.4%(平成12年度43.8%)、53.0%(同49.5%)であった。また、前回調査と比べ、「高校卒技術系」を除く全ての採用区分で「男女とも採用」した企業割合が上昇し、特に「短大・高専卒事務・営業系」、「短大・高専卒技術系」で上昇幅が大きかった(それぞれ34.5%(10.8%ポイント上昇)、31.7%(9.5%ポイント上昇))。 「女性のみ採用」した企業割合が最も高い採用区分は、短大・高専卒及び高卒の「事務・営業系」であるが、いずれも前回調査に比べ低下している(それぞれ51.5%(16.0%ポイント低下)、47.2%(7.1%ポイント低下))。 一方、「男性のみ採用」した企業割合が高い採用区分は、全ての学歴区分の「技術系」で、それぞれ四年生大学卒が55.8%、短大・高専卒が53.7%、高卒が67.5%であった。しかし、このうち「四年生大学卒技術系」及び「短大・高専卒技術系」の採用区分については前回調査と比べて減少している(それぞれ8.8%ポイント低下、6.2%ポイント低下)(図表1)。
![]() (2) 男性のみ採用の理由 採用のあった企業のうち、男性のみ採用の職種・コースがあった企業の割合は50.6%で、そのうち、男性のみを採用した理由は、「女性の応募がなかった」が55.0%と最も多く、次いで「募集・採用人数が1人だった」が25.5%、「女性の応募はあったが、試験の成績等が採用基準に達していなかった」が11.5%となっている(付表第1表)。 |
(1) コース別雇用管理制度の状況 コース別雇用管理制度が「ある」とする企業割合は9.5%で、平成12年度(7.1%)と比べて2.4%ポイント上昇している。 これを産業別にみると、金融・保険業が41.1%(平成12年度41.7%)と最も高い状況は変わらず、製造業(6.0%→9.2%)、建設業(3.5%→8.1%)で上昇している(図表2)。 また、規模別にみると、規模が大きくなるほど「制度あり」とする割合が高く、5,000人以上規模で46.7%、1,000〜4,999人規模で38.1%、300〜999人規模で23.6%、100〜299人規模で13.7%、30〜99人規模で5.9%となっている。しかし、1,000人以上規模企業で「制度あり」とする企業割合は低下しており(5,000人以上規模5.2%ポイント低下、1,000〜4,999人規模1.8%ポイント低下)、その一方で1,000人未満規模企業で上昇している(300〜999人規模 0.9%ポイント上昇、100〜299人規模 3.0%ポイント上昇、30〜99人規模 2.4%ポイント上昇)(図表3)。
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![]() (2) コース別雇用管理制度の見直し状況 過去3年間にコース別雇用管理制度の見直しをした企業割合は23.0%(平成12年度22.0%)であった。規模別にはコース別雇用管理制度のある企業割合の高い5,000人以上規模企業で、45.2%(平成12年度32.6%)の企業が見直しを行ったとしている(図表4)。 その見直しの内容をみると、「一方へのコース転換のみ認めていたものを両方向とするなど、コース転換の柔軟化」が37.6%と最も多く、次いで、「職務内容、職務レベルの高低によってコースを分割、またはコースの統合」が25.1%、「コース転換円滑化のための措置の導入(コース転換希望者への教育訓練の実施等)」が20.3%となっている(図表5)。なお、5,000人以上規模企業については、「勤務地を限定したコースを追加するなど、転勤の有無、範囲によるコース区分の見直し」(35.6%)が最も高く、次いで、「職務内容、職務レベルの高低によってコースを分割、またはコースの統合」(32.7%)となっている(付表第2表)。
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![]() (3) コース別雇用管理制度のある企業のコース別採用状況 コース別雇用管理制度のある企業のコースごとの新規学卒者採用状況をみると、いわゆる総合職(企画的業務に従事し、全国的規模の転勤のあるコース)において「採用あり」とする企業割合が46.7%(平成12年度57.0%)で、このうち「男女とも採用」とする企業割合が54.4%と平成12年度の46.5%を上回り、かつ「男性のみ採用」とする企業割合45.0%も上回った。 また、いわゆる一般職(定型的業務に従事し、転居を伴う転勤のないコース)においては、「採用あり」とする企業割合が36.8%と平成12年度の48.4%を下回ったが、このうち「女性のみ採用」とする企業割合が52.0%(平成12年度61.4%)と減少する一方、「男女とも採用」とする企業割合は42.7%(同35.0%)と上昇している(図表6、付表第3表)。
