張りつめたこころの風船から空気を逃すために
悩みを抱えたこころは、パンクしそうにふくらんだ風船に似ています。考えれば考えるほど、風船はふくらむばかりで、空気の出口をゆるめようとしなくなってしまいます。
こんなとき、突破口を切り開く第一歩が、だれかに話してみることです。
「話してもきっと解決なんかしない」-そう思ったりしていませんか。
確かに、問題はすぐには解決しないかもしれません。でも、話すというアクションには、風船の出口をゆるめて、空気を抜いてくれる効果があります。その結果、パンパンだったこころが、ふっとラクになって視野が広がり、自分で問題を解決する力が戻って来ます。
どんなふうに話せばいい? をたたむ
今抱えている悩みを話したくないなら、昨日見たテレビの話や、とりあえずは天気の話をしてみるだけでも、出口はきっと少しゆるむはずです。
「最近、調子どう? 」と話しかけて、まずは相手の話を聞いてあげることから始めると、自分のことを話しやすくなるかもしれません。
こころの中だけを見つめているとき、私たちはまるで孤島にひとりぼっちでいるかのような感覚に陥ってしまいます。でも、実際にはそんなことはありません。手をさしのべてくれる人は、すぐ近くにいます。
だれに話せばいい? をたたむ
困ったとき、まっ先にあなたの力になってくれるのはおそらく両親です。今はまだ親に話したくないのなら、以前悩んだとき、ちゃんと話を聞いてくれた友達はいませんか。
- 普段、深い話なんてしないけれど、信頼できると思える友達
- あまり親しくはないけれど、なんとなく引かれるものをもっている先輩
- 厳しいから嫌いだけれど、いざというときは頼れそうな部活の顧問の先生
- あなたを子どもの頃から知っている叔父さん、叔母さん、従姉妹のお姉さん、お兄さん
- 具合が悪かったとき、面倒を見てくれた保健室の先生
- いつも何かと声をかけてくれるスクールカウンセラー
あるいは、あなたのことをまったく知らない保健所や精神保健福祉センターなどの公的な窓口で話をしてみるのも新鮮かもしれません。
だれかに話すと、1人では思いつかなかった、違ったものの見方や選択肢に気づくことができます。
ひょっとしたら、すぐに解決の糸口が見つかって、「どうして、あんなことで長いこと苦しんでいたんだろう」と思えるようになるかもしれません。
今すぐにはとても無理…と思うなら、あわてずにあなたのペースで。
何かアクションを起こしたいと思えるようになる日はきっと来ます。そのときを待ちましょう。
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