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医療用具情報(第6回集計分)

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医療用具情報(第6回集計分)

  番号 発生要因 類別 販売名 業者名 事例の内容 意見 備考
1 44199 扱いにくかった ドレーンチューブ類の使用・管理:その他 プラネクタ輸液ラインシステム JMS 閉鎖式輸液ラインのPNプイラグのキャップがついたまま接続していた キャップの形体を変更していただきたい 既に該当企業によりキャップの形状変更が行われており本製品の普及により同様ミスは生じないと思われる
2 44959 扱いにくかった 医療機器等の使用・管理:機器の破損 フォーリーアクア テルモ 頭部外傷による6歳男児に尿道バルーンカテーテルを挿入しようとしたところ、挿入困難でありバルーン先端を見たところ、バルーン先端の側穴からガイドワイヤーが5mmほど出ていたのを発見したため、カテーテルを別のものに交換し挿入した。この作業による尿道損傷は認めていない。 注意事項が不十分であった 扱いにくかった 添付文書の警告に当該事例と同等の可能性について記載警告があり、適正な使用方法に努める必要がある。フォーリーアクアを使用する場合、一度引いて、再度差し込むことのないよう、一度引いたら引き抜いて、通常の位置にスタイレットをもどして使用する必要がある。
3 30614 管理が不十分だった ドレーンチューブ類の使用・管理:接続はずれ 輸液セット JMS 輸液ラインが80センチメートルあり、患者の上肢にからまってしまったことによる接続はずれ ラインの長さの適切な検討。ロック式接続システムの活用の推進 適当な長さの選択やたるみ部分の処理工夫が必要であり使用上の問題が考えられる
4 30918 管理が不十分だった 処方・与薬:重複与薬     持参した自己管理の催眠薬等を重複して飲んでいた。以後看護師管理とした    
5 36874 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の点検管理ミス     中央配管に設置した酸素を使用中、急にSPO2値の低下をきたした。酸素ボンベに切り換え、中央配管の酸素流量計、加湿瓶の交換、Y字管の除去を行ったところ正常に作動するようになった。然し、夜中に再度同じ状態が起こり、再び酸素ボンベに切り換えた。病棟の全ての酸素流量計を点検したところ、2台にゴムパッキンがなく酸素指示設定量どおりに流れていないことが判明した。 吸引器ではパッキンの点検を行っていたが、酸素流量計のパッキンまでは気がつかなかった。結果としてパッキンのない整備不良の流量計を使用したものである。 酸素流量計の加湿瓶部分のパッキン忘れと思われる。この部分の漏れは発見しにくく目視確認が不可能なため、目的とする治療、使用する部位までのチューブなどの材料が装着された状態で、ガスの流出、吸引が行なわれているかを確認することが必要である。
6 37747 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の誤操作:組立 ニューポートE150   ネブライザー開始後15分後終了、ネブライザースイッチを切り、部屋をでた。20分後心拍上昇していたので、部屋に行くと、患者の顔色が不良となっていた。アンビューしながら調べるとネブライザーのカップの接続が緩んでいた。内圧は低アラームより高くなっていたので、アラームはなっていない。 看護師のレスピレーター点検についての徹底。手順作成 換気不足の状態にあることから低圧アラームの設定が不適切であった可能性がある。人工呼吸器使用の際に酸素飽和度モニタやカプノメータの併用が推奨されている。
7 39507 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の誤操作:条件設定間違い     ソルデム3A20ml/Hで流量、次にグリセオール140ml/Hで投与さらにデカドロンをivしポンプ時間流量を設定した。その際に13ml/Hが130ml/Hとなっていた。 輸液ポンプの設定ミス。他の業務に気を使いながら実施しており思いこんで設定したと思われる。 設定ミス
