労働委員会命令データベース

[命令一覧に戻る]  [顛末情報]
概要情報
事件名  桜井鉄工所 
事件番号  大阪地労委 昭和51年(不)第105号 
申立人  日本労働組合総評議会全国金属労働組合大阪地方本部桜井鉄工支部 
被申立人  株式会社桜井鉄工所 
命令年月日  昭和53年 2月17日 
命令区分  一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) 
重要度   
事件概要  賃上げ問題についての会社の対応に対する組合の抗議行動等の責任を追求して組合三役を懲戒解雇したこと、夏季一時金要求等について団交方法の条件を付して団交を拒否したこと、各組合員に抗議行動についての警告書を手交したこと、組合旗撤去をめぐり会社役員が暴行を行ったこと、組合執行部に対して、組合活動の停止を申入れたこと、組合員に組合脱退を勧奨した事件で、原職復帰、バックペイ(年5分加算)を含む解雇がなかったものとしての取扱い、団交応諾、誓約文の掲示を命じ、組合脱退等による支配介入の不作為命令の申立てについては棄却した。 
命令主文  1 被申立人は、X1、X2及びX3に対して、次の措置を含め昭和51年7月2日付け解雇がなかったものとして取り扱わなければならない。
(1) 原職に復帰させること
(2) 昭和51年7月2日以降原職に復帰する日までの間、同人らが受けるはずであった賃金相当額及びこれに年率5分を乗じた額を支払うこと
2 被申立人は、昭和51年5月19日付け要求(ただし、既に解決をみた部分を除く)、同年夏季一時金要求、同年秋闘要求、同年年末一時金要求及び52年春闘要求について、申立人と速やかに団体交渉を行わなければならない。
3 被申立人は、下記の文書を縦1メートル、横1.5 メートルの白色木板に墨書して、被申立人会社の正門前の従業員の見やすい場所に1週間掲示しなければならない。
                記
                     年  月  日
  申立人代表者あて
                    被申立人代表者名
 当社が行った下記の行為は、労働組合法第7条第1号、第2号及び第3号に該当する不当労働行為であることを認め、今後このような行為を繰り返さないことを誓約します。
(1) 貴組合三役を昭和51年7月2日付けで解雇したこと
(2) 昭和51年5月19日付け要求(ただし、既に解決をみた部分を除く)、同年夏季一時金要求、同年秋闘要求、同年年末一時金要求及び52年春闘要求について貴組合との団体交渉を拒否したこと
(3) 貴組合員に対して貴組合あるいは上部団体から脱退するように勧奨したり、その他自主的組合活動を妨害したりして、貴組合の運営に支配介入したこと
以上、大阪府地方労働委員会の命令によって掲示します。
4 申立人のその他の申立ては、棄却する。 
判定の要旨  1102 業務命令違反
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
組合の違法不当な行動の責任を追求してなした組合三役の解雇理由についてみると、組合の一連の抗議活動の中には多少行き過ぎもあるが、それは会社の誠意のない対応によるもので、非組合員とのトラブルもビラ撤去をめぐる抗議の過程の偶発的なものであるなど、合理性を欠き、むしろ会社の団交拒否、支配介入の言動を考えれば組合運営の中心である組合三役を企業外に排除するため、本件解雇をなしたものと判断するのが相当である。

2242 回答なし
既に解決した部分を除き、労働条件の変更に組合の同意を必要とする等27項目からなる組合要求、一時金要求、賃上げ要求についての団交を拒否したことが不当労働行為とされた例。

2620 反組合的言動
賃上げ問題に関する組合の抗議行動に警告書を発したことが支配介入とされた例。

2610 職制上の地位にある者の言動
2621 個別的示唆・説得・非難等
3410 職制上の地位にある者の言動
組合書記長に対する組合脱退勧奨等が支配介入とされた例。

2700 威嚇・暴力行為
組合旗撤去をめぐり、会社役員らが組合役員に暴行傷害を与えたことが支配介入とされた例。

4601 「抽象的不作為命令」を命じた例
5002 不作為命令または不確定な内容の請求
組合脱退の勧奨などの方法による支配介入の禁止を求める申立てには、将来においても具体性危険性を認めるに足る疎明がないとして棄却された例。

業種・規模  一般機械器具製造業 
掲載文献  不当労働行為事件命令集63集169頁 
評釈等情報   

[先頭に戻る]

顛末情報
事件番号/行訴番号 命令区分/判決区分 命令年月日/判決年月日
中労委 昭和53年(不再)第12号 一部変更(初審命令を一部取消し)  昭和56年 2月18日 決定 
東京地裁 昭和56年(行ク)第65号 一部認容  昭和59年11月15日 決定 
東京地裁 昭和56年(行ウ)第37号 請求の棄却  昭和59年11月15日 判決 
東京高裁 昭和59年(行コ)第69号 控訴の棄却  昭和60年 6月27日 判決 
最高裁 昭和60年(行ツ)第165号 上告の棄却  昭和61年 5月 6日 判決