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第9回集計 医療用具情報

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第9回集計 医療用具情報

  番号 発生要因 類別 販売名 業者名 事例の内容 意見 備考
1 83725 故障していた 医療機器等の使用・管理:機器の故障 TCI 二プロ 22:20ナースコールで訪室すると空気駆動弁の動きが不良となっていた。すぐに通気を行ったが改善されなかった。空気駆動弁とチューブの接続部より空気漏れを発見したため、直ちにハンドポンプを行いDrコールを行った。Dr到着後機械本体の交換を行った。経過中、患者の状態に変化は認めず。 チューブの破損 個人で輸入し使用されている機器である。
人工心臓と空気駆動用コンソールの間にあるストロークボリュームリミッターの接続部(コネクタ)が破損した。
同一機種を治験で使用している施設に対しては、ストロークボリュームリミッターをぶら下げない、落とさない等の文書を配布し注意喚起を行った。
ストロークボリュームリミッターの脆弱対策としてコネクタをステンレス製に変更することを検討中。
2 83726 故障していた 医療機器等の使用・管理:その他 TCI 二プロ 19:20訪室時機械(体内埋め込み部分)より異音がしており、フィルターに黒い粉が付着しているという旨の報告が患者よりあった。異音は途中で消失した。フィルターは空気の入出を妨げないようすぐに交換した。患者の状態に変化はなく以後、特に異音などの出現はなし   治験で使用されている機器である。
本品はモーターの1回転毎にカムによりプレッシャープレートが1回押し上げられ血液を拍出する構造となっている。
長期(16ヶ月)使用によりカムの摩耗が生じ黒粉が発生しそれに伴い異音が発生した事例。
審査センターへは報告済み。
3 92717 故障していた 医療機器等の使用・管理:その他 TCI(Heart Mate VE) 二プロ株式会社 17:20 患者と会話中突然 Heart Mate VE のアラームが鳴りポンプが停止した。直ちにハンドポンプを行いDrコール行った。ハンドポンプ時患者のバイタルサインは異常なく経過した。Dr、臨床工学士が到着後、体内埋め込み型ポンプの駆動を制御するシステムコントローラーを取り替え、駆動開始を試みたがポンプは駆動開始しなかった。電気駆動系のモニター部分の不良と判断し空気圧駆動装置へ変更し血液ポンプの駆動を開始した。 不明 治験で使用されている機器で、受理番号83726と一連の事例である。
カムの摩耗が進行したためポンプが停止したため、バックアップの空気駆動に切り替わり血液拍出が再開された事例。
審査センターへは報告済み。
4 82086 gb 医療機器等の使用・管理:機器の故障 HART MATE(TCI)
二プロ 週に1回の機械の水滴除去を主治医と行った。通常、看護師は手動法でハンドポンプを行っている間に、主治医が機械本体を止めて水滴を除去する。当日も同様に看護師がハンドポンピお行おうとしたが接続してもポンプが拡張しなかった。すぐに病棟管理医と臨床工学士に連絡をした。病棟管理医と臨床工学士の到着を待っている途中、ハンドポンプは拡張し中将に作動できるようになった。その間2分ほど、患者は自己心のみの循環であったが血圧低下することなし。自覚症状の出現もなかった。 ハンドポンプの故障の可能性あり。予備のハンドポンプを新たに準備した。 個人で輸入し使用されている機器である。
水抜き作業は、ポンプダイヤフラムから血液チャンバー、モーターチャンバーに透過した水蒸気(水分)を定期的に除去する作業である。
病棟管理医と臨床工学士の到着を待っている間に通常作動したことから、ハンドポンプに異常はなくハンドポンプの使用手順(脱気弁の操作)が不十分だった可能性がある。
当該機器を治験使用している全施設に水抜きの手順確認とハンドポンプの使用方法についての情報提供を行った。