8 39899 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の点検管理ミス クリンメート   朝、クリンメートの電源が切れて、作動していないことが発見された。(設置した時は電源が入っていたが、訪室時、音がしていないため、気づいた。)患者さんへの影響、容態は変わりなかった。 原因として、以前、患者さんが寒いといって電源を切ったことがあり、人為的なことも考えられる。それ以降は稼動している。入室のたびにチェックする。  
9 42943 管理が不十分だった 輸血:放射線照射:その他(前日に搬出した血液製剤の回収に行ったところ、冷蔵庫のドアが少し開いており、中の温度が10度くらい上昇していた。) 電気冷蔵庫、フリーザー付き薬用保冷庫 サンヨーメディクール  サンヨー 23時頃、手術終了後未使用の輸血(MAP2単位)1パックをリカバリーの薬用保冷庫に入れた。その時、保冷庫のドアが少し開いたままになったと考えられる。翌日、9時20分頃、輸血部職員による輸血回収時、保冷庫内の温度が10度くらいに上昇していることが発見され、温度異常のためMAP2単位1パックが廃棄処理となった。 原因:1.保冷庫のアラームの音量が下げてあったので、アラームが鳴らなかった。2.保冷庫のドアが閉めた反動で開きやすい。3.ドアが開きやすいことが分かっていても、これまで修理せずに使用していた。再発防止策:1.保冷庫の保守点検 2.アラームの設定 3.やむなくアラームを切った時(清掃時など)、保冷庫のドアに表示(表示板作成) 血液保存用冷蔵庫の温度を定期的に管理表に記入する。夜間帯でスタッフが帰宅する際には、必ず冷蔵庫のドアの開閉、アラームの設定を確認する。
10 43029 管理が不十分だった 処方・与薬:無投薬 シリンジポンプ テルモ 23時に血圧が170/114と高く、シリンジポンプで注入されていたペルジピンは21時にセット更新後全く注入されておらず、コンセントが外れていた。 コンセントからのシリンジポンプのコードは床を這っておらず、コードの重みでコンセントが抜け、充電が切れた。アラームも鳴らなかった。 本件のコメントでは、バッテリー駆動をしておらず、バッテリーの充電が行なわれていない。またバッテリ切れの警報が出ていないため日頃の保守点検不良も考えられる。使用する前の始業点検手順として、ACコンセントが装置の差込口にしっかりと差し込んだことを確認することも必要である。
11 44225 管理が不十分だった   テルモシリンジポンプ テルモ株式会社 50mlのシリンジに流量1ml/hで実施中に20mlのシリンジで20ml/hで同時に注入したら、20mlの薬液が50mlのシリンジに逆流していた 挿入されているカテーテルの条件等で発生しうる場合の注意情報が必要である。 逆流の程度が不明であるが、程度が少量であれば危機の誤作動ではなく、50mlシリンジを装着したシリンジポンプのプランジャーセッティング不良と考えられる。カテーテル先端圧が高いために注入速度の速い20mlシリンジポンプの注入圧がフリーフローの50mlシリンジに逃げたものである。若しくは、50mlシリンジ中に気泡の混入がある場合に圧力による気泡の収縮によりこのような現象が生じる。
12 30819 管理が不十分だった 診察、手術、麻酔、出産、その他の治療、処置:その他(透析中の生食誤注入)     生食を止めていたコッヘルの不良であった   本例の場合は使用期間の記載がないが透析中に使用するコッフェルは繰り返し回路を挟みさらに長期間使用されることが多いため定期的な更新が必要と思われる。
13 30820 管理が不十分だった 療養上の世話・療養生活の場面:誤嚥・誤飲:誤飲     ベットサイドのネームプレートが一部破損し、その部分を患者が囓り、一部を飲み込んだ物である 患児はネームプレートで遊んだりするために破損しがちである。材質を検討する必要あり。  
