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平成20年度自殺対策に関する意識調査

2調査結果の概要

2.悩みやストレスに関することについて

(1)不安や悩みを受け止めてくれる人の有無

 不満や悩みやつらい気持ちを受け止め、耳を傾けてくれる人がいるか聞いたところ、「同居の親族(家族)」を挙げた者の割合が69.1%と最も高く、次いで「友人」が51.9%と高くなっている。以下、「同居の親族(家族)以外の親族」(27.4%)、「近所の知り合い」(8.3%)の順となっている。
 なお、「いない」は6.3%となっている。
 地域別に見ると、「同居の親族(家族)」を挙げた者の割合は中都市(10万人以上の市)で高くなっている。なお、「いない」は東京都区部で12.5%と他地域に比べて高くなっている。
 性別に見ると、「同居の親族(家族)」を挙げた者の割合は大きな差異は見られないが、「友人」、「同居の親族(家族)以外の親族」、「近所の知り合い」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。なお、「いない」は男性で9.2%と女性(3.3%)よりも高くなっている。
 年齢別に見ると、「同居の親族(家族)」を挙げた者の割合は30~40歳代で、「友人」は20~30歳代で高くなっている。「近所の知り合い」は60歳代以上で高く、「いない」は70歳以上で比較的高くなっている。
 職業別に見ると、「同居の親族(家族)」と「同居の親族(家族)以外の親族」を挙げた者の割合は主婦で高くなっている。また、学生では「友人」が84.4%と最も高くなっている。(図11、表11[PDF]

図11

(2)物質的・金銭的な援助をしてくれる人の有無

 物質的・金銭的な援助をしてくれる人がいるか聞いたところ、不安や悩みを聞いてくれる人と同様に、「同居の親族(家族)」を挙げた者の割合が65.4%と最も高くなっている。以下、「同居の親族(家族)以外の親族」(38.1%)、「友人」(14.0%)、「近所の知り合い」(2.2%)の順となっている。
 なお、「いない」は11.4%となっている。
 都市規模別に見ると、「同居の親族(家族)」を挙げた者の割合は小都市(10万未満の市)で、「友人」は東京都区部で高くなっている。
 性別に見ると、「同居の親族(家族)」と「同居の親族(家族)以外の親族」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
 年齢別に見ると、「同居の親族(家族)」と「友人」を挙げた者の割合は20歳代で、「同居の親族(家族)以外の親族」は30~40歳代で高くなっている。なお、「いない」を挙げた者の割合は高齢層ほど高くなっている。
 職業別に見ると、「同居の親族(家族)」と「同居の親族(家族)以外の親族」を挙げた者の割合は主婦で高くなっている。また、「同居の親族(家族)」と答えた者の割合は、学生(81.3%)が最も高くなっている。(図12、表12[PDF]

図12

(3)最近1ヶ月間でのストレス等の有無

 最近1ヶ月間に日常生活で不満、悩み、苦労、ストレスなどがあったか聞いたところ、「大いにある」と答えた者の割合が15.7%、「多少ある」が43.4%となっている。一方、「あまりない」は31,1%、「まったくない」は6.0%となっている。
 都市規模や性別に見ても、大きな差異は見られない。
 年齢別に見ると、ストレス等があると答えた者の割合は20~40歳代で高くなっている。一方、60歳代以上ではストレス等がないと答えた者の割合が高くなっている。
 職業別に見ると、ストレス等があると答えた者の割合は雇用者で高くなっている。(図13、表13[PDF]

図13

(4)ストレス等の原因

 最近1ヶ月間にストレス等があると答えた者(1,067人)に、その原因を聞いたところ、「勤務問題」を挙げた者の割合が48.3%、「家庭問題」が42.3%と高く、以下、「健康問題」(31.5%)、「経済生活問題」(22.3%)などの順となっている。
 都市規模別に見ると、「家庭問題」を挙げた者の割合は中都市(10万以上の市)と小都市(10万未満の市)で高くなっている。
 性別に見ると、「勤務問題」と「経済生活問題」を挙げた者の割合は男性で、「家庭問題」と「健康問題」は女性で高くなっている。
 年齢別に見ると、「勤務問題」を挙げた者の割合は20~40歳代で、「家庭問題」は40歳代、「健康問題」は60歳代以上で高くなっている。また、「男女問題」は20歳代で他の年代よりも高くなっている。
 職業別に見ると、「勤務問題」を挙げた者の割合は、勤め人(常勤)で高くなっている。「家庭問題」は専業主婦・主夫で、「健康問題」は専業主婦・主夫と無職で高くなっている。また、「経済生活問題」は自営業、自由業、無職で高くなっている。(図14、表14[PDF]

図14

(5)助けを求めることは恥ずかしいことか

 悩みを抱えたときやストレスを感じたときに、誰かに相談したり、助けを求めたりすることは恥ずかしいことだと思うか聞いたところ、「そうは思わない」と答えた者の割合が67.4%となっており、「どちらかというとそうは思わない」は11.9%となっている。一方、「そう思う」と答えた者の割合は3.4%、「どちらかというとそう思う」は12.2%となっている。
 都市規模別に見ても、大きな差異は見られない。
 性別に見ると、「そう思う」「どちらかというとそう思う」と答えた者の割合は男性で高くなっている。一方、「そうは思わない」は女性で高くなっている。
 年齢別に見ると、「そうは思わない」と答えた者の割合は20歳代と40歳代で高くなっている。一方、「そう思う」は70歳以上で他の年代に比べて高くなっている。(図15、表15[PDF]

