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No.002 キヤノン 株式会社

参画企業の挑戦 〜仕事と生活は調和するか?〜

No.002
キヤノン 株式会社

代表取締役 社長 内田恒二

一瞬を、一生を、ムダにしない技術。

大田区下丸子、ある日の17時過ぎ。キヤノン本社から駅までの道は、家路を急ぐ社員でごった返す。週2回繰り広げられる“下丸子民族大移動”は「ノー残業デー」のワンシーンだ。
健康第一主義を謳ってきたキヤノンには、“しっかり働き、ゆっくり休む”風土がある。1959年の「GHQ(Go Home Quickly)運動」に始まり、1967年には完全週休2日制を導入。その後、長期連休を個人個人が設定できる「フリーバカンス」や、多様な育児・介護支援制度を揃え今日に至っている。

参画企業に選ばれた今年度の主な取組は“時間内に効率的に働くワークスタイルの確立”。日々技術開発にしのぎを削る業界で、そう簡単に残業を減らせるのか?と疑う向きもあろうが、内田社長曰く「本当にできる人間は、時間内にピシッとやって、帰っている」。ある社員は語る。「自分の仕事のやり方を考えるきっかけになりました。どうすれば残業をせずにすむかを常に考えて、仕事に取り組んでいます」

仕事を効率化する秘訣は、カメラの開発設計者だった社長直伝、課題の“見える化”と部門横断的な自由かつ双方向のコミュニケーション。「一瞬一瞬ムダにしない働き方を徹底し、仕事と私生活、どちらも大切にする風土を守ることが私の役目です」と内田社長。その“瞬間へのこだわり”は、人生の貴重な一瞬を捕え、思いまでも残すカメラに似ている。

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