14 40253 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の不適切使用 IVAC 川澄化学工業株式会社 点滴を5/Hで施行する指示で、輸液ポンプにセットしたが、ラインが正しくセットされておらず、クランプを全開にしたところ、指示の速度よりスピードが速かった。 確認したところ、輸液速度が速すぎるにもかかわらず、アラームはならず、また、正しくセットされていないことに対してもアラームはならなかった。 輸液ポンプを過信した。 アラームがならない理由としてポンプのふたが少しゆるくなっており、汚れがあった。 セットの確認は全スタッフが行っており、ラインについても集会等で徹底していたが、本事例は確認を怠った。 臨床工学士による医療機器の定期的な点検や整備はなされていない。 輸液ポンプを使用する場合は、ラインを上から下にたどっていき、正しく施行されているか確認する。 ボルメトリック方式の専用セットを使用しており、カセット装着部分のドアを完全に閉めなくても動作する可能性がある。定期的な保守管理体制の確立が必要であると共に使用前後の機器の点検により汚れやゆるみなどの確認を行う必要があると思われる
15 40373 管理が不十分だった ドレーンチューブ類の使用・管理:破損・切断 日本メディコ ポーテックス社(アメリカ) 硬膜外カテーテルを挿入し全身麻酔以後にポーラスで硬膜外チューブより5mlの局所麻酔を注入した。この時硬膜外チューブのフィルターには異常無かった。手術開始より局所麻酔剤を5ml/hで持続注入を行ったがやく1時間後にシーツが濡れていることで確認するとフイルターの接続部にクラックがはいって麻酔薬が漏れていた。患者は麻酔下にあり影響はなかった。 フイルターの品質の向上 情報不足により判定不能
16 42942 管理が不十分だった 物品搬送:その他(物品間違い) テルモのカテラン針とニプロのスパイナル針 テルモとニプロ 患者には影響なし。カテラン針23G7本請求があったのにスパイナル針23G7本を払い出し受領した看護師が間違いに気付いた。 もともと似ているので場所を離して配置しているので、包装の商品の名称をしっかりと確認して払い出す。  
17 42947 管理が不十分だった ドレーンチューブ類の使用・管理:接続はずれ 三方活栓 ニプロ 看護師は、体位交換後1時間で訪室した患者のシーツが濡れていて三方活栓が外れているのを発見した。患者は自力体交できなかった。血液の逆流・ライン閉塞はなかった。 訪室のたびに三方活栓の緩みを確認して締める。 ロックがされていれば自然にゆるむことは無く三方活栓のロックがされていなかったもしくは接続がロック式になっていなかった可能性がある。
18 43114 管理が不十分だった ドレーンチューブ類の使用・管理:破損・切断 エクステンションチューブX−1、50cm、0.7ml トップ社製 患者の左前腕にエラスターゼ延長チューブでヘパリンロックしたルートがネットで固定されていたが、主治医が点滴ルートを接続しようとして延長チューブが接続部から2cmのところで離断しているのを発見した。発見までの時間;朝8時頃、胃管カテーテルから栄養食を注入した後、いつものように患者の上肢の抑制を解除した。9時15分に主治医が点滴ルートを接続しようとしてルートがはずれているのを発見。抑制帯を外した後、患者がチューブをいらった可能性あり。 トップエクステンションチューブについて;引っ張るだけでは切れにくいが、捻って引っ張ると案外もろいチューブであることが実験で分かった。エクステンションチューブX-1は、2000年以前から当院に納入されているが、これまでインシデントは発生していなかった。業者に対して照会;現品のエクステンションチューブを業者が持ちかえって確認
「オス端子部付近においてチューブに切れが生じていた。また切断部の断面を観察すると、鋭利な刃物などによるキズは確認されず、粗い傷口であったことから、当該部に引張力が加わった
一般に捻って引くと強度が落ち特に接続部近郊では強い力が加わりやすい。メーカーの品質管理等の懸念はあるが本件は使用管理上の問題が大きいと考える。