図15

(6)ストレス等の解消方法

 日常生活での悩みやストレスを解消するために、よく行うことを聞いたところ、「人と話をする」を挙げた者の割合が49.3%と最も高く、以下、「テレビや映画をみたり、ラジオをきいたりする」(37.4%)、「買い物」(36.9%)、「寝る」(35.6%)、「食べる」(33.4%)、「お酒を飲む」(29.0%)などの順となっている。 
 性別に見ると、「人と話をする」、「買い物」、「食べる」を挙げた者の割合は女性で、「お酒を飲む」、「スポーツ」、「たばこを吸う」、「ギャンブル・勝負ごとをする」は男性で高くなっている。
 年齢別に見ると、「人と話をする」を挙げた者の割合が30歳代で、「買い物」は20~30歳代、「食べる」、「寝る」は20~40歳代で高くなっている。(図16、表16[PDF]

図16

(7)ストレス等の頻度

 過去30日の間に、神経過敏などの6つのことがらをどれくらいの頻度であったかを聞いたところ、「いつも」、「たいてい」を答えた者の割合が最も高かったのは「a.神経過敏に感じた」(いつも3.0%+たいてい3.5%)となっており、以下、「d.気分が沈み込んで、何が起こっても気が晴れないように感じた」(いつも1.6%+たいてい2.9%)、「e.何をするのも骨折りだと感じた」(いつも1.7%+たいてい2.8%)、「c.そわそわ、落ち着かなく感じた」(いつも1.2%+たいてい2.3%)、「f.自分は価値のない人間だと感じた」(いつも2.0%+たいてい1.4%)、「b.絶望的だと感じた」(いつも1.1%+たいてい1.4%)の順となっている。
 なお、「まったくない」を答えた者の割合は「b.絶望的だと感じた」が70.4%で最も高く、以下、「f.自分は価値のない人間だと感じた」(64.6%)、「c.そわそわ、落ち着かなく感じた」(50.7%)、「e.何をするのも骨折りだと感じた」(49.9%)、「d.気分が沈み込んで、何が起こっても気が晴れないように感じた」(48.9%)、「a.神経過敏に感じた」(40.5%)の順となっている。
 性別に見ると、「a.神経過敏に感じた」では、女性で「いつも」を答えた者の割合が高く、「まったくない」は低くなっている。
 年齢別に見ると、「1.神経過敏に感じた」、「b.絶望的だと感じた」、「c.そわそわ、落ち着かなく感じた」では「いつも」、「たいてい」を答えた者の割合が20~30歳代で高くなっている。なお、いずれのことがらも70歳以上では無回答が20%を超えている。(図17-1、表17-1[PDF
表17-2[PDF]表17-3[PDF]表17-4[PDF]表17-5[PDF]表17-6[PDF]

図17-1

※K6の結果

 K6とは、心の健康を崩されているかどうかの目安として開発された6項目の質問のことであり、選択肢を5段階(「1.まったくない」(0点)、「2.少しだけ」(1点)、「3.ときどき」(2点)、「4.たいてい」(3点)、「5.いつも」(4点))として、これを採点し、その合計得点が9点以上の場合には、心の健康を崩されている可能性が高いとされている。
 6項目の質問からK6を算出したところ、下記のような結果となった。なお、得点は6項目の質問全てに回答がある場合のみ算出している。
 得点が9点以上となった者の割合は11.3%、8点未満は80.2%、無回答があるため算出できなかった者は8.5%となっている。
 都市規模別に見ると、9点以上となった者の割合は、東京都区部(18.3%)で高くなっている。
 性別に見ても、大きな差異は見られない。
 年齢別に見ると、9点以上となった者の割合は、20歳代(15.8%)、30歳代(15.6%)で高くなっている。
 職業別に見ると、9点以上となった者の割合は、パート・アルバイト(15.2%)と学生(18.8%)で高くなっている。(図17-2、表17-7[PDF]

図17-2

(8)不眠が2週間以上続いたら、医療機関を受診するか

 仮によく眠れない日が2週間以上続いたら、医療機関を受診するか聞いたところ、「受診しない」を答えた者の割合が44.3%となっている。受診すると答えた者は、「精神科以外のかかりつけの医師を受診する」が30.0%、「精神科などの専門の医療機関を受診する」が15.8%となっている。
 性別に見ても、大きな差異は見られない。
 年齢別に見ると、「受診しない」を答えた者の割合は、若年層ほど高くなっている。また「精神科以外のかかりつけの医師を受診する」は50歳代以上で、「精神科などの専門の医療機関を受診する」は40歳代以下で高くなっている。(図18、表18[PDF]

図18

(9)不眠で医療機関を受診しない理由

 よく眠れない日が2週間以上続いても、医療機関を「受診しない」と答えた者(801人)にその理由を聞いたところ、「自然に治るだろうから」を挙げた者の割合が72.5%と最も高くなっている。以下、「自分で解決できるから」(41.7%)、「体調を崩すのは自分自身が原因だから」(20.0%)、「仕事や家族の世話で忙しいから」(18.6%)、「お金がかかるから」(16.5%)、「時間がかかるから」(16.1%)、「何となく」(13.6%)、「どこを受診すればいいかわからないから」(13.0%)などの順となっている。
 性別に見ると、「体調を崩すのは自分自身が原因だから」を挙げた者の割合が女性で高くなっているが、それ以外の理由では大きな差異は見られない。
 年齢別に見ると、「自然に治るだろうから」は大きな差異は見られないが、「自分で解決できるから」は40歳代以上で高くなっている。
 職業別に見ると、「仕事や家族の世話で忙しいから」を挙げた者の割合は、パート・アルバイトと自営業・自由業で高くなっている。(図19、表19[PDF]

図19

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