5 83703 管理が不十分だった 診察、手術、麻酔、出産、その他の治療、処置:消毒・清潔操作の誤り マイクロサージカルブレード(MICRO SURGITTAL BLADE) ジンマー社 (製造元はHall Surgicalのようである) マイクロサージカルブレード(骨を切るドリルにつける刃)を術野に出す時に、未滅菌の状態のまま出してしまった。術者は未滅菌の状態で受け取ってしまったが、幸い患者に使用前に気づき、適切な処置をとったので、患者への影響はなかった。
マイクロサージカルブレード(刃)はプラスチックケースに入っており、プラスチックケースは紙で包装されていた。紙の包装の外側は透明なビニールタイプの包装がされているという二重包装になっている。この紙の包装には滅菌済みの表示が英語で書かれており、紙の包装の中側は滅菌済みであるのがわかるが、ビニールタイプの包装には、何も表示はされていず、中側(つまり、紙の包装の外側)が滅菌されているのかか判別できなかった。通常は、紙の包装の中側から術野に出していたが、今回はこの器械をあまり使ったことのない看護師が出してしまったが、ビニールタイプの包装の中側から出してしまった。術者に渡ったところで、経験のある看護師が看護師が気づいた。
マイクロサージカルブレードは、二重包装になっており、滅菌の表示がわかりにくかった。刃はプラスチックケースに入っており、プラスチックケースは紙で包装されていた。紙の包装の外側は透明なビニールタイプの包装がされているという二重包装になっている。この紙の包装には滅菌済みの表示が英語で書かれており、紙の包装の中側は滅菌済みであるのがわかるが、ビニールタイプの包装には、何も表示はされていず、中側(つまり、紙の包装の外側)が滅菌されているのかか判別できなかった。通常は、紙の包装の中側から術野に出していたが、今回はこの器械をあまり使ったことのない看護師が出してしまったが、ビニールタイプの包装の中側から出してしまった。術者に渡ったところで、経験のある看護師が看護師が気づいた。ビニールタイプの包装も通常の感覚から考えると滅菌されていると受け取れる形態である。インシデント発生後、メーカーに問い合わせたところ、「ビニールタイプの中側から滅菌されている」という解答であったため、結果的には今回の扱いでも問題はなかった。しかし、滅菌されているという表示はされていないため、判別する事が困難であると思われる。二重包装タイプの滅菌表示については、以前、人工血管インターガード、ゼルフォームでも同様のことがあり、報告した事がある。手術で使用する物品には二重包装形態になっている者が他にも多数ある。このような問題を根本的に解決するには、国レベルで滅菌表示の方法にルールをつくり、統一する必要があると思う。 当該品は2重滅菌包装され、さらに滅菌包装保護の目的でビニール袋に入れてある。このビニール袋には非滅菌を表すために意図的に穴が空けられている。
2重滅菌包装外側には滅菌を示す表示はないが、内側滅菌包装の表側には英文で滅菌を示す表示はある。
平成15年6月より、1重滅菌包装へ切り替え中である。全て1重滅菌に置き換わるまでは、1年程度かかる見込みである。
1重滅菌包装と2重滅菌包装が混在することの注意喚起文書と具体的な開封手順の文書配布した。
6 85579 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の修理ミス フジ・アールシー株式会社 米国レスピロニクス社 点検終了後、業者と共に交換中、圧マノメーター部分の針がグラグラ揺れるのが、問題なのか患者様が呼吸が合わないと訴えられたため交換 呼吸器のモードを設定変更し様子みた
代替機を常備しておく
現場で当該機を調査したが、機器の異常はなかった。
患者の呼吸状態と人工呼吸器のモードが合わず、ファイティングを起こしマノメータの針が揺れた可能性がある。
人工呼吸器のモードを変更しファイティングが解消した。
7 85663 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の故障 フジ・アールシー株式会社 米国レスピロニクス社 PLV 102装着作動中、突然ピーピーとアラームが鳴り、A?5を表示したため、代替機に交換する 業者との連絡を密にする
代替機を常時しておく