19 40526 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の誤作動 シバタインテック 日機装 透析器の準備を行い、プライミングを完了、透析器も「自己診断実行すみ」と表示され、浸透圧の確認を行い、透析準備モードに入れる。患者さんが入室し、医師によりシャント部位の穿刺が行われ、医師とともに機器のチェックを行いながら、血液回路に接続し血流の状態を確認した。 透析開始のスイッチを入れると直ちに漏血警報にランプがつき、ブザーがなった。ダイアライザーの漏血を確認したが、潜血反応(ー)であり、漏血は認められなかった。 再度透析開始モードにすると漏血の警報アラームがなるために、直ちに回収作業を行った。患者さんに説明し、別の血液回路とダイアライザー・透析器を準備し透析を行った。  定期的なメンテナンスは行っており、この機器もおこなっていた。 機器によるインシデント発生時の対応について、明文化されたルールはない。 トラブル時は、臨床工学技師が透析室に不在のため、メーカーの技術者に連絡し、対処している。 (突発的な器械のトラブルにも対処できるよう、MEが必要である。) 透析装置誤作動の原因がはっきりしていない。明らかな血液リークを認めないことから漏血検出部の汚れや透析液中の気泡による誤作動が想定される。メーカーによる点検は2年に1度であり漏血検出器のクリーニングは1500時間毎が推奨されており、クリーニング不足が原因として推定される。
20 42963 管理が不十分だった 処方・与薬:無投薬 テルモシリンジポンプ STC−525 テルモ株式会社 輸血ルート側管からイノバン7.5ml+生食42.5mlをシリンジポンプで注入していた。5時間後に残量が減っておらず、三方活栓がoffとなっていることに気付いた。 原因:1.当該部署のルールである2時間毎注入量の確認不備(器械に依存の傾向) 2.射ルートの確認をしていないため、三方活栓の off にも気づかなかった。3.三方活栓 off でもアラームが鳴らなかった。 再発防止策:1.シリンジポンプの保守点検 2.確認行為の徹底マニュアルの遵守
注入量の記載がないためアラームの鳴らなかった原因が特定しにくいが、同社シリンジポンプの過負荷圧検出試験は2ヶ月に1回を推奨している。定期的な保守管理体制の確立が必要と思われる
21 43339 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の誤操作:設定・電源入れ忘れ テルモ輸液ポンプTE171   予定流量をセットすることを忘れたために滴下していなかった。電源は入っていたが、スタートエラーのアラームが鳴らなかった。停止状態では数分後にアラームがなる機種もある。   流量が正常にセットされていなかったためにポンプが作動していなかった状態であり、ポンプの停止状態のアラームは流量をセットしないと機能しないため、本事例の場合アラームは鳴らない。
22 45763 管理が不十分だった 処方・与薬:投与速度:その他 テルモST−C508 テルモ ルートのセットが不完全で滴下が不良だったが、積算量はあっていたため、気付くのが遅れた。   輸液ポンプ用セットの装着ミスである。輸液ポンプの積算量は注入量の実測を行うわけではなくポンプの稼働状況をカウントしているので実際の注入量を確認する必要がある。
23 43327 機器誤作動 医療機器等の使用・管理:機器の誤作動   日機装  準備までは普通に行われていたが、ライン確保中に液圧異常警報がなり、業者に連絡し、指示に従い、パネル操作したが、使用できず、ライン確保したままベッドを移動し、別の機械にかえて透析を施行した。  原因不明。専門的知識のある臨床工学技師を現場におく。 準備までは正常に作動していたことから装置の自己診断機能が正常に働いており装置の故障は考えにくい。ライン確保中に装置の位置がずれ廃液ホースに折れ曲がりが生じたと考えられる。