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(1) 部門別の配置状況 部門別に配置状況をみると、各部門とも「いずれの職場にも男女とも配置している」とする企業割合が最も高く、その割合が特に高い部門は「人事・総務・経理」が85.1%、「企画・調査・広報」が80.6%、「情報処理」が76.0%となっている。 また、平成12年度との比較では「販売・サービス」、「研究・開発・設計」(それぞれ4.4%ポイント、4.0%ポイントの上昇)等で男女とも配置企業割合が上昇している。 一方、「男性のみ配置の職場がある」については、「営業」が38.1%と最も高く、次いで「研究・開発・設計」28.6%、「生産」が26.9%となっており、「女性のみ配置の職場がある」割合が高いのは、「人事・総務・経理」の10.5%となっている(図表7)。
![]() (2) 女性管理職を有する企業割合 係長相当職以上の女性管理職を有する企業割合は62.5%(平成12年度62.0%)で、これを役職別にみると、部長相当職は6.7%(同7.4%)、課長相当職は20.2%(同19.0%)、係長相当職は32.0%(同31.2%)となっている。 産業別にみると、係長相当職以上の女性管理職を有する企業割合が高いのは、医療、福祉(91.9%)、飲食店、宿泊業(77.1%)、金融・保険業(76.3%)となっている。 規模別にみると、おおむね規模が大きくなるほど各役職とも「女性管理職を有する」企業割合が高く、5,000人以上規模では、係長相当職以上が93.0%(平成12年度90.4%)、部長相当職が37.0%(同23.8%)、課長相当職が74.1%(同75.8%)、係長相当職が71.9%(同74.4%)となっている(図表8)。
![]() (3) 管理職に占める女性の割合 係長相当職以上の管理職全体に占める女性の割合(以下、「女性管理職割合」という)は5.8%(平成12年度5.1%)となっており、これを役職別にみると、部長相当職では1.8%(同1.6%)、課長相当職では3.0%(同2.6%)、係長相当職では8.2%(同7.7%)といずれも平成12年度と比べ上昇した(図表9、図表10)。 産業別にみて、係長相当職以上の女性管理職割合が高いのは医療、福祉(33.0%)、教育、学習支援業(16.6%)、飲食店、宿泊業(13.6%)である。規模別には、規模が小さいほど女性管理職割合が高くなっている。
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![]() (4) 女性管理職が少ない又は全くいない理由 女性管理職が少ない(1割未満)又は全くいない役職区分が一つでもある企業についてその理由をみると、「必要な知識や経験、判断力等を有する女性がいない」とする企業割合が48.4%(平成12年度43.6%)と最も高く、次いで「勤続年数が短く、管理職になるまでに退職する」が30.6%(同35.4%)、「将来管理職に就く可能性のある女性はいるが、現在、管理職に就くための在職年数等を満たしている者はいない」が27.6%(同29.8%)となっている(図表11)。
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(1) ポジティブ・アクションの推進状況 過去の雇用慣行や性別役割分担意識などが原因で男女労働者の間に事実上生じている格差の解消を目的として行う措置、すなわち「女性の能力発揮促進のための企業の積極的取組(ポジティブ・アクション)」について、「既に取り組んでいる」企業割合は29.5%(平成12年度26.3%)、「今後取り組むこととしている」企業割合は8.8%(同13.0%)、「今のところ取り組む予定はない」とする企業割合は28.7%(同34.2%)であった。 「既に取り組んでいる」企業割合を規模別にみると、規模が大きい企業ほどその割合が高く、5,000人以上規模で74.0%(平成12年度67.7%)、1,000〜4,999人規模で59.5%(同57.9%)、300〜999人規模で46.7%(同41.1%)、100〜299人規模で34.7%(同32.3%)、30〜99人規模で25.2%(同22.2%)となっており、いずれの規模においても平成12年度を上回った。 一方、「今のところ取り組む予定はない」企業割合を規模別にみると、規模が小さい企業ほどその割合が高いが、平成12年度より企業割合は低下しており、30〜99人規模で31.4%(平成12年度37.7%)、100〜299人規模で24.0%(同27.9%)、300〜999人規模で19.7%(同21.7%)、1,000〜4,999人規模で17.0%(同16.1%)、5,000人以上規模で10.0%(同14.1%)となっている(図表12)。