警報がA−5ならば機器内部のトラブルの可能性があり業者の対応が必要な事例である。業者が調査した結果、同様なトラブルによる修理依頼や修理記録、医療機関からの報告はなされていない。
SIMVモードの場合患者の自発呼吸を感知し設定された換気を行うが、感度調整が低すぎた場合自発呼吸を感知できず、無呼吸状態と判断されパネルは「A2−4」を表示し断続的にアラームが鳴動する。この状態が続くとパネルは「A2−5」を表示し連続的にアラームが鳴動し、無呼吸状態の回避のため強制的に換気を行うシステムとなっている。
患者の自発呼吸状態にあわせた感度調整が行われ症状が改善された可能性。
8 93690 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:その他 テルモ508・
輸液ポンプ
テルモ ソルデム3Aが時間80mlでいき,側管から輸液ポンプテルモ508でネオフィリン時間4mlでいっていた。準夜勤者がネオフィリンの残量がおおいいのに気づいた。
0時の切り替えであり,生食100mlとネオフィリン28mlであり128mlのものが17:30の時点では、残57mlであるが、やく100mlあった。積算量71mlとなっていた。
業者にポンプの点検を依頼。
輸液ポンプより、シリンジポンプに切り替えた。看護師には、輸液管理について指導。
当該機が落下した衝撃で全面パネルが破損しフィンガー部のガタツキがあるにもかかわらず継続使用した結果、本体へのチューブの装着が不十分となり流量誤差が生じた可能性。
チューブのセットが不十分の場合、ポンプは作動し積算量は加算されが、チューブに圧力がかからず閉塞アラームは鳴動しない。添付文書、取扱説明書には注意喚起文がある。
輸液ポンプ使用時の確認を徹底することと、医療機器の丁寧な取扱いが重要である。
9 94187 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の誤操作:その他 輸液ポンプ テルモ508 積算量が、380mlであるが、点滴の残量がもとのまま500ml近くであり、ポンプ本体を開くと、ラインが溝にはまっていなかった。その間アラームも鳴らなかった。 輸液ポンプで抗生剤が終わったので、もとの本体のベースに戻す時、ポンプにラインをきちんと固定がされていなかった事が原因であるが、巡廻をしているので、その間の残量の確認ができていなかった。看護師の指導・教育。輸液ポンプの使用は必要なものとし、滴数と残量等の確認を行う方法などを今後考えてみる。 輸液ラインのポンプ本体への装着が不完全だった。
チューブのセットが不十分の場合、ポンプは作動し積算量は加算されが、チューブに圧力がかからず閉塞アラームは鳴動しない。添付文書、取扱説明書には注意喚起文がある。
輸液ポンプ使用時の確認を徹底する必要がある。
10 94934 管理が不十分だった ドレーンチューブ類の使用・管理:接続間違い ニプロ経管栄養セット・ポーテックス気管カニューレボーカレード ニプロ・ポーテックス社 経管栄養セットを気管カニューレボーカレードのグリーンチューブに誤接続・誤注入した。経管栄養終了し、薬注入しようとした際気管カニューレ及び周囲より栄養剤が溢れていた。吸引しようとした時グリーンチューブに経管栄養セットが接続されていた。肺炎が考えられる。 原因:1.経管栄養セットに誤接続防止タイプのものを採用していなかった。2.看護手順が遵守されていなかった。3.経管栄養実施後の患者観察不足。4.事故防止マニュアルの未整備。
防止対策:1.経管栄養に関する物品を全て、カテーテルチップ型に変更し、旧タイプの物品は各病棟より回収した。2.経管栄養に関する手順の改正3.経管栄養の事故防止マニュアル作成
グリーンチューブに接続できない構造になっている誤接続防止タイプの経管栄養セットへの更新が必要である。
経管栄養時の看護手順の徹底が重要である。