24 43368 機器誤作動 検査:検体破損 全自動密閉型包埋装置 テイッシュテック VIP200(電子制御による脱水・脱脂・パラフィン浸透装置) 販売メーカー:マイルス三共株式会社 包埋装置は試薬を交換して夕方にセットし、朝完了するようになっている。通常、キシレン行程が1時間でパラフィン行程にいくことになっているが、キシレン行程で停止したため、組織が4−5時間キシレンに浸っていた。そのため、組織が収縮してしまい、病理診断できる標本が作製できなくなった。 耐用年数がすぎている。購入後17年経過。これまでは、大きな故障もなく可動していた。しかし、数年前より、電磁弁によるトラブルが数回発生していた。これは日頃の清掃に関与するトラブルである。特に使用後、検体処理槽の液出入り口フィルターの掃除が不十分な場合に、内部の汚れが生じ易いとされている。これに関与するトラブルは、これまで数回生じていた。点検:特に、定期的なメンテナンスや清掃は実施されていなかった。故障が起きた際に点検を受けていた。 定期的な保守管理体制が必要
25 32824 欠陥品・不良品だった ドレーンチューブ類の使用・管理:破損・切断     カテーテルのカフが破損した バルン交換後2日目で、尿流出量が少なくなったため点検したところ、カフが破損し、抜去していたものである。 バルーン拡張用ルーメンの逆支弁不良によるものが想定される。メーカーの品質管理及び品質保証体制の確認が必要。
26 37799 欠陥品・不良品だった その他(フィルターの漏れ) エクステンションチューブ・フィルター付き 日本メディコ 在宅自己管理の患者の指導中、エクステンションチューブのプライミング時、フィルター部分で液漏れが起こった。 不明。原因について業者に依頼した。同材料を使用している病棟、自己管理にて使用している患者に注意をうながす。 製品の不具合(フィルターとチューブの接続部からの薬液漏れ。
→製品の回収及び品質改善)
27 45299 欠陥品・不良品だった ドレーンチューブ類の使用・管理:点滴漏れ クーデック   接続部からの薬液漏れ   製品の不具合(シリンジェクターにフローセレクターを接続後メスルアーロック部に亀裂が入り薬液漏れが生じる。
→肉厚増による強化)
28 45837 欠陥品・不良品だった   輸液ポンプ用ライン   ラインの亀裂 破損の原因を追求してもらうよう業者に依頼 情報不足により判定不能
29 48210 欠陥品・不良品だった 医療機器等の使用・管理:機器の故障 S-Gルート加圧バッグ        
30 39537 故障していた ドレーンチューブ類の使用・管理:点滴漏れ     IVHカテーテルに亀裂が入っていた。   情報不足により判定不能。使用方法・手順の不徹底、またメーカーの品質管理及び品質保証体制の不備が考えられる。
31 39848 故障していた 医療機器等の使用・管理:機器の故障 サンセイ医機 ニプロ HD開始後2時間ほどして患者さんの血圧測定をしたときに透析器のパネル表示のランプがすべて消えていることに気づいた。患者さんの状態に変化はなく、血液ポンプを手動で動かしながら、担当医を呼んだ。(詳細)朝8時30分より透析の準備を開始、透析器の電源を入れ、透析液作成のスイッチも入れた。器械は順調に作動し、浸透圧の確認後9時30分に透析を開始した。開始後は5台の透析器が全て視野に入るポジションで観察を行っていた。30分から1時間毎にチェックを行っていた。2時間目の確認時、血圧測定しようと思って3m先のベッドに向かうとき、問題の透析器パネルの表示も点灯しており、血液ポンプも作動していたことを確認している。血圧測定をし、患者さんと話をしているとき、透析器を見たら警報音もなく、パネル表示が消え、電源のランプだけがついている状態で血流ポンプも停止していた。保守点検は2年に1回業者に依頼している。 今回の故障の原因は、電気系統の故障であり、部品を交換した。 保守点検が業者まかせであった。 専門的な知識を持った臨床工学士がいない。 直流電源部の故障である。納入後10年が経過しており電子部品の劣化による故障と思われ、偶発的要素が強く予測が困難な事例と思われるが、定期的な部品の交換も考慮する必要がある。