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「既にポジティブ・アクションに取り組んでいる」企業が効果があったとする事項は、必要であると考える理由同様「男女ともに職務遂行能力によって評価されるという意識を高める」が最も高く(47.2%)、次いで「女性の能力が有効に発揮されることにより、経営の効率化を図る」(40.3%)、「男女社員の能力発揮が生産性向上や競争力強化につながる」(37.5%)、「働きやすく公正に評価される企業として認められ、よい人材を確保できる」(29.3%)等となっている(図表13、付表第5表)。
![]() (3) ポジティブ・アクションの取組事項 「ポジティブ・アクションに既に取り組んでいる」企業における取組事項をみると、「性別により評価することがないよう人事考課基準を明確に定める」とした企業が64.1%と最も高く、次いで「女性がいない又は少ない職務について、意欲と能力のある女性を積極的に採用する」が44.3%、「女性がいない又は少ない職務・役職について、意欲と能力のある女性を積極的に登用する」が40.6%、「男女の役割分担意識に基づく慣行の見直し等、職場環境・風土を改善する」が39.0%等となっている。また、今後行う予定の取組事項としては「女性の教育訓練を積極的に実施する」(29.6%)や「女性を積極的に登用する」(28.8%)等が多くなっている(図表14)。
![]() (4) ポジティブ・アクションに取り組まない理由 「今のところポジティブ・アクションに取り組む予定がない」とした企業の理由としては、「既に十分に女性が能力発揮し、活躍しているため」が44.2%と最も高く、「日常の業務が忙しいため、対応する余裕がない」が12.7%、「トップの意識が伴わない」が8.1%、「ポジティブ・アクションの手法がわからない」が6.6%となっている(図表15)。 ポジティブ・アクションに取り組む予定のない企業のうち、「既に十分に女性が能力発揮し、活躍しているため」とする企業の割合を産業別にみると、「医療、福祉」(79.3%)、「教育、学習支援業」(71.7%)等が高くなっている(付表第6表)。 また、「トップの意識が伴わない」という理由で「今のところ取り組む予定のない」企業において、係長相当職以上の女性管理職を有する企業割合、女性管理職割合をみるとともに50.4%、4.5%と産業・規模計よりもそれぞれ12.1%ポイント、1.3%ポイント低くなっている。一方、「既に十分に女性が能力発揮し、活躍しているため」とする企業においては、女性管理職を有する企業割合は67.1%、女性管理職割合は9.7%と、いずれも産業・規模計を若干(それぞれ4.6%ポイント、3.9%ポイント)上回っている(図表16)。
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(5) 女性の活躍を推進する上での問題点 さらに、女性の活躍を推進する上での問題点をみると、「家庭責任を考慮する必要がある」とする企業割合が48.7%(平成12年度 45.8%)と最も高く、次いで「女性の勤続年数が平均的に短い」が43.4%(同 47.1%)、「時間外労働、深夜労働をさせにくい」が35.5%(同35.7%)、「一般的に女性は職業意識が低い」が20.8%(同25.5%)となっている(図表17、付表第7表)。
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(1) セクシュアルハラスメントの防止のための取組内容 セクシュアルハラスメント防止方針を従業員に周知するための取組内容をみると、「ミーティング時などを利用してセクシュアルハラスメント防止の周知を行った」、「就業規則、労働協約等の書面でセクシュアルハラスメント防止についての方針を明確化し、周知した」とする企業割合が高く、それぞれ33.5%、32.5%であった。規模別には規模が大きいほどいずれの取組内容についても実施企業割合が高くなっている(図表18)。
