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問題

大規模すぎる案件

勘所1

大規模すぎる案件はフェーズ毎の多段階契約にし、全社を挙げて戦略的に対応すべし。

背景

 大規模プロジェクトは、開発期間が長く、多くの企業・関係者が複雑に関わります。そのためプロジェクトマネジメントが上手く機能しないと、関係者間の調整に時間がとられることなどから生産性の低下をまねき、長時間労働の発生リスクが大きくなります。
 大規模プロジェクトの失敗事例は多く、様々な機関が失敗要因の分析を行っています。その代表である一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会「ソフトウェアメトリックス調査」や独立行政法人情報処理推進機構「ソフトウェア開発データ白書」をみると、失敗要因をデータで把握することが出来ます。とくにシステム化の目的が不適当なこと、RFP内容が不適当なこと、要求仕様が曖昧で漏れがあること等が失敗要因として指摘されています。
 大規模プロジェクトはステークホルダーが多く、トラブルが発生すると対応に時間がかかるので、上述した失敗要因を踏まえて、失敗を回避するための施策を考えておくことが大切です。

解決策

大規模案件での失敗を回避するには、大規模ならではの特殊性を踏まえた以下の施策が有効です。

解決策1

システム開発環境を整備することによってリスクの見える化を進め、発注者と受注者の間でリスクの共有化をはかる等プロジェクトの管理体制の整備を進める。

解決策2

それとともに組織体制の整備をはかることも大切です。一人のプロジェクトリーダが管理できる範囲には限界があるので、案件を適切な規模の複数のプロジェクトに細分化・階層化することが基本的な対応になります。さらに、これら複数のプロジェクトを調整し統括する専門担当者を置くことも有効な対応策です。

解決策3

契約形態で工夫する方法もあります。具体的には、開発フェーズ毎の多段階契約などが有効です。これは、上記の解決策2と異なり大型案件を契約によって分割する方法になります。

ヒントとなる取組事例

■伊藤忠テクノソリューションズ株式会社の取組
開発規模が増大するとプロジェクトの人数が増え生産性が低下します。したがって、開発規模の増大に対して工数は指数関数的に増大します。このことを織り込まないと過小見積になり、不採算案件ひいては長時間労働の原因となります。伊藤忠テクノソリューションズ株式会社では大規模案件で気を付けなくてはならないポイントをテキスト化し、プロジェクトマネージャ向けに教育研修を行っています。

■新日鉄住金ソリューションズ株式会社の取組
大規模案件に対応する組織体制として、複数のプロジェクトマネージャの上に統括プロジェクトマネージャを置いて顧客とのコミュニケーションの主管とします。また、全プロジェクトを統括して整合性の確認やメトリックス収集などの機能を担う専任を設置します。基本的な考え方は人間が管理可能な規模に細分化・階層化し、専任担当者を置くことにしています。