11 94935 管理が不十分だった ドレーンチューブ類の使用・管理:接続間違い ニプロ経管栄養セット・ポーテックス気管カニューレボーカレード ニプロ・ポーテックス社 経管栄養セットを気管カニューレボーカレードのグリーンチューブに誤接続・誤注入した。経管栄養終了し、薬注入しようとした際気管カニューレ及び周囲より栄養剤が溢れていた。吸引しようとした時グリーンチューブに経管栄養セットが接続されていた。肺炎が考えられる。 原因:1.経管栄養セットに誤接続防止タイプのものを採用していなかった。2.看護手順が遵守されていなかった。3.経管栄養実施後の患者観察不足。4.事故防止マニュアルの未整備。
防止対策:1.経管栄養に関する物品を全て、カテーテルチップ型に変更し、旧タイプの物品は各病棟より回収した。2.経管栄養に関する手順の改正3.経管栄養の事故防止マニュアル作成
NO10と同一症例の可能性。
12 94936 管理が不十分だった ドレーンチューブ類の使用・管理:接続間違い ニプロ経管栄養セット・ポーテックス気管カニューレボーカレード ニプロ・ポーテックス社 経管栄養セットを気管カニューレボーカレードのグリーンチューブに誤接続・誤注入した。経管栄養終了し、薬注入しようとした際気管カニューレ及び周囲より栄養剤が溢れていた。吸引しようとした時グリーンチューブに経管栄養セットが接続されていた。肺炎が考えられる。 原因:1.経管栄養セットに誤接続防止タイプのものを採用していなかった。2.看護手順が遵守されていなかった。3.経管栄養実施後の患者観察不足。4.事故防止マニュアルの未整備。
防止対策:1.経管栄養に関する物品を全て、カテーテルチップ型に変更し、旧タイプの物品は各病棟より回収した。2.経管栄養に関する手順の改正3.経管栄養の事故防止マニュアル作成
NO10と同一症例の可能性。
13 95467 管理が不十分だった 検査:分析機器・器具管理 ベックマン・コールター株式会社 ベックマン・コールター株式会社 血小板数の上昇 患者への影響は少ない PLT プリセッター,TADC プリアンプ,RBC バスグランドのクリーニング
定期点検の充実
医療機関において測定終了後の機器の自動洗浄が十分行われず、測定部の汚れ、狭窄により測定結果が得られなかった可能性がある。
測定部分については使用者による日々のメンテナンス項目として取扱説明書に記載があり、また機器導入全施設にカスタマートレーニングを実施して注意喚起を行っている。
14 96737 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の不適切使用 テルモ テルモ IVHの更新時、輸液ポンプを開くとチューブがポンプ内で曲がっていたため、閉塞しかけていた。その結果、予定よりも400ml残ってしまった。患者には大きな影響がなかったため、時間投与量を変更せずに翌朝朝10時に更新し、残捨てとした。 輸液ポンプ設定時のプライミングをきちんと確認していなかった。勤務交代時に輸液量の確認をしていなかった。
各勤務帯に輸液ポンプの流量と輸液を確認し、輸液に確認した量、時刻、サインをする。
プライミング後、滴下しているかの確認を行う。
輸液ラインのポンプ本体への装着が不完全だった。
チューブのセットが不十分の場合、ポンプは作動し積算量は加算されが、チューブに圧力がかからず閉塞アラームは鳴動しない。添付文書、取扱説明書に注意喚起文がある。
輸液ポンプ使用時の確認を徹底する事が重要である。
15 97138 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の点検管理ミス ハイグロベントS(HV S)ブースターキット品番350 205 010の一部 株式会社 ニチオン 体動激しくドルミカムや塩酸モルヒネなどで鎮静を図っていた患者さんが、呼吸回数30〜40台に増加、SpO2が94〜96%に低下。一回換気量も0〜600mlと変動あり。胸郭の広がり少なく努力呼吸となった。医師に連絡をすると、呼吸音はすっきりしないが、聴取は出来ていることで、SPO2が96〜97%なら経過観察との指示あり、呼吸条件の変更はなかった。トラックケアを外し、喀痰吸引施行。汚い痰が多量に吸引され、ジャクソン加圧施行。それでも体動は強くドルミカムのスピードアップをする。CO2が55に上昇し、トイレット吸引施行、胸部レントゲン撮影を施行するが悪化所見なし。しかし、その後もSPO2は94%で上昇見られず。