ホーム> 政策について> 分野別の政策一覧> 健康・医療> 食品> 健康危機・健康被害への対応> 農薬(マラチオン)を検出した冷凍食品の自主回収について
農薬(マラチオン)を検出した冷凍食品の自主回収について
回収対象品は食べずに返品を! |
お知らせ
平成 25 年 12 月 29 日 に、群馬 県内 の事業者において製造した冷凍食品の一部から、本来含まれていない農薬(マラチオン)が検出したため、自主回収を行っているとの報告がありました。
自主 回収の対象商品の中には、これ までマラチオン が高濃度で検出されたものが一部にあり、高濃度に含まれる商品を一定量摂食した場合には、健康に影響を及ぼさないと推定される限度量(いわゆる急性参照用量( ARfD )) を超えることが考えられます 。
厚生労働省 では 、 全国の自治体に対して、自主回収製品リストを情報提供し、自治体において販売者等の関係事業者から問い合わせがあった際には、自主回収が迅速に進むように適宜指導するよう 依頼して います。また、 関連する健康被害が疑われる事例について 、厚生労働省において、各自治体による公表事例を取りまとめて情報提供することとしています。
対象食品にマラチオンが含まれている場合には、摂取の程度によっては吐き気、腹痛等の症状を起こす可能性があるため、家庭内等で回収対象の商品を見つけた場合には、食べずに返品して下さい。誤って回収対象の食品を摂取し、吐き気、腹痛などを生じた場合には、速やかに医療機関に受診して下さい。
○ 自主 回収製品情報 (商品 写真付き)[ 2014/1/3 現在] 裏面 表示例
○ 回収方法について ( 株式会社 アクリフーズホームページ)
( 株式会社マルハニチロ食品ホームページ )
農薬マラチオンが含まれる食品の健康への影響について
農薬マラチオンについて
有機 リン系 の農薬(殺虫剤)で 、穀類、野菜、果実等に使用され、国内では農薬取締法に基づき使用が認められています(別名マラソン)。米、 野菜などの作物ごとに 残留基準が設定されています 。 作物ごとのマラチオンの基準値
マラチオンの毒性については、国際 機関( FAO/WHO 合同残留農薬専門家会議)に おいて、評価 が なされています。
マラチオン | ||
ADI (一日摂取許容量) |
毎日一生涯食べ続けても健康に悪影響が生じないと推定される1日当たりの量 | 0.3mg/kg体重/日 |
ARfD (急性参照用量) |
24時間またはそれより短時間に経口摂取しても、健康に悪影響が生じないと推定される1日当たりの量 | 2mg/kg体重/日 |
農薬 のリスク評価は、動物実験等(発がん性や妊婦・胎児等への影響に関する実験を含む)の科学的なデータをもとに行われ、その結果として、 ADI や AR f D が、動物とヒトとの種差や、ヒトの個体差を考慮して設定されています。
中毒 症状としては、吐き気・嘔吐、下痢、腹痛、唾液分泌過多、発汗過多、軽い縮瞳などがあります。
参考: マラチオンの概要について (食品安全委員会ホームページ)
今回マラチオンが検出された食品について
回収対象となっている商品の一部で高濃度のマラチオンが検出されており、 ARfD を超える可能性があります。
▼マラチオン を 15,000ppm ( =15mg/g 食品)含有する食品の 場合
体重60kgの人が、当該食品を8gを超えて摂取するとARfDを超過します 。
2mg/kg 体重 × 60kg = 120mg ( ARfD に相当するマラチオン摂取量)
120mg ÷ 15mg/g 食品 = 8g →コロッケ 1 個( 22g )の場合、約 1/3 個
▼マラチオン を 2,200ppm 含有する食品の 場合
体重60kgの人が、当該食品を約55gを超えて摂取するとARfDを超過します 。
→ピザ 1 枚 (93g) の場合、約 1/2 枚
ARfD は 24 時間またはそれより短時間に摂取される農薬の限度量として国際的に用いられていますが、安全側に立って設定されており、これを超えたとしても必ずしも健康に影響が生じるわけではありません 。しかしながら、回収 対象の商品を家庭内等で見つけた場合には 、食べず に返品して下さい。
報道発表資料等
関連通知等
2014年01月07日掲載 | 農薬(マラチオン)に汚染された疑いのある冷凍食品による健康被害情報等の公表について [118KB] |
---|---|
2014年01月06日掲載 | 農薬(マラチオン)に汚染された疑いのある冷凍食品による健康被害情報等の公表について [67KB] |
2014年01月03日掲載 | 農薬(マラチオン)を検出した冷凍食品の自主回収について |
2013年12月30日掲載 | 農薬(マラチオン)を検出した冷凍食品の自主回収について [493KB] |
関連リンク
PDFファイルを見るためには、Adobe Readerというソフトが必要です。Adobe Readerは無料で配布されていますので、左記のアイコンをクリックしてダウンロードしてください。
ホーム> 政策について> 分野別の政策一覧> 健康・医療> 食品> 健康危機・健康被害への対応> 農薬(マラチオン)を検出した冷凍食品の自主回収について