概要情報
事件名 |
富士通・高見澤電機製作所 |
事件番号 |
長野地労委平成13年(不)第3号
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申立人 |
全日本金属情報機器労働組合長野地方本部 |
申立人 |
全日本金属情報機器労働組合 |
申立人 |
全日本金属情報機器労働組合長野地方本部高見沢電機支部 |
被申立人 |
富士通株式会社 |
被申立人 |
株式会社高見澤電機製作所 |
命令年月日 |
平成17年 3月23日 |
命令区分 |
棄却(命令主文が棄却のみ又は棄却と却下) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が持株会社を設立するに当たり、会社及び持株会社の過半数株を保有する関連会社が、組合が申し入れた持株会社設立等に関する団体交渉に応じなかったことが不当労働行為であるとして、争われた事件で、申立てを棄却した。 |
命令主文 |
本件申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
2304 経営事項
2305 労働協約との関係
組合は、Y2に対し、Y2と申立外F&Tが共同して申立外持株会社・FCLを設立すると同時にY2の株式上場を廃止して、FCLに高見澤のグループ全体を統括する管理・営業・技術開発部門を移管するいわゆる持株会社設立等に関連して、労働者の雇用と労働条件に与える影響及び悪影響を与える場合の回避措置等を議題とする団体交渉を申し入れているが、持株会社設立等は、労使間で組合員の労働条件変更の事前協議を定めた協定において協議や合意を要する事項に該当するといえないとされた例。
2304 経営事項
2305 労働協約との関係
2249 その他使用者の態度
組合は、Y2に対し、Y2と申立外F&Tが共同して申立外持株会社・FCLを設立すると同時にY2の株式上場を廃止して、FCLにY2のグループ全体を統括する管理・営業・技術開発部門を移管するいわゆる持株会社設立等に関連して、労働者の雇用と労働条件に与える影響及び悪影響を与える場合の回避措置等を議題とする団体交渉を申し入れているところ、持株会社設立等により直ちに労働条件に変更がなったとしても、将来的には労働条件に影響を与える可能性があるから、その限りで義務的団体交渉事項となり得るものの、持株会社設立等に関する労使の主張の隔たりは大きく、当初から決裂状態にあり、団体交渉においてY2は回答できるところは回答しているから、Y2の団体交渉における態度が不誠実であったとはいえないとされた例。
4916 企業に影響力を持つ者
2304 経営事項
2240 説明・説得の程度
Y1は、Y2の過半数株主としてはもちろん、派遣取締役等を通じての支配・影響力、F&Tを通しての取引関係上の支配力を有しており、本件持株会社設立等の中止や変更を行うことができる立場にあり、Y2の再編に伴う雇用への影響など基盤的労働条件について団体交渉に応じ、実効ある交渉を行うことができるのであるから、Y1は本件持株会社設立等に関し、団体交渉応諾義務があるものと認められるものの、上記判定要旨2のとおり本件持株会社設立等に関する組合との団体交渉におけるY2の交渉態度が不誠実なものとは認められないので、Y1の具体的な団体交渉応諾義務は発生しないと認められ、Y1が組合の団体交渉要求を拒否したとしても、労組法7条2号に該当する不当労働行為とはいえないとされた例。
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業種・規模 |
電気機械器具製造業 |
掲載文献 |
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評釈等情報 |
 
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