マスキュラックス開始、呼吸器条件を変更し対応するが、呼吸音聴取出来ず陥没呼吸が続く。PCO2は174 呼吸器故障を疑い呼吸器を交換。その後、気管支ファイバー施行するが、患者の状態は改善されなかった。患者の状態変化に気づいてから約5時間後、ブースターのフィルターが水浸しになっているのに気が付き交換、その後、肺への空気が入るようになり、PO2・PCO2の改善が見られ、体動・呼吸状態が落ち着いた。 発生要因として、重症あるいは重篤であるために、観察視点が器械よりも患者の状態に偏って向いていた。また、呼吸器回路変更の際、回路のチェック及び交換を一部のみ行ったため、フィルターが水浸しになっているのに気がつかなかった。新しい器機・器具の使用についてスタッフが熟知していなかったこともあげられる。
患者さんの状態変化に伴う対応で改善が見られないときは、観察視点を変えた他の対応も同時進行で行う。新しい器機や器具を導入する際は、使用マニュアルを熟読し、スタッフ全員が原理や注意点などを把握したうえで使用する。今回の事例より当該部署では、必ず各勤務帯で、看護師は、人工呼吸器に使用している人工鼻の閉塞を加圧により確認するルールを徹底。なお、当該製品に関しては、輸入総発売元より調査報告がされ、製品上の問題は認められないとの確認が得られている。 販売元が現品回収し製造元で調査した結果、異常はなかった。
人工鼻に水分(痰を含む)が過剰に付着し閉塞状態になったため、SPo2の低下が見られた。
原因として心臓外科手術後に肺水腫状態になり、多量の水様性痰が喀出され人工鼻に付着し閉塞状態となったことが考えられる。
販売した全ての医療機関を調査した結果、同様の報告はない。
人工鼻装着時の観察の徹底が必要である。
全医療機関に注意喚起文書の配布と心臓手術後の輸液量過多による肺水腫の危険性について添付文書を改訂した。
16 97929 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の故障 総合血液学検査装置
Technicon H-3 RTX
バイエル・メディカル株式会社 データに変動が見られた。 データに明らかな異常が見られないと気付かない可能性が強いのでメンテナンスを業者に強化してもらいたい。 医療機関において測定終了後の機器の洗浄が十分行われず、血液中の蛋白成分、細胞片による測定チューブの汚れ、つまりがありデータが変動した可能性がある。測定結果とパターンデータを比較し異常値は警告フラグを画面に出している。使用者側による日々のメンテナンス項目として取扱い説明書に記載がある。機器導入全施設にカスタマートレーニング(4日間)を実施し注意喚起を行っている。
17 97944 管理が不十分だった 検査:分析機器・器具管理 総合血液学検査装置
Technicon H-3 RTX
バイエル・メディカル株式会社 白血球数が低値で報告された。 メンテナンスの強化 医療機関において測定終了後の機器の洗浄が十分行われず、血液中の蛋白成分、細胞片が測定フローセルにつまり、通過する細胞数が減少し低値で測定された可能性がある。異常値は警告フラグを画面に出している。使用者による日々のメンテナンス項目として取扱い説明書に記載がある。機器導入全施設にカスタマートレーニング(4日間)を実施し注意喚起を行っている。
18 102367 管理が不十分だった ドレーンチューブ類の使用・管理:その他 トップの栄養チューブ トップ トップの栄養チューブのふたが外れやすく、胃内容物の流出が度々ある。 使用物品の交換。 経管栄養終了後の栄養チューブの洗浄が不十分なため、ふたの接合力が低下し外れた可能性があることが業者による再現試験で確認されている。
経管栄養終了後のチューブの洗浄を確実に行うことが必要である。
添付文書に経管栄養終了後の確実な洗浄を行う旨の記載を追加し配布した。
19 102709 管理が不十分だった ドレーンチューブ類の使用・管理:その他 トップの栄養チューブ トップ ふたがはずれ胃内容物での汚染。 交換。 経管栄養終了後の栄養チューブの洗浄が不十分なため、ふたの接合力が低下し外れた可能性があることが業者による再現試験で確認されている。