32 45063 故障していた   ベネット7200 タイコヘルスケアジャパン 人工呼吸器使用中、突然画面が消えて、作動しなくなった。更に機器から煙が出た。   人工呼吸器の故障と想定されるが保守管理体制や使用上の問題(水がかかった等)が不明
33 48155 故障していた   分包器が不調で手で行っていた        
34 48156 故障していた   分包器の誤作動        
35 32645 配置が悪かった 医療機器等の使用・管理:機器の破損 VIP BIRD バードジャパン 吸引時であったのでよかったがもしアンビューやジャクソンリースが手元になかったらあわてたと思う。呼吸器は正面透視装置の前面に配置されており吸引は患者の頭側に医師と立ち行った。透視台と側面透視装置の間が狭く呼吸器の外回路も短いため呼吸器の前面に自分の体を入れたときプロテクターが引っかかり呼気側の呼吸器側のコネクタが破損した。その他呼吸器周辺の不具合がない。バード社の呼吸器は呼気側のコネクタ形状が他社のものと異なり外部から衝撃にもろく破損してしまうと粉々になるため、呼吸器外回路をまるごととりかえてしまわなければならない状態に陥るため危険である。インシデント発生時は、カテーテル検査中であり医師がジャンクソンリースでバギングしていたので落ち着いて行動できたが、外回路をすべて交換しなければならない状態であった。インシデント発生時は、カテーテル検査中であり医師がジャンクソンリースでバギングしていたので落ち着いて行動できたが、外回路をすべて交換しなければならない状態であった。配置が悪かったとは、呼吸器本体のことでバギング中吸引する前に自分の体をいれても十分スペースが確保できるように呼吸器をはなしておくべきだった。 回路のコネクト部分が破損しやすい。コネクタ部分の破損が多いのは紛れもなく、メーカー側の対応を今後期待する。 コネクタは特に破損しやすい材質構造ではなく、本事例はプロテクタが引っかかり強い力が加わった事による破損と考える。
36 40010 配置が悪かった 医療機器等の使用・管理:機器の破損     光線療法機を移動させた際に光線療法機の前に転吊り酸素配管がずれ、光線が照射され過熱状態となり酸素配管の管コーティングが溶解し、破損した    
37 44392 複数の規格が存在した ドレーンチューブ類の使用・管理:点滴漏れ シュアープラグ;ニードレスジョイントコネクター テルモ株式会社 患者は24時間接続で、IVHからPNツイン2号(アドナ、トランサミン、10%NACL入り)の持続点滴がなされていた。13:30患者の敷布団に直径3CM大の湿潤あり、シュアプラグのニードレスジョイントコネクターより点滴が漏れていた。ルートの更新は2日前。液漏れの前日にCAGの検査があり、その時にコネクターから注射を施行時に針を刺したのではないかと思うと報告者は話している。下敷きになったり、体の重みで圧力がかかっているという状況ではない。シュアプラグのニードレスジョイントコネクターは、当院では一般病棟において1部署しか使用しておらず、情報不足のため、針をさしたのではないかとのことであった。 原因:シュアプラグに金属針を刺した。防止策:注意事項を周知する。 形状が穿刺可能なものと類似しているため医療機関内で混在使用するとこの様なことが発生しやすい。導入するにあたっては、新しい製品に対する周知徹底を図る必要がある。
38 39965 その他 医療機器等の使用・管理:機器の誤操作:組立 サーボ アイ シーメンス(フクダ電子) サーボ アイの回路組み立て時に、吸気側と呼気側とを逆に接続した。吸気が加湿器を通らずに患者さんにはいるため、気道の乾燥が考えられる。患者さんの接続後、呼吸器のモード上の理由で呼吸器を交換し、看護師が発見した。 従来使用されていた呼吸器と吸気、呼気の差し込み口の位置が逆になっているため、接続時に誤って逆に接続してしまった。(追記)・9種の呼吸器があり、1年前に購入し、比較的に新しいが、同じ会社の製品ということで思い違いということも考えられる。しかし、差込口に矢印が表示してあり、これを見れば間違いは防げるはずであるが、文字で表記があれば、さらに注意を喚起できると思われる。