![]() (2) セクシュアルハラスメントの防止のための相談・苦情対応窓口設置内容 セクシュアルハラスメントの防止のための相談・苦情対応窓口の設置状況をみると、「人事担当者や職場の管理職を相談担当者に決めている」が55.3%と最も多く、「労使による苦情処理委員会を設置している」や「企業内に相談室を設置し、相談専門の担当者を配置している」はそれぞれ4.2%、2.7%と少ない。 また、規模別にみると、セクシュアルハラスメント防止のための取組内容同様、規模が大きいほどいずれの取組内容についても実施企業割合が高くなっており、例えば、5,000人以上規模においては「労使による苦情処理委員会を設置している」についても33.1%、「企業内に相談室を設置し、相談専門の担当者を配置している」も31.0%となっている(図表19)。
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6 | 母性保護措置等による不就業期間の取扱いについて 産前産後休業、育児時間、妊娠中の通院休暇制度など、母性保護措置等による不就業期間について「昇進・昇格の決定」、「昇給の決定」、「退職金の算定」の際にどのように取り扱っているのかをみると、「特に決めていない」とする企業が概ね40%〜60%であった。また、「何らかの形で労働者の出勤状況を考慮している」と回答した企業は、30%〜50%台であったが、そのうち、産前産後休業や育児時間については40%〜50%台の企業が「就業したもの」とみなしており、特に、退職金の算定にあたって「就業したもの」とみなす企業割合はそれぞれ53.6%、54.6%であった。一方、妊娠中の症状に対応する休業や出産後の症状に対応する休業については、産前産後休業や育児時間とは対照的に不就業期間とする企業割合が高くなっている(図表21、付表第8表)。 |
図表21 | 母性保護措置等による不就業期間の取扱い別企業割合 |
(1) 育児休業取得者 在職中に出産した者又は配偶者が出産した者に占める育児休業取得者(注)の割合(以下、育児休業取得率という。)を男女別にみると、女性は73.1%、男性は0.44%であった。また、育児休業取得者のうちの男女別割合をみると、女性が97.1%、男性が2.9%となっている。 企業規模別の育児休業取得率を女性についてみると、概ね規模が大きいほど取得率が高く、5,000人以上規模で76.3%、1,000〜4,999人規模で82.9%、300〜999人規模で80.1%、100〜299人規模で68.5%、30〜99人規模で60.3%であった(図表22、付表第9表)。
![]() (2) 育児のための勤務時間短縮等の措置 勤務時間短縮等の措置((1)短時間勤務制度、(2)フレックスタイム制度、(3)始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ、(4)所定外労働の免除、(5)事業所内託児施設の設置運営その他これに準ずる便宜の供与、(6)育児休業に準ずる措置)の制度がある企業割合は45.3%で、企業規模別にみると、規模が大きい企業ほど制度のある割合が高く、300〜999人規模以上では概ね8割以上の企業が何らかの制度を有している(5,000人以上規模で89.0%、1,000〜4,999人規模で88.2%、300〜999人規模78.7%)。 また、制度のある企業について最長で子が何歳になるまで利用できるかをみると、「3歳に達するまで」とする企業割合が73.7%、「子が3歳〜小学校就学前の一定の年齢まで」とする企業割合が3.6%、「小学校就学の始期に達するまで」とする企業割合が19.0%であった(図表23、付表第10表)。
![]() (3) 子の看護休暇制度 子の看護休暇制度がある企業割合は16.9%で、企業規模別にみると、規模が大きい企業ほど制度のある割合が高い(図表24、付表第11表)。
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8 | 平均勤続年数について 一般労働者について、女性の平均勤続年数は9.6年、男性は14.7年で、その差は5.1年であった。これを、配偶関係別にみると、配偶者のいる女性は10.8年、配偶者のいない女性は7.2年、配偶者のいる男性は13.3年、配偶者のいない男性は7.6年であり、配偶者のいる労働者の平均勤続年数の男女差は2.5年、配偶者のいない労働者の平均勤続年数の男女差は0.4年と配偶者のいる労働者の方が男女差は大きくなっている。 |