経管栄養終了後のチューブの洗浄を確実に行うことが必要である。
添付文書に経管栄養終了後の確実な洗浄を行う旨の記載を追加し配布した。
20 107253 管理が不十分だった ドレーンチューブ類の使用・管理:接続はずれ トップ輸液セット トップ 透析している患者でシャント狭窄で7月23日PTA施行。同日夕より生食500ml+ヘパリンNa1万単位を20ml/hで持続していた。7月25日5時過ぎにNsコールありトイレへの移動時に往復介助したが、異常はなかった。6:30同室者の採血で訪室した際、患者より血液汚染があるといわれ確認したところ 輸液ラインを背中にしきこんでおり、途中の接続部が外れそこから出血していた。右半身部分の寝具類血液にて多量汚染あり。   患者の背中に輸液ラインが引き込まれたため、ラインに対し過剰な引張力、もしくは接続部に過剰な応力が突発的にかかったことにより接続部から外れた可能性がある。
添付文書に患者の体動によるラインの押しつぶしに対する注意と接続を十分に確認する旨の追記を行った。
ルアーロック式ラインの導入を検討する。
輸液中の患者に対する教育を強化する事も必要である。
21 108399 管理が不十分だった ドレーンチューブ類の使用・管理:破損・切断 サンメディック ネルコアビューリタンベネット ッフレックスチューブに亀裂・ピンホールがあり、エアが洩れる。Spo2の低下がみられる。 フレックスチューブの材質をシリコンに変更 人工呼吸器の問題ではなく呼吸器回路に亀裂やピンホールがあった可能性がある。
呼吸回路の更新と人工呼吸器の使用前チェックの徹底が重要である。
22 109029 管理が不十分だった   テルモ高カロリー輸液セット テルモ 輸液セットに針をつけたままプラスチックごみに廃棄されていた 廃棄時の各人の注意・ルート廃棄時はルートごとメスキュート缶へ捨てる  
23 107281 機器誤作動   全自動錠剤分包機 ユヤマ 定時処方せんで、服用時ごとの1包化の指示により、朝食後、夕食後、ねる前服用分ごとに、錠剤自動分包機により、1包化を行った。ねる前服用分にロドピン錠100mgが1回2錠服用で処方されていたが、1回分のみ3錠分包されていた。監査の際に見過ごし、そのまま病棟へ払い出した。    
24 92716 その他 医療機器等の使用・管理:その他 VCT50 二プロ株式会社 15:30体部CTのため主治医と担当看護師が2人付き添いで出棟した。検査室に到着し検査台に上がった時、VASポンプが停止したことを主治医と担当看護師が発見した。すぐにハンドポンプにつなぎ手動でポンプの駆動を開始した。この間患者は自覚症状の出現なし。病棟管理医に連絡をとり、VAS駆動装置を新たなものに交換し、駆動装置による駆動を再開した。 不明(現在調査中) 業者による再現試験結果によると、本体に液体(生理食塩水等)がこぼれ本体に取り付けられた空冷用のファンから液体が内部に吸い込まれ基盤に付着し、ドライバー基盤のヒューズ切れを起こした可能性がある。業者による再現試験結果によると済み。
医療機器の不具合報告がなされ、医療機関への注意喚起とドライバー基盤の全数点検を行った。
対策としてファン開口部に蓋をし内部ファンに改修した。
25 92760 その他 医療機器等の使用・管理:機器の破損 ケープ(株) ケープ(株) エアマットレスのビッグセルの、空気の筒1ヶ所(頭部)が異常に膨張していた。その時のエアマットの圧は23であった。
看護師は、頭部の膨張している部分を手で押すと同時に破裂した。送気チューブは屈曲していた。業者によると、屈曲していても破裂することはかつてなかった。原因解明のため、持ち帰った。
送気チューブが屈曲していたことは事実である。その他原因不明。
送気チューブを折り曲げないように注意喚起した。
当該機器は医療用具ではない。
ベッドメーキング時にシーツと一緒にベッドマットレスの下にチューブが挟み込まれて屈曲し圧管理が出来なくなった。この状態で送気が継続されエアマットが破損した。
チューブの挟み込みに注意する旨の注意文書を配布した。