・技能員として、臨床工学技師がいるが、手術室の業務が忙しく、ICUの医師、看護師が対応しているのが実情。・必ず作動チェックを行っており、今回も異常はなかった。・差込口に吸気・呼気の矢印はついており、特にわかりにくいわけではない。・誤接続が問題で呼吸器を交換したのではなく、患児の呼吸状態による医学的見地から呼吸器を交換した。正常に作動していたので、警報アラームは作動していない。 差し込み口に「呼口」と「吸口」と明記する。 最近、同製品の販売会社より装置貼付用シールを配布している。吸気呼気の誤接続は、人工呼吸器本体は正常に動作し非常に発見しにくいインシデントの一つである。ディスポーザブルの人工呼吸器用回路により吸気呼気の色分けすることにより早期発見が可能となる。
39 48007 その他   ニトログリセリン用輸液セットフィルター付き JMS 点滴筒割れ。チヤンバー部分がポンピングしたとき縦にひび割れた。   添付文書に使用方法を記載済みであるが再度注意喚起を行う。形状からポンピングを行いやすいため今後材質等の変更開発を期待する。
40 48008 その他   ゼオンTPNライン 日本ゼオン ローラークランプ部分のローラー外れ 使用停止した チューブが強く引かれると外れることがありその可能性が高く、使用方法・手順について周知徹底が必要。
41 37745 その他(設備管理の問題) 医療機器等の使用・管理:機器の誤作動 アコマARF150E   レスピレーターチェック終了後病室を看護師が出るとき、レスピレーターのアラームがなり、充電ランプが内部バッテリーランプに変わり点滅していた。内圧異常なし。患者の状態変化なし。保安回路にレスピレーターの電源は差し込んであった。 業者に点検依頼した 何らかの過負荷によりブレーカーが遮断されバッテリで稼働していたことが考えられる。
42 45645 その他   ライトガイド     ライトガイドをはずすと電源が切れるようにすべき  
43 45778 その他 療養上の世話・療養生活の場面:転倒・転落:転落 トライセル(エアーマット)   マットの上にエアーマットを敷いていたところ、ベット柵と、ベットとの段差がなくなってしまった。 エアーマットを使用する時は薄いマットの上に使用する、あるいは、そのままエアーマットのみ使用するなど危険防止を考慮する マット、エアーマット、ベッド柵の選択ミスと考えられる
44 47214 その他   気管内チューブ トラキロン カフ付き コードTR−FD65CRS テルモ 挿管7日目、カフ部の2mm大亀裂によりカフ圧がさがった   情報不足により特定しにくいが、使用開始から7日が経過しており製品の不具合は考えにくい。使用方法・手順について周知徹底が必要。
45 48440 その他(ステーターのセットが不完全でも機械が作動する) 医療機器等の使用・管理:機器の誤操作:その他(ステーターを確実にセットしなかった為に、一気に注入された) テルフュードENポンプ テルモ 輸注ポンプにルートをセットし、ステーターをセットした時いつものようにカチッと音がしなかったが、機械が作動した為しばらく観察後その場を離れた。20分後観察に行くと、すでに注入ボトルは空で予定の数倍の速さで注入されてしまった。 メーカーの返事は、機械を分解点検をした結果、異常は認められなかったというものだった。 当該機器は経腸注入ポンプで本件はポンプチューブ装着不良(ノンオクルージョン)により、フリーフロー(落差)注入してしまった事例と考えられる。使用手順、始業点検を確実に行なうことと、スイッチ投入後は、装置が動作していることを暫く待って確認を済ませることが必要である。
46 30922 その他(ダイアライザーの破損の可能性) 医療機器等の使用・管理:その他(ダイアライザー不良)     漏血警報装置がなり、ダイアライザーの血液が普段より明るかった。そのためダイアライザー及び回路を交換した   漏血警報は実際の漏血の他にも回路の汚れや気泡等によっても反応することがあり他の方法により確認の必要がある