26 95171 その他 ドレーンチューブ類の使用・管理:三方活栓操作間違い テルフュージョンシリンジ(STC 525) テルモ メーカー確認すると、525型は1ml/Hのスピードで使用するとシリンジやエクステション チューブも関係してくるが、約90分くらいでアラーム鳴るよう設定してある。 シリンジポンプの使用時アラーム作動以下の使用はできるかぎりさけ、それでも使用する場合は、ポンプ過信せず、残量、流量の確認が必要。 当該機は2001年9月で生産を終了した機器である。
微量輸液で延長チューブを使用した場合、閉塞警報が鳴動するまでの時間が長くなる。新型の機種には取扱説明書に「閉塞特性」の項目に記載があるが、当該機種には記載はなかった。当該機器を使用している前医療機関へ「閉塞特性」に関する情報提供文書を配布し注意喚起した。
27 95431 その他(前処置) 検査:その他の検体管理・取扱い   アボット株式会社   採血管シールのベロ部分をカットしているが,それが不十分だった 医療機関において試験管のベロ部のカットが不十分だったため、採血管の攪拌時に回転が十分行われなかったか、またはベロ部が引っかかり所定の位置に検体がないことで測定部が試験管に十分挿入されず検査結果が得られなかった可能性がある。
当該機器を導入している全医療機関にベロ部を十分始末する旨の注意喚起文書を配布済し、取扱説明書改訂予定である。
28 104555 その他 処方・与薬:その他       同一トレイには、単一の薬剤のみを乗せる。  
29 108387 その他 処方・与薬:無投薬 シリンギポンプ テルモ 薬液の残量をチエックする際、確認のマジックでの印が付けにくかったので、注射器を外して印を付けた。その後セッツトするときシリンジの押しこの部分が確実に入っていなかった為その後30分間薬液が注入されなかった。当事者が、押しこの部分を十分に確認しなかったことと再会した時点でスタートボタンを押し実施中の点滅ランプを見たが確実に回転して実施されているところまで確認しなかった。さらにアラームも鳴らなかったので気付かなかった。 指さし、声だし、目で確認の作動、安全確認をするまで患者の側を離れないこと
行スタートボタンををして3〜5分経過して実施されない場合はアラーム機構を働かせて欲しい。
医療機関から報告がなされ企業が当該機を回収し調査した結果、当該機は押子/クラッチ外れ検出機構を持つ機種であるが、遮光板とセンサーにズレが生じたため、シリンジの押子の部分が確実にセットされていないにもかかわらず、セットされていると誤認し、警報が鳴動しなかった。
製品は全数出荷検査が行われており、検査記録から不良は見られなかった。
医療機関が床に落とした等の強い衝撃により押子/クラッチ外れ検出機構にズレが生じた可能性がある。
医療機器の丁寧な取扱いと使用前のチェックが重要である。
30 95871 判定不能 診察、手術、麻酔、出産、その他の治療、処置:取り違え:医療材料 クランプキャス        
31 108841 判定不能   ゲルピー開創器        
32 108881 判定不能   STA ロシュ      
33 109258 判定不能   バード8400        
34 109456 判定不能         細かく説明する  
35 109833 判定不能 医療機器等の使用・管理:機器の点検管理ミス AVインパルス        
36 109865 判定不能   JMLエキステンションチューブ1000mm        
37 109879 判定不能 医療機器等の使用・管理:機器の点検管理ミス エビタ4        
38 109097 判定不能       院内ストレッチャーでの散歩の許可が出ていたが、患者様がストレッチャーの不安定さに不安を感じていたのと、自分自身ストレッチャーとシリンジポンプを支えながらの散歩は患者さんの安全を確保できないものと判断し、リクライニング式の車椅子で散歩をおこなった 自分の判断を同職種の上司に相談するべきであった  
39 110059 判定不能 ドレーンチューブ類の使用・管理:自己抜去     IVHを自己抜去された    


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