47 37746 その他(レスピレーターの主電源のわすれ) 医療機器等の使用・管理:機器の誤操作:設定・電源入れ忘れ LP-10   レスピレータ装着の患者が、入浴後、病室に帰り、レスピレーターのコンセントを入れでた。その後内部バッテリ−になり、アラームがなっていた。後面にある電源がOFFになっていた。器械を動かした時、電源につかえたのか? パネル前面にあるランプが、今何で作動しているか確認しておく。2人で行う。 使用方法、手順について周知徹底を図る。
48 31004 その他(使用方法の理解の不十分さ) 医療機器等の使用・管理:その他(輸液ポンプの消音スイッチをおしそのままとした。) テルモ輸液ポンプ503   バルン交換中、点滴アラームがなり、消音スイッチをおし、処置をそのままして、輸液ポンプが作動しない状況をつくってしまった。他の看護師が気づき作動し、患者には問題はなっかた。 看護師の、点滴量の残量、患者の観察等の確認後、処置をする 該当機種は1996年に製造停止した機種であり、アラーム消音により再アラーム機構がない機種であるため発生したと考えられる。
49 39858 その他(取り扱い説明書がわかりづらい)   テルモ社製「ラジフォーカスガイドワイヤーM」 クリニカルサプライ「インタースルー」     使用においてコーティングワイヤーと金属穿刺針の組み合わせが禁忌であることを認識している医師が少なかったので、例えば、金属針・金属外套管は使用しない、金属針・金属製外套管を使用すると、破損・切断の危険がある事、実際に切断した事例がある事等について注意喚起を促すよう一目でわかるように添付文書や取扱説明書に記載(文字を大きくする、カラーにする、写真を載せるなど)するよう要望する。 添付文書禁忌事項の中に既に記載済みであり、適正な使用方法に努める必要がある。
50 45071 その他(設定数値が2箇所にあった)   シラスコン回路用ラック KANEKA  MRI検査の後, 脳室ドレナージを設定したが, 設定圧が本来の指示, “外耳孔から10 cm”ではなく, 20 cmに設定されていることを2日後に発見した。 当該機器は新しく購入したもので、脳室ドレナージは、当病院ではそれを含め2種類である。従来使用していたドレナージ用ボードと異なり, 今回使用したホードの目盛りが左右2箇所にあり, 左側は?10 cmから, 右側は0 cmから目盛りが始まっていた。この事例では, 0点圧は右側の目盛りで設定されていたが, 圧は左側の目盛りで設定されていた。取り扱い手順書はなく、口頭での取り扱い説明になっていたため、周知が不十分だった。臨床工学技師は、病棟の機器に関することはしていない。改善策:1. ドレナージの指示圧やクランプ・オープン時間などのチェック・リストを作成し, 各勤務帯で確認する。2. 勤務交代時や指示圧の変更時, 検査, ルーム移動時には看護師2人でダブル・チェックする 3. 従来と異なる型式の医療機器を使用する際は, 関係する看護師全員がその使用方法を熟知できるようにマニュアルの作成や製造元による研修会を開催する。以上の改善策への対応については、研修会は終了しており、チェックリスト作成、ダブルチェックなどは現在実施中です。 添付文書等で使用方法を理解し、適正な使用方法に努める必要がある。
51 43117 その他(輸液ポンプの誤操作) 処方・与薬:与薬量間違い:過剰与薬 輸液ポンプ :テルモSTC テルモ 点滴更新のため訪床。患者の点滴はウテメリン2A入り35ml/hrであった。気泡を除去して点滴更新し、ポンプをセット。検温時、患者から流量が変わっていると指摘あり、確認すると流量が135ml/hrに変わっていた。 夜間、ペンライトを持って輸液ポンプ操作中に1の表示に当たった可能性あり。ポンプの設置位置は誤操作を招き易い位置ではなかった。輸液ポンプ操作マニュアルがなかった。操作マニュアル作成と周知徹底が必要。すぐにマニュアルは作成した。 ポンプ輸液開始時の注入量の確認不足が原因と